ウルトラマンドーズ(打切り)   作:りゅーど

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古代怪獣 ゴメス
えりまき怪獣 ジラース
人類防衛用ロボット メカゴモラ
宇宙鯱 タカマサ
登場


ドクター=ファンクビート

 M78星雲 光の国 科学技術庁────

 日夜研究に明け暮れ、ありとあらゆるものを製造するいわば最強のライフ・ライン。

 彼もまた、そこの歯車であった。

「おい」

「はい、どうしました長官」

「ゾフィーからの勅命だ、本部へ行け」

「はい!」

 彼の名は─────────────

 

ウルトラマンドーズ

 

 宇宙警備隊本部にて、スターマーク勲章を体に着けた歴戦の勇士、宇宙警備隊隊長のゾフィーが待っていた。ドーズはゾフィーの前に立つ。見るからにして緊張でガチガチである。

「来たか、ドーズ」

「は、はい、ウルトラマンドーズただいま到着致しました」

 声が裏がえるドーズ(CV:下野紘)。

「よく来てくれた。さて、君に頼み事がある」

「なんでしょうか隊長」

「君に地球に行ってもらいたい。実技でも警備隊入り出来る力を持ちながら前線を退いた君に言うのも癪だろうが……」

 地球に行く。

 それ即ち、自身が認められた事であり、無事に帰れば箔が付くという事でもある。ドーズは野心があるとは言い難いが、しかし植物のような生活を望むとも言い難いのだ。

「……、私でいいんですか!?」

「君にしか頼めない事さ。あと、とある星の小石拾いをしてから行くといい」

「っ、はい! 精一杯務めさせていただきます!!!!!!」

 声が裏返り緊張でボロボロになりつつも、ドーズは敬礼をした。そして、速やかに退室した。

「……ドーズ、君の力を見せてくれ」

 ゾフィーは独りごちた。

 

 20XX年──────

 全世界から紛争がなくなり、皆が手を取り合い笑顔で語り合える平和な世界であった。

 しかし、頻発する怪獣災害により平和は崩されてしまう。そこで国連が提案したのが『地球防衛軍』である。

 そしてその中のエリートチームがU(Ultra)S(Special)S(Search)T(Team)、ウルトラ特捜隊である。

 ウルトラ特捜隊 宇野隊────

「メカゴモラの実用行動時間は約3分、後々増えるだろーが今は我慢しろ」

 パイロットに向け、隊長の宇野(うの)冬弥(とうや)はそう言った。

「分かった!」

 隊員の中でも最年少の江口(えぐち)美琴(みこと)は元気よく返事をした。上下関係なくタメ口を使うので少し呆れられるところもある現役JKである。

「近隣住民の避難完了」

『メカゴモラ、着陸します』

 ズシィ────ン!! 

『ギシャアアアアアアアオゥ!!』

 メカゴモラは咆哮を上げた。

「……zzZ」

「れ、霊華〜! 次の指示や状況確認して〜!」

 霊華と呼ばれたこの寝ている巫女服姿の女の名は氷川(ひかわ)霊華(れいか)、メンバーの中ではナビゲーションや情報収集などの対応をしており、今も仕事中なのだが寝てしまう癖がある不眠かつ寝不足の巫女である。

「お、起きろ〜! メカゴモラは無事に着陸したけど起きろ〜!!」

「んんっ…………zzZ」

「チッ、洒落んならねえな。漆原ァ!」

「メンタル燃やしてぶっ殺せ、以上」

 青い髪に黒い眉、全てを呪うような黒い目にスラリとした手脚のダウナー男子、漆原(うるしばら)如水(にょすい)はそう言った。実に簡単である。

「だそうだ」

「ゴシュイイイイイッ!!」

 メカゴモラ、相対するはゴメスである。

「……ん?」

「あ、起きた!」

「…………ゴメス……ですか……くぁぁ……」

 欠伸をしながら霊華は小声で呟いた。左目を前髪で隠した眠気の顔は消えることが無かった。

「……メカゴモラは異常なく動かせますよ……(ただ、今回は一筋縄ではいかないような……私の気のせいでしょうか……?)」

 通常とは違い約40m、巨大個体である。

「……ふむ?」

「どうしたの?」

「……いいえ。なんでも……zzZ」

「また寝たぁ!?」

「アンタ、仕事に寝るのはやめなってアレほど言ったじゃん……」

 強引に霊華を起こす両目を隠した女性、細川(ほそかわ)真子(まこ)は個性溢れた特徴的な女性であり、メンバーの中では人懐っこい。霊華をよく起こしてるが百合ではない。断じて。コイツらは百合じゃない、いいな? 百合と思ったやつの所にパンジャンドラム転がすからな。ちなみに高専生。

 閑話休題。

「……メカゴモラ……今回は破損されそうです……」

 寝言のように霊華は怠そうな声でそう呟いた。

「え? どういうこと?」

 美琴は霊華に聞き返した。だが、再び寝てしまった。彼女なりには耐えているらしいがこれは救いようがないわけで。漆原は冷ややかな目で霊華を睨んだ。

「ギィュアアアアアアア!!」

『ギシャアアアアアアアオゥ!!』

 咆哮をあげる二体。否、三体!! 

「2体相手は流石にマズくない?」

 美琴は霊華のことを諦めてモニターを見ながらそう呟いた。言われた通り、2対1という状況は数の暴力である。1体を相手していればもう1体に押されてしまう。まさに悪戦苦闘してしまう状況になっていた。

 そう、不意討ちで出たのである。

 ジラースが。

 メカゴモラは咆哮をあげた。

 そして、即座にぶっ殺すという意志を放ちゴメスの腹部に角を刺した。

 メカ超振動波がゴメスの腹部を破壊する。そして、地面に強かにたたきつけられ、ゴメスはその命を花火へと変えた。

「油断したみたいね。この勝負はこっちの勝ちですね」

「副隊長……いつの間にいたんだ」

 副隊長と呼ばれた彼女の名は夢乃(ゆめの)紅莉(あかり)。言われた通り、副隊長を18歳で務めている口数が少ないクールなエリート副隊長である。

 戦いの状況を静かに見つめていたため、気配を感じなかったのか、真琴は少しだけ驚いていた。

 だがしかし、残ったのはジラースだ。不意にジラースは放射熱線を放つ。それはまるで襟巻のない進化個体のようであった。

 ムクリと霊華は顔を上げた。何かに気づいたのか分からないが怠くて眠そうな顔をしながらジラースを見つめた。

「進化個体……ですね」

「進化個体ってなに?」

「そのままの意味ですよ。ですが、状況は状況次第です。どちらかが1秒でも動きを止めたら悪戦苦闘になります」

「……どうして?」

「……私の勘、ですよ」

 そう告げる霊華の瞳は、虚空を見ていた。

 

 一方、宇宙空間にて。

「デェアアッ!」

『キィュアアアアア!!』

 蹴り技とタックルの応酬。ドーズはある場を狙っていた。

 小惑星群、その中のトラップ惑星。

 ドーズは怪獣をウルトラ念力で縛りあげ、そのトラップ惑星に突っ込ませた。

 爆発する無数の火薬、ドーズは思わずガッツポーズをした。

『キィュアアアアア……!!』

 その怪獣は尾を一振し、虚弱なドーズを吹き飛ばしたや否や、青い惑星へと突撃していったのだ。

「マァッジィッ!」

 ドーズは高速でその怪獣を、宇宙鯱 タカマサを追いかけたのだった。

 

 さて、話を戻そう。

 ジラースとメカゴモラは一進一退、とんでもない闘いを繰り広げていたのだ。

 方や怪獣王のなり損ない、方や古代怪獣の模造品。

 ビームバスターメガと放射熱線の撃ち合いであった。

「損傷レベルはどれくらいですか?」

「まだ45%です……ですが流石にそろそろマズいと思います……」

 見た目とは裏腹に霊華はタブレット端末を片手に状況を確認していた。

「このまま終わってくれれば良いのですが……」

 

 ジラースが放射熱線を放とうとした、しかし。

「……ジラースのヤロー、エネルギー切れか」

 漆原はそう呟いた。

「損傷レベルが上がりました……このままではマズいですね……」

「い、一度撤退って出来ないの!?」

「撤退したらアイツが余計に暴れ回っちゃうからダメでしょ!」

「話を聞け、馬鹿。俺は『ジラースがエネルギー切れ』と言ったんだ。モニタを見ろ、ジラースのヤロー放射熱線出そうとして息切れしてやがる」

 漆原は冷めた目で見ていた。

「今だ、超振動波だァーッ」

 宇野は叫んだ。実に熱い男である。

「あ、ホントだ! 気づかなかった!」

「美琴さん……もう少し落ち着きましょう?」

「は、はーい!」

 何故こんな状況の中霊華と美琴は親子の説教みたいなことをしているのやら……

『ギシャアアアアアアアオゥ!!』

 メカゴモラはメカ超震動波を放った。ジラースはエリ巻きをばたばたと動かして、そしてそのままビルの方に倒れ、爆死した。

「やったー!」

「…………ですがあのビルって……」

 霊華がそう呟いた瞬間、空気が一気に気まずくなってしまったのだった。

「……やばいことになりましたね」

 そしてチーム随一のメカニックかつスナイパー、神田(かんだ)蔵安(くらやす)は被害額を電卓で打っていたのだった。

 

「まぁコラテラル・ダメージだよねぇ~」

 下野紘みたいな声で呑気に喋るこの小柄な──────ともすれば小学生にも見える───────青年の前で、宇野は頭を下げていた。

 彼の名は浦島(うらしま)坂舟(ばんしゅう)。USST日本本部の長官である。

「宇野っち~、そんな気に病むことじゃないよー。だってあそこ老朽化激しかったからねぇー! にしし、案ずることじゃないからねー!」

 にへら。

 純真な笑顔である。

「長官って緩いよね……」

「それは言っちゃダメだよ美琴」

 素直な所さんは良いところではあるがもう少し状況次第で言ってほしいところもしばしば。そしてその後ろでは霊華が休憩用ソファの上で横になって爆睡していた。

「またですか……」

 紅莉は呆れながらそう呟いたのだった。

「しかし」

「しかしも何も、もともと老朽化してたから解体しようとした矢先のジラース突撃だからね! 他の連中もなっとくするはずさ!」

 舌っ足らずなのは幼さなのか、それともただ滑舌の問題か。

「本当に大丈夫かな? 今回も被害が凄かったけど……」

 美琴は心配しながらそう言い、後ろから真子が安心させるように肩に手を置いて笑みを見せていた。

「あそこの一部の市民は避難させましたので負傷者は0人でしたよ……事前に避難させて起きました……」

 寝言なのか本当に言ってるのか分からないくらい霊華は眠りながら言った。あのままで良いのやら……

「にししっ、まあいいよいいよ! あと復旧作業にはメカゴモラで出向いてもらおうかな、頼んだよー!」

 無邪気に笑い、浦島は退室した。

「長官……いつも通りだったね」

「良いじゃないですか。今回も無事に退治したのですから」

「副隊長!! コーヒーこぼしてる! 床にこぼしてる!!」

「キャ────ッ!!?」

 紅莉はエリートだがドジっ子である。

「……という事だ。美琴、メカゴモラの修復が出来次第行ってこい」

 宇野はそう言って、美琴の肩に手をやった。

 

 さて、時は変わり宇宙空間。

 タカマサのしっぽを掴み何とか火星方面に投げ飛ばしたドーズであったが、その際にドーズはタカマサにより吹き飛ばされてしまう。しかし、機体制御のようにぐいと宇宙空間に留まり(どのようにとどまっているのかは全くの謎)、タカマサを蹴り飛ばした。

 タカマサはバランスを崩したが、直ぐに取り直した。そして、長い尾鰭でドーズを小惑星に叩き込み、地球へと向かったのだった。

 

 メカゴモラ修復完了の報告を受け、美琴はメカゴモラに搭乗。

 ガレキまみれの街を直すためにその指で繊細な作業を行っていた。

「ここら辺の市民は誰もいないみたいだね。怪我人とか瓦礫に埋もれた人はいないみたい」

 美琴はそう言いながら作業を続けた。

 近所の人達も瓦礫撤去に勤しんでいる。力自慢の若者が自分より大きな瓦礫を担いで移動し、長身痩躯の若者がリヤカーを使って瓦礫を運んでいる。

 メカゴモラは大きい瓦礫を撤去場へと運ぶ重要な役割を果たしていた。

「あ、これ……下手に動かしたら崩れ落ちそう」

「…………上の大きいやつから少しずつ抜けば問題ないですよ」

 いつの間にか霊華が起きてモニターを見ながら教えていた。

「霊華、いつ起きたのですか……?」

「二分前だねえ」

 神田はそういいながらレーダを確認していた。その時だ。

「……気をつけてくれ。上空から生命反応が近づいてる」

「…………嘘ですよね……」

 いつも眠そうな顔をした霊華が驚いた顔をしながらタブレットで生命体のことを調べた。

「嘘じゃないしアニメじゃない、ホントの事さ」

 ホログラムで出来上がったのは怪物である。

「…………まさか……ここに来てしまうとは…………来ますね……」

 霊華が言った『来る』という言葉は、分かる人もいれば分からない人もいた。

 宇宙より飛来したそれは、宇宙鯱 タカマサである。

「タカマサ……!?」

 霊華は驚きが治まらない声でそう言った。

「し、知ってるの?」

「え……まぁ、はい。ですがそんな場合ではありません。タカマサも強さはあります。早めに手を打たないと避難してない人達の誘導とかもしないといけませんから」

「もう既に避難誘導済みだ」

 宇野はそう言って、その直後こう叫んだ。

「闘うんだ、美琴!」

「分かった!!」

 美琴は元気よく叫び、タカマサに突撃をした。

「はぁっ!」

『ギシャアアアアアアアオゥ!!』

「キュイイイイッ!!」

 甲高い声で受け流すタカマサ。タカマサはその長い尾でメカゴモラを叩いた。

「このまま喰らえ!!」

 美琴は操作しながら攻撃を続けた。

「バッテリーとか損傷率大丈夫ですか?」

「問題なく稼働してます。下手に急所とかを攻撃されて損傷率を上げなければ問題ありません……」

「それフラグでは……?」

 タカマサはメカゴモラのボディに尾鰭を叩き込んだ。

「うわぁ!? こ、このまま上手く体制を……よっと!」

 美琴は手慣れた操作で倒れずになんとか持ち堪えた。

「仕返し! このまま……!」

 しかしその瞬間、タカマサは背鰭の刃でメカゴモラを切り付けた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 叫び声を上げながらメカゴモラは地面に倒れ落ちた。

「美琴!?」

「損傷レベルが45%……一気にこんなにも……」

 さらに追い打ちと言わんばかりに左腕部に噛みつき、ゼロ距離のまま光線を放った。

 サカマタレイ、と称されるヤバいやつだ。

「うわぁぁぁぁ!? も、もう!! 離せぇ!」

「損傷率が上がってます……このまま機能停止してしまいます……ッ」

「ヤバイじゃんそれ……!」

 その時だった。

「シャェア!」

 空から、青いクナイが飛んできたのだ。

 それはいとも簡単にタカマサの身体に突き刺さり、痛みに耐えきれずタカマサは離れた。

 その直後、真っ青な閃光が地面に降りた。

 それはまるで海を擬人化したかのような群青に、深海のように黒いラインを持ち、銀に輝く場所はまるでサンゴ礁の浅瀬のようで、金色に輝くプロテクターは砂浜のようであった。

 黄金に輝くその目は太陽のようにきらきらとしており、海面のような煌めきでもあった。

 彼の名は────────ウルトラマンドーズ。M78星雲からやってきた、文武両道のヒーローである。

「うぉ……!? な、何あれ!?」

「……ウルトラマン……」

 霊華は小声でそう呟いた

 ドーズはタカマサにキャッチリングを放ち、メカゴモラの損傷箇所を確認した。

「……こんくらいなら」

 ドーズはそう呟き、ウルトラ念力で損傷箇所を直した。

「損傷率が下がった……」

 美琴は驚きながらゆっくりとメカゴモラを起き上げた。

「霊華……ウルトラマンって、なに?」

「……ご存知ないのですか?」

 問いかけた真子に霊華はきょとん顔で言った。

「地球から見てオリオン座方面、つまりM78星雲からやってきて怪獣たちを倒し、平和をもたらす機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)だ」

 宇野はそう言って、その目をさらに細めた。

 傍から見れば(⌒う⌒)という顔である。

「……その通りです。宇野さん……」

「霊華はどうしてウルトラマンを知ってるの……?」

 霊華はその言葉を聞いて数秒の間無表情でいたが、すぐに軽く笑みを浮かばせて『私だけの内緒話です』と言ってモニターに見つめ直した。

「……シャァッ!」

 ドーズはメカゴモラを起き上がらせ、タカマサを挑発した。

「あ、ありがとう……一緒に行く?!」

 美琴は復帰メカゴモラを操作しながら元気よくそう言った。

「……」

 ドーズは静かに頷いた。

「よし! 共闘だぁ!」

 美琴はそう叫んでメカゴモラを突撃させた。

「シュアアアッ!!」

『ギシャアアアアアアアオゥ!!』

「キュイイイイッ!!」

 メカゴモラのナックルチェーン、そしてそこに付属している鉤爪がタカマサの右目を抉り、ドーズの貫手が左目を潰す。

 タカマサはエコーロケーションと目の両方を使っているのだが、どうやらドーズは着地時にジャミングを施し、タカマサのエコーロケーションを狂わせたらしい。

「タカマサの状態異常を起こし、体力の限度も来ています。このまま攻撃をすればウルトラマンとメカゴモラの勝利となります」

 霊華はいつもの霊華を感じないほど手早く端末を操作しながら状況を説明した。

 しかしタカマサ、そこは野生の勘が鋭い訳で。

 タカマサレイを放ち、ドーズにぶち当てた。

 ……しかし。

「ざまぁないね」

 ただ、鏡が割れただけだった。そして。

 

 タカマサレイは、鏡により跳ね返る。

「そうか、考えたなあのウルトラマン!」

 漆原は珍しく興奮していた。

「……(あれ? あのウルトラマン……見覚えある……)」

 霊華は口を開けながらドーズを見つめていた。目を大きく見開きながら見つめ続けた。

「オリャァァァ!!」

 美琴は目の前の敵に集中しながら攻撃を続けた。

「いい判断だ、あのウルトラマンは……! 瞬間的に鏡を作りあげ反射板の代わりにし、そして即席バリアにもしやがったぞ!」

 漆原はそう叫び、こう命令した。

「超震動波だァーッ!!!」

「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 美琴は叫びながら超振動波を浴びさせた。

 それと同時に、ドーズはノーモーションで腕を十字に組み、必殺光線の『バルビウム光線』を放った。

 バルビウム光線に含まれるバルビウムは安らかな眠り、そして安らかな死をもたらす。

 メカ超震動波によりズタズタになった体をバルビウム光線が破壊していくのだ。

「なんか、神様みたいなウルトラマンだね」

「ウルトラマンは一応……まぁ、良いですか……」

「……ショゥアッチ!」

 ドーズは空へと消えうせた。

 

 人気のつかない路地裏で、ドーズは人間の姿をとった。

 この日のために拵えてきた国籍と、この日のために拵えてきた見た目だ。

「……よし」

 ドーズの人間体は、USSTへと入った。

 

 数日後。

「おうい、皆」

 宇野はそう言った。

「どうしたのー?」

 美琴はいつもの調子で問いかけた。

 霊華は眠そうな顔をしながら起き上がり、宇野の方へ身体を向けた。

「新メンバーの紹介だ」

「マジで!? 誰なんですか?」

 真子は興奮しながら問いかけた。

「入りたまえ」

 カツッ、カッツ、そんな音を立てて白衣の青年が入った。

「失礼します」

「名前を」

酒井(さかい)幸村(ゆきむら)です、よろしくお願いいたします」

 ドーズの物語が、これから始まるのだった。




全てを凍てつかせ、死の眠りへと誘う巨大怪獣レイキュバス。その復活の報せを受け、USST宇野班は戦艦とメカゴモラと共に太平洋へと向かう。そこに居たのは、レイキュバスと……えっ?なぜ、ガンダーがここに!?
次回、ウルトラマンドーズ。
『Stay in your coma』
「行け!ガンダー!!」
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