進撃の巨人 RTA Titan Slayer   作:オールF

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巨人討伐の条件→体力を全消費させる。巨人化後に再び巨人化出来ないほどに疲弊させる。殺害する。戦闘の意思を無くさせる……など。


心臓を捧げよ -超大型巨人-

 ライナーを持ち物にぶち込んで直ぐにモブリットさんに引き渡して、続いて超大型巨人の相手です。リヴァイ班と協力したおかげで刃もガスの消費も抑えられてました。超大型相手にガスも刃もそんなに使わないのではとお思いのホモの皆様。この場において巨人がもうベルトルトしか残っていないと思うのは早計ですよ。

 壁の上にはマルセルくん(享年12歳くらい)を食べたそばかす。壁の下のどこかには黒髪の女の子が四足歩行になって待機している可能性があります。ピークちゃんは突然飛び込んできたと思ったら、無力化した戦士の誰かと共に逃げ出すので警戒する必要があるのですが、リヴァイとミケさんとミカサいるから気にしなくてもいいかもしれない。遭遇率は不明なので、もし出てきたらオリチャー発動!(行き当たりばったり)

 

 さて、同期3人組もやっと1人になりました。こちらが最後の巨人となっております。ほーん、ええやん。(身長)なんぼなん? 60メートルとなっております。60!? アホくさ。

けど、弱体化させたせいなのか、もう結構細いですね。変身する時の爆風も小さく、ダメージを負ってるのがほんの数人でしたし。やっぱり情を捨て去って削り取って正解だったな。まぁ初めの爆発がどんなにデカくてもその時は肉体形成時の爆発で、巨人になったあとの筋肉消費とは関係ないのずるくねと思うのは我だけ?

 倒す方法が燃やす筋肉が無くなるまで待つくらいしかないというクソ。巨人討伐系RTAで最も邪魔になる存在なのですが、倒すならこの壁上が1番楽だったりします。もし、平地で巨人化されてたらライナーを無理やり味方につけるか、アルミンにコゲミンになってもらうしかありませんでした。俺は運が良かったなぁ。

 

 

 超大型巨人は原作通り、大振りな攻撃と筋肉を燃やすことで接近を許さないというめんどくさいのオンパレードで、オマケに捕食した物や人をうなじ部分にいる本体に引き寄せる事ができるとかいうお排泄物な能力を持っています。原作でそばかすと共に一般兵を食べて、一般兵が身につけていた立体機動装置をそのままベルトルトが身につけて、逃げる時のタイムロスをカバーしたやつですね。

 他の走者が巨人に噛みちぎられたりしないようにしながらわざと食べられて、喉の中から本体を切り落とすとかいう荒業を披露していましたが超大型に対してはこの戦法も使えません。中身の肝が小さいくせに巨人の能力だけは一人前だな。

 要するに超大型巨人戦では一撃でも貰うと死。うなじ近くに近づいても火傷の持続ダメージで死。食べられても死。どう見ても詰んでるじゃねぇかと思われがちですが、壁の上でなら倒す方法があります。クソめんどくせぇけどな! 

 

 

 ###

 

 

 鎧の巨人、ライナー・ブラウンをモブリットに引き渡したホライゾンはすぐさま超大型巨人の前へと立った。ホライゾンはあの日超大型巨人の姿を目にした人間ではない。この場において、超大型巨人を目にしたことがあるのはシガンシナ区出身の3人のみである。

 

 

「ホライゾン、ベルトルトを倒す方法はあるの?」

 

 

 その1人であるアルミン・アルレルトがホライゾンの隣に立つ。鎧のように硬い装甲を持つという前情報があったにしろ、リヴァイ班という巨人殺しのプロフェッショナルが揃っていたにしろ、鎧の巨人を初見で完封した男ならあの難攻不落の巨人も倒す方法があるのではないかと問いかける。彼の言葉を待つものは多い。

 指揮官の権限を持っているハンジ・ゾエもホライゾンの言葉を待っていた。巨人に対する探究心や観察眼には目を見張るものがあり、リヴァイ班やミケから知性巨人をほぼ1人で追い詰めたという話とアニ・レオンハートに対する尋問での交流を通して信頼に値する人間と評価した。

 

 

「無論だとも」

 

 

 アルミンの問いに首肯したホライゾンの目に狂いはなしと判断したハンジは「わかった」と頷くと壁上に散らしていた自分の班とミケ班を集めると説明を促した。

 

 

「超大型巨人の自重を支えているあばら骨の片側だけを破壊します」

 

 

 そうすれば、バランスが崩れて、あばら骨が破壊された方へと身体が落下するはずだと語るホライゾンに理解を示す者もいれば異議を唱える者もいる。立体機動装置に備え付けられている剣は巨人の肉を切断するためのものであり、巨人の骨を切り裂く程の強度はない。それに超大型巨人のだす大きさの骨となると骨密度も高く、打撃を加えての破壊も容易ではない。そう意見したアルミンにハンジが割って入る。

 

 

「いやバランスを崩させるだけなら、骨の全てを壊す必要は無い」

 

 

「そうか! 壁にくい込ませている先端部だけなら!」

 

 

 どんなに骨密度が高かろうと、どんなに硬い物質でも細い部分は破損しやすい。

 

 

「でも、地面に落としてどうするの? 確かにあの図体と50メートルの高さがあればかなりダメージは与えられそうだけど」

 

 

 しかし、超大型巨人を落下させてどうするのかという点だけがアルミンの中で気がかりとなっていた。背中から落ちられるとダメージを与えたところで、うなじを守られて本体であるベルトルトを引きずり出すことが出来ない。その間に身体を再生され、大地に立たれるともう手の出しようがないと言うアルミンにハンジもそこは同様だったのかホライゾンへと視線を向ける。

 

 

「彼を大地に突き落とす目的はダメージを与えるためではありません」

 

 

「どういうこと?」

 

 

「アルミン、我々が今攻めあぐねてるのは何故だ?」

 

 

「それは……超大型巨人が放つ熱風のせいだけど……」

 

 

「その通りだ」

 

 

 今のところ超大型巨人は上半身の筋肉全てを燃やして、誰一人として兵士が近づけないようにしている。それも時間が経って、痩せてきているがこのまま待ち続けても意味が無い。それはあちらも同じなのだが、ベルトルトが自ら発する蒸気で周囲の状況が窺えていないのであれば、ライナーが既に倒されていることに気付いていないのだろう。ライナーからの合図か何かを待っているのであれば、彼は聞こえるはずのない声を待ちながら身体を燃やし続けるだろう。

 

 

「まぁこんなことをしなくても、直にうなじは狙えるだろうがな」

 

 

 ホライゾンはそう言いながら蒸気の向こう側にいる超大型巨人を見る。その肉は燃焼し続けた代償か所々に骨が見えるようになっており、わざわざあばら骨を破壊して落下させなくても、燃やす筋肉が無くなってベルトルトを引きずり出すことができるだろう。

 

 

「じゃあなんで勝負を急ごうとするんだい?」

 

 

「彼が最後の一人だとは思えないからだ」

 

 

 ジークという兵士が1人で壁内に来るようには思えない。ライナー達でさえ、3人で来たのだ。帰ってこない仲間を思ってたった1人で迎えに来る程、ジークという男の人間が出来ているようには思えないし、彼が軍属であるのならば上官が許すようにも思えない。

 

 

「なるほど、それは確かにね」

 

 

 壁に穴を開けずに巨人を発生させるのも、未知な部分が多いから確信はないがジーク1人でできるとはハンジもアルミンも思えない。少なくても、あと1体は巨人、あるいは兵士の仲間がいてもおかしくはないだろう。

 

 

「僕たちが消耗しきったところで、その1人が全てを奪い去るのを気にして?」

 

 

「あぁ。だから、この作戦は必要最低限かつ、最短で行いたい」

 

 

「……わかった。私の班だけでやろう」

 

 

 つまりはどこかで見ているかもしれない仲間に明らかに超大型巨人を倒したように見せる必要があるということなのだろう。また待っている間に煙のように消えられたのでは、ここまでの時間が無駄になる。ホライゾンの提案にハンジは了承すると、戻ってきたリヴァイ班にジークの護衛を、そしてミケ班にはライナーの護衛を任せてハンジ班以外の人間には非武装の104期の兵士と壁の周囲の警戒を任せた。

 

 

「これでいいのかな?」

 

 

「はい」

 

 

「よし、じゃあ……」

 

 

 もう既に腕も身体も細くなって待つだけで良さそうなものだが、ベルトルトが完全にやられたとなれば残りの敵も出てこざるを得ないだろう……と、希望的観測を含めた博打に賭けてハンジは作戦開始の合図を出した。

 

 

 

 ###

 

 

 煙に包まれた視界の中で、僕は時が経つのを待った。ライナーの叫びを聞いて巨人化したが、ホライゾンにやられていたせいで不完全な巨人化になってしまった。ジーク戦士長を巻き添えにする訳にもいかないからと、爆発は起こさずに巨人化したが、無事だろうか。104期のみんなも、怪我をしてないといいけど。

 

 

 ……あぁ、まただ。いつかは殺さないといけないと分かっていたのに、僕はまだ躊躇っている。ここに長く居すぎたせいか、ライナーの傍にいすぎて彼らと関わりが増えてしまったからか、殺すのを躊躇ってしまう。彼らは世界を滅ぼす悪魔の血を持っていて、僕達はそれを倒して勇者になるんだと、英雄になって故郷に帰るんだと、そう思っていた。

 きっと、この島に悪魔なんていなかったと思っているのは僕だけじゃない。アニもライナーも思っているはずだ。

 ただし、あの男は違う。アイツは、アニを、アニに酷いことをした。ジーク戦士長にも手足を切断するだけじゃ足りず、口の中に剣も突き刺していた。そして、僕への攻撃にも躊躇いがなかった。アイツだけは殺さないといけない。

 先程の巨人化で吹き飛ばせていたならいいけど、それくらいで死ぬような男じゃない。もし、生きていたとしても僕とライナーには勝てない。今頃はライナーに身体を潰された頃か。いや、まだしぶとく生きているのかもしれない。僕がライナーやアニと同じ15メートル級くらいなら、自由に動いてこの手で殺せたのに。

 アニの巨人は強いけど、常に全身を硬化させているわけではないから、ライナーと違って完全な不意打ちには弱い。きっとあいつの事だ。とても酷い手を使ってアニを拘束したに違いない。その上に恋人や家族でもないのに、アニのデリケートなところを覗き見るなんて……!! 

 

 

 そういえば、ライナーはどうなった? エレンや調査兵団相手に苦戦しているのか? 彼らが強いのは無垢の巨人に対してだ。壁内の科学力じゃ打ち勝てない特殊な能力を持つ僕たちに勝てるわけが無い。ほら、兵士たちも僕を倒すのを諦めて、僕から離れていく。あと少しだ。エレンを奪って、戦士長を取り返せば僕達は故郷に帰れる。いや、僕達だけ帰る訳にはいかない。マルセルを食べた巨人の中身は見つけられていないけど、アニだけは連れて帰らないと。あんな悪魔と一緒に居させるわけにはいか……

 

 

 

 

 えっ? 

 

 

 

 

 

 なんだ。

 

 

 

 

 

 

 身体が、傾い──────────────

 

 

 

「よもや、ここまで上手くいくとは」

 

 

 その声が聞こえた瞬間、僕の身体は外へと引きずり出された。

 

 

 ###

 

 

 

 ハンジの合図で全員が一斉に剣の柄で壁にくい込んだあばら骨の先を破壊すると、参謀たちの目論見どおり、不意をつかれたベルトルトは自重を支えられずに巨人達のいる壁外へと突き落とされる。地面へと叩きつけられた超大型巨人の身体は、筋肉が減って骨の方が多くなったためか、ガラスのように砕けた。それでも頭部や胸板などが残っているのは巨人が持つ驚異の能力故なのだろうか。だが、熱を持った霧という守りを失った今、ベルトルトを引きずり出すのは容易なことであった。

 

 

「よもや、ここまで上手くいくとは」

 

 

 周囲の無垢の巨人をアルミンとハンジが片付け、安全となったところでベルトルトの四肢を切り落とすと彼もまたライナーやジークのような状態となった。

 

 

「さて……」

 

 

 これで目の前にある脅威は去ったが、ホライゾンの言う通り他に仲間が潜んでいる可能性も考えれば気を抜くことはできない。だが、一難去ってまた一難という言葉があるように、すぐに新しい脅威がやってくるものだ。

 

 

「ハンジ分隊長!」

 

 

「どうしたモブリット」

 

 

「上を!!」

 

 

 上? 言われた通り、顔をあげるもここからではよくみえない。ベルトルトのことをホライゾンとアルミンに任せると、立体機動装置でモブリットの傍まで上がる。するとそこにはとても信じられないものが見えた。

 

 

「オイオイ、嘘だろう……?」

 

 

 超大型巨人があばら骨を刺していた場所に空いた小さな穴。それらが連鎖的に割れたことで、今まで謎になっていた壁の中の構造が明らかになった。

 

 

「え、なんだ、これ……?」

 

 

 辛うじて見えるのは目のようなもののみ。これだけでは何かわからないが、先程まで戦っていた巨人のことを考えるとありえない話でも無いのではとハンジの額に汗が滲む。

 

 

「……リヴァイとアルミン……それとホライゾンを呼んで来てくれ」

 

 

「は、はい!」

 

 

 とても1人では整理しきれないとハンジは巨人化できる人間の護衛をミケ班とリヴァイを除いたリヴァイ班に任せ、この場において頭のよく回る2人と違った見方も欲しいからとリヴァイを呼び出させる。まだ敵の脅威も去った訳では無いが、この現実を放っておくわけにはいかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




超大型巨人 討伐 ホライゾン・モルガン
討伐補佐 ハンジ・ゾエ アルミン・アルレルトなど
討伐タイム 12分(出現時から計測)


正直考えた時「いけるか……?」感強かったけど、漫画で見たらかなり細くなってた。おまけに覚悟してないベルトルトだし。
覚悟+武士化してたらめちゃくちゃ時間かかってましたよこれ

その頃のエルヴィンとジャン
エルヴィン(やっと行ける)
ジャン(俺とあいつそんなに似てるのか……?)
ストヘス区出たくらい

残りの巨人 車力(女性) 顎(女性) 戦鎚(女性) 始祖・進撃(男)
次は車力か顎だけど、セクハラはないです。

次回投稿は多分火曜日になります。



入れ忘れてたおまけ
9つの巨人継承者たちからホモくんへの評価
アニ→良。早く帰ってこい
ライナー→最悪。強すぎる。勝てない。無理。殺してくれ。
ベルトルト→最悪。あらゆる戦いに負けたと思っている。
ジーク→恐。なんなのあいつ。怖すぎんだろ。
ピーク→最悪。影から見てたら仲間が次々と引きずり出されてた。
マルセル……を食った人→悪。知性巨人とバレたら死ぬのでは? と思っている
エレン→最良。こいつと俺、リヴァイ兵長がいれば勝てない相手なんて居ない!!

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