進撃の巨人 RTA Titan Slayer   作:オールF

28 / 57
後編はゴールデンウィーク中に出したいっすね〜(願望)
ほんへの後ろの方の独白はジャンです。


役者たち (前編)

 王の首を挿げ替えるRTAはじまるお。

 キーワードは武力は行使しない(人の血が流れないとは言ってない)。火星の王(作品違い)。

 

 さて、エルヴィン団長に今の王様は偽物! ホンモノはノンケに大人気のクリスタ・レンズちゃん! 今年訓練兵団を卒業したばかりのピチピチの調査兵や! あと、いい匂いもする。本名はヒストリア・レイスって言うんだって! 将来の夢は誰かのために死んで褒められること! でも、本当は孤児院の院長になりたいんだって! こんないい子が王様じゃない? 今からするんだよっ!!! 

 まぁ、あくまで本来の王家の血を引いてるってだけなんすけどね。前も言った気がしますが、一応レイス家……フリッツ王の血筋がもう2人しか残されてないんですよねぇ。誰のせいなんですかね(チラッ、チラッ!)

 

 

「エレェェェェン!!! 頑張れ! 頑張れぇぇぇ!!!」

 

 

 答えはホモくんと並ぶとされている変態のハンジ分隊長にエールを送られている骨がむき出しで本体剥き出しの出来損ないの巨人を顕現させているエレン・イェーガー。進撃の巨人と始祖の巨人の力を持つ者です(ネタバレ)。今からこの子を……殺します。

 9つの巨人のうち、やばめのやつの撃破がこんな呆気ない形で終わらせることになるなんて感無量っす! 自分、精一杯殺るっす! 死なないんだけどね。

 ミカサからの好感度が下がる音〜! けど、これでエレンは巨人化する体力を失ったので討伐扱いになります。ヤムチャさんの死より雑い。

 ちなみにタイミングを間違えると、反逆者と見なされてエレン親衛隊隊長、リヴァイ・アッカーマンとエレン好き好き大好きうーどっかん組組長のミカサ・アッカーマンにゲームオーバーにされてしまいますので注意が必要です(2敗)。

 RTAの問題で、エレンを最速で倒すならここしか無かったので、単独行動が言い渡されたのをいいことに1度リヴァイ班と合流しました。全員生存+ミカサ入りリヴァイ班とか巨人に勝ち目なんてないやん! なお、人間にはある模様。

 

 

 エレンのうなじを斬るためだけに合流していては味方からの反感しか買わないので、伝えることがあったからと説明しま……あれ? ホモくんが乱入したことに対しての小言が少ない……? 巨人キチガイなら仕方ない……? ジャン、お前、何言ってんだよ……(困惑) なんでバカ2人にも庇われないといけないんだ……? まぁええわ(ホモは寛容)。

 

 

 ひとまず、アルミンとの会話で選択肢が連続ででてきたのでそれをポチッポチッとな! 選択肢は一番上が最適解ってこれ昔のゲームから続いている伝統だから。ただし、SSRファインモーションのイベントは最初に一番下を選ぶと「練習上手〇」が獲得できるので、一概に信用するのはやめよう! (334敗)

 次々と出てくる事実にハンジさんが肩を掴んでホモくんのたまを揺らしてきます。たまは頭と玉のことです。これ考えたとき、天才だけど変態かよと自分を罵ってしまいました。RTAやめます(ホモは嘘つき)

 

 

「それで、エルヴィンからの指示は?」

 

 

「俺たちは引き続き独自行動をと。兵長たちには拠点を引き払えと伝えてくれと」

 

 

 ビクンビクンしてる変態2人を他所に、兵長は副隊長のジャンから団長の指示を聞き出すと、ペトラ達に急いで動くように目配せします。中央憲兵が来る前にのびたエレンを回収して、逃げるようですね。しかし、逃げたところでリヴァイに行動ルーチンを叩き込んだ叔父さんには全てお見通しなんですよね。

 今回は護衛対象はエレンで、オマケに替え玉のジャンがいないのでリーブス商会を欺くことも出来ません。まぁ、そんな事しなくても実力でねじ伏せそうなリヴァイ班ですが。中央憲兵に祖父母を殺されたホモくんは思うところがあるのか、勝手に中央憲兵には気をつけろと伝言してしまいました。確かに1人やべーのがいますしね。けど、新事実により「対中央憲兵〇」のついたホモくんならヤベー奴以外は殺すことに関しては確実に。問題はその中間がないことにある(名言)。

 

 

 やることをやって、伝えることは伝えたのでこれでやることはエレンorクリスタが攫われるまでなくなりました。レイス家跡地に行っても今は誰もいないので、RTA的には苦味ですがここは待機しかありません。敢えて、エレンかクリスタをエサにして追い詰めるという手もありますが、そうなると必然的にリヴァイの叔父さんとmake troubleすることになってタイムが伸びる可能性の方が高いので、僕は安全牌でいきます。

 一旦、宿舎に帰還してクリスタの様子を見に行きましょう。護衛にはユミルという立体物の多いところであれば、確実にクリスタと逃げられる存在を置いているので奇襲などに遭っても問題ありません。今の段階なら、狙われることもありませんし。話が動き出すとすれば、リーブス商会の会長かニック司祭が殺されてからですかね。

 

 

 

 ###

 

 

 空に浮かぶ煙を頼りに山道を進んだ先には、ホライゾンの言う通りエレンの硬質化実験が行われていた。ことの経緯はアルミンとハンジさんの発案だ。全ての壁が巨人で出来ているのなら、エレンにも壁を塞ぐことができるのではないか。

 この発案に、鎧の巨人や女型の巨人のように硬質化の能力を持つ巨人の力を加味すれば不可能では無いだろうという判断を下したエルヴィン団長の指示で、人里離れた山奥で実験をしているそうだ。このために、憲兵団からのエレン引き渡しの申し出を断っているらしいが。まぁ、これでエレンがトロスト区やウォールマリアに開いた穴を塞げるんだったら物資の運搬やら必要な資源も減って、これまで以上に壁外調査がしやすくなるって話だ。もっとも開けた張本人でかつ硬質化能力もあるライナーにやらせるのが手っ取り早いが…………あいつがそんなことするわけもねぇか。

 

 

「エレェェェェン!!! 頑張れ! 頑張れぇぇぇ!!!」

 

 

 俺たちが着く前から聞こえていたハンジさんの声だが、表情も込みで聞くとなんだか言葉にしにくい。遠くから聞いていたら、悲痛混じりで何があったのかと焦ったもんだが、同類のホライゾンは見当がついていたのか涼しい顔をしていた。

 そのホライゾンも下で無様に倒れ込んでいる巨人のなりそこないのエレンを見て歯を食いしばるとブレードを引き抜いた。

 

 

「お、おい、ホライゾン!」

 

 

 俺の制止も遅く、やつは巨人とがっちりくっついたエレンの腕を切り落とした。だが、それでもエレンの顔や足は巨人と繋がっていて、それに舌打ちしたホライゾンは刃を振りかざす。

 

 

「ええい! このような中途半端な巨人、見るに堪えん!」

 

 

 そんな理由かよ。とは言え、エレンがまともに動けないこともあって実験は中止にするつもりだったらしく、兵長たちからのお咎めはなかった。ここで俺がなんでこいつの部隊に入れられたのかを理解した。要するに俺はホライゾンのストッパーと謝罪係ってとこか。そしてついでにバカ2人の面倒か。マルコの言っていた俺の指揮官に向いてるかもってのは当たっているようで外れているようだ。こいつらが俺の言うことをまともに聞くわけがねぇ、特に隊長の方がだ。まぁ、こいつは好きにやらせておけばそれ相応の成果を持ち帰ってくるし、団長から独自行動も許されているから、気にしなくてもいい気はするが。

 

 

「エレン大丈夫!? ホライゾン! どうしてエレンを!」

 

 

「まぁまぁ! 落ち着きなよミカサ。ホライゾンも悪気があってやったわけじゃないと思うし」

 

 

 件の男を見ると、愛しのエレンの顔や手足を削がれてご立腹なミカサに詰め寄られ、その間にハンジ分隊長の班に配属されたアルミンが仲裁に入っていた。いくらこの前の壁外調査で大損害が出たからって今年入ったばかりの新兵を、調査兵団の中でも変人……実力者揃いの班に入れるだなんてエルヴィン団長も思い切りのいいことをしたもんだ。俺もその1人で、おまけにその隊長が同期って言うんだからおかしな話だ。

 ホライゾンの行動は「ホライゾンだから仕方ない」というバカ2人の謎理論で、リヴァイ班の方々からの不評を退けた。ミカサも「エレンは巨人化を繰り返して疲弊していたから、遅かれ早かれ斬られていた」と言ってこれ以上はホライゾンに迫ることもなかったが。

 

 

「なんか最近、ミカサって柔らかくなったよな」

 

 

「えっ、何がですか?」

 

 

 そう言って首を傾げたサシャは「まさか!?」と言いながら自分の胸を隠すように手をクロスする。ちげぇよ。触ってねぇよ。触れるかよ畜生。

 

 

「雰囲気とか、言葉の感じとかよ」

 

 

「あー、確かにあの怖い目しなくなったよな」

 

 

 いや、それはしてるぞ。初めはサシャとかミーナがエレンに話しかけたら、エレンを盗られると勘違いしたのか、やべぇ目をしていたが。多分、俺たちがエレンの敵でもミカサの恋敵でもないとわかったからだと思うが。特にホライゾンはエレンの窮地を何度か救ってるからか、聞き分けが良くなった気がするな。

 

 

「それで硬質化の方は?」

 

 

「ううん、上手くいかなかったよ。やっぱり、ライナーやアニとは違うタイプの巨人だからかな」

 

 

「壁外とこちらでは巨人の能力に差があるという仮説は正しいわけか」

 

 

「かもね。超大型巨人も高温の蒸気が出せたし。多分、獣や車力、ユミルの巨人にもエレンの巨人とは別の力があるかも」

 

 

 それでミカサから解放されたホライゾンはアルミンと実験の結果から見えてきたことを話し合っていた。そこにハンジさんも加わって、常人では理解が及ばないような巨人談義を繰り広げていた。

 どうやら硬質化には失敗したらしい。だが、エレンが一日に巨人化できる回数や、巨人化する毎に知力が失われることなどがわかったらしく収穫がなかったってわけでもなさそうだ。

 

 

「ジャン」

 

 

 隊長が話し込んでいる間、手持ち無沙汰になっているとリヴァイ兵長に声をかけられた。

 

 

「何しに来たのかはホライゾンから聞いた。色々と分かったらしいじゃねぇか」

 

 

「……えぇ」

 

 

 正直言って、色々と分かりすぎて頭がパンクしそうだが。リヴァイ兵長とハンジ分隊長は大丈夫そうだ。

 

 

「それで、エルヴィンからの指示は?」

 

 

「俺たちは引き続き独自行動をと。兵長たちには拠点を引き払えと伝えてくれと」

 

 

「……そうか」

 

 

 俺が言うと兵長は、オルオさんやエルドさん達に目配せする。おそらく、今使っている拠点の後始末を命令したんだろう。俺達も何年かすればアイコンタクトだけで指示を伝えられるようになるんだろうか。……いや、1年以上こいつらと同じ班にいさせられるなんて身体がいくつあっても足りやしねぇ。

 

 

「では、私は一度トロスト区へ戻ります」

 

 

「うん、次もいい情報待ってるよ」

 

 

 報告も談義も終えて、ホライゾンは馬へと跨る。そして、去り際に思い出したかのように振り返るとリヴァイ兵長へと口を開いた。

 

 

「中央憲兵にはどうかお気をつけて」

 

 

 ホライゾンはそれだけ言うと、リヴァイ兵長の返事を待たずに馬を走らせる。

 

 

「ホライゾン、中央憲兵に気をつけろって、どういうことだよ?」

 

 

「そのままの意味だ」

 

 

 馬に乗りながら喋ると舌を切るぞとホライゾンが忠告したからか、あるいは自分には思いつかないからなのかは分からないがコニーは黙る。言い放った理由を知るのはホライゾンだけだが、言葉の重みは俺も知っている。リヴァイ兵長にミカサもいるんだ。巨人殺しのエキスパートたちが集められた班を中央憲兵が狙うとは思えないが、エレンを狙って憲兵団辺りが動いてくる可能性は否定できない。

 巨人の次は人かよと俺は口の中で呟くと、ホライゾンの背中を追いかけた。

 

 

 

 




どうして前後編に分けたかって? 書きたいこと全部書こうとしたら8000字超えるからだよ。

戦士たち何してんの?→牢屋。マルセル死んでるとわかってジークとピークがイライラ。ライナーは自己嫌悪。アニも機嫌悪し。ベルトルトも穏やかではない。

ジャンを見たモブリット→君は……僕だ(温かい目)。

リヴァイ班(オルオやペトラ)から見たホライゾン→うわ。


【ここからいつもの茶番】
俺は……このまま競バ場やカムラの里に行きたい…。俺が今まで投稿しなかったのも……いつかゴルシウィークや百竜夜行が来ると思ってたからだ…。いつか…「充実した生活」ができるはずだと。…何度も…休んだ方が楽だと思った。それでも…読者からの感想が頭にチラつくんだ。そして今、手を伸ばせば届く所にモンハンとウマ娘がある。…すぐそこにあるんだ。…だがリヴァイ、見えるか? 俺達の読者が…。読者達はこれを見ている。捧げたお気に入りや評価がどうなったか知りたいんだ。まだ物語は終わってないからな。



▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。