進撃の巨人 RTA Titan Slayer   作:オールF

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あけまして……なんだと!? アニメ進撃の巨人が始まっている……!?
終わってしまうぞオールF! 早く書け! 完結させると言え! お前は選ばれし強き者なのだ!
的なことを言われなかったので年内完結させませんでした。って鬼滅は遊郭編なので、このネタは古いよな……


再会

 

 

 

 一触即発、そんな雰囲気がシガンシナ区内に置かれたパラディ島、いやエルディア軍兵団基地を包んでいた。先程までパラディ島の最南端の波止場にいたのが、敵地のど真ん中だ。この状況は以前と変わらない。変わったのは味方の巨人が減ったのと、私の横に本来、目の前にいるべき男がいることだろうか。

 

 

「久しぶりだな、ホライゾン」

 

 

「ご無沙汰しております、エルヴィン団長」

 

 

 ほんの数時間前、彼らは私たちがいた波止場へとやってきた。

 アルミン曰く、壁の外の巨人の掃討が終わり、本当に巨人はいなくなったのかを確かめるため、さらに外にある景色を見るために馬で南側を進んでいたのだという。リフトに馬を乗せて、壁の上まで登ってきた彼らの姿を視認したとき、私たちは再び出会った。

 エルヴィン・スミス率いる調査兵団の本隊。リヴァイ兵長はもちろん、ハンジさん、ミケさんといった主戦力に、エレンを中心とした104期のみんなもいた。彼らの中には私に仲間を殺された恨みから刃を向けようとした者がいた。それを制止したのはエルヴィン団長とリヴァイ兵長、そしてエレンだった。

 

 

「待て」

 

 

「しかし、団長!」

 

 

「落ち着けオルオ」

 

 

「兵長まで何を!」

 

 

「待ってください、ゲルガーさん!」

 

 

「うるせぇ! アイツは女型の中身だろ!? 俺の同期が何人殺されたと……!」

 

 

「待つんだ」

 

 

 激高して声を上げる兵士の1人の怒りが伝播し、刃を引き抜こうとした面々だったが、エルヴィン団長が2度目の制止をかけたことで怒りを押し殺しながら刃のグリップから手を引いた。

 

 

「さて……君たちの代表は……」

 

 

 全員が武器から手を離したのを確認してから、エルヴィン団長は口を開いた。私たちの顔を見渡しながら、私たちの頭目を探し、そして敵以外の顔を見つけたことで目を見開いた。

 

 

「なんの騒ぎかと思えば、やっときたか!」

 

 

 波止場にいては、食材の確保は難しいという話になった時、ファルコが海から手に入れたらいいと言ったことが災いして、変態は海へと入った。泳ぎ方も、魚の捕り方も知らないというのに、ファルコたちから聞いた断片的な情報を元に海に入っては、コルトやポルコを巻き込んでいた。

 水着だっけ。それがあればガビや私も手伝えたが……と考えていると、ホライゾンの登場に、調査兵団に動揺が走った。真っ先に口を開いたのはエレンだった。

 

 

「ホライゾン……なんで、お前が……」

 

 

「そうだな、話せば長くなる」

 

 

 そう言って、ホライゾンはエルヴィン団長へと視線を向けた。ここで話すと色々とボロが出る可能性を考慮したのだろう。マーレからすれば、ホライゾンはこの島の王様ということになっているが、実際はただの兵士の1人に過ぎない。

 先程のように、他の兵士たちが口を開けば、ラーラさんたちにホライゾンの嘘が露見してしまう。そんな意図を汲み取れるのはエルヴィン団長しかいないと思ったのだろう。

 

 

「……そうか、わかった」

 

 

 事実、エルヴィン団長は"話せば長くなる"という言葉から、大体の予想は立てられたのか、小さく頷くと最後列にいた馬車を指さした。

 

 

「全員あの馬車に乗るといい。話は……壁の中で聞くとしよう」

 

 

 巨人の脅威もなく、食料の危機もない安全な壁の中まで連れて行ってくれるとなれば、私たちも頷かざるを得なかったし、何より私たちの代表気取りが我先にと馬車に乗ろうとしたことで、躊躇いがちだった足は進んだ。

 

 

「こいつらが、島の、悪魔……ッ!」

 

 

「違う。彼らは……そう、天使だ……」

 

 

 は? と怒りで拳を震わせているガビに囁くようにしてホライゾンは言った。

 

 

「……は? 天使?」

 

 

 私と同様の感想を抱いたガビの問いかけに、ホライゾンは真顔で答えた。

 

 

「食料危機と、安全が保証されていない地帯で救いを差し伸べてくれている。悪魔なわけが無いだろう?」

 

 

「え? でも……」

 

 

「ガビ、今は」

 

 

 ホライゾンの説得と、冷静なゾフィアが危機を脱出する方を優先したことで、反抗的な様子を示していたガビが馬車に乗り込む。調査兵団のことを敵視しているポルコやラーラさんも納得はいかないという表情だったが、渋々馬車へと乗り込む。

 馬車はミケさんの班が牽引……いや監視を命じられ、他の調査兵団の団員が戻ってくるまで待ち続けた。そして、それからしばらくして、調査兵団がシガンシナ区へと引き返して今に至る。

 ラーラさんやポルコ、船員の人達は別室で待機させ、事情を聞くために私とホライゾンだけが、会議室のようなところへと連れてこられた。先に兵士の1人を伝令に出していたのか、私たちが発見されてからわずか数時間で壁の中の首脳陣と思われるべき人達がこの部屋に集結していた。

 

 

「では、ホライゾン。話を聞こうか」

 

 

 意外にも、話を聞く必要はないだろうと言う人はいなかった。憲兵団、駐屯兵団の団長に、ザックレー総統……だったか。王になったというのは本当だったようで、調査兵団の制服ではなく、密偵をした時に王政側の人間が着ていた服に身を包んだクリスタもいた。後ろには近衛兵になったのか、ユミルの姿も見える。

 

 

「はい」

 

 

 ホライゾンは多くの視線を向けられている中で、臆することなく、パラディ島から出た後の話を余さず語った。王の名を騙り、マーレへと潜入して、戦鎚の巨人を打ち倒したこと。さらには、マーレの裏の支配者であるタイバー家と協力して、腐敗したマーレの上層部を刷新し、今こうして同盟を結ぶために戻ってきたことを。

 話してる最中に飛び交っていた怒号を、無視しながら全てを語ったホライゾンにエルヴィン団長は怒ることなく「そうか」と呟いた。

 ホライゾンの行動理由は不明だが、結果的にはマーレからの更なる攻撃を防いで、同盟を持ちかけさせようとした。その功績は、こいつが今まで成してきた実績と合わせても糾弾するべきものでは無い。そう語ったのは、ザックレー総統で、全ての判断は王であるクリスタ……ヒストリアに委ねられるべきだと。

 

 

「どうされますか、我らが王よ」

 

 

「……」

 

 

 そうして、この場の人間の視線がヒストリアへと集められる。ホライゾンも、ヒストリアの瞳へと目を向けていた。

 

 

「……確認ですが、ホライゾン。貴方に我々を裏切る気はないのですね?」

 

 

「無論だとも」

 

 

「……そう言われても、私には確証がありません。貴方は独断行動が過ぎる。それは分かりますね?」

 

 

「すまない……と言ったはずだが?」

 

 

 言ってないだろと私が信じられないという目でホライゾンを見る。案の定、ヒストリアから「言われてませんね」と冷ややかな声が出る。ホライゾンの不遜な態度が気に入らないのか、名も知らない1人の男が口を開いた。

 

 

「貴様は今、反乱分子では無いかという疑いがかけられている。敵国のスパイになったのではないかとな」

 

 

「心外だな」

 

 

「そもそも、貴様の先程の話自体、信じられない。百歩譲って、戦鎚の巨人を打ち倒したというのが本当だとしても、敵国の上層部を打ち倒すのに協力して、さらには同盟の依頼も受けたなどと……」

 

 

「……アニ、本当なの?」

 

 

 男の話を遮って、ヒストリアが問いかけてくる。

 

 

「……えぇ、本当。さっきいた黒髪のメイド服の人が、マーレの管理者の一族の1人で、マーレの代表として来ている」

 

 

 ついでに戦鎚の巨人の力を持っていると付け加えると、部屋にざわめきが起きる。

 

 

「む、ということは9つの巨人がこの島に……閃いた」

 

 

「閃かないで。動くな、黙ってて」

 

 

 喧騒に乗じて変なことを思いついたホライゾンの腕をガッと掴んで、どこかへ行かないように抑えると、何故かヒストリアの視線が鋭くなった。え? なんでとホライゾンと共に顔を見合わせる。

 

 

「静粛に……王よ、如何します?」

 

 

 ざわめきを止めたザックレー総統は、もう一度ヒストリアに答えを求めた。ヒストリアはキュッと唇を噛み締め、それを解くとホライゾンを真正面に見据えた。

 

 

「ホライゾン、貴方は兵士という身で王の名を騙りました。本来、不敬にあたります。貴方が我々エルディア人にもたらした功績を差し置いても」

 

 

 ヒストリアの言葉に何人かの議員らしき男たちが頷く。おそらくは今日この場でホライゾンをはじめて目にしたヤツらだ。逆に、エルヴィン団長やリヴァイ兵長、ハンジさんといったホライゾンを否が応でもよく知ってしまっている人達は難色を示してる。

 賛成半分、反対と傍観を合わせて半分くらいだ。ヒストリアがこの後何を言うのかは分からないけど、言葉次第ではホライゾンの命が……。

 

 

「ですが、ホライゾンが真にフリッツの名を名乗れるようになれば問題はありません」

 

 

 ん? 急に何をと唖然としているとヒストリアは血相を変えたユミルにも気付かずに話を続ける。

 

 

「よって、ホライゾン。貴方にはフリッツ……いえ、レイス家の婿養子に……って、ちょっと、ユミル、何してるの!?」

 

 

「なにしてんのはこっちのセリフ! え? 急にどうした!?」

 

 

「離してよ! ホライゾンが私と結婚して、王家に入ったら何も嘘じゃなくなるじゃない!?」

 

 

「いや……! 確かに、そうだけど! って、おい! アンタらも黙って見てないでなんか言えよ!」

 

 

 王のうわ言ってやつを必死に止めるユミルに、周りの人間は我関せずと目を逸らした。そして、求婚された方は……。

 

 

「なるほど……アリだな」

 

 

 頭良いなヒストリアと納得のいったような顔で見上げていた。

 




ヒストリアはこういうことする。
やりたかったことが出来たので完結です。今までありがとうございました。

ちなみにタイトルの「再会」は投稿「再開」も掛けたネタになっていないこともないです。エや下。

過程書かずにED書いていいすか

  • いいよ
  • ダメに決まっているだろう!!
  • 任せる。心に従え
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