進撃の巨人 RTA Titan Slayer   作:オールF

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ラスボスが確定したので続きです


紅蓮の座標

「そんな理由でこんな所まで来たのか君は」

「あぁ、ダメだったか?」

「いいや、むしろ嬉しいよ」

 

 時間も場所の概念とやらもない空間で、オレは2年ぶりにホライゾンと話していた。

 始祖ユミルの力でエルディア人やユミルの民の血を引く奴らの感覚は見れるだろうに、オレやアルミン、ヒストリアたちとの接触を絶っていた男は相変わらずだった。

 ただ「座」がそういうところだと考えるとホライゾンに変化がないのは当然のことなんだろう。

 

「ジークとヒストリアに協力してもらって、何とかここに辿り着いたが……お前さぁ」

「手厚い歓迎はお気に召さなかったか?」

 

「座」に接続する条件は知っていた。

 王家の血を引く人間と、始祖の巨人の力を持つ人間が接触した時に辿り着けるとホライゾンが言っていたからだ。

 ただその両方を満たしていないはずのホライゾンがここにいるのはどういうわけか。

 ジークの遺伝子情報の詰まったモノを食べてから、始祖の力を持つオレと王家の血を引くヒストリアと手を繋ぐことで無理やり接続したと言っていた。

 本人も一か八かで、無理ならオレとジークを使うと言っていたが、どう使う気だったんだろうか。

 そんなことより今はホライゾンが差し向けた歴代の9つの巨人のオンパレードだ。

 

「ありゃなんだ。オヤジとクルーガーもいたが……」

「私とユミル氏のオリジナル巨人もいれた方が良かったか?」

「人の話聞けよ。あとそれはマジでやめろ」

 

 ホライゾンが他国に攻撃を仕掛けて少しの間は、あいつの作った空爆の巨人だったか? 

 そいつやそれを近くで観測出来ているユミルの民との視覚共有であのバケモノ巨人の恐ろしさは把握していた。

 獣の能力で羽根を生成し、戦鎚の持つ変幻自在かつ硬質な武器を生む力で槍やら砲弾を投げ込む。

 敵からの銃火器は鎧の装甲で弾き、持久力は車力の力で、地上の敵は顎の機動力で手早く行う。

 そして、極めつけは鎧の装甲が破られたら急降下して軍事施設で超大型の爆発を起こすってところだろう。

 他国の軍人には同情しちまったよ。

 国を守るために従軍していたら突然アレがやってきて、有無を言わさずに無力化してくるんだからな。

 

 ただホライゾンにも情はある。

 攻撃される奴らはパラディ島やマーレに攻撃を仕掛けようと企てたのをユミルの民経由で知られたからで、反撃しなければ最低限の武力介入で済ませていた。

 ただ攻撃力、防御力、持久力、スピードもどの国の追随を許さないバケモノで、負けそうになったら自爆して吹っ飛ばしてくるような巨人には流石のリヴァイ兵長も勝てないだろう。

 それが出てきたら本当におしまいだったが、アルミンとジャン、コニー、サシャ、そしてヒストリアがそこまではしないだろうと言っていた。

 事実そうだったからよかったが、巨人化能力なしでアレらの相手をするのは骨が折れた。

 

「君たちにも巨人の素晴らしさを知ってもらおうという私からの厚意だったのだが……」

「捨てちまえよそんな厚意」

 

 殺意が全然なかったおかげで巨人化出来なくなったオレでも倒せたし、途中オレがやばかった時は突然オヤジの巨人が助けてくれた。

 クルーガーもいつのか分からない鎧の巨人にバックブリーカーをキメていたが、本当にアレはなんだったんだ……。

 

「巨人の素晴らしさって、もう巨人はお前が出せるヤツしかいねぇんだろ?」

「あぁ、新たに生み出せるのは私と彼女だけだ」

 

 言ってホライゾンと共に作った空爆の巨人、狙撃の巨人、大砲の巨人、剣戟の巨人たちを手入れしている始祖ユミルを見る。

 

「お前らずっとこうしているのか?」

「ああ、世界の監視者にはお似合いの環境だろう?」

 

 皮肉のようにホライゾンが言う。

 しかし、それには悲しみが含まれているように思えたのはオレの気のせいだろうか。

「座」というよく分からんこの空間は、外の世界から遮断されてどこか閉塞感を感じる。

 それでもまだ「座」とやらを理解できていないオレにとって、それはただの部屋程度の広さでしかない。

 実際に触れられるわけでもないから体積はあろうとも、どこか圧迫感を感じるほどだ。

 しかし、始祖ユミルに会いたいと願い、争いの連鎖を終わらせる道を選んだホライゾンはそれを受け入れている。

 

「お前、帰って来れないのか?」

 

 ホライゾンのしていることはオレたちエルディア人に今と未来をもたらしてくれている。

 エルディア人が過去に犯してきた罪は変えられない。

 けれど、先祖の罪にオレたちは関係ないと主張しても、エルディア人を憎む他の民族がいる限り恨まれ続ける。

 

「私がここを離れれば、彼女が悲しむし、パラディ島は再び戦禍に巻き込まれるだろう」

 

 ホライゾンという世界共通の敵がいるパラディ島は、ホライゾンによる空爆の巨人を初めとした数々の巨人の制圧によって他国から干渉をされることはほぼない。

 あったとしても外交だとか、政治的なやつで、オレたちを虐げたりということはなかった。

 ミカサの祖国の人が来たり、マーレからヴィリーっていうオッサンが来たが、オレたちに対してペコペコしてばかりなのはホライゾンという武力が存在しているからなんだろう。

 それがなくなればどうなるかはコニーでもわかる話だろう。

 

「でも、もういいんじゃないか?」

 

 オレが言うと、ホライゾンは驚いた表情をする。

 

「……何を言っている?」

「もうさ、お前の役目は終わったんじゃないのか?」

「違う。まだだ、私には……」

 

 言い切らせる前にオレは首を振った。

 それ以上聞きたくなかった。

 聞いたら、もう二度とコイツに会えないような気がしたからだ。

 

「オレはお前に感謝してる。もちろんアルミンたちもだ。だから、もういいと思うんだけどな」

 

 幸いにして、武闘派の国たちはホライゾンからの制裁で軍縮してしまっているし、攻撃してこない国に関してはマーレやヒィズル国に手を貸してもらえばこれからも平和的に

 

「争いはなくならないさ、人がいる限りな」

「……」

 

 オレの思考を読んだのか。

 

「ああ、どうやら私は本当にフリッツ家の血を引き始めたらしい」

 

 じゃあわかるだろ。

 オレたちがお前に帰ってきて欲しいってのが。

 

「私は変態だぞ? 失礼と言って異性の胸を触り、巨人の大きさと肉棒の大きさは比例するのかと興味本位で確認していた男だ」

 

 ジャンとアルミンから聞いてたよ……いや後半のは知らなかったがそんなことしてたのかよ。

 

「していた」

 

 そんな自信満々に言うなよ。

 やっぱり変態だわお前。

 けど、そんなお前でもオレたちは帰ってきて欲しいと本気で思っているんだよ。

 

「……オレ、お前がいないと寂しいんだよ」

 

 こいつのことが気持ち悪いし、意味がわからないと思うのはオレの本音だ。

 けど寂しいってのも本当なんだ。

 ミカサやアルミンさえいればいい、そう思っていたのに、気づけば他にも大事な人が増えていた。

 

「私は君の母親を殺したんだぞ?」

「殺してねぇだろ」

 

 んなことわかってんだよ。

 こいつにオレを調査兵団に入らせる意味なんて……あるにはあるのか? 

 いや、それもオレがオヤジを食わなきゃ始まらないことだし、オヤジにヒストリアのねーちゃんを食わせたのはオレのはずだ。

 

「そんなこと言うならオレがお前の家族を殺しただろ」

「それは前にも言ったが気にしていないさ。人はいつか死ぬ。君も、私も」

「だったらあそこにいるのはなんだ?」

 

 指を指して、中々帰らないオレを見てくる始祖ユミルへと目を向けさせる。

 

「彼女は死んださ。死んでもなおここにいる理由は……私にも分からないが」

 

 けれどもとホライゾンは続けた。

 

「誰かに見つけて欲しかったんだろう。ユミル・フリッツがいたことを。彼女は昔からそうだった。わざと豚を逃がしたのもきっと……」

「……何の話だそれ」

「……さぁ、なんなんだろうな」

 

 豚って急にどうしたとオレが聞くと、ホライゾンも分からなさそうに首を振った。

 

「9つの巨人も、ユミルの呪いも全て断ち切りはしたが、私が去ればどうなるか分からない。また元通りかもしれないし、そのままかもしれない」

「壁の超大型巨人もそのままだしな……」

 

 何の考えも無しに来てしまったが、考えることは山積みらしい。

 オレだけじゃなくてアルミンも通してくれたらよかったのに。

 

「君は特別だからな。2つの巨人の力、それも始祖の力を持っていて、兄は王家の血を引いているとなれば通すのも容易い」

 

 そういう理由だったのか……じゃあ、ヒストリアは? 

 

「他の女性をいれると彼女が拗ねそうたったのでな」

 

 ……まぁ見た目はいいらしいからな、ホライゾン。

 こんなところに何千年もいて、急に人が来たらそいつに好意を持ってしまう可能性もあるかもしれない。

 

「一応言っておくが色仕掛けの類はしていないぞ?」

 

 できねぇだろ。

 

「……、仕方ない。彼女の機嫌を取りつつ帰る方法を探すとしよう。アルミンとハンジさん、団長にもコンタクトを取る」

「は? できるのかよ」

「多分な……っ、と、?」

 

 ホライゾンがアルミンたちと連絡を取ろうとしたからなのか、視界がブレる。

 いや、ぶれてるのはオレじゃない? 

 ホライゾンの動きがやけに重く……? 

 大丈夫かと声をかけようとして、自分の声が出ないことに気づく。

 そして、オレたちの間に始祖ユミルが立つと、ホライゾンを押し倒した。

 

「……! ……! ………………!」

 

 胸ぐらを掴んで何かを言っているが、声が聞こえない。

 いや、言葉になっていない? 

 見れば舌がない。

 だから声が出ないのか? 

 しかしなんで舌がないんだ……? 

 疑問は尽きないが、オレたちがおかしくなってるのはこいつのせいだ。

 ホライゾンからどかせようと手を伸ばす。

 

「…………、…………!」

 

 しかし、それは叶わず、オレは逆に見えない何かに突き飛ばされて尻もちをつかされる。

 始祖ユミルはそんなオレを睨んでから再びホライゾンへと向き直った。

 

「…………、…………、……、……、……!」

 

 声も聞こえず、オレに背を向けているからどんな顔かも分からない。

 けれども、ホライゾンがここから離れるのを止めようとしている。

 そんな必死さが伝わってくる。

 喋れないし動けないホライゾンはそれを無抵抗で受け入れるしかなく、オレもまたただ見ているだけしか出来なかった。

 




推定小学生くらいの体躯の金髪白人女児に馬乗りになられている金髪白人男性を見ることしか出来ない尻もちをついた黒髪一般男性が引き

言いたいこと聞きたいことはあるかもしれませんが、とりあえず完結させます
多分……(と言い続けて2年くらい経った人)

スクールカースト編

  • 書いてくれ、必要だろ
  • 若人から青春を取り上げよう
  • どちらでも可
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