「っ~~~寒い」
「確かに寒いですね」
飛羽真と共にハジメと恵理を探すために奈落の落ちていったゼシカとシュテルはタオルで身を包み、焚火の火で暖を取って冷えた身体を温めていた。
「まさか、ウォータースライダーのような構造になっていたとは驚きでした」
「飛羽真が持っていたカヤックだったかしら?それと防水服があれば大丈夫って思ってたけど、予想以上に滝がいっぱいあった上に水の流れが強かったから意味がなかったわ」
「それにしても飛羽真は何処まで行ったのでしょうか?」
2人の冷えた身体を温める準備を終えた後、飛羽真は『周囲を見てくる』と言っていなくなった。そしていなくなってから、かれこれ1時間は過ぎただろうか?今だ戻ってこない。
「もしここに魔物がいて襲い掛かってきたら、いっかんの終わりね」
ゼシカがそう呟くと奥へと続く道から何かが吹き飛んでき、壁とぶつかった。
「な、なに!?」
「敵襲でしょうか?」
突然のことにゼシカとシュテルが警戒していると、
「っ~~~!?なんちゅ~脚力だ。気を一点に手中して防御しなかったら死んでたぞ!」
「「飛羽真!?」」
「ん?おぉ~~ゼシカにシュテル、今戻った。それとそこから絶対に動くな。いいな?」
飛羽真の言葉に2人が首を傾げていると、奥へと続く道から中型犬くらいの大きさの兎?がやってきた。
「なに・・あれ?兎かしら?」
「・・・物凄く不気味な兎ですね」
兎の魔物は辺りを見回すとゼシカとシュテルを発見する。兎は異様に発達した両足に力を溜め、溜め終えると、残像を引きつれながら途轍もない速度で2人に突撃する。そして、ほぼ同時に兎の踏み込んだ音にも負けないほどの轟音が鳴り響く。一瞬でも目を逸らしたりすればまずい状況だと理解していた2人だったが、聞こえてきた轟音に目を閉じ耳を塞いでしまった。
ほぼ同時に地を蹴った飛羽真と兎だったが、飛羽真のほうが近い位置にいたため、兎より早く2人の前に辿り着くことが出来た。そして、
「武技『流水加速』。無の呼吸 炎ノ型 気炎万丈」
飛羽真は弧を描くように太刀を振り下ろし、兎を斬り裂いた。
「上に続く階段がない?」
「あぁ。一通り、この階層内を回ってみたんだが、下へと続く階段は見つけたが、上に続く階段はなかった。それと、魔物が異様に強いことも分かった。単調な攻撃しかしてこないベヒモスよりよっぽど強いと俺は思った」
「それは厄介ですね」
飛羽真から探索で得た情報を伝えられるゼシカとシュテル
「恐らく下に行くごとに魔物の強さは増していくでしょう。私は身体強化の魔法を使えばステータスを伸ばせますが、ゼシカは・・・」
「そうはいかないでしょうね。はぁ~~」
「ここは・・・ガチャに賭けてみるか?探索中に結構魔物と戦ったから券は集まっている。パワーアップアイテムかゼシカでも使えそうな変身ベルトが引ければいいんだが」
「いいの?」
「ゼシカに死んでほしくないからな。勿論、シュテルもだが」
そういうと飛羽真はガチャのアプリを起動させ、ガチャを始めた。所持していたすべての券を使ったことが功を奏したのか色々と役立ちそうなアイテム、スキルを手に入れることができた。
-スキル『魔導』×2
-ワイズドライバー+変身リング+ウィザードリング
-メイジドライバー+変身リング+ウィザードリング
-成長スキル『剣術』×2
-成長スキル『格闘術』
-成長スキル『杖術』×2
-アクセサリー リボン(ファイナルファンタジー)×2
-アクセサリー グラールロケット(英雄伝説)
「成長スキル?これは一体?」
「俺も初めて見るスキルだ。いったい何なんだ?」
飛羽真の側によって、ガチャの景品を一緒に見ていたシュテルが尋ねるも、飛羽真も初めて引いた物なので首を傾げる。
「内容を見ることはできないの?」
シュテル同様、側によってガチャの景品を見ていたゼシカが飛羽真に聞く。
「それならできるな」
得たスキルの内の一つをタップして能力を確認すると、
スキル『魔導』 魔法の威力が上昇し、効果範囲の拡大。
成長スキル『剣術』 スキルレベルが1つ上がるごとに体力+5 、筋力+2、俊敏+1がステータスに加算される。尚、このスキルでのステータスの加算は本来のステータスとは別枠である。
成長スキル『格闘術』 スキルレベルが1つ上がるごとに体力+5、筋力+1、耐性+1、俊敏+1がステータスに加算される。尚、このスキルでのステータスの加算は本来のステータスとは別枠である。
成長スキル『杖術』 スキルレベルが1つ上がるごとに体力+5、筋力+1、耐性+1、魔力+1がステータスに加算される。尚、このスキルでのステータスの加算は本来のステータスとは別枠である。
「「「・・・・・」」」
「この成長スキルってやつとんでもないな。いくつまで上がるか分からないが100まで上がると想定して剣術での最終ボーナス値である体力+500、筋力+200、俊敏+100がスタータスに加算されるってわけか」
「この『魔導』というスキルは魔法使い、魔導師にとってありがたいですね」
「この『杖術』っていうスキルも魔法使いにとってありがたいわね」
「よし、じゃあ、この『魔導』、『杖術』のスキルはゼシカとシュテルに覚えさせて、手に入れたワイズマンドライバーはゼシカに渡す」
飛羽真は量子ボックス内からポーション瓶を6本取り出し、ゼシカとシュテルに2本ずつ渡した。
「この瓶は?」
「瓶の中に入ってる液体を飲むとスキルを習得できる。原理は知らん」
シュテルの問いに答えると飛羽真は瓶の中身を飲む。
『告。新たに剣術、格闘術のスキルを習得しました。すでに覚えている剣術、格闘術のスキルと統合が可能です。統合をしましか?』
「(Yes)」
『・・・告。剣術、格闘術のスキル統合が完了。スキル『剣術LV1』、『格闘術LV1』を習得しました』
「どれ」
飛羽真はステータスプレートを取り出し、どう変わったのかを確認する。
八神飛羽真 17歳 男 レベル:30
天職:剣士、錬成師、召喚師 職業:冒険者 ランク:赤
筋力:1125 [スキル加算+3]
体力:1125 [スキル加算+10]
耐性:800 [スキル加算+1]
俊敏:1090 [スキル加算+2]
魔力:200000
魔耐:150050
技能:剣術LV1[+斬撃速度上昇][+抜刀速度上昇]・錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+イメージ補強量上昇]・召喚・格闘術LV1[+部分強化]・魔力操作[+魔力放出]・闘気[+身体強化][+変換回復]・縮地[+無拍子]・火属性適正[+付与]・風属性適正[+付与][+雷属性]・気配感知・言語理解
「まぁ、今は大した数値じゃないがスキルレベルが上がるにつれて役に経ってくれるだろう。それと」
ステータスの確認を終えると飛羽真は量子ボックスからメイジドライバーとワイズマンドライバーを取り出し、地面に置く。
「どっちを使うか自分で選んでくれ」
「では、私はこちらを」
「じゃあ、私はこっちね」
飛羽真が言うとシュテルはメイジドライバーをゼシカはワイズマンドライバーを手に取り、腰に装着すると普通のベルトへと変わった。
「これで私達も変身できるというわけですね」
「試しに変身してみてもいいかしら?」
「いいんじゃないか?」
「では」
『ドライバーオン ナ~ウ』
2人は右に中指にリングをつけてベルトにかざすことでベルトが本来の姿へと変わる。2人は左右のバックルレバーを上下に動かし、ベルトの中心“ハンドオーサー”の向きを左に変える。
『シャバドゥビタッチヘンシン シャバドゥビタッチヘンシン』
「「変身」」
『チェンジ、ナ~ウ』
2人が変身用のリングをドライバーにかざすと、魔方陣が現れ、2人を通過すると、2人は仮面ライダーメイジ、仮面ライダーワイズマンへとその姿を変えた。
「これが仮面ライダー。凄いわ、力がみなぎってくるのが分かる」
ゼシカは川へと手をかざす
「ヒャド!」
呪文を唱えるとかざした手から冷気が放出され、川の水を凍結させた。
「ただのヒャドなのにヒャダルコ並みの威力があったわ」
「多分、取得したスキルとライダーの力の相乗効果で魔法の威力が倍近く上がったんだろう」
「では、次は私ですね」
『コネクト ナウ』
バックルの左右を上下させ、ハンドオーサーの位置を変えたシュテルは空間をつないでゼイネシスクラッチを取り出すと杖の先端を川へと向ける。
「パイロシューター」
シュテルが唱えると杖から火の魔力球が5発凍った川へと放たる。魔力球は川にあたると凍りを溶かし、元の川へと戻った。
「私のほうも魔法の威力が上がっています」
「これなら、この迷宮の魔物とも戦えるわね」
変身を解除し、足手纏いでなくなったことに安堵するゼシカ
「じゃあ、明日から南雲と中村の捜索と迷宮の探索を開始する」
明日からの予定を決めると飛羽真は魔物がここにこないよう錬成で道を塞ぎ、食事をとった後、早めに休んだ。
っと、言うことでゼシカとシュテルのライダーへの変身はワイズマンとメイジでした。
魔法関連ということでぴったりだと思ってます。
今回出てきた、成長スキルはとある小説のスキルを使いました。解る人は解ると思います