ハルツィナ樹海を出てブルックの町へと辿り着いた日の翌日。早く起床した飛羽真は暗黒剣月闇の能力を使ってオルクス大迷宮のオスカーの居住へとやって来た。
「さてっと。アイテム・ウィンド、オープン」
月闇を量子ボックス内へとしまうとウィンドを投影し、スキル項目をタップ、人差し指でウィンドを操作して目当てのスキルを探す。
「あった、あった」
スキルを見つけた飛羽真はタップしてスキルの効果を確認する
‐自動回復ー
体力、魔力、傷等が自動で回復される
‐超回復‐
体力、魔力、自己治癒といった回復力が上昇する
‐成長スキル“威圧”
対象に圧をかけ抑止させることが出来る。レベルが上がるごとに補正される
追加効果 レベルが上がるごとに 体力+10 筋力+1 器用+1
「昨日はワンダーライドブックにばかり目がいっていたが回復系のスキルと動けなくするスキルを引くことが出来たのは大きいな」
飛羽真は画面を操作して3つのスキルが納められた瓶をボックス内から取り出し、中身を飲む。
「確認するか」
ちゃんとスキルを習得できているのかを確認するため飛羽真はステータスプレートを取り出し、ステータスを確認しようとしたところでふと思い出す。
「そういえば、自分のステータスを見るの久しぶりな気がするな。さてさてさ~て、どうなってることやら」
八神飛羽真 17歳 男 レベル:???
天職:剣士、錬成師、召喚師 職業:冒険者 ランク:赤
筋力:18075 [スキル加算+2261]
体力:18575 [スキル加算+4910]
耐性:12525 [スキル加算+440]
俊敏:17950 [スキル加算+2063]
魔力:200000
魔耐:150600
技能:武芸百般[+習得速度上昇][+攻撃速度上昇]・剣術LV100→剣帝LV100→剣神LV60[+斬撃速度上昇][+抜刀速度上昇]・錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+イメージ補強量上昇][+鉱物融合][+圧縮錬成][+高速錬成]・召喚・格闘術LV100→武王LV100→武神LV35[+部分強化]・魔力操作[+魔力放出]・闘気[+身体強化][+変換回復][+放出]・縮地[+無拍子][+重縮地・瞬発力LV100→瞬身LV 100→瞬神LV15・直感LV100→見透LV100→予知LV1・鋭利LV100→斬鉄LV100→断空LV20・威圧LV1・自動回復・超回復・火属性適正[+付与][+威力上昇]・風属性適正[+付与][+雷属性][+威力上昇]・闇属性適正[+付与]・気配感知・言語理解
「はぁ~~どんどん人から離れていくな」
人外の領域に足を踏み入れている事実に飛羽真は愕然とする。
「さて、始めるか」
ここに来た目的を思い出した飛羽真は気を取り直し、量子ボックス内から2つのワンダーライドブックを取り出し、その内の1つの起動する。
[エグゼイド医療日誌!]
[ステージセレクト!]
本に内包されている力が発動し、居住区が平原へと変った。そして、もう一つのワンダーライドブックを起動する。
[2011フォーゼオデッセイ]
[GAME START!]
音声と共に忍者のような恰好をした戦闘員“ダスタード”と歌舞伎の鏡獅子のような恰好をした強化戦闘員“レオ・ダスタード”が何処からともなく現われた。
「わぉ」
飛羽真は戦闘員と強化戦闘員が出てきたことよりもその数に驚いていた。
「合わせて60ぐらいか?こりゃあ最初から全開で行かないといけないな。・・・抜刀」
飛羽真は全集中の呼吸と共に習得した、反復動作を行う。これを行うことにより全ての感覚が一気に開き、集中力を一瞬で極限にまで高めることが出来るのだ。
「無の呼吸 風の型 塵旋風・削ぎ」
力強い踏み込みと共に飛羽真は横向きの竜巻と共に地面を抉りながらダスタードの軍勢に突進、数体を斬り刻み、背後へと回った。技を放った後の硬直を狙って数体のダスタードが襲い掛かってくるが、
「無の呼吸 霞の型 霞散の飛沫」
回転斬りでまとめて斬り払われた。
「つ・・っ!?」
次のダスタードを倒すために動こうとした時、嫌な予感がした飛羽真はその場から離れる。その数秒後、飛羽真が立っていた場所が爆発した。
「おいおい、爆弾なんて当たっちまったら死んじまうじゃねぇか」
爆弾を投げたダスタードを見て威圧して動きを阻害させようと試みたが、効果はなかった。そして、飛羽真が威圧している間にダスタード達は飛羽真を囲うと炸裂弾を手にし、飛羽真へと一斉に投げつける。
「ドライファ・フレアアクセル」
飛羽真が魔法を唱えると、踏み込みと同時に両足から炎が噴射。噴射した炎を推進力へと変え一瞬でダスタードとの距離を詰める。そして、
「無の呼吸 炎の型 不知火」
最小限の動きで力強く地を踏みしめた後、刀を横一閃し、ダスタードを数体纏めて斬り払った。
「一応、呼吸剣術はほぼ全部使えるようになったが、やっぱ一番しっくりくるのは炎の型だな」
『解。恐らくマスターに一番適していたのが炎の呼吸だったからではないかと思われます』
「そうなのかも・・な!」
大賢者の回答を聞いた飛羽真は納得しながら振り向きざまに刀を振るい、背後から斬りかかろうとしたダスタードを斬る。
「まだいっぱいいるな1体1体はそこまで強くないけど、こうも同じ奴が沢山いるとな。1匹いたら100匹いると思えのあいつみたいで嫌だな。しゃーない、経験値を稼がせるという意味で任せてみるか。・・・出て来い、ピナ」
「キュル~~~」
飛羽真はモンスターボールに入れていたピナを呼び出し、戦わせることにした。
「ピナ。目の前にいる忍者の格好をした奴らを倒せ。人間じゃないから手加減は無用、思いっ切り暴れて来い」
「キュル!」
飛羽真の言葉に力強く頷いたピナは大きく息を吸った後、ダスタード達に向けビーム型のブレスを吐き出し、ダスタード達を薙ぎ払う。そして、小さいながらも咆哮を上げながらダスタード達に突っ込んでいった。
「ピナの奴張り切ってるな。張り切りすぎて倒れなきゃいいんだが・・・おっと」
張り切っているピナを心配そうな表情で見ていた飛羽真だったが、危機を感じとりその場でしゃがむと、金属同士がぶつかる音が鳴り響いた。
「あ~~~そういえばお前らもいたんだったな」
自分を攻撃してきたレオ・ダスタードもいたのだと思い出す飛羽真。2体のレオ・ダスタードは長槍と刺又は振り上げ、飛羽真へと振り下ろそうとするが、
「無の呼吸 風の型 昇上砂塵嵐」
飛羽真はしゃがんだ体勢のままレオ・ダスタード達に向け舞い上がる砂塵の様な斬撃を連続で繰り出し、武器を壊すと同時にダメージを与える。だが、ダスタード達と違いレオ・ダスタードは消えることはなかった。
「流石、ライダー史上最強の戦闘員と呼ばれているだけはあるな」
今の攻撃で倒せなかったことに飛羽真は残念がるも直に気を取り直し刀を構える。壊れた武器を捨てると大型の双剣を逆手で持ち、飛羽真に襲い掛かる2体のレオ・ダスタード。普通のダスタードならまだしも怪人並みの強さを持つレオ・ダスタードに変身していない今の飛羽真では倒すことは不可能。最初は飛羽真もそう思い、隙を見て変身しようと考えていたのだが、
「(動きについていけてる?)」
2体の動きについていけているのだ。
「(何で・・・って理由は一つしかないか。俺が人知を超えた領域に踏み込んでいるからか)うぉ!?」
着いていけている理由を察した飛羽真は何とも言えない気持ちになる。その一瞬の隙を付き、レオ・ダスタード達が畳みかけてくるが、
「無の呼吸 日の型 幻日虹」
捻りを加えた高速の回避技で猛攻を回避し、少し離れた場所へと移動する飛羽真。
「危ねぇ、危ねぇ。ピナの方もそろそろ終りそうだし、俺も終らせるか」
刀を鞘に納めると飛羽真はソードライバーを取り出し、装着する。
『ブレイブドラゴン』 『ストームイーグル』
『烈火抜刀!』
「変身」
『竜巻ドラゴンイーグル!』
「この後の予定もあるからな、速攻で片付ける」
セイバーへと変身した飛羽真は速攻で終らせるために烈火をドライバーに納刀し、トリガーを1回引いて、再び抜刀する。
『必殺読破!』
『烈火抜刀!』
「無の呼吸 日の型 輝輝恩光。ドライファ・フレアアクセル」
『ドラゴン!・イーグル!二冊斬り!ファ・ファ・ファイヤー!』
翼を広げ飛翔し、両足から噴射した炎を推進力に飛羽真は回転しながら突進、そのまま2体のレオ・ダスタードを斬った。
[GAME CLEAR!]
全てのダスタードとレオ・ダスタードがいなくなったことにより、元の居住スペースへと戻る
「相変わらずこの技は目が回るな。・・・おぇ」
「キュイ?」
「おぉ、ピナ。怪我はないか?」
「キュイ!」
目が回ってふらふらしている所にピナが飛んできて肩に乗り、飛羽真を見る。そして、飛羽真の問いに力強く答えた。
「さて、次・・・っと行きたいところだが、そろそろ朝飯の時間だな。いったん戻るか」
変身を解除してドライバーをしまい、月闇で空間を切り裂いたことで生まれた闇の道を通って宿へと戻った。
「今日1日は自由行動だ。部屋で休むもよし、町を探索するもよし、各自好きに行動してくれ」
朝食を食べ終えた後、飛羽真とオスカーの部屋に集合し、今日の予定を全員に伝える。
「オルクさん、シアの武器は任せます」
「完璧に仕上げるよ」
「とーくんは何をするの?」
「昨日いい物が手にはいたんで、それを使って知り合いに会いに行こうと思ってます。後、束さんにはこれを渡しておきますね」
「これって設計図?」
「とある世界で作られていたロボットの設計図です。こっちの戦力は少ないですからね。これを作って量産しておいて欲しいんです」
「へぇ~~~結構面白そうだね。任せて」
飛羽真から設計図を受け取った束は研究者としての血が騒いでいるのか笑みを浮かべながら設計図を1枚1枚見ていく。
「でも、作るにはちゃんとした設備がある場所じゃないと無理だね。一度おーくんの住居に戻らないといけないかな?」
「でしたら、私が送りましょう。私も薬草等がどうなったのか確認しておきたいので」
「それならシュテル。これを渡す。育てることが可能ならこれも育ててくれ」
束と一緒に行くと言ったシュテルに飛羽真はステータスアップ効果がある果実を取り出し、渡す。
「これは、今育てているのと同じ効果を持つ物ですね?」
「あぁ。昨日、ガチャを回したら当たったんだ」
「分かりました。調べて可能なら育てます」
「頼む。ゼシカ、ゼストはどうするんだ?」
「私は町を見て回ろうと思うわ」
「私はこれからの旅の事を考え食料品等を買っておこうと思います」
「そうか。シア、お前はゼシカ達に着いて行って新しい服と変えの服を買ってこい」
「は、はい」
「それと、お前は迷宮の入り口を探すために先行するハジメ達に着いて行ってもらう」
「えぇ!?な、何でですか!?」
シアは自分だけ別行動する理由を飛羽真に尋ねる
「戦闘経験を積ませるためだ。言っとくが渓谷の魔物相手にてこずるようじゃ迷宮攻略なんて夢の夢だぞ?」
「うぅ・・・分かりました」
「んじゃ、行動開始」
飛羽真の手を叩く音と共に皆それぞれ行動を開始した。
「さて、行きますか。懐かしのあの世界へと」
全員がいなくなった後、飛羽真は1つのワンダーライドブックを取り出し、表紙を捲る。
『ディケイド異世界旅行記』
本に内包されている力が発動し、灰色のオーロラが現われる。
「・・・」
飛羽真は無言で現われたオーロラを潜り抜ける。
「・・・・・なつかしいな」
潜り抜けた先で見た光景はとある世界で飛羽真、フェイト、シルヴィア、木乃香とあともう一人が住んでいた家の自室だった。両目を閉じ、耳を澄ませると外から子供達の楽しそうな声が聞こえてくる。換気を行うついでに視ようと窓を開けて外を見る。そこには背中に翼を生やした少女と人間、シアやフィリスのような外見をした亜人の子供が楽しそうに遊んでいた。
「この光景を見ると帰って来たって思えるな」
今いるトータスでは決して見ることの出来ない光景を見て自然と笑みを浮かべる飛羽真。暫くの間、子供達が遊んでいる光景を眺めると、この世界に来た目的を果たすべく、とある店に行くため自室から出、家から出ようとドアノブを握ろうとしたとき、ドアが開いた。開いた先にいたのは、
「・・・兄上?」
飛羽真のことを兄と呼ぶ可憐な少女だった。
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