中々に読んでくれている方が多く、思っていたより評価されていて、驚きと喜びで舞い踊っています。
奴隷達はそこまで悪い扱いをされ無さそうだと分かると多少安心している様子が見られた。こちらの対応から調子に乗って行動を起こすようなことも無さそうで、仕事の内容も落ち着いている内に話すといつ決めたのか代表が「奴隷に落ちて命と生活が保障されるんだ文句は言わない」と答えた。
他の奴隷の人たちも考えは同じなようなのでひとまず安心した。奴隷と言うのは家族や仲間、知り合いなどに買ってもらえない限りは悲惨な最後を迎えるのが普通らしいので、日用品や生活家具、食事や嗜好品、挙句は住処や少額とは言え給料が貰える奴隷なんて普通は在り得ないそうだ。流石に金を多少使わないと不味いかなと思い始めただけなんだけどな。
因みに俺が新興国の国王だと伝えたら、何処かの要人程度には考えてたが王とまでは思わなかったらしく少し驚いていた。とは言ってもそれで何かが変わる訳では無いのでその話はそれだけで終わった。奴隷からの呼び名は蔑称でない限り好きにして良いと伝えた。あ、来客がいる時は別ね。
細かい説明はマニュに頼んで、小人の事については小人全員が姿を見せても良いと思った人にだけ見せて、国の秘密であり広める事を禁止すればいいという事で決定した。いずれは奴隷から解放する事も考えており、その際に残って国民になってくれると嬉しいが、在り得たとしてもまだだいぶ先になるだろう。
そしてもう一度赴いたのシャボンディ諸島の1番GR、人間屋最大のオークション会場にやってきた。今日のオークションの時間に間に合って良かった。とりあえず適当な席に座って始まるまでの時間を潰す事に決めた。こういった会場に来るのは無法者だけでなく、金持ちや貴族なども多く居るこの格好で積極的に話しかけられる事は無いだろうと油断していた。
すると会場に取引をしている商船の人や国の方が居たようで嬉々として話しかけてきた。その声を聞いた人たちが関係を持っておこうとそれぞれ挨拶にやってきた。声が声を呼び、話題性のあるオレは会場の注目の的にされてしまった。
そして、なんの因果かその場にオレに興味を持ち始めていた権力者が居て、他の者達と比べて行動力のあるそいつは自らオレに声をかけてきた。
最悪最高の権力者と名高いその男の向かう先がオレだと気付くとオレに話しかけていた者達は慌てて道を開けてオレから離れていった。
「お前がプラントの国王か?」
オレは目の前の世界貴族、天竜人に対して、切実に機嫌を損ねないように願いながら頷いて応えた。オレが肯定すると目の前の男は喜々とした表情をみせた。
「そうかそうか。お前の国の食材は特別な種でもないのに素晴らしい質で、特別気にかけていたんでな。顔を知れて良かった」
イスト聖は食道楽で、食のために金や権力を惜しむことは無いとのことで、オレの国の食材を気に入ってくれたらしい。
食への関心が高いという事で、作物を褒められた事を喜びつつも何かしら無茶な要求をされるのではないかと、内心ビクついていたのだか、イスト聖は笑って否定した。
「我は他の天竜人から変人扱いされるレベルでの食道楽だ。それ故に食に関しては学んでおり、食に携わる者は尊重している」
それ以外がどうなろうと知ったことではないがな。と付け足し、その後で他の天竜人に対する愚痴をこぼし始めた。
ろくに味も分からん癖に有名な者を呼び寄せ独占、酷いときには使い潰す。それは料理人についてだが、生産者においてもそうだ。
権力をかさに食材を献上させて金を払わず成り立たなくさせたり、気に入らなかったなどと好みで潰したり、食材の独占や無理な徴収で過労死させるなどあいつらは愚かにもほどがあると凄い剣幕だった。
一通り話した後でイスト聖から提案があった。強制するつもりはなく、断ってくれても良いと前置きの後に自分を後見にしないかと言われた。
イスト聖が言うには、変人と扱われているが天竜人内での権力は高い方で、愚かな奴に目をつけられる前に素晴らしいと感じた人材の保護をしているとのことだ。
オレの場合は国ごとイスト聖の保護下になるそうだが、はっきり言って断わる理由はあまり無い。やっかみはあるかもしれないがうちに何かしてくればそれこそイスト聖から制裁される。政治面での安全面はかなり上がりそうだ。
その反面、天竜人とつるんでいると離れる者や敵対的になる者も増えるだろう。だが武力行使ならばある程度防げるし、取引を辞めたいと言うのならば止めはしない。
そもそもうちは殆ど全てを自給自足で賄えている。それに世界政府と海軍が顧客で無くなることはまず無いだろう。たぶん目の前の人物もこれからお得意様になるだろう。
オレは後見して頂く方向で検討する旨を伝えた。すると。かなり上機嫌で笑っていた。その後で予想通り、食材を定期的に卸すよう言われた。
今は直ぐ側に国ごと来ている事を伝えると新鮮なうちの作物が手に入ると更に喜びお付きの人に直ぐに人を向かわせるよう伝えていた。
オレは一言断りを入れてから何時も携帯している電伝虫を取り出してマニュに連絡を取った。内容は取引の相手についてと取引の優先度についてだ。これからお世話になるから値段、量、質、全てにおいて良いものを渡すようにと伝えた。
色々と想定外の事態ではあったが、まあ結果的には悪くないので多少の面倒は諦める。さて、そろそろオークションが始まるようだ。メインの用事の前にどっと疲れたが、気を入れ直そう。
アスカルはイスト聖と親しくなった。
アスカルは権力者へのコネクションを手に入れた。
新興国プラントに天竜人の後見人が着いた。
世界政府は頭を抱えている。
役に立つが、強い力を持ち始めたアスカルとプラントを警戒している世界政府が手を出しにくくなってしまった。
まだ、立場的にはプラントだけで強く出れる程ではないので、それまでの間の守りとして登場したのがイスト聖、名前は考えたが、家の名前の方はあえて設定しない。19の家の名前のどれかは今の所は決めません。
さて、天竜人を出す場合の設定は考えていたが、次の話で登場予定の奴隷はまだ考えてないので、今必死に考え中です。
奴隷の条件は、自衛が出来るぐらい強いこと、そしてアスカルで制御できそうな人柄であること。その条件内で二人は考えておきたい。
何かあってビブルカードが使えなかったら問題だし、二人以上入れば月ごとに交代で休むとか出来るかもしれないし、それでも国への拘束は強いけどね。
ま、こんな感じでいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。