去年から引き続きご覧になってくれている方々、今年になって見つけてくれた方も拙い作品でございますがどうぞ温かい目で見守っていただけると幸いです。
正月って怖いですね。久しぶりに連休を味わっていたら時間が吹き飛んでった。直ぐに仕事だし、担当の月の制作の準備とか進めたりしてたら忙しくて時間が取れない。この前の土曜日には餅つきなんてあって手足や肩、腰にダメージがあるし、おのれカタクリ!!(違う
とまぁ、言い訳はさておいて今年もよろしくお願いします。
とある激動の事件の始まりは2つの電伝虫から始まった。各海や食材探索、空島探索の分身の報告を纏めたり、国の運営に関わる書類の仕事をいつも通り片づけていた所にそれぞれ順番にかかって来た。
『ぷるるるる、ぷるるるる』
「世界政府直通の電伝虫か……はぁ」
鳴っている電伝虫の置かれている場所を確認すると思わずため息を一つ吐いてしまった。これまでも面倒な事が多く舞い込んできたが政府関連には特にいい思い出が無い。
「はい、プラント王国国王アスカルです」
『アスカル国王、突然の電伝虫失礼したね。だが今回は本当に急を有する事態だ。場合によっては世界が傾く可能性すらあるね』
世界政府は面倒事を持ち込むが無駄に自信に溢れている組織でもある。そんな組織が正直に世界がヤバいと言うような事態と言うのに少し気を引き締めた。
『【厄災】が動き出した。それも特大の爆弾である四皇に噛み付いた上でね』
「【厄災】……?何かの隠語、もしくは通り名か何かですか?それと四皇と言うのはまさか」
『【厄災】は政府が対処不能な災害と認定したとある賞金首を示すものだ。そして君に連絡したのは2つの理由からだが、1つは食料の提供の願い、もう1つがビックマムから情報を得て欲しい』
【厄災】、政府が対処できないと判断した存在か……厄介ごとの匂いしかしない話だ。そしてビックマムへ探りを入れろという事か……噛み付いたと言う表現からその【厄災】がビックマムに手を出したという事だろう。
「食料については取引であればいくらでも、それと【厄災】の詳細と範囲は?」
『資料を電伝虫で送る。情報は出来る限りで良いがビックマムの今後の動きを少しでも知れれば有難い』
「了解しました。可能な限りでやらせて頂きます」
『いつもすまない。プラントには感謝している』
それだけを告げると電伝虫は切れた。そして別の電伝虫で資料が送られて来た。名前:不明、性別:女。年齢:不明、備考欄:『ゴクゴクの実』の能力者 『ゴクゴクの実』:あらゆるものを糧とし呑み込み、呑めば呑むほど力を増す。 被害:多くの国や島が呑み込まれて滅んでおり、その数は数百にも上る。 二つ名:『暴食』
「純粋な力が強化される訳か…仮に戦えば手強い相手に成りそうだな」
そう思いながらもう一つの依頼であるビックマムについて考える。縄張りの被害やビックマム自体の癇癪で取引に影響が出ないと良いが……ああそうだカスタードとエンゼルにも伝えてやらないとな。そう思い立って席を立とうとした瞬間……
『プルルルル、プルルルル』
「ビックマムの所か……」
後でかけようとしていた場所からの連絡、しかも騒動があったと予想が出来る場所からの電伝虫だ。正直言えば出るのが怖い思いがあるが放置しておく方が問題である。意を決して電伝虫を手に取る。
「プラント王国国王アスカルだ」
『ペロリン、久しぶりだなアスカル王』
「あんたか、ペロスペロー。何の用だ?」
取引についての話は少し前に終わらせた。何のつもりでかけてきたのかと問いかける。これが取引の変更のお願いなどであれば面倒だがまだ良いと思えるかもしれない。
『悪いが社交辞令を述べてる暇も無くてね。これは特別な取引のあるプラントだから話す事だが、ビックマム海賊団では少し問題が起きていてね。色々とその問題の解決に協力してもらいたいんだ』
「目に見える火に飛び込む奴はいないと思うが」
『いや、流石にそちらを潰すような真似はしないさ。どちらかと言うと現状こちらの問題と言うのは暴れてるママの対処だ』
「癇癪を起すような何かがあったのは事実だろう?」
『……ぺろりん、まあそう言う事だが、先に対処したいのは癇癪を止めてママを宥める事だ。プラントの方で大量のお菓子を用意して欲しいのが1つ目の願いだ』
「特別料金が掛かるが払える状態と見て良いのか?」
ビッグマムが癇癪を起すような事件とその癇癪で出た被害を踏まえて、機嫌を取るだけの菓子を緊急で用意するだけの資金が残っているのならそこまで心配は要らないのかと勘繰る。
『正直厳しいがギリギリ捻出できると言っておく、しばらく他勢力とは小競り合いすらできそうにないがな』
「ならこちらは平等な取引の下、指定の品を用意しよう。それで1つ目という事は2つ目、3つ目の願いもあるとでも言うのか?」
『他に今後の取引内容についての話があるが、それは願いじゃない。もう1つの願いはプラントへの警告だ』
「警告?」
『ああ、【厄災】には気をつけろ。あれは普通の手法ではどうしようもない』
「【厄災】……それはなんだ?それが原因か?」
知らないていで話した方が情報を得られるだろう。政府からの依頼云々は置いておいても詳細は知っておいて損はないだろうしな。
『あー、簡単に言えば島や国を呑み込む化け物、もっと言えば人さえも喰い散らかす狂人だ。あれは腹が減ったか目に入ったとか言った理由だけで動く……ママの癇癪には理由があって過去にも【厄災】は縄張りを荒らしている。その時も殺す事は敵わず、昔と比べて戦力の強化された状態でまた対処できなかった』
「つまり【厄災】と言う化け物は成長していると?」
『そう言う事だな。幸いそちらは機動国家、この海域から離れる事を推奨する。っとすまんがママの癇癪がまた始まった。また後で連絡させてもらう!!』
急ぎ言い切ると電伝虫は切れた。あれでも一大勢力だからトップの暴走で滅びる様な事になれば笑い話にもならないだろう。有るもので誤魔化すにも限界はあるだろうし、取引先を失うのも不味いので急いで商品と支援物資についても用意して置くとしよう。エンゼルとカスタードの二人に持って行かせるのが一番面倒ではないだろうから連絡を入れて準備を急がせた。
肝心の対策だがプラントを移動させようにもその【厄災】の進行方向が分からなければ避けようにもないが、それとも
それにしてもそれだけ強大な存在であれば早くに感じ取ることが出来るはずだ。ここいら辺は勿論、ビッグマムの縄張り自体に接続は出来ないが、縄張り内に中継地点は置いてあると言うのにオレは感知できていない。サイフォに確認をとっても海の先から異変は感じ取れないとのことだ。
とりあえず周辺の警戒もかねて四方に大地を伸ばし、オレの感知範囲を広げた。そしてサイフォには出来る限りで見聞色での警戒を、ピアスには少し遠洋まで泳いで偵察に出て貰った。するとピアスの方から異常を知らせる連絡がすぐに入った。
『アスカル様、海の様子が明らかにおかしい』
「言い切るって事は理由があるんだろ。話してくれ」
『ああ、西の方からの海流が昨日までと大きく違う。それに魚が全然いねぇんだ。少しだけいる奴らから話を聞こうにも焦ってんのか何を言ってんのか分かんねぇんだ』
「分かった。注意しておく、異変は近そうか?」
『魚たちがもう結構離れたかな?とか話してるのは聞こえたから大本からはまだ距離があると思う。もうしばらく探っておくよ』
「ああ、頼んだ」
この海域での取引は明日で終わる予定だ。それさえ過ぎれば少しの間この海域から離れる事はできる。オレもそちらを手伝いに向かおう。能力での警戒も西の方を中心に切り消える。一点に集中させた方が精度は良くなる。これで早く動けるはずだ。そう思って取引所の方へ顔を出したらマニュに声を掛けられた。
「国相手の取引が激減したわ」
「国相手?」
「正確に言えば世界政府加盟国相手かしらね。たぶん加盟国に対して注意喚起が成されてるんでしょう。何も知らない個人の商船や世界政府非加盟国の船は寄ってるわ」
「それなら取引時間を早められるか?積み込みに時間が掛かるから入港だけして待たせてる状態だろう?緊急事態と伝えれば向こうもそう拒まないだろう。港の形も積み込み可能個所を増やして対応できそうか?」
「今は働き手が余ってる状態だから国民から募れば全然余裕ね。変更予定の港の形を決めたら提出をお願い、こちらで人員のリストアップと取引相手への説明を進める」
「そのまま現場の人員への説明もやってくる。何かあったら電伝虫でたのむ」
決まってからの行動は早かった。現状のプラントは働かなくても喰うに困らない国になりつつある。農地は年々拡大してるがそれ以上に一時に増えた元スキーラ国民が多くて働き手が余っている。農地の仕事の多くが小人やヒヒ達がやってくれてるおかげだ。
船が行き来できるスペースを広くとって、止めれる場所を大幅に増やす。人手が集められれば一気に積み込みを進めて取引を終わらせてしまおう。形をそのまま報告、仮の番号を港に刻んでわかりやすい様にして置く。マニュに頼んである取引相手との話し合いは今の所スムーズな様で取引相手はそのまま約束の順番は変わらずに時間だけ変更で来るそうだ。
ならば先に積み荷の方を所定の場所にオレの能力で運んでおこう。倉庫のリストと取引内容を照らし合わせ積み上げていく。ここのリーダーはスレイだったか、港の変更と積み込み時間の前倒しを伝える。
「分かりました。仕事に慣れた人間をそれぞれの港に1人着けて指揮する形で進めます」
元奴隷組もだいぶ落ち着いたな。スレイみたいに船に関わりがある面子は港の方での仕事に加わったり、電話組の方は完全に体制が整ってテルが纏めているらしい。他にも研究所で働いたり、書類仕事をしたりしている面々も居るようだが、後から来た元スキーラの人たちに教えられるだけの立場になっているというのは頼もしい事だ。
『話は全部ついたわ。父さんたちも駆り出して一気に進めたから案外直ぐに終わったわね。後は順当に回していければ午後までには終われるはずよ』
「そうか、こっちも整備は終わって、後はスレイたちに任せた。総動員で働くことになるが午後までなら持つと言ってる」
『プラント内での処理は後回しで必要な書類を揃えてるから後でやる事務仕事が溜まるのは覚悟しといてね』
「わかった。急な対応なのに助かった。ありがとう」
こういった時の対応の素早さには本当に助かる。オレだけだと進められる部分が限られるからマニュが居てくれて有難い。お義父さんも手伝ってくれるとは、まぁ内政関係であれば国王歴がオレより長いから出来て居当たり前だが、こういう時に進んで助けてくれるから頭が上がらない。
そう考えていると西の方から大きな水しぶきが上がると息を切らしながら飛んでくるピアスの姿があった。幸い取引関係者の眼に触れることは無かった。オレは何事かと思い、直ぐに地面に潜りピアスの足元に移動する。
「どうした!?」
「は、はぁ、アスカル様か。まだ移動は出来そうにないのかい?」
「まだだが、【厄災】が来たのか?」
「いや、まだだ。私はアスカル様の伸ばした大地より外側を見てたんだけど、いきなり身体が周りの海ごと
「海ごと引きずり込まれかけた……魚巨人であるピアスをか?」
「ああ、あのまま放って置いたらその【厄災】の前まで引きずられたか、もしかしたら視認する前に胃袋に収まってたかもしれないね。逃げるなら直ぐにでも移動を開始した方が良いよ」
ピアスの訴えを聞き移動に向けてすぐに動こうと思ったが、探知用に伸ばしていた大地が急に生まれた海流に引きずられる形で抉れたのを確認した。まずい、相手の能力の影響が出る範囲にこのままでは完全に入ってしまう。
とりあえずプラントを逃がす事を最優先に考えよう。ビッグマムの時と同じで人員と本土を沈めて隠すか?いや、海流で削られる可能性もあるからむしろ危険か……プラントを離れた位置に隠すまでの時間を稼ぐ必要がありそうだ。
使用しても問題ないギリギリの大地を捻出するとそこに【厄災】の気を引くことが出来るであろう物を用意していく、プラントが誇る『食材』をだ。関係なしに呑み込むと言うがビッグマムの縄張りに寄り付くんだ。食への関心はあると考えて良い。これなら間違いなく気を引けるだろうが、問題は相手を強化してしまうという事だろう。
『ゴクゴクの実』の能力も全てが解明されている訳では無い。だが悪魔の実にも限界はあり、無敵な能力などある訳がない。見極めることが出来れば勝機とまではいかなくても単身で逃げおおせることくらいはして見せよう。
「モーダス!!居るか?」
「はい居るレスよ」
「プラントの大地をこれから動かす、大地が崩れることは無いように固めて置くことは出来るが万が一にオレが能力を使用できない状態に陥った際に少しでも動かせるようにプラントの足の内部に植物を張り巡らせろ」
「アスカル様!?そんな死にに行くみたいな事を言わないで欲しいレス!!」
「死ぬつもりはない。本当に万が一の事を考えてだ」
「それなら僕らも行くレス」
「ダメだ。逃げる手段がないだろう?オレなら大地に潜って逃げ出す事も出来る」
「あっ!モルのフェアリーサークルがあるレス!!」
「プラントを動かせば範囲外に出るだろ。無駄に土は消費できないから中継地点は置けない。それに中継地点何て置けば辿ってくれと言うような物だからな」
そこまで言って無理な事を分からせるとしぶしぶ了解して大地に根を張るように植物を張り巡らせていた。ホーニィやモルにもプラント自体の防御用の花やキノコを生やして貰った。これで対策は大丈夫だと思い、オレはプラント内への放送用の電伝虫を起動させた。
『緊急放送、これよりプラントは緊急時特殊移動形態をとり、移動を開始する。繰り返す、これよりプラントは緊急時特殊移動形態をとり、移動を開始する。寄港した方々は現場職員の指示に従い、国民は緊急コールEに従い行動せよ。繰り返す、寄港した方々は現場職員の指示に従い、国民は緊急コールEに従い行動せよ』
幹部たちには既に連絡をいれてある。時間がもったいないが規定で決めていた数分を数えるとプラントは形を変えて動き出した。切り離したオレが居る小さな島を残して……。小さいと言ってもオレの生まれた時の島よりはでかいけどな。そんな軽口のような思考を巡らせ精神を落ち着かせる。
「疲れは無し、体調良好、土の残量やや不足、覇気は揺るがず、能力の容量4割弱」
体を軽く動かし、武装色と見聞色の覇気を巡らせ、能力の確認までを行う。全力での戦いとなるとビッグマム以来だが、そのビッグマムから逃れるだけの力量をもった相手だ。やってのけた事だけを見ればオレと同格と考えられるが、それが甘い考えでない事を祈るばかりだ。
主人公に無茶ぶりをするのが当たり前になりつつある世界政府、いつか痛い目を見ると良いと思うよ。ただの取引のお願いだけでなく、警告までしてくれるビッグマム海賊団の方が優しく見えるから不思議。
さて、ようやく最後のオリキャラが出せる。ここまで長かった。この作品掻き始めたのが去年の2月からだからもう少しで1年経つのか……時の流れがマジで早くなりつつあるのに戦々恐々しております。
第2章の終わりまであと1話を予定しております。そして第1章と同じく、外部プラント3話を挟んでから第3章に移行いたします。えっ?Gold&EARTHはどうしたって?ナにソレシラナイ……ってのは冗談でそちらもどうにか終わらせる予定。今年は今年でIFネタはやりたいからね。今年は1話で読み切りにする。絶対にそうする。去年のこの作品の進みが遅かった理由の多くはあのIF話だからね。(あとは意識失って倒れたりも理由であったけど大半は本当にIF話の所為ですね)
第3章は間の出来事の殆どすっ飛ばして、関わりたい事件だけ拾ったら手っ取り早く原作開始する予定。そのため第3章の5から8話までにはルフィ達麦わらの一味視点とかが入る予定。なにもかも予定ですみませんね。
そしていきなりですがアンケートを実施します!!
イエーイ!!ドンドンパフパフ♪
今のうちから決めて書き始めないと直前までやらなそうだから今年の4月にやる予定のIF話はどれが良いかのアンケートを下に貼ります。投稿時には貼れてるはずです。どれが見たいかを選んでください。単純に書きやすさとかは置いといて選ばれた物を出来る限り頑張って書きます。締め切りはそうですね。外部プラント4が投稿されるまでにします。
それでは、いつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。