ほぼ1年ぶりの外部プラントですね。
荷物を運び、収穫を手伝い、商品の開発、料理や炊事などの家事、アスカルが忙しい時は最低限畑の維持の為に鍬を振ることもある島一番の働き者、彼らは興味が赴くままに行動しているが島のどの種族よりも働き者であった。
さてさて、僕たちがこの島にやってきてからだいぶ時間がたったな。いや、ここは国だったっけ、まぁなにはともあれプラントに移ってからは忙しくてたまらないがだからこそブレイクタイムの楽しみも増すってものだけどね。
さてさて、今日は種族会議の日だ。ここ最近は雨が続いてたから島では話しづらいと言って白さんがマニュ様に使っても良い場所を訊いてくれたし、アスカル様への報告は黒さんがやってくれた。主様には甘さんが電伝虫を繋げる準備を今してくれてるはずだ。任せっきりにならない様にしたいけど僕はどうしても忙しいからな。分かってて率先してやってくれてるんだろうけど……まったく研究報告で少しでもお礼になると良いんだけどね。
時間に成ったので渡された地図の場所に来たけど、ここであってるかな?こんな建物は初めて見るけど、あっ見張り君が居るって事はあってるね。良かった地図を読み間違えてるかなって疑っちゃったよ。え?白さんや黒さんがアスカル様たちに連絡したらわざわざ専用の建物を造ってくれたの!?
確かに持ちつ持たれつの関係に近いけれど、どちらかと言うとアスカル様達には守られてばかりだし、お世話になりっぱなしなんだけどなぁ……僕らもいつもありがとうって言われてるけどやりたい事やってるだけだからむしろこっちがお礼を言わないといけないくらいなのに、まぁそこがアスカル様の良い所だからね。
もうみんな着いてるみたいだから急いで部屋まで行かないと……ええっとここの会議室ってプレートの所であってるよね。さて丈夫に作ってあるだろうけど力をセーブしてノックをして、失礼しまーす遅れてすみません。特別な立場になりつつあるけど、大派閥の長であるみなさんと違って僕は無所属だから未だに少し緊張するよ。
「遅かったなぁ……迷ってたのか、あぁ?」
「そんな訊き方じゃ威圧を感じてしまいますよ。それとまだ時間には余裕がありますから安心してください」
「そーそー、この中じゃ一番忙しいんだからさー、こんな時くらいゆったりしなー」
黒さんは訊き方こそ威圧感があるが心配してくれてるだけだ。知らない方からすれば怖いと感じるかもしれないけどしっかり者で頼りになる。
白さんは丁寧と言うか話し方からして優しさが溢れている。お節介過ぎてないか気にしているけどそんなことを思う方は居ないでしょう。
甘さんはおおらかと言うかなんというか一番接しやすい方で自然体で居られるようにしてくれて初めのうちは緊張をほぐして貰って助かってました。
ちなみに黒さんと僕が男で白さんと甘さんは女だ。だけど強さで言えば白さんと甘さんが1,2を争う強さだ。逆に黒さんはあんな感じだが僕に負けないくらい器用さが高い、まぁ僕と違ってそこまで開発に興味は無いんだけどね。
『……ベシッ』
「あっ、すみません主様、それでは始めさせて頂きます。今回も進行は僕がやります。どうぞよろしくお願いします」
主様は外敵が現れると島を守ってくれる守り主だけど、普段は何も気にせずにのんびりしてる人だ。この会議にだって参加はしてくれてるが基本的に僕たちに全部任せてくれている。プラントに来てからは守りをアスカル様がやってくれてるから更に最近のんびりしてる気がする。
「それではまず派閥報告を順番にお願いします。まずは黒さんお願いします」
「おう、うちのは最近派閥入りしたのが20、そのうち育ちたてが5だ。残り15のうち8は無所属だった奴らだが、後は最近増えてる兼任組だ。白のとこからのが3で甘が4だ。そっちでも確認してるはずだよな?」
白さんと甘さんが頷いているので問題は無さそうだ。提出されている記録や名簿とも合致しているので問題はない。黒さんの所との兼任はやっぱプラントに来てから増え始めたなぁ。今までは黒さんの所に兼任は少しだけだったけどやっぱ環境で意識も変わるかな。まぁ兼任を除いても居れても黒さんの所が最大の派閥である事に変化は無さそうですね。
「続いて白さんお願いします」
「ああ、私たちの所は派閥入りが40、新規が30で兼任は甘の所からが8で黒からが2になってる」
全体の総数では黒さんの所に負けてるけど最近の新規の数がやはり増えてますね。乳島の影響が大きいんでしょうかやっぱり、良い品を簡単に仕入れられるようになりましたからね。
「続いて甘さんお願いします」
「はーい、うちはプラスが30、新入りちゃんが20で兼任が白ちゃんから9の黒ちゃんから1だよー」
やっぱり白さん所と甘さん所は兼任が多いな。兼任を除くとお二人の派閥の総数を足しても黒さんに勝てないレベルですからね。まぁ勝ち負けでは無いですし、みなさん仲が良いですから何も無いんですけどね。派閥があるのもそれぞれのやり方を守るための指導ですからね。
「続いて無所属及び少数派閥ですがそれぞれ手元の資料でご確認ください」
プラントに来てから細かい派閥が増えてしまったから管理が大変すぎる。出来ては潰れてを繰り返してた移住初期よりはマシですけどね。
「続いて経過報告です。こちらは僕が纏めて読み上げてさせて頂きます」
黒さんの原種の保護と品種改良の調子は順調な様です。新しい品種が増え、品種ごとのこだわりを持つ派閥も出来る程ですからね。まぁ、失敗作もそれなりにある方ですが僕も開発に失敗がつきものなのはしってます。ですがその失敗作を好む変わり者が毎回現れるのだけはどうにかならないものですかね。
白さんの所は乳島のミルクの確認とミルクルミを植えた場合の変化ですね。濃厚になった物や育ちが良くなったもの、味に変化があった物と場所によって違うみたいですね。コントロールできないか、違いは何か調査中ですね。
甘さんのデザートデザートの長糖はいちおう成功ですか。育ちが早くなったけど砂糖の品質に変化なしですか、味の改良が出来なかったのは残念ですね。まぁまだ実験は続けてるみたいなので変化があれば報告をお願いします。
「さて最後に僕の番ですね。開発部門は料理やお菓子の種類が一気に増えました。危機も多かったですがプラントとビッグマムと言う海賊の取引は大きく開発にも影響を与えています。我々の商品が逆に購入されることも増え、開発費用も上がりました。品を一つずつ紹介してると時間が足りなくなるので冊子にしておきました。全員が欲しがるでしょうから電伝虫を借りて好きなページを誰でも印刷できるように設置予定です」
試したい物が増えすぎたから開発部門はだいぶ手が不足ですね。それぞれのこだわりがあるから無理に手を増やす事が出来ないから興味を持ってる人がいれば紹介して欲しいですね。
「最後に主様からはありますでしょうか?」
『ふわぁ……宝の熟成間近くらいか、イベントはそっちで調整を……ブチッ』
「寝たな」
「寝ましたね」
「電伝虫無事ですかねー」
「流石に潰して無いとは思いますが、ハハハハ……」
とは言っても『宝』ですか、これはぜひともアスカル様たちにも献上しなくてはいけませんね。となれば僕たち主導でのイベントが好ましいですが、許可は必要ですね。必用なのは宝の確認、主様への確認、アスカル様たちへの確認、参加者の確認、後は催しの内容でしょうか?
「宝と主様への確認は俺がやろう」
「内容は後で決めるとしましてアスカル様への報告は私がしましょう」
「参加者ってさ何処まで参加するかもってことでしょ?これも内容次第じゃあない?」
「宝であれば国民全員に行き渡るでしょうから、これまでの成果を見せる発表会の様にしませんか?三大派閥の長が提供で開発部門は合わせを屋台形式で提供します。それ以外は基本的にお祭りで、外からのお客さんにはアスカル様に訊かなければ対応は出来ませんね。後は僕たちで演武でもやりますか?」
「楽しそうじゃないか、よし主様に出るか見学するか確認しておこう」
「ふふ、腕がなりますね。では詳細を詰めながら告知なども含めて一度アスカル様に伝えましょう」
「それなら私も一度白ちゃんと一緒にアスカル様に会いに行かなきゃねー」
そうして話し合いが続いて行った結果、無事に開催が決まり、今に至る。国の中は良い香りに包まれている。僕たちには在り得ないが人の中には嫌いな人もいるみたいなので配慮はされているようだけど、多くの人が楽しんでくれてるみたいだ。あっ、アスカル様の挨拶が始まった。
「ああ、今日は楽しい祭りの日と成った。つまらない話を続けるつもりはない。それぞれ自由に楽しんでくれると主催である彼らも喜んでくれることだろう。そして今日のメインの登場だ」
そう言うとあたりに一瞬影が出来て暗くなったと思うとアスカル様すぐ横に主様がいた。その手には巨大な岩の様な物がある。きっと演出として取らずにギリギリまで熟成してたんだろう。アスカル様が岩を割るとその岩の中に光り輝く大きな豆が入っている。
「これが特別なコピ・ルアクである『キング・コピ・ルアク』だ。特別な環境下で熟成されたためにその全てが至高の域にあるらしい。オレも彼らから聞いただけだけで、文献の内容も少ないが、ひとたび飲めば頭が冴えわたるそうだ。それでは早速彼らが淹れてくれた物を頂くとしよう」
そう言うとアスカル様はそれぞれの長が淹れてくれた物をしっかりと味わいながら飲んだ。そして最後には僕たちが作った菓子もつまんでくれた。
「味や風味と言うのが段違いだな。そして目が冴えわたるような気分だな。そしてどのカップにも合うお菓子の提供もありがとう。お菓子やそれ以外の食べ物も屋台に多く出ているので各自好きな物を楽しんでくれ」
そう言うとアスカル様は祭りの開始を宣言した。多くの人が僕らに挨拶して祭りを楽しんでくれている。屋台の方も盛況なようだ。お客様の対応はアスカル様とマニュ様が行ってる。主様は真ん中でずっしりと構えている。子供に好かれて乗っかられているみたいだけど気にせずに微笑んでる。
さてと祭りは暗くなっても続く、というか暗くなってからが僕たちの演武が始まった。派閥ごとの物と全体での物とどちらも大盛況だ。奔走して準備を頑張った甲斐があったね。ん、アスカル様がこっちに来た。どうしたんだろう。
「やぁ、最初に訊いた時には驚いたけど本当に眠くならないね。それでいて不健康なわけじゃないってのが凄いね」
『キング・コピ・ルアク』の効果ですね。昔はこれを呑んで3日3晩躍るのが伝統だったぐらいですからね。特別な栄養で体はむしろ健康なはずです。効果が切れると逆に飲んだ人をぐっすりと眠らせてくれるようになってます。
「執務とかに便利そうだよ。黒の香り、白の風味、甘の味わいどれもとても素晴らしかった。もちろん君が作ってくれた菓子や料理もね。祭りは成功だし、主も楽しそうだし、キングが無くても祭り自体は毎年やっても良いかもしれない」
そうなるとまた仕事が増えそうだ。キング・コピ・ルアクの熟成次第で日がずれたり、熟成が間に合わない年もあるだろうし、調整が大変だろうけど、これだけ楽しんでもらえてるならそれも悪くないかな。さて、僕もそろそろブレイクタイムといこうかな。
「酒じゃないから乾杯はしないけどこれまでの成果とこれからの成功も祈って一緒に飲ませてもらうよ『室長』」
アスカル様と静かに飲んだ一杯も話して燥ぎながら飲んだ一杯もどれも良い物だった。祭りの満足感からくる高揚感も相まって自然と笑みがこぼれた。キング・コピ・ルアクの効果も相まって祭りは3日続き、問題なく終了した。後片付けや通常の仕事も再開してまた忙しくなったが構いはしない。
僕らは興味の赴くまま、自分のこだわりを大切にし、プラントと共に生きる事を決めたプラントの国民一員。僕たちの提供する一杯に笑顔があればそれでいい。さて次は何を開発しようか?『室長』のコーヒーブレイクを含めたコーヒヒ達のこだわりの日々はまだまだ続いて行くんだから、笑顔の助けになればそれでいい。
メインにはあまり登場しないけど小人たちよりも多く働いている縁の下の力持ちであるコーヒヒ、その代表の一人である『室長』視点でお送りしました。
呑んだり食べたりの描写を増やしたいけど、どちらかと言うと心情とか、キャラの動きを書いて行きたいからどうしても削られる。そしてコーヒヒを生み出しといてなんだが私はコーヒーは練乳を入れないと飲めないぐらいなので描写が出来ない。香りは好きなんだけどね。
という訳でアンケートは締め切ります。
結果は御覧の通りです。
(80) 海賊だったら(ロジャー海賊団)
(44) 海賊だったら(麦わらの一味)
(52) 海賊だったら(オリジナル海賊団)
(52) 海軍だったら(頂上戦争)
(47) 海軍だったら(立場大将VS麦わらの一味)
という訳で4月のIFはアスカルがもしロジャー海賊団だったらです。
立ち位置はどうしようかな。ある程度流れは考えてるけどネタバレはしたくないので書きません。
その代わりに外部プラントの予定は載せちゃいます。
5テゾーロ&ステラ
6カスタード&エンゼル
他にも書きたいキャラはたくさんいるけどね。マニュと小人たちはまとめて書いたけど他の幹部だとサイフォとピアスかな。それとモルもか、ラトニーは出て来たばっかだしまだ先かな。後はイスト聖とクチーナあたりも面白いか。それぞれの勢力からどう思われてるかのまとめとかも今後はしたら面白いかな。それと公開できる設定集も纏めたいね。やることだらけで笑えてきます。
とりあえずはこの上の5,6の方々を書く予定です。カスタードとエンゼルはアニメを見てないからどんな感じか正直分からないんですよね。自分でも調べますが誰か教えてくれませんか?口調とか特徴とかをざっくりで良いんですが。あると嬉しいです。
実を言うとテゾーロとステラに関してもそこまで詳しくはないがカスタードとエンゼルに関しては元々がモブとまでは言わないがずっと出る様なキャラじゃないから情報が少なすぎる。見た目だけで選んだのは失敗だったかも。
とまぁとりあえずはこれ位でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。
あっ、明日Gold&EARTHの8が投稿予定です。
ようやくです。10で終わります。