ヤバい大海賊に出会ってしまった北条響さんの話。   作:スクランブルエッグ 旧名 卵豆腐

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作者の妄想シリーズ第三弾。


暴食の女王と北条響

〜新世界・ホールケーキアイランド〜

 

 

四皇・ビッグマムの治める国『万国(トットランド)』の中心部であるホールケーキアイランド。

あらゆる物がお菓子で構成され、様々な種族が入り乱れるこの島は今、騒乱に包まれていた。

 

 

 

 

「皆、逃げろ‼︎緊急事態発生だ‼︎」

 

 

 

 

張り詰めた声。

平和そうにしている町の人々は、何事かと首を傾げ………シャーロット家の子供達が切羽詰まる顔をしているのを見て、全てを察した。

 

 

 

 

 

 

「プチフ〜ル‼︎」

 

 

 

 

 

 

「うわああああああ〜っ‼︎女王様の食いわずらいだァ〜〜〜〜‼︎」

 

 

悲鳴を上げながら逃げ惑う町の人々を尻目に、ドカァンッ‼︎と地響きを立てながら、巨大な老婆が降り立つ。

彼女こそ、この『万国(トットランド)』を統べる怪物。

 

 

 

 

 

四皇・ビッグマムこと『シャーロット・リンリン』

 

 

 

 

 

懸賞金額43億8800万ベリー

 

 

 

 

 

 

「ママ!ママ!ここはヤバいって!町の皆が住んでる中心部だ!」

 

「止めたってムダムダ。この状態のママには何を言っても意味ないって」

 

 

猛獣のように暴れ狂うビッグマムを、彼女のホーミーズである太陽『プロメテウス』が宥めようとするが、もう片方のホーミーズである雷雲『ゼウス』は諦めた顔をしながら傍観していた。

 

 

 

「全く…!またママの発作か!今回のお題は何なんだ、ペロリン?」

 

 

 

騒ぎを聞き付けてやってきたシャーロット家の長男『ペロスペロー』が額を押さえながら、近くにいた弟のカタクリに問いかける。

 

 

「お題はプチフールらしい。さっき広場で叫んでいた」

 

「プチフール?スポンジケーキとバタークリームを何層にも積み重ねた一口サイズのカップケーキの事か?」

 

「ああ。だが問題ない。プチフールなら城の貯蔵庫に幾つかストックがある。既に連絡して今持ってこさせている途中だ」

 

「そうか………なら今回は被害が少なくて済むだろうな、ペロリン………」

 

やれやれ、と溜め息を吐きながら滅茶苦茶に壊されていく町をただ眺めるしかないペロスペロー。

 

「………⁉︎不味い!ママ、其処から離れるんだ‼︎」

 

「どうした、カタクリ⁉︎」

 

 

 

鍛え上げた見聞色の覇気で未来を見たカタクリが、ビッグマムに叫ぶ。

それと同時にピシピシッ!と空間が裂けると、あっという間に広がりビッグマムを飲み込む。

それを阻止せんとカタクリはモチに変化させた腕を伸ばすが………後一歩という所で間に合わず、ビッグマムを飲み込んだ裂け目はあっという間に閉じてしまった。

 

 

「ママ………!間に合わなかったか………!」

 

 

ビッグマムが消えた事で、街がこれ以上壊される事はなくなった。

彼女が何処へ消えてしまったのか………それは誰にも分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイレーンが、マイナーランドから人間界に渡り来て数ヶ月。

今日も音符探しは然程進まず、上司であるメフィストに小言をくらっていた。

 

 

 

『セイレーン!この所、音符集めが捗っていないようだな?何故だ?』

 

「も、申し訳ございませんメフィスト様。近頃、先日申し上げた伝説の戦士プリキュアに妨害されて思うように音符集めが進まず………」

 

 

 

セイレーンの脳裏に、毎度毎度現れては音符集めを邪魔してくる2人の姿が浮かぶ。

その2人の内、桃色の髪をした少女………キュアメロディを思い出したセイレーンは思わず身震いした。

特に、あのキュアメロディというプリキュアはヤバい。 

以前もプリキュア同士の仲を引き裂く為に人間の少女に変装したのだが、何故か秒でバレてしまった挙句追いかけられる羽目になり、結局偶々近くにあった音符をネガトーンに変えて戦わせている間に撤退する事となってしまった。

 

 

『こっちに帰って来てからも見聞色を鍛えておいて良かった。今日こそ捕まえてあげるから覚悟して』

 

 

凄く良い笑顔でよく分からない台詞を言ってきた時は真剣に怖かった。

夢に出そうだ。

しかも、あのプリキュアはミラクルベルティエという武器を手に持ち、元々の色が分からないくらい真っ黒に染め上げたかと思うと、それを鈍器代わりにして殴ってくるのだ。

どう見てもそれはそう言う使い方じゃないでしょ⁉︎と思いながらも、毎回殴られまくるネガトーンを眺めている事しか出来ないセイレーン。

現実は非情である。

それを見ているハミィも、ベルティエはそう言う使い方じゃないニャ〜!と叫んでいた。

とにかくアレにはあまり会いたくない。

 

 

 

『セイレーン!聞いているのか⁉︎』

 

「も、勿論!次こそは必ず大量の音符を集めます!」

 

『フン!その台詞は聞き飽きた。しかし、ネガトーンだけでなくお前達をも圧倒するとなると………やはり、プリキュアは最優先で排除すべきだな』

 

 

そう言ってメフィストは顎に手を当てて考える。

 

 

『………よし!決めたぞ。俺も人間界へ行く!俺を含めた全員でやれば、プリキュアとて一溜りもないだろうからな!』

 

 

ハッハッハ!と笑うメフィスト。

それを見ていたトリオ・ザ・マイナー達は聞こえないように呟き合う。

 

 

「そんな上手くいくんでしょうかね?どう思います、バスドラ?」

 

「俺に聞くな、バリトン。メフィスト様が来るなら流石に勝てる筈だろう。………負けるかも知れんが」

 

 

下手するとメフィスト様死ぬかも………とトリオ・ザ・マイナーは思いながらも、人間界に来るメフィストを迎える為の準備を始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出でよ、ネガトーーーーンッ‼︎」

 

「ネガトォーーーーーーーーーンッ‼︎」

 

 

先日、ベルティエが初めて出現した海岸でセイレーン達とキュアメロディ・キュアリズムのプリキュア達が激突する。

 

 

「また懲りずに来たのね、セイレーン!何度来ても結果は同じよ!もう、悪い事なんてやめて帰りなさい!音符は渡さないんだから!」

 

「そうニャそうニャ〜!セイレーンも悪い事はやめてハミィと一緒に幸せのメロディを歌おうニャ!」

 

 

リズムがビシッ!とセイレーン達を指差しながら宣言し、ハミィも乗っかる形でセイレーンに声を掛ける。

 

 

「やっかましいわ!ハミィ、アンタの天然っぷりにはもうウンザリよ!今日こそ、アンタ達プリキュアを倒して音符を全て頂いてくわ!覚悟しなさい!」

 

 

いつになく強気なセイレーン。

リズムはその姿に僅かながらに違和感を覚え、隣のメロディに声を掛けようとする。

 

 

「メロディ?セイレーンだけど、何か企んでるかも知れないから注意して………ってどうしたの、メロディ?空なんて見上げて」

 

「え?いや、なーんか嫌な予感がするんだよね………」

 

じっ…と空を眺めて立っている親友につられてリズムも空を見上げる。

しかし、何もある筈がなくリズムは溜め息を吐いた。

 

「もう、変な事言わないで。メロディの予感って何故かよく当たるじゃない。もし何か起きたら………」

 

「大丈夫大丈夫。その時は私が何とかするからさ」

 

「何とかするって………全くもう。メロディは何時もそうなんだから」

 

ニコっと笑って親指を立てる親友に苦笑するリズム。

 

「いつまで喋ってるつもりかしら?今日の私達は一味違うのよ?さあ、メフィスト様!出番です!」

 

 

セイレーンが叫ぶと、先程まで居なかった男が現れる。

今までの敵とは違う強大な雰囲気を纏う男に、リズムは思わず身構える。

その男は笑みを浮かべながら前に進み出て、

 

 

 

「フッフッフ!ようやく俺の出番か!よく聞け、プリキュアども!俺は、マイナーランドからやってきたメフィ「プチフ〜ル‼︎」ぶふぉばあっ⁉︎」

 

 

 

台詞を言い切る前に、上から降って来たピンク髪の巨大な老婆に押し潰された。

 

 

 

 

「プチフールを持って来い〜〜〜〜‼︎」

 

 

 

暴食の女王が、咆哮を挙げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メフィストを押し潰しながら現れたビッグマム『シャーロット・リンリン』。

その姿を見たメロディも、流石に驚きの表情を浮かべる。

 

 

「嘘………もしかしてリンリン⁉︎随分見た目が変わってるけど………って、まさかとは思うけど『食いわずらい』⁉︎それにゼウスとプロメテウスまで⁉︎」  

 

『あれ?何で、おいら達の事知ってんだ?』

 

メロディの声に、リンリンの側にいる雷雲『ゼウス』が訝しげに問い掛ける。

分からないのも無理はない。

プリキュアに変身している時の格好は、普段の響とは違う姿であるからだ。

 

「ああ、この姿じゃ分からないか。私の事覚えてない?響だよ、北条響。ほら、ロックスにいた頃一緒にいたじゃない」

 

『え⁉︎何か姿が大分違うけど、その声と気配は確かに響だ!久しぶり〜………じゃなくて!見ての通り、食いわずらいなんだよ!ママを何とかしてくれ!今回のお題は『プチフール』なんだ!』

 

メロディが名乗った事でようやく合点がいったという感じのゼウスとプロメテウス。

しかし、そんな事を言っている場合ではない事を思い出し、響にリンリンを止めるよう頼んできた。

 

 

「言われなくても何とかするよ。リズム…つまり、奏がね‼︎

 

 

 

 

「私⁉︎」

 

 

 

 

「うん。プチフールってカップケーキでしょ?だったら奏の得意分野だし、問題ないと思ったから」

 

 

 

急に自分の名前が出された事にリズムは困惑。

この流れで自分に振られるとは思ってなかったのか、素っ頓狂な声で叫んでしまった。

そんなリズムの気持ちを知ってか知らずか、メロディはリズムの方を見ると、いつになく真剣な声色で話す。

 

 

 

「リズム、良く聞いて。あの大きな女の人は、シャーロット・リンリンっていう名前の私の知り合い。因みに、リンリンの側で彼女を止めようと頑張ってるのがリンリンの『魂』を直接与えられた特殊なホーミーズの雷雲『ゼウス』と太陽『プロメテウス』。で、今どういう状況かと言うと、リンリンは『食いわずらい』っていう発作を起こしてる。一旦これになると、食べたい物を口にするまで見境なく暴れ回るの。ここまではOK?分かった?」

 

 

 

「うん。ごめん、全然分かんない」

 

 

 

一気に捲し立てられたリズムは話についていく事が出来ない。

『食いわずらい』って何その傍迷惑極まりない発作は⁉︎とか、魂を与えられた太陽と雲って何よ⁉︎とか、そもそもあんな巨大な人間がいるの⁉︎等といった疑問が次々と湧いて出てくる。

 

 

「要するに!リンリンをあのまま放置しておくと、加音町が滅茶苦茶に破壊されるって事!だからリズムは、今すぐラッキースプーンに戻って『プチフール』を作って!プチフールを食べさせれば治る筈だから!」

 

「え、ええ…うん、そう………よく分からないけど、分かったわ!プチフールを作って持って来れば良いのね?」

 

 

もう何が何だかよく分からなくなってきたリズムは、考えるのをやめて無理矢理自分を納得させる。

それはそれとして、メロディはどうするのだろうか?

気になったリズムは聞く事にした。

 

 

「メロディはどうするの?ネガトーンも居るのに」

 

「私?私はリズムがプチフールを持って来てくれるまでの間、リンリンを足止めするよ。それにネガトーンは………」

 

 

チラ、と視線を向けるとリンリンに足を掴まれて振り回されているネガトーンの姿が目に入る。

 

 

 

「プチフールは何処だァ〜‼︎」

 

「ネガァァァァァァッ⁉︎」

 

 

 

「………放って置いても大丈夫でしょ。あれじゃ当分動けないだろうし。それじゃ、リズムはプチフールをお願いね‼︎」

 

 

「メロディ‼︎………全くもう。メロディったら、言うだけ言って行っちゃうんだから。いいわ、待ってて。直ぐに最高のプチフールを持って来るから‼︎それまで無事でいてよね‼︎」

 

 

互いに背を向け、それぞれの成すべき事を成すために走り出す。

失敗は許されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ママママ…!プチフールを寄越しな………!」

 

 

「ふ、ふふふ巫山戯るんじゃないわよ‼︎そんなもの、持ってる訳ないじゃない‼︎」

 

 

 

セイレーンは、メフィストとネガトーンをアッサリと叩きのめした目の前にいる謎の老婆に迫られ、完全に怖気付いてしまっていた。

なけなしの勇気を振り絞り、虚勢を張ってみせるが腰が引けてしまっている。

無理もない。

セイレーンには知る由もないが、彼女の目の前にいるのは四皇と呼ばれ恐れられる怪物『ビッグマム』なのだから。

 

 

 

「バリトン、ファルセット!セイレーンがあの婆さんを引き付けている間にメフィスト様をお助けするぞ‼︎」

 

「了解〜♪」

 

 

 

その隙に、バスドラ達トリオ・ザ・マイナーは地面にめり込んでいるメフィストを助ける為にビッグマムの相手をセイレーンに任せてその場を離れようとする。

 

 

 

「あ、コラ!アンタ達、私を置いて逃げんじゃないわよ⁉︎「何処に行く気だい………?」ガッ⁉︎」

 

 

 

それに気付いたセイレーンが、咎めながら追おうとして………ビッグマムの伸ばした巨大な手に鷲掴みにされた。

そして、ビッグマムの口からセイレーンへと、恐怖の宣告魂への言葉(ソウルボーカス)が放たれる。

 

 

 

 

 

 

ライフ((寿命))オアトリート((お菓子))………⁉︎」

 

 

 

「あ………あ……!」

 

 

 

 

 

ズズ…!と白い靄のようなものがセイレーンの身体から溢れ出す。

これが、ビッグマム『シャーロット・リンリン』が宿すソルソルの実の能力。

自身に臆した相手から、寿命を奪う事が出来る脅威の力。

 

 

 

 

 

 

 

「(死ぬーーーーーーーー!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『響打(きょうだ)』‼︎」

 

 

 

 

 

ビッグマムの手がセイレーンから溢れ出た寿命に触れようとした瞬間に、何者かがビッグマムの横っ腹に強烈な掌底を打ち込んだ。

かなりの衝撃だったのか、ビッグマムの身体が僅かに後退して手に掴まれていたセイレーンが解放される。

 

 

 

「ハア…ハア!どうしてアンタが………⁉︎」

 

 

 

「セイレーン、今の内に逃げて!貴方を守りながら『食いわずらい』のリンリンを止めるのは流石に厳しいから!」

 

 

 

何故、自分を助けたのかと問うセイレーンに、ビッグマムに掌底を加えた人物………キュアメロディはセイレーンの方を振り返らず、意識をビッグマムに向けたまま言い放つ。

今まで、ネガトーンや自分達にも一度も見せた事がない緊張感の篭ったメロディの声に、セイレーンは僅かに驚く。

 

 

 

 

「……………っ!言われなくてもそうするわ!た、助けてくれた礼なんて言わないから!」

 

 

 

 

そう言って、セイレーンは全速力で逃げていく。

 

 

 

 

 

 

「グッ…………ウ!テメェは………!」

 

 

 

「久しぶりだね、リンリン。リズムがプチフールを持ってくるまで、ちょっと付き合って貰うから………!」

 

 

 

 

 

自分を殺意を込めた眼差しで睨み付けるビッグマムの視線を受け流しながら、キュアメロディは不適に笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プチフールを寄越せェ〜!寄越さねェなら死になァ!」

 

『逃げろ、響!俺はママには逆らえないんだ!』

 

 

 

先に動いたのはビッグマム。

徐に、傍らのプロメテウスに手を伸ばすとガシィッ‼︎と掴み、そのまま勢いよく振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

天上の火(ヘヴンリーフォイアー)ァ〜〜〜〜‼︎」

 

 

 

 

 

 

灼熱の太陽が炸裂し、辺りを劫火で染め上げる。

寸での所でそれを躱しながら距離を取るメロディ。

 

 

 

「相変わらず化け物だね、リンリン!だったらこっちも、出し惜しみ無しで一気に行くよ!」

 

 

メロディは両手を胸の前で翳した。

 

 

「奏でましょう、奇跡のメロディ。『ミラクルベルティエ』!おいで、ミリー!」

 

 

「ミミー‼︎(真っ黒に染められるのは正直勘弁してほしいミミ…)」

 

 

メロディの呼び掛けに、若干の愚痴を心内で漏らしながらベルティエに収まるフェアリートーンのミリー。

ミリーがベルティエに収まるのと同時に、メロディは懐から伸縮式の警棒『奏』を取り出す。

右手にベルティエ、左手に『奏』を握るメロディは両方の武器を武装色の覇気で染め上げた。

 

 

「(やっぱりこうなるミミ………)」

 

 

浄化技を使う時以外は基本ベルティエを鈍器として使うメロディに、最初こそ使い方が違うと言っていたフェアリートーン達だったが、最近はそれを言うのも諦めていた。

最も、ハミィはまだ諦めずに言い続けているが。

 

 

 

 

 

天上(ヘヴンリー)のボンボン‼︎」

 

 

 

 

 

リンリンが手に持つプロメテウスから、複数の火球が放たれる。

自身を狙って飛んでくる火球を、メロディは落ち着いた動きで躱しながら着実に距離を詰めていく。

 

 

「ちょこまかと逃げるんじゃねェよ!ナポレオン…刃に移りな……!

 

 

リンリンが頭に被っている二角帽が変化し、一振りの剣になる。

彼女はその剣にプロメテウスを纏わせ両手で振りかぶると、近づいてくるメロディに対して一気に振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

皇帝剣(コニャック)破々刃(ハハバ)ァ〜〜〜‼︎」

 

 

 

 

 

 

轟音が炸裂し、周囲を攻撃の余波が駆け巡る。

四皇の凄まじさを知らしめるような一撃。

 

 

「あァ〜⁉︎」

 

 

しかし、手応えがなかった事にリンリンは不思議に思いながら振り下ろした剣を見て………メロディの姿がない事に気付いた。

 

 

 

 

 

「私はこっち!これでも食らって大人しくしてなよリンリン!『攻響曲第1節』………!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『脚音(アシオト)』‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

「ウッ…………⁉︎」

 

 

攻撃を避けて上空に飛び上がっていたメロディは、空気が弾けるような音を出しながら、強烈な踵落としをリンリンの頭に食らわせた。

食らわされた衝撃の大きさに、リンリンの巨体を支える足が僅かに地面に沈む。

 

 

「まだまだ行くよ!雨音時雨(レインバースト)!」

 

 

 

続け様にメロディから豪雨のような音の衝撃波が放たれる。

 

 

 

「鬱陶しいねェ………!無駄な事してないで、さっさとプチフールを持って来いよォ‼︎」

 

 

「分かっちゃいたけど、全然効いてないか。だったら!」

 

 

 

雨嵐のような音の弾幕を食らっても無傷のまま立っているリンリンの姿に呆れながら、メロディはベルティエと『奏』を構えた。

リンリンもナポレオンをグッ!と構える。

 

 

 

 

 

 

 

 

「食らえよ、エルバフの槍ーーーー‼︎」

 

 

「奏でる音の一撃ーーーー‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『威国』‼︎」

 

 

「『奏天』‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟音が、加音町を揺らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グララララ………!懐かしい気配(・・・・・・)じゃねェか!ちょっと行ってくるぜ、音吉」

 

 

「そうか。あの娘は君の知り合いか。なら、あの強さも納得だな。芯の強い音を感じる。ズレとる事もない」

 

 

「当然だ………!そうでなけりゃ、あの船でやってけねェよ…グララララ!」

 

 

 

そう言って、特徴的な三日月形の白い髭を生やした大男………『白ひげ』エドワード・ニューゲートは、『調べの館』の管理人である音吉に対して大きく笑いかけると、その場を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ビッグマム………お菓子の帝国『万国』の女王にして四皇。本名シャーロット・リンリン。今回は、『食いわずらい』を発症して暴れ回っていた所を謎の空間の裂け目に吸い込まれ、カッコよく登場シーンを決めようとしていたメフィストを上から押し潰す形で、キュアメロディ達の前に現れた。相変わらずの化け物とメロディに称される程の、耐久力と攻撃力の高さを見せ付ける。
響の事を認識しているかは不明。
ONE PIECE世界におけるハ○ナス。
若しくはラ○キー。


北条響………またの名をキュアメロディ。今回は突然現れたリンリンに驚くも、直ぐに現状を把握しリズムに『プチフール』を作るよう頼んだ後、暴れるリンリンを止める為に戦闘に突入。
今話で明かされてはいないが、彼女は超人系悪魔の実『ジックジックの実』を食べたミュージック人間。
あらゆる音を出せるので、楽器無しで演奏が出来る。
覚醒していないと、正直攻撃手段として使うには大したことない能力。
響はこの能力をゴッドバレー事件の時に覚醒させ、『音の振動による衝撃波』を生み出す事で攻撃に転用している。
元の世界に戻ってからも、能力の鍛錬をしていた。


セイレーン………被害者その1。ビッグマムに虚勢を張るが、流石に相手が悪過ぎた。泣いて良い。
魂への言葉(ソウルボーカス)はトラウマになった模様。
因みに今作のセイレーンは原作通りにキュアビートになるのでご安心を。
でも、マムは怖い。
マム恐怖症。


メフィスト………被害者その2。今回最大の被害者。カッコ良く登場シーンを決めようとしたら、ビッグマムに押し潰された。
死んではない。今話のメフィストはギャグ補正が効いていたから一応無事。
砂浜に埋まっている所をトリオ・ザ・マイナーに救出される。
あんな化け物がいるなんて、人間界怖すぎる。

ネガトーン………被害者その3。ビッグマムに滅茶苦茶に振り回されてボコられた。今は犬○家の一族のような例の格好を決めながら気絶している。早く浄化してやれ。

南野奏………またの名をキュアリズム。
今回は彼女の肩に全てが掛かっていると言っても過言ではない。
プチフールを作らなければ加音町は滅ぶ。
早くしろ!間に合わなくなっても知らんぞーーーー‼︎


白ひげ………最後にチラッと登場。
世界最強の男。
笑い声が能力を表している。
その笑い方、何とかならなかったのか。
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