今回で最終回になります。
それではどうぞ。
「つ~かれたぁ~……あっという間に1日経っちゃったねぇ~」
「うん、滑り始めてからはあっという間だった……」
帰りの高速バスの車内にて。
1日中遊びに遊んだ8人。あこの言う通り、気がつけば、あっという間に1日が経っていた。
「でも、麻弥ちゃんも滑れるようになったから、良かったと思う!」
「はい! まだ上手くは滑れませんが……皆さんのお陰で、スキーの苦手意識はなくなりました!」
日菜の言葉に麻弥が言う。
実際にスキーに対しての苦手意識は、気がつけばなくなっていたのである。
「ほんと!?」
「本当です! 滑り方を覚えている内に、何度も通って、忘れないようにしたいなと思います!」
「じゃあさっ! 今度また、一緒に行こうよ、麻弥さん!」
また今度、一緒に行こうよと言うはぐみ。
「ねえねえ、美咲ちゃん」
「なんですか?」
そんな2人を見て、日菜が美咲に声をかけてきた。
「麻弥ちゃんが、運動の事であんなに楽しそうなのって珍しいんだよ」
「え、そうなんですか?」
「まやさんってパスパレだと、あんな感じじゃないの?」
意外な事を聞いて、驚く美咲。
あこが日菜と麻弥が所属してるアイドルバンド、
「うーん、あんな感じなんだけど、なんていうか、もうちょっと頭脳系?」
「頭脳系……まあ、そういう印象は分かる気がします」
確かになんとなくだが、美咲から見ても麻弥はそんな印象だった。
「そういえば、パスパレって最近はどんな感じなの?」
「みんな考えてる事も違うから面白いって感じ! 仕事も増えてて、色んな事ができるから、あたしは結構楽しいかなー」
「リーダーは、
美咲の疑問に日菜は首を傾げながら……
「うーん、そうなのかな? 彩ちゃんって全然リーダーっぽくないけどね」
「…まぁでも……彩ちゃんは、ああ見えてリーダーの素質はあるから。本人が気づいてないだけで」
「え、そうなのー?」
「日菜ちゃんも彩ちゃんを見てれば、その内分かるって」
そう答えるが、悠里がそう言った。
「……っていうか、改めて考えてみると、あたし達ってお互いのバンドの事あまりよく知らないですよね」
「でも、
美咲のふとした疑問に、日菜はなんとなく答える。
「日菜さんから見たRoseliaってどんな感じなんですか?」
「最初は苦しそーって思ったけど、最近はそうでもなさそう。おねーちゃん見てるとそう思う」
「練習は厳しめだけど苦しくはないよ~!」
「あ、でも練習は厳しいんだね……」
「うん! あこ達は最高の音楽を目指してるからっ!」
「うわー……ものすごく意識高いなー……」
日菜とあこの言葉を聞いて、美咲は苦笑い。
「あ、そうだ。Roseliaにいる時のおねーちゃんって、どんな感じ?」
思い出したとばかりに、あこに自分の双子の姉である
「紗夜さんはいつもめっちゃ正確っ! て感じだよ。譜面もほとんど間違えないし、先生みたいなんだ」
「それに紗夜ちゃんは優しいし」
「それはゆうりんに対してだけなんじゃないかな……」
あこの答えになんでさと返す悠里。
「紗夜先輩は、厳格ってイメージありますよね。家でもそうなのかな?」
「そんな事ないよ? まあ厳しい時もあるけど、いつもは優しいし!」
「へえ~、なんかおにーちゃんみたいだね!」
「…………」
美咲の疑問に答える日菜に対し、汐里がまるで悠里みたいだと答える。
それを聞いて軽く肩をがっくりと落とす悠里を見て、美咲はなんか意外と内心思った。
「ハロハピはどんな感じ?」
「うちはトラブルメーカーが多いからね……あたしとか、
「ハロハピも面白そうだもんね。なんかこう、はちゃめちゃって感じ!」
「どういう感じですかそれ……」
「美咲ちゃん、ビックリ箱みたいな感じって意味だと思うよ」
日菜の例えに、彼女が言いたいのは悠里がこんな感じだと思うよと言う。
なるほど。それなら分かりやすいなと美咲は思った。
「あ、でも今日みたいなはぐみはちょっと珍しいかも」
「へ? どうして?」
「はぐみって言葉で説明するより、まず行動ってタイプでしょ? でも、大和さんにスキーを教える時、はぐみなりに頑張ってたっていうか」
ちゃんと分かるように伝えようとしてた気がしてと美咲は説明する。
もしかしたら、同じバンドだから、いつもよりちょっと大人……そんな感じがしたのだ。
「…珍しいといえば、つっきーもかな。他人がアドバイスしてる横でその人をフォローするってまずないし」
「え、そうなんですか?」
「うん。つっきーって、他人が教えてる横で口を出すなんて滅多にしないからさ。はぐみちゃんがほっとけなかったんだと思うよ?」
あくまで僕の予想だけどと付け足す悠里。
「褒められてるよっ! はぐみ!」
そう言うあこに対し、美咲は別に褒めてる訳じゃないと言うと……
「………」
「……はぐみ?」
「…………」
そこには寝ているはぐみの姿が。
「…………ん」
「…………」
「あ、麻弥ちゃんも寝てる」
「つっきーも寝てる。さっきから静かだなと思ったけど」
はぐみだけでなく、麻弥と月灯も寝てる事に気づいた日菜と悠里。
「慣れない事して3人とも疲れちゃったんですかね?」
「それはあるかもね」
「よーし! じゃあ、今のうちに顔に落書きしない?」
美咲と悠里がそう思ってると、日菜が小悪魔的な笑みでそんな事を言い出した。
「ひなちん、それめっちゃいい! あこ、カッコイイ落書きするよっ!」
「僕も僕もー!」
あこと汐里も乗り気である。
「いやいやいや、そうっとしておいてあげましょうよ。ね?」
「そうそう。寝かせておいてあげよ」
「「「えー?」」」
そうっとしてあげようと言う美咲と悠里に対して、頬を膨らませる3人。
「……それに落書きするより、麻弥ちゃんとつっきーを見てみなよ」
「「「「?」」」」
悠里は意味深な表情をしながら、月灯と麻弥を見るといいと言った。
どういう意味かと思った4人が2人が寝ている方をよく見て見ると……
「大和さんと片瀬さん、手を繋ぎながら寝てる……」
「うわー……まやさん大胆ー♪」
そこには
「ねえねえ悠里くん、写真撮ってもいい? なんかるんっ♪ ってする♪」
「…はいはいヒナリズム、ヒナリズム。撮るなら、2人が起きないようにシャッター音とフラッシュ音は切っときなよ?」
「よーし♪ この写真を見た麻弥ちゃんの反応、楽しみだなー♪」
日菜の様子から察するに、写真をパスパレのメンバーと雑談する際のネタにするつもりなのだろう。
そして、その写真を見た麻弥が顔を真っ赤にしながら慌てふためくのが容易に想像できた
「……3人ともお疲れ様」
寝ている3人を見ながら、自分にとっても良い1日だったなと思う悠里なのであった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで出来たのも、読者の皆様のお陰です。
気が向いたら、また何か息抜きに書くかもしれません。
それではまたいつかどこかでお会いしましょう。
ありがとうございました。