ヘパイスに転生してTSアフロディと仲良くなった 作:あっかーまん
作者には勢いで書くことしか脳がありません故
誤字脱字、矛盾点などあれば、私の心を抉らないようにオブラートに包んで指摘していただけると嬉しいです。
俺、部灰炎はいま非常に困っている…
主に我がチーム天ノ使FCのチームメイトの波久奴カオルと紫電戒についてだ…
ていうかチームメイトの全員が感じていることだろう。
ーーーアイツら早くくっつけや!!!!
しかし、現状波久奴はそもそも恋愛感情の有無がわからないし、紫電に関しては絶対に自分から好意を伝えるような事はしないだろう。
なので俺とチーム天ノ使FCは考えた、どうすればヤツらが素直になり、お互いを意識していることに気づかせられるかを。
「やっぱり、2人きりの状況を作るべきだよな」
「たしかに、でもその後はどうする?」
「有識者によると、協力して困難を乗り越えた2人は固い絆でむすばれるらしい」
「「「それだ!!!」」」
チーム練習後、2人抜きで集まり作戦会議を行った俺たちは無い知恵を振り絞り、2人をくっつける為に作戦を考えた。
作戦の要約はこうだ。
練習後、道具の保管庫に2人を閉じ込めて鍵をかける、保管庫内の窓には窓があり、2人が協力さえすれば開けて、外に出られるように細工をするのだ。
細工に関しては家が鍛冶屋の俺がちょちょいと済ませた。
なんやかんやあり、練習後に2人に動道具を片付けにいってもらうことにし、紫電監督に許可を取り、保管庫の鍵を手に入れた。
ーーーよし、後は奴らが大人しく保管庫に入るのみだ!!
陰に隠れながら様子を伺うと、ターゲットである2人が大荷物を持ちながら近づいきた。
「まったく、なんで今日に限ってこんなに道具が多いのよ」
「お陰で有意義な練習ができた、提案してくれた炎たちには感謝しなくちゃな」
うむ、いつも通りの当たり障りのない2人の会話だ、今日こそその均衡をぶっ壊してやるぞ。
2人が保管庫内で作業を開始したのを確認して、扉を思いっきり閉めた
「キャッ、なに!?」
「うわ!?ビックリした」
驚き声を上げる2人、気にせず俺は鍵を掛けた。
あとは保管庫内のギミックを2人で協力して突破して、絆を深めてもらうだけだ。
若干の罪悪感を感じつつ、チームの為だと割り切って外から様子を伺う事にした。
〜保管庫内〜
誰かに扉を閉められた私達は、すぐに開けようと扉に手をかけた。
だが開かなかった、速攻で鍵まで閉められていた。
「ちょっと、鍵かけられてるじゃない!誰よ!!」
「間違えて閉め出されちゃったようだね」
「なんでそんなに呑気なのよ!?」
時刻は17時過ぎ、もうすぐに暗くなるというのに、この男はいつもと変わらない雰囲気で突っ立っていた。
「そんなに焦っていてもしょうがないよ、今は冷静になってどうにか倉庫内から出る方法を考えよう」
「うぐっ…、たしかにそうね、でも扉はビクともしないし状況は最悪よ」
「時間が経てば僕らがいない事に気づくかもしれないしね、監督とか探しに来るんじゃないの?」
「今日はパパはこの後TVの仕事でさっき1人で帰ってくれって言って、行っちゃったわよ…」
「…これは、"詰み"だね」
「呑気にいってんじゃないわよ!!どうするのよこのまま誰も来なかったら!」
閉じ込められた不安と焦り、練習終わりの疲労で私はついカッとなって大きい声を上げてしまった。
「ごめん、無神経だったね、僕も不安だけど戒を安心させたくて」
こんなときまで自己犠牲、優しい人、私はそんな自分にまた自己嫌悪してしまう。
罪悪感で涙がでてきてしまう、泣きたくなんてないのに。
「ごめんなさい、カオルは悪くないの私が勝手に喚いて、迷惑だってわかってるのに、本当最悪よね私…」
「最悪なんて、僕が尊敬してる人を悪くいうのは君でも許さないよ」
カオルが珍しく真剣な顔つきで怒っていた、尊敬してる?私を?
「それに戒は泣いてる顔は似合わないと思うんだ、サッカーやってる時の自信たっぷりの笑顔が僕は好きだからさ」
頭がこんがらがってフリーズしてしまった、好き?カオルが私の笑顔を?
涙は一気に引いて、焦って目をぐるぐる回している私に対してカオルはすぐにいつもの調子で
「あ、あの窓少し高いけど、道具とかを台にすれば登れそうだよ」
いそいそと道具たちを集めて土台を作ろうとしていた。
顔に熱がのぼっていくのがわかる、薄暗い倉庫内で良かったと思った。
「ほら、戒も手伝って」
「わ、わかってるわよ!!」
動揺を隠すように急いでカオルの手伝いをする。
しばらく積み上げていくと、すぐに窓に手が掛かるくらいの高さになった。
「窓が大きめで助かったね、ちょうど僕らくらいなら倒れそうだ」
「でも私の背じゃ、ちょっと届かないかも」
「僕が担ぐから肩ぐるましよう」
「え!?な、何言ってるのよ!?」
「嫌かもだけど、こうしないとでれないよ」
汗もかいてて乙女的には避けたいけど、そうしないと出られないのも事実
大人しく従う事にした。
「へ、変なとこ触るんじゃないわよ?!」
「戒に変なところなんてないし、触らないから大丈夫だよ」
「そういうことじゃないわよ!」
ほらほらと手招きするカオルに少し呆れる、普段はエスパーくらい気が使えるのに、私といる時はなぜか空回っている。
「じゃあ、いくわよ…?」
戸惑いながらも、カオルの肩に脚をかけていく
「じゃあ、上げるよ」
カオルは私の脚をしっかりと持って落ちないように身体を起こした。
私の脚に触れているカオルの手から熱を感じる、意識してしまうと恥ずかしくて身体が強張る。
「戒?大丈夫?」
カオルはこちらの異変を察知して、頭を上に向けてこちらを見る。
身体を密着させてる恥ずかしさとこっちを向いたカオルとの意外な顔の近さに驚いた私は思わず取り乱してしまった。
「キャッ!な、なんで見るのよ!?」
反動で大き仰け反った私はバランスを崩し、落下しそうになった。
「ッ!?危ない!!」
カオルは咄嗟に身体を反転、私を抱き抱えるような形で私の下敷きになって
ーーードサッ
「あいたた…」
「ッ!?カオル!!大丈夫!?」
「土台に積んだ道具たちがクッションになってくれて助かったよ、戒こそ大丈夫?」
「私は大丈夫、カオルが庇ってくれたから…」
今の状況を振り返る、抱き抱えられて助けられた私はそのままカオルの上でまだ抱き抱えられたままで見つめ合っている。
「あ、あのカオル?ありがとうだけど、そろそろ離して…」
「あぁごめん、苦しかったよね」
そういうとカオルは私の手を取り、立たせてくれた。
「あ、ありがとう…ね」
「うん、戒が無事でなによりだ」
いつも通りの笑顔で応えるカオル、私は恥ずかしさからその顔をあまり見られなかった。
けど私だけが動揺してるみたいで悔しいからそのあとはまた肩車をしてもらい、窓から外に脱出。
カオルも続いて窓から出てきて、なんとか倉庫内からの脱出劇は幕を閉じたのであった。
そして、鍵を閉めたやつをボコボコにするために次の練習で会うメンバーにはひとりひとり尋問してやると心に決めた。
「じゃあまた来週、戒も身体休めてね、バイバイ」
壮絶な脱出劇の後、帰路についた僕と戒は道の途中で別れた。
1人になり、今日のことを振り返る。
「ふぅ、焦ったなぁ」
危なかったとはいえ、戒を抱きしめてしまった。
いままで感じたことのない、感覚。
心臓が早く脈打ち、顔が熱を帯びている。
ーーーこれはなんだろう、不思議と心地良い感じがする
今はまだ気づくことができない気持ちを抱きながら、僕は家に帰った。
帰ったらお母さんに「顔赤いわよ?!熱!?」といままで引いたことがない風邪を疑われてしまった。
ありがとうございました…