「まさか本当にこのネックレスに特別な力があったなんて……じーちゃん、疑ってゴメンな。」
黒い影を何とか打ち破った悠は後始末をフェレットとなのはに任せ、先ほど光を放ち、鎧からネックレスへと戻った祖父の形見を見る。
「ふぅっ、何とか封印出来たの。天海君、終わったよ〜。」
「おぉ〜、お疲れ。悪いな、後始末を全部任せちまって。ネズミ君、色々聞きたいことがあるんだけど……。」
「ひとまず今はこの場から移動しましょう。どうやら先ほどの騒ぎで沢山の人が集まり始めているみたいですから。」
「パトカーのサイレンが聞こえるの……もしかしてわたし達ここにいるとかなりアレなのでは……。」
ーーーーー先ほど黒い影と交戦した場所から離れ、悠達は昼間フェレットが倒れていた公園に来てお互いに情報交換をしていた。
「成る程ね、それでユーノはここに倒れてたって訳か。」
フェレット改めユーノ曰くジュエルシードと呼ばれる願いを叶える石を採掘して運ぶ最中に事故に遭いジュエルシードがこの世界に落下、それを回収する時に先ほどのような黒い影の攻撃を受けてここに倒れていたそうだ。
「ユーノがここに来た理由は分かったんだけど、もう一つ聞きたいことがある。このネックレスについてユーノは何か知らないか?」
「そのネックレスは多分デバイスだと思います。デバイスとは……」
ユーノはデバイスとは魔導師が魔法を使う時に補助をしてくれる物であること、そして魔法が認知されていないこの世界には本来存在するはずがないことを伝えた。
「俺、魔法使いになっちまったのか……なんでこんなものが家の家宝だったんだろ……。てかこれ俺が持ってていいの?」
「経緯はわかりませんが悠さんの家に昔からあるもので、危険なものでないようなので持っていても問題はないと思いますよ。ロストロギアという、ジュエルシードのような失われた技術で作られた危険なものなら時空管理局に引き渡すことが義務づけられますけど。」
「ふーん、なら持っとくか。手放したくもないし。てか時空管理局って何?」
「時空管理局とはこの世界で言う警察みたいなものですよ。簡単に言うと様々な時空の治安維持をする機関です。」
時空管理局の存在を聞いた悠はこれ以上この町に危険はないだろうと安堵したが……。
「なら残りのジュエルシードは時空管理局に任せれば安心だな。ユーノもゆっくり休めるじゃん。やったね。」
「それが時空管理局がこの世界に来るのは何時になるかわからないんです。管理局は慢性的な人材不足ですから……。」
悠の楽観的な考えは脆くも打ち砕かれた。
「で、でもこの世界に迷惑はかけません!僕が必ず全て集めますから!」
「それならわたしもユーノ君のお手伝いをするの!」
お互いの自己紹介をしてから黙って話を聞いていたなのはが突然声を上げた。
「高町?お前……。」
「この町に危険が迫っていて、わたしにはそれを防ぐ魔法の力がある。それを知ったらもう知らないふりなんてできないの!ユーノ君、わたしも手伝うよ。」
「で、でもジュエルシードを集めるのは危険と隣り合わせなんだ……。」
「いいこと言うじゃん高町。ユーノ、お前1人でジュエルシードを集めより3人で集めた方がこの町の危険が減ることになるだろ。俺も高町と同じ気持ちだ。」
悠にとってもこの町は大切な場所であった。それにユーノがこれから先、あの黒い影のような化け物と戦い、また大怪我をする可能性があるのだ。それを見過ごすことは悠の魂が許さなかった。
「2人とも……ありがとうございます……。」
ここにユーノ・スクライア、高町なのは、天海悠によるジュエルシード捜索隊が結成された。