「なんでデスギドラがいるのかなぁ!」
『ビートクローザー!』『ツインブレイカー!』
そんなことを叫びつつデスギドラの放ったブレスを回避し、右手にビートクローザー、左手にツインブレイカーを精製。ツインブレイカーをビームモードにして光弾をばら撒く。
「グリュガガーン!!」
しかし、ただの光弾では奴の体表を焼くことはできず、むしろ奴の神経を逆撫でたようで右の首が俺を喰らおうと迫ってくる。それを確認し、後ろへと跳ぶことで回避、ビートクローザーで斬りつける。が、赤黒い体液を飛び散らした傷は瞬く間に再生し、俺が着地した頃には完全に塞がってしまった。更に周りへと目を向けると、ついさっきまでは俺達を包囲していた有象無象の
「厄介な奴らだな……。三人は周りの雑魚を抑えてろ!俺が来たからか活動が活発化してる。気をつけろ!」
「「「ハッ!」」」
気合の入った返答と共に二人が駆け出していくのを見送り、再びデスギドラへと意識を向ける。
さっきの感じだとあいつの再生能力の前には生半可な攻撃は意味がない。と、なれば……
「新技でいくか!」
『アタックモード!』
『スペシャルチューン!』『Ready go!』
『ヒッパレー!』
ビートクローザーにドラゴンマグマボトル、ツインブレイカーにクローズドラゴンを装填し、ビートクローザーのグリップエンドを1回引っ張る。てかツインブレイカー着けてると掴みにくいな……。
「ハァッ!!」
『メガスラッシュ!』『レッツブレェイクゥ!』
振るった剣筋と突き出した拳に合わせて、マグマの斬撃とクローズドラゴンブレイズがデスギドラに向って飛んでいき、真ん中の首を切り落とした上で断面を燃やし尽くす、が……。
それがどうしたと言わんばかりにデスギドラが吠え、首の断面を覆う半透明の膜を突き破り、新たな首が生えてくる。
「チッ!だったらこれだ!『
氷結地獄により絶対零度に晒されたデスギドラが苦しみながら少しずつ凍り、やがて動きを止める。
「これなら暫くはもつ……と思ってたんだけどなぁ……。」
バキッ!メリメリメリッ!と、絶対零度の牢獄が軋み、亀裂が拡がっていく。次の瞬間には全てが砕け散り、再びデスギドラが動き出した。
「ほんとに面倒臭いな。凍らされて激おこぷんぷん丸ってか?」
目に見えて先程よりも怒り狂っている三つ首竜を見据え、ビートクローザーとツインブレイカーを放り投げる。
「だがそろそろ俺も我慢の限界でねぇ………。」
右手でビルドドライバーのレバーを回転させ、突っ込んできた三つ首を避けるように跳び上がる。
『Ready Go!!』
「グリュリュガァァン!!」
3つのあぎとをこちらへと向けられ、死のブレス―もはや赤黒い稲妻と化したそれが俺の体を直撃する。
「ぐ…ガァァ!これで……トドメだ!」
『ボルケニックフィニィィッシュ!!アチャー!』
全身が燃える様に熱くなり、鋭い痛みが体を貫く。遠くなる意識をなんとか維持し、……稲妻と拮抗したライダーキックの出力を更に上げる。
「チカラが漲る!」
まだ、いける。もっと…もっと!
「魂が燃える!!」
少しずつ、少しずつ稲妻を押し返していく。
「俺のマグマが……迸る!!」
更に勢いを増し、全身の装甲がマグマの様に燃え滾る。
「もう誰にも……止められねぇ!オリャァァ!!」
ブレスを完全に押し退け、真ん中の首から体内に侵入。デスギドラの体内を焼きながら突き進み、奴の後方へと飛び出した。直後背後で大爆発が起こり、その爆風で倒れ込む。
「ちょっとやり過ぎたな……。」
「そうでもありませんよ。お陰で私達も雑魚に集中出来ましたから。」
「そうですよ!さっすがパル様!」
いつの間にか俺の後へと控えていたヒスイとヤナギが口々に俺を褒め称えるのを聞き、少し顔が熱くなる。まあ、悪魔は新陳代謝しないから気のせいだろうけど。
「っと、それよりシュナは……。」
ハッとシュナの事を思い出し振り向くと極大の光が辺りを埋め尽くし、光が収まる頃には全ての敵が浄化されていた。と、云うことは……
「どうやら心配はいらなかったみたいだな。お疲れ様、シュナ。」
「いえ、パル様こそ流石です。カリュブディスと並ぶ厄災と言われる『
「お前ら俺を褒め殺そうとしてないか!?」
まじでやめて。恥ずかしくて死んじゃうから。ま、死んだとしても他の悪魔と違って直ぐに蘇るのが俺なんだけどね。原理は知らん。
『パル君!聴こえてるか!』
『こ、こいつ!直接脳内に……!』
『いや、ふざけてる場合じゃないんだよマジで。』
あ、いつもの調子でついボケちゃった。
『それで何か問題発生ですか?』
『ああ、ミリムが……。ミリムが、仮面ライダーに変身した……。』
『「
『だからボケてる場合じゃないっての!』
ミリム様が変身って何も切っ掛けなかったやん!
『と、とにかく俺もそっちに参戦します!』
『ああ、早めに頼むぞ!』
原初の赤による妨害をゴリ押しで突破し転移魔法陣を展開。不安げに俺を見つめる仲間たちに声をかける。
「安心しろって、リムル様は俺が守るから。シュナ、こっちは任せるぞ。」
「はい!お気をつけて!」
視界がホワイトアウトし、即座に転移が完了。丁度目の前にクレイマンが飛び込んで来たので取り敢えず一発殴っておく。
「ブベラ!」
着地して視線を上げると轟音と共にシオンが突っ込んで来たのを受け止める。
「あれ?パル様、確かシュナ様と行動していたのでは?」
「ああ、リムル様に来いって言われたからさ。何とか来た。」
「ああ、なるほどです!」
これで納得するって流石にシオンの頭が心配になるがまあ、リムル様が世界の中心だと思ってるだけだろうし気にしたら負けか。それよりも、どうやら他の面々も驚いていたようで一時的に全ての戦闘が止まっている。
「き、貴様!どうやって
「どうやってと訊かれても、無理矢理突破しただけだけど。」
「なっ!」
「な、何というか流石パル君だな。確かに来いとは言ったけどこんなに早く来るとは思ってなかったよ。」
ちょっとリムル様や、ドン引きするのは100歩譲るとしても後ろで目をキラキラさせてるディケイドに仮装してるミリム様くらい気付いてくれませんかね。洗脳されてないのが俺にも分かるくらいなのにさぁ。
「で、そのなんか色々と違うディケイドっぽい御方がミリム様で合ってます?」
ミリム様を象徴する
どう見てもライダー少女*1ですありがとうございました。
「ああ、足止めだけでいいから暫く頼みたいんだ。」
「いや、まあいいですけど。さっさと頼みますよ?ミリム様の相手はマジで荷が重いですしお寿司。」
「分かってるよ。じゃ、よろしく!」
そう言ってランガの方へ歩いて行くリムル様を見送り、既に準備を終えたミリム様と向き合う。
「さてさて、何処まで耐えられるやら?」
戦闘描写難しい……。
番外編の方をいくつか思い付いたんですが書いていいですか?
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イッテイイヨー!
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ダメです!
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何でもいいからさっさと書くんだよ