結構前に全話見たはずなのにうろ覚えでキャラが掴めてません。ごめんなさい。
調べても詳しく載ってないし……ちょっと悔しい。
ジョ〇もごめん。
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「……んー……もう少し……寝かせて……」
とある休日の朝、飛鷹葵はある男から揺さぶられ、目を覚ます。朝が弱いため、彼女はいつも目覚めが悪いのだ。
「もうちょっとだけ……」
葵は布団に潜る。しかし男も負けじと彼女の体をさらに揺さぶる。こうでもしなければ、折角身につけた彼女の生活習慣が乱れてしまうからだ。
「……分かった、分かったから。起きればいいんでしょ……もー」
あまりの鬱陶しさに葵はとうとう折れ、布団から這い出でるように起きる。いつもの彼女なら裸なのだが、今は暖かいパジャマを纏っている。
「……おはよ」
長い髪を所々跳ねさせた葵は、目を擦りながらそう言った。
「ん、ありがと……うわ……」
数分後、椅子に座った葵の前に、男の作った朝食が置かれる。フレンチと言うにはやや焦げすぎなトーストである。
「……いただきます」
葵が顔を引き攣らせつつ手を合わせる中、隣では、男が美味しそうにさらに焦げたフレンチを頬張っている。
「(……付き合う男、間違えたかも)」
そう内心思いながら、葵はフレンチを齧る。焦げている割に意外と甘くて美味しい。
「…………ねえ、裸で寝ちゃダメ?」
葵は男の肩に頭を乗せながら猫を被ったような声で聞くが、男は首を横に振る。パジャマを着るようになってから、毎回このやり取りを行っているのだ。
「いいでしょー……代わりにいい事教えてあ・げ・る」
葵はパジャマから胸の谷間が見えるよう少し色気づいた仕草を取りながら、男に甘えるようにお願いする。
トンッ
「いて……やっぱだめか」
葵は軽くチョップされた頭部を擦る。
男にはそう言ったものは全く通用しないようだ。
「もう、あんたは心配症なのよ、裸で寝るぐらいどうってことないって……え、何で裸で寝たいか?……まあ、昔からそうやってたから……身体が冷えるのは分かってるけど、ゴワゴワして嫌なのよ……はぁ、もう」
あまりにも心配しすぎる男に、葵は呆れたため息を吐く。
「……この子はそんなヤワじゃないわよ、私の子どもなんだから」
葵は目線を下げ、少し膨らんだお腹を見つめながら右手で優しく擦る。
今、飛鷹葵のお腹には、男との間に作った小さな命が宿っている。
きっかけは、初めてデートした日に行ったたった1回の行為だった。ゴムを付けずにやってしまったその1回により、葵は子を宿した。これには彼女も男も驚くしかなかった。
「あ、今蹴った」
体内にいる胎児が内側から葵の腹を蹴る。どうやら本人も自分がヤワでないことを訴えているようだ。
「……私譲りの負けず嫌いになるかもね、この子」
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「何作ってんの?」
暫く時間が経ち、男が1人で何かを作っていた。
男が葵に両手を突き出すと、右手にはプラモデルのパーツ、左手にはニッパーが握られていた。どうやら切断後の突起部分の処理が上手くできないらしい。
「……下手くそね、ちょっと貸して」
葵は男の隣に腰を下ろし、男は彼女にプラモのパーツを渡す。
「こういう所はね、無理にニッパーで抉らずに、こうやってヤスリを使うのよ」
葵はヤスリでパーツの突起部分を器用に削っていく。他所が傷つかないように、ゆっくり擦っていく。
「ほら」
削り終わった葵は男にパーツを見せる。男の時とは違い、突起部分は綺麗に削り取られていた。これには男も小さく拍手する。
「不器用なんだから、こんな基礎もできないようじゃこの子に先を越されるわよ?」
葵はお腹を擦りながら微笑む。
しかし暫くすると、落ち込むように顔を俯かせた。
「…………この子が産まれたら、こうやってプラモとか、3人で作るのかしら……」
葵の呟きに、男は心配そうに彼女を見つめる。いつもの葵らしくない、弱々しい声だ。
「……私さ、親の愛とか、そういうの知らないから……正直上手く育てられるか分からないのよ」
葵は産まれた時に赤ちゃんポストに預けられ、1人孤独に生きてきた。そのため、親の愛情というのがどういったものなのか、知る由もなかった。
「…………この子にとって、私は必要……なのかな」
親に捨てられた自分が今度はその親になる。こんな自分がちゃんと子どもを育てることが出来るのか、自分は子どもにとって必要な存在なのかなど、いくら葵でも、頭の中は不安でいっぱいなのだ。
そんな葵の問いかけに、男は笑顔で頷く。
「……ごめん、ちょっと泣いていい?」
葵は男の背中に顔を埋め、涙を流す。
この溢れ出る感情がなんなのか、葵自身にも分からなかった。
「ん?」
と、そんな2人のもとへタイミング良くインターホンが鳴る。
男は立ち上がり、玄関の方へ向かった。
「なんだった?…………やけに大きい荷物ね」
葵が声をかけると、大きな荷物を持った男が戻ってきた。
差し出し人を見ると、そこには懐かしい名前が書かれていた。
「ジョニーとエイーダからね」
葵の言葉に男は首を傾げる。
「前話した……私の大切な仲間」
荷物の送り主は、昔共に戦ったチームDの仲間であった。
中身を開けると、そこにはマタニティ関連の本やグッズ等が詰め込まれていた。ちなみに葵はこのことを仲間達に話していない、どうやら何処かしらから葵の朗報を聞いた2人が、早速お祝いの品を送り付けたようだ。
「……みんな、今頃元気にやってるかしら」
朔哉はジャーナリストとして活躍しているのだろうか、くららは麻薬捜査官として相手を叩きのめしているだろうか、ジョニーとエイーダの仲は進展したのだろうか。セイミーさんは、ルリルリは、田中さんは、他の仲間も元気なのだろうか。
葵にとって、あの日々の全てが昔のように感じられた。
「ん?下?」
男がダンボールの底から何かを発見し、葵に手渡す。やけに大きな封筒だ。
「…………」
中を確認すると、そこにはチームDの仲間達からの手紙や写真が入っていた。各々の近況報告に加え、オススメ雑誌(男の妙名判断など)の紹介、ちょっとズレた妊娠中のアドバイス、戦場の中で撮影した写真等々、なんとも纏まりのないものばかりだ。
「……うん、そっか……」
葵は目を瞑り、懐かしむようにそれらを両腕で包むように抱き抱える。
自分が成長するきっかけになった仲間達……彼女にとって、みんなかけがえのない存在なのだ。
「……ねえ、もしこの子が産まれたら……3人で旅に出てみない?」
葵は笑顔で男にそう言い、男も笑顔で返事をするように頷く。
1羽で自由に飛び続けた鷹がある日パートナーを見つけ、共に小鷹を育て、3羽で空を飛翔する。
自分の想いが叶うことを、葵は心の底から願った。
「温泉?いいわね……つぶれ屋……絶対無理」
ノヴァのドラマCDの存在を10年経って初めて知りました……あったんだ。