ペルソナ4 Another Story,Another Hero   作:芳野木

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約四カ月も間を開けてしまい本当に申し訳ないです。

今回で春休みは終わり。
次話では設定やらお遊び的な内容になっています。

で、本編はその次。
内容としては、第二主人公の鳴上悠が八十稲羽に来る話となっています。
やっと本編ですね……はい。


-015- 春休みpart2

episode1:ジュネスのガッカリな男

 

 

 見た目は爽やかなイケメンなのに口を開けば……残念な奴。花村の話が出るたびに、そんな表現をよく聞く。軽い言動のおかげで、そう見えるらしい。

 

 確かにあいつの言動は軽い。おちゃらけて周りを賑やかにするお調子者だ。

 

 

 けど、どうもそれだけじゃない気がするんだよな。ああ見えて気配りはできるし、空気を読んでいる部分もある。みんなが言うほどのただの‘残念な奴’だとは思えない。

 

 それが、俺の花村に対する印象だ。

 

 

 

 

「橘君なら話合わすと思った」

 声をかけられたのは二箱目の段ボールを開けた時だった。

 

 視線を向けると、俺と同じようにジュネスのエプロンをつけた小西先輩が隣に立っていた。

 

 一箱目を開けたぐらいから視線を感じていたが、小西先輩だったとはな。

 

 

「さっきの休憩室での話題のこと」

 首を傾げた俺に、先輩は言葉を付け加える。

 

「あぁ、あれですか」

 棚に次々と商品を補充しながら相槌をうつ。

 

 休憩室での花村がうっとうしいだかうっとうしくないだかの話だ。もちろんその場に本人はいなかったが……聞いていて気分のいい話でなかったのは、言わずもがなである。

 

「別に思ったことを言っただけですよ」

 俺は花村がうっとうしくないと思っただけだ。思い返すと、ちょっとキツい言い方をしてしまったけどな。

 

「羨ましいですよね。あんなに一生懸命になれるって」

 俺にはできないから。そう声に出さずに付け足す。

 

 

「ってか、心外っすね。俺は花村のこと友達だって思ってるんですよ」

 二箱目も終了。先輩は何も言わずに俺の話を聞いている。

 

 ま、何か言ってほしいわけでもないんだけどな。

 

 

「やっぱり似てる、かな」

 段ボールを畳む手を止める。顔を上げると目が合った。

 

 敵意も好意もなく、俺を見ているはずなのに違う誰かを見ている目。そこにある感情は懐かしさだ。

 

「それ、こっち越してからよく言われます。誰か芸能人にでも似てきたんですかね?」

 おどけた口調で肩をすくめる。

 誰が、何に、とは直接聞かない。いや、聞けないんだ。

 

 ここに住む人たちが俺と誰を重ねて見ているのかは薄々気が付いていた。俺も多少は自覚している。

 

 俺は母さんと父さんなら、どちらか父さん似の顔立ちだ。それに父さんは兄であるおじさんにもそっくりだった。双子でもないのに兄弟であそこまで似るのは凄いと思う。違いは少し目元が違うかどうかだな。

 橘日向と橘幸司。つまり父さん似である俺もおじさんに似ているわけだ。

 

 特に何も言及はせず、小西先輩はクスクスと笑った。

 

「花ちゃんと仲良くしてあげてね」

 ひとしきり笑った後、言いたいことはそれだけだったのか先輩は踵を返す。

 

「あっ、あと香奈とも」

 一度だけ振り返ってそう付け足した。

 

 で、結局言いたかったのは最後のことだけか。言われなくても、花村とも中津先輩とも仲良くするんだけどね。

 

 

 

 

 ◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「いきなりヘルプ頼んじまって悪かったな」

 そう言って隣に座った花村の手にはリボンシトロンが二本。

 一本はキャップを開けて、もう一本は俺の方へとテーブルを滑らせる。

 

「それ。詫びついでの奢りだから」

「サンキュ」

 こういう時は素直に受け取っておく。花村曰く、変に遠慮されるとむず痒くなるらしい。

 

「や、ホント焦った焦った。いきなりってのは心臓によくないよな」

 倉庫から荷物を店内に運ぶって時になって、チーフにはじめて一人足りないことを知らされた。……たまにある話らしく、そのたびに花村が一人で何とかしているようなんだが…

 

「けど、今回のは体力的にもヤバかっただろ」

 どう考えても今回は一人では無理だった。倉庫に積み上げられた段ボールを思い出しながら、俺はリボンシトロンを一口飲んだ。

 炭酸独特の感覚が口に広がる。

 

「あれ一人でやってたら、花村は今頃段ボールの下だな」

「爽やかに怖いこと言うなよ」

「いつか有り得そうだ」

「だからそんな事を言うなっての!」

 花村のリアクションが面白くて、ついいつもより軽口を叩いてしまった。

 

「そういやさ……」

「ん?」

 何か言いたいことでもあるのか花村が口を開い……てまた閉じる。何度かそのまま開閉され続けた。

 

 そこまでされると何が言いたいのか凄く気になる。言いにくいことなのは一目瞭然だが。そんな花村を尻目に俺は残りのリボンシトロンを飲み干した。

 

「お前って年上が好きとかじゃないよな?」

「……は?」

 いきなり何の話だ。きょとんとする俺に花村は真剣な表情を向けている。

 

「ほら、里中とか天城とか興味なさそうじゃん。だったら年上かって」

「年上ねぇ」

 年上と聞くとどうもマーガレットさんを思い浮べてしまう。他は……霧野さんとか中津先輩とか。あぁ、それと小西先輩か。

 

「……花村と仲良くしてやってくれだってさ」

 空になった缶をテーブルの上で転がせた。

 

「小西先輩って結構いい人なんだな。ま、恋愛対象として見てはいないけど」

 最後の言葉を特に強調する。花村が安心したかのように肩の力を抜いたのが見えた。

 

 俺なんか元々眼中にないと思うんだけどな。花村は心配性だ。

 

「わかりやすいなぁ、花村は」

 思わず、その頭を撫でてしまう。ついいつも通りの癖で。

 

 俺の行動にぽかーんとしていた花村がいきなり椅子をひいて、俺から距離をとる。

 

「お、お前……まさか…」

 どうしたんだ? 顔が真っ青だが。

 

「お、お、男が好きなのか?」

 

 

 ………………はい?

 

 

 今度はこっちがぽかーんとする番だった。わかることを述べると、どうやらあらぬ疑いをかけられているようである。

 

 つい吐きそうになったため息を飲み込んだ。額に手をあて、俺は花村と目を合わす。

 

 

「ちげぇーよ」

 

 

 

 

 

episode2:はじめての約束

 

 

 彼女の前で背中を向けて逃げてはならない。かなわないと最初から諦めてはならない。全てにおいて油断してはならない。

 そして、あと一つだけ大切なこと。やられるときは歯を食い縛って覚悟を決めなくてはならない。

 

 教訓通り俺は逃げも隠れも諦めも油断もせずに、ただ歯を食い縛った。覚悟なんてものは、もうとっくの昔に決めている。

 

 光が俺を包み込む。頭上に感じる嫌な気配。見上げる度胸はあいにく持ち合わせていない。

 

「メギドラオン」

 何度も聞いたその単語を耳にして、俺の視界は真っ白に染まった。

 

 気だるさに開いた目をまた閉じそうになる。ゆっくりと時間をかけて、指先から動かしていった。

 意外に冷たい石畳に手をついて体を起こす。ぼんやりしたままの思考を戻す為に軽く頭を振った。

 

 

 ここは俺の記憶を反映させた内面世界。つまりメイドイン橘日向。純日向製の空間だ。

 

 この場所が『俺の心の中に作り上げられた空間』だと聞いた時は驚いた。てっきりベルベットルームのような場所だと思ってたのだが、あそことはまた根本的な造りが違うらしい。

 

 居心地がよく感じるのはそのせいだろうか。

 

 

 一通り辺りを見渡してもマーガレットさんの姿は見当たらない。

 

 その代わり、巨大な扉を見つけた。俺が気絶する前には絶対になかったものだ。

 妙な存在感を放つその扉に近付いてみる。おかしいな、こんなの全然記憶にないんだけど。

 たぶん、マーガレットさんが勝手に作り出してしまったのだろう。

 

 …………や、それって大丈夫か?

 

 

 触らぬ神に祟りなし。扉の存在をそれ以上深く考えずに俺はある場所へ向かう。

 

 小高い丘に巨木がそびえ立っている。石畳はなくなり青々とした芝生が広がる地面を俺は歩いた。草の匂いを嗅ぎながら、その木を見上げて歩くと幼い頃の懐かしい記憶が過る。

 記憶の中でも内面世界でも確かな存在感を持つ巨木。その下には、あの日ベルベットルームに迷い込んできた少女が座っていた。

 

 

――ベルベットルームで起こることには必ず意味がある。‘マリー’と名付けられた少女と出会ったことにも意味がある。

 

 

 『見習い』という立場を与えられたマリーは、他にも与えられたものがあった。青い帽子とポーチだ。聞くとマーガレットさんから貰ったらしい。

 まだ本人には言ってはいないが、どちらも結構似合ってはいる。

 

 

 木の下でマリーは何かを一生懸命に書いていた。熱心なことで、近付いても顔を上げる気配さえない。

 何を書いているのか興味はあったが、覗き込むのも悪い。恥ずかしい内容だったら、こっちもリアクションに困るしな。

 人一人分の距離をあけて俺は芝生の上に腰掛けた。せっかくの休憩だから、幹に背を預けて楽な体勢になる。

 寝るわけにもいかず、マリーの作業を眺めることにした。よく思い返してみると、こうも集中しているマリーを見るのは初めてなんじゃないか?

 ベルベットルームで退屈そうな姿とか、からかわれて拗ねた表情とか。出会ってからそんなのばかりだったからな。

 

 ふとマリーが顔を上げる。別にそれは俺の視線に気付いたとかじゃなく、書いている途中の何気ない動作みたいな感じだ。

 

 だが、問題点が一つ。

 

「あ……」

 ばっちり目が合ってしまった。

 

 マリーは急いで書いていた紙を隠す。俺は何事もなかったかのように視線を前へ戻した。

 

「み、見た?」

 ポーチに紙とペンをしまってから距離を詰めてくる。前を見たまま、俺は体を動かして詰められた距離をもう一度開けた。

 

「むっ」

 距離を詰める。俺、開ける。距離を詰める、開ける、詰める、開ける……そんな追いかけっこは幹を一周するまで続いた。

 

「見たの?」

 結局のところ、痺れを切らしたマリーに腕を掴まれているのが今の現状だ。すぐ近くから視線が向けられている。

 

「見てない」

 事実を言ったのに、マリーから疑いの眼差しが向けられた。酷い話だ。

 出会ってそんなに日数はたっていないが、俺たちの間に少しは信頼関係ができつつあると感じていたのは思い過ごしだったのだろうか。

 

 ま、何度もからかっているしな。よく考えると信頼関係以前の問題だ。

 

「ポエムなんて見てないって」

 だから、その発言もからかう為の当てずっぽうでしかなかった。

 

「ポ、ポエムなんかじゃないし!! ってか、見てるじゃん!?」

 ……なんと、図星だったか。そうか、そうか、何を書いているのかと思えば……ポエムだったんだな。

 

 見てみたいが、この反応じゃ見せてくれることはないだろう。

 

「ばかうそつきへんたい!」

 怒りのせいか恥ずかしさのせいか、顔を赤くしながら睨まれた。悪口の羅列のような言葉にも慣れたものだ。

 

「のぞき見するなんてサイテーだよ」

「してない、してない。勘で言っただけだ。まさか本当にポエムだったとは予想してなかったけど」

 下手なことは言わないように細心の注意を払う。いくら俺でも嫌われるのは嫌だ。

 これ以上やってしまうと嫌われる境目みたいなのは、感覚でわかっている。その境目がどうもマリーだと曖昧になってしまうんだな。

 

 ただ、からかうのが面白くてそう感じるだけだろうけど。

 

 

 不機嫌だと、表情がそう語っている。そんな感情を隠そうとしないマリーの様子をただ微笑ましいと思った。

 

「俺、本当に見てないからな」

 嘘つき。

 

「いやいや、嘘じゃないって」

 信じらんない。

 

「こればかりは信じてくれよ」

 やだ。

 

 面白いことに表情で会話が成立している。意志疎通って凄い。

 

 ククッと声を漏らして笑う俺をマリーは睨む。

 

「機嫌。どうやったら治るんだ?」

 俺の言葉にマリーが睨むのをやめた。やめたといっても、視線はまだ俺に向けられたままだけど。

 一言余計なことを言うとすぐまた睨まれるな、これは。

 

「約束、してくれたら」

 ふいと視線を逸らし、顔を隠すようにマリーは帽子を目深に被りなおした。

 

 

「今度どっか連れてってよ」

 

 お陰で、今どんな表情をしているのかなんて全く見えない。

 

「それを約束すればいいのか?」

 俺の問いかけに、小さく頷く。まだ表情は見えない。

 

「あぁ、いいよ。約束する。そんなことお安い御用だ」

「ホント!?」

 やっと顔を上げてくれた。断るとでも思っていたのだろうか、やけに意外そうな表情をしている。

 

「キミってもしかして……暇人?」

「……目を丸くしながら失礼なことを言うんじゃない」

 文句を言った俺を見て、嬉しそうにマリーは笑う。

 

 

 それが、俺がはじめて見るマリーの笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

episode3:愚智、愚痴、グチ

 

 

 水をコップ一杯に入れると零れてしまうように、人は自分の想いを溜め込みすぎると他人に愚痴を零すことがある。

 俺も時々は人に愚痴を零すことはあるが、大半は愚痴を聞く側だ。

 

 テーブルに残る水滴を布巾で拭きながら俺はふと思う。零れた水が染み込むように、零れた愚痴は聞く側へと染み込んでしまうのだろうか。

 

 

「ほんと困った話だよね」

 何杯目かのビールを飲み終えたその人の顔は真っ赤で、近くにいればアルコールの匂いもする。

 

 社会人だから愚痴も溜まってるんだと言われ、愚痴を聞くこと数時間。田舎暮らしから始まった愚痴は、日々の仕事へと移り、今はもう何を愚痴られているのか不明瞭だ。

 そろそろ酔いが回り過ぎて、酔っぱらいのうわごとみたくなっているのだろう。

 

「はぁ、俺も少し困ってる話をしていいですか」

 相槌をうちながら、俺はその終わりなき愚痴に終止符をうとうとする。

 

「いいよ、いいよ」

 ヘラヘラと機嫌良く彼は手を振る。

 

「もう閉店寸前なのに、お客さんが帰ってくれないんですよ」

「それは困ったお客さんだね」

「はい。困ってます」

「……で、そろそろ帰ってくれませんか? 足立さん」

 

 足立透、27歳。今はただの愚痴を零す酔っぱらいだが、こう見えて現役の刑事だ。エリート……なのかは日頃の態度からはわからないが、本人が言うにはエリートなのだろう。

 ジュネスでサボっている足立さんと話すうちに、俺はよく話し掛けられるようになった。まぁ、そのサボりも本人が言うに、効率的な聞き込み調査らしいのだが。

 仲が良いのかと言われるとはっきり肯定できない。俺が一方的に懐いているだけの気もする。どうも足立さんは他の警察とは違うんだよな。

 端的に言えば、威厳やら威圧感がないのだ。誤解はしないでほしいが、これでも一応は褒めているつもりだ。

 

 

「いいよねぇ。学生は楽しそうで」

 酔って千鳥足の足立さんに肩を貸しながら、俺は商店街を歩く。

 何とか愚痴を切り上げ愛家から追い出すことには成功した。後は酔っぱらいを無事に送るだけである。

 

「楽しそうに見えて色々ありますよ。学生にも」

 大人からすれば楽しそうかもしれない学生生活。一度通った道ではあるのに、楽しそうだと感じてしまうのはなぜだろうな。

 

「例えば……人間関係とか学業とか」

 少し考えてありきたりな例が口から出た。

 

「ふーん。でも、君は上手くやれてそうじゃない。要領いいでしょ」

「そう見えます?」

「見える、見える。君みたいなのがモテんだよね」

「残念でした。人は見かけで判断しないほうがいいですよ」

 モテるか、と訊かれても俺は告白なり、靴箱にラブレターなりはこっちでされたことがない。みんなが思っているほど俺はモテないのだ。幸いなことに。

 

 

「ははっ、そうだね」

 月明かりの下で足立さんは薄く笑う。

 

「人は見かけで判断しちゃあダメだね」

 その達観したような笑い方は、俺が知る足立さんのとは違う。

 まるでそれが、ピエロの笑顔の下に隠されている本当の表情だと言うように。俺はその表情も足立さんらしいと感じた。

 

 

「あーあ、何か面白いことないかな。こう退屈な日々ががらっと一新できるような、ね」

 一週間に一度ぐらいはさ、何かあってもいいんじゃないの。そうぼやく足立さん。

 いつもの緩い笑顔だ。今は少し酔っぱらいの表情とも言えるが。

 

「そんな面白いことばかりが続いたら、その日々もいつか退屈になりますよ」

「おもしろくないねぇ、君の考え」

 やれやれ、がっかりだ。肩をすくめて首を振る様子がそう語っている。

 

 

「あっ、そうそう! 聞いたよ!」

 ぐいっと顔が近付けられた。キツいお酒の匂いが鼻をかすめる。

 文句は言わずに、俺は無言で顔を背けた。酒臭いのと嫌な予感がして。

 

「君、すっごい美人な女性と歩いてたんだってね。いやぁ、隅に置けないなぁー」

 ニヤニヤしながら、ぐいぐいと脇腹を突かれた。

 

 美人な女性。これはマーガレットさんのことだ。つい先日、賭けで勝ってマーガレットさんを外に連れ出した時の話だろう。

 そりゃ、噂になるか。マーガレットさんは(黙っていれば)綺麗な大人の女性なのだから。それに他にも色々と……いや、この話はまた別の時でいいな。

 

「で、いつからのお付き合い?」

 ……大人である足立さんが、花村と同じような反応をしているのはどうだろうか。

 それで大丈夫か? 大人として。

 

「付き合ってませんよ。あの人は、俺の先生みたいなもんです」

「えー、じゃあ僕に紹介してよ」

「いいですけど……怒らせると怖いですよ」

「包丁とか投げたり?」

 足立さんの付き合ってきた彼女はそうだったのかな。恐ろしい。いったい足立さんは何をやらかした。

 

「そうですね……」

 怒らせると、とは言ったが怒らせたことはないから想像してみるか。

 

「…………この世のものとは思えぬ美しい花畑が一瞬見えます」

 メギドラオンを受けた時の経験を元にした想像である。あの人なら、それぐらいやりそうだ。ってか、もう昇天しそうでもある。

 

「うわー、怖い人だねぇ」

 確かに今想像してみても十分に怖い。

 

「君、付き合う女性は考えたほうがいいよ」

「余計なお世話です」

 ってか、付き合ってない。そこのところは誤解しないように。

 

 

 

 

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