真剣で私に恋しなさい!〜彼は自由人〜   作:中山

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第三話

「リョウ先輩!」

 

大和は思わず、リョウに抱き付く。

 

「うわっ、キメェ」

 

リョウは履いていた便所サンダルで大和の頭を叩く。

 

「痛いっ!?」

 

「おおっ、リョウ先輩帰って来たのか!つーか、その背中のはもしかして」

 

キャップはそう言いながらリョウの背中にある物に注目する。

 

「ア?カジキに決まってんだろ」

 

そう、リョウが背負っているのは海の王者カジキマグロ(4m)である。因みに素潜りで捕まえた。

 

「いやいや、どう考えてもおかしいでしょ!?」

 

「諦めろ、モロ。リョウ先輩は化け物なんだよ」

 

モロのツッコミに対しガクトは諭す。

 

「その登場の仕方ナイス」

 

京はそう言いながら10と書かれた札を上げる。

 

「ところでリョウ先輩、その魚どうするの?」

 

ワン子は目を輝かせながら聞いてくる。

 

「アァ、コレはお前等、2-Fの熊飼に調理して貰おうと思ってな」

 

「そうなのか!自分も食べたいぞ!」

 

「おう、イイぜ。まゆっちも来いよ」

 

「えっ、いいんですか!」

 

「流石はリョウ先輩!オラ達の事も忘れてないとはクールだぜ」

 

リョウは一通りに話し掛けその場を去ろうとする。が、しかし

 

「リョウゥゥゥゥウウウ!」

 

百代がリョウに飛び掛かる。

 

「うおっ、危ねっ!秘義ガクト代りの術!」

 

リョウは自分とガクトの立ち位置を一瞬で変えた。

 

「おおっ、モモ先輩が俺様の所に飛び込んで──」

 

「死ね」

 

「──ウギャァァアアア!?」

 

百代はガクトをぶん殴り、ガクトは吹き飛ぶ。

 

「今の内に──」

 

「リョウ、捕まえーた!」

 

「うげっ!秘義脱皮の術!」

 

リョウは服を脱ぎ捨て、再度脱出を試みる。……パンツ一丁になって。

 

「ふっふふ、そうなるのは分かっていたぞ!」

 

百代は獲物が自分の思い通りになった事に笑う。

 

「なっ!?おまっ、ちょっと待てって!パンツから手を離せ!マジで!」

 

「だったら、暫く抱き付かせろ」

 

百代は有無を言わせない雰囲気を放つ。

 

「分かった、分かった!」

 

リョウはそう言い、脱いだ服を一瞬で着る。

 

「ったく、面倒臭いぜ。全く。イイか、大和。無駄に女が強いとすんごい面倒だぞ」

 

「見れば分かります。京はそこまで強くないし、基本強引には襲ってこないので助かってます」

 

「大和に褒められた!大和、愛してる結婚して」

 

「お友達で」

 

「うーん、惜しい」

 

「そういえば、リョウ先輩はなんで戻って来たんだ?」

 

クリスはどんな返答を返ってくるか、分かっているが念の為に聞いた。

 

「なんか、面白そうな匂いがしたからな。急いで戻って来たぜ」

 

「おおう、相変わらず意味不明な事言うぜ。この化け物先輩は」

 

「こらっ、松風!」

 

「ハッハー、おい、まゆっち。その馬のストラップ寄越せ。遠くにぶん投げるから」

 

「はぅわ!」

 

「オラを投げるっていうんですかい、このスットコドッコイは!オラ、九十九神、つまりオラにそんな事をしたら祟られちまうぜ!

ていうか、すいませんでしたー!」

 

「つーかさ、リョウ先輩は今回は何処にいたんだよ?」

 

「海のド真ん中」

 

「うわっ、マジかよ!イイなぁ、俺も行きてぇけど、俺は夏休みとか、連休中じゃないと国外には行けねぇしなぁ」

 

何故か、知らないがのほほんとする七人+九十九神。

 

 

 

 

 

「てゆうか、リョウ先輩の所為でガクトが!」

 

モロは吹き飛ばされたガクトの事を心配する。

 

「アァ、それなら…ほら、連れて来たぞ」

 

リョウはそう言い、己の腕にいつの間にか担いでいたガクトをモロに投げる。

 

「えっ、ちょっとなん…ぐわぁ!」

 

モロはガクトと共に倒れる。

 

「頑張れ、モロ。お前の事は忘れない!」

 

「いや、キャップ!それ、カッコ良く言ってるけど、ただ置いて行くって事だよね!」

 

「なぁ、百代。今日はなんのイベントがあるんだ?」

 

「ん〜?今日は天神館との喧嘩だぞ〜」

 

「へぇ、なかなか面白そうじゃねぇか」

 

「いや、既に置いてかれてる!?」

 

「んじゃ、風間ファミリー学校に登校だー!」

 

「いや、だから待ってー!」

 

師岡卓也。彼は不憫な男である。

 

 

 

 

 

 

「あれ、俺様は誰?イケメン?」

 

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