真剣で私に恋しなさい!〜彼は自由人〜   作:中山

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第四話

ここは川神市工場地帯。

 

今日、此処で何が行われるかと言うと、福岡の天神館と神奈川の川神学園の決闘、東西交流戦と言う戦が行われるのだ。

 

ルールと呼べるルールは特に無い。唯一のルールは敵大将を倒す事のみ。それ以外は無用の実戦形式の三本勝負。

 

まずは一年生の部だ。しかし、これはすぐに終わってしまった。原因は大将を務めていた1-Sの少女…武蔵小杉。あろう事か彼女は単独で出撃し、敵に見つかり、そのまま数の暴力によって負けてしまった。

 

そして、今日。三年生の部。

 

「いやぁ、面白そうな匂いがプンプンすっぜ、オイ!」

 

「あぁ、私もワクワクしてきた」

 

先程まで、リョウに抱きついていた百代はスキップをする。因みにリョウは百代と同じ3-Fだ。

 

「これは驚いたな。雷門、帰って来たのか」

 

リョウを苗字で呼ぶ着物姿の男性…京極彦一、通称京極。彼は3-Sでリョウとはクラスが違うが、結構仲が良い。

 

「おっ、京極じゃん。なんか面白そうな匂いがしたから急いで帰って来たぜ」

 

「相変わらず、君は…」

 

京極はリョウの自由奔放さに呆れる。

 

「敵はあの武神ぞ!倒した人間をラーメンにして食べてしまうという逸話を持っている凶戦士だ!不退転の覚悟で臨め!」

 

天神館の三年生が百代を見てそう言う。百代はその戦闘力の高さから武神と呼ばれている。更に、百代は四天王という強い者に与えられる称号を持っている。四天王は文字通り百代を含めて四人いるのだが、まぁ、今回は置いておこう。

 

それよりも問題は噂だ。

 

「ふ…凄い噂の伝わり方だな。これは相手も必死だろう」

 

京極はそれを聞いて、鼻で笑う。

 

「ハハハ!凶戦士だってよ、凶戦士(笑)!初っ端から面白いじゃねぇかよ、天神館!」

 

リョウはそれを聞いて、笑い飛ばす。

 

「むー、私のような美少女に向かって凶戦士はないだろう」

 

百代はその噂について、剥れていた。

 

「天・神・合・体!」

 

「ほう、三年生全員と助っ人の人達が一つになり、巨大な生物のように」

 

その掛け声と共に天神館三年生は事前に呼んでいた大勢の助っ人達は、京極の言った通り、巨大な生物のようになった。

 

だが、この武神には関係無い。

 

「凄いな天神館、それ妙技だぞ。結構大変だったろう」

 

「ハハハ!川神百代、圧倒的な数の暴力に屈するがいい!」

 

彼等は勝てると思っていた。武神と言う名が、どれ程のものかを知らないが故に。

 

「いいぞ、いいぞ。的がデカイと嬉しくなっちゃうな」

 

百代は笑っていた。…無邪気に。

 

「くらえ!」

 

「川神流、星殺し!」

 

百代は、手に気を集め、放つ。それはまるでビームのようだった。

 

「あースッキリした。ユミ、残敵掃討よろしく」

 

「な、なんという桁外れの力…これ…が…武神か…」

 

「相手が悪すぎたで候。あれは天災で候」

 

この候を語尾につける女性…矢場弓子、通称弓子。弓子は百代やリョウと同じ3-Fで弓道部の部長である。因みにこの喋り方はキャラ作りだ。

 

「ヤッベ、合体だってよ!合・体!」

 

そんな中、リョウは天神館の合体を見て興奮していた。

 

「おし、京極!俺達も合体すっぞ!」

 

「は?」

 

間の抜けた返事をする京極。しかし、リョウは最初から返事など気にしていなかったのか京極の両足を掴む。

 

「なっ!?おいっ!」

 

「いくぜ、俺・流・合・体!」

 

たった二人で、天神館のような巨大な生物のようになる筈がない。そんな訳でリョウ達の合体はただの男二人による肩車になっていた。

 

「待て!雷門、落ち着くんだ!」

 

言葉を操る京極は言葉を使ってリョウを落ち着かせようとするが、効果はない。

 

「ハッハー!残党狩りだぜ!」

 

「や、やめろぉぉおお!」

 

 

 

京極彦一。彼もまた、哀れな被害者となっていた。

 

「おらっ、くらえ!京極ブレード!」

 

『ギャァァアアア!!』

 

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