久々の更新です
と言う訳で、第3話です
オッス、みんな! つい先日転生悪魔になったばっかりの兵藤一誠だ!
「イッセーさん、今日ご紹介して頂ける『僧侶』さんって、どんな方なんでしょうね?」
俺に話し掛けてきてくれた金髪美少女はアーシア・アルジェント。先日の堕天使との戦いの後、『僧侶』として部長―――俺達の主、リアス・グレモリーの眷族になった、元シスターだ。
ちなみに、現在オレと同居中だ。同居中だぞ? オレ今、美少女との同居中なんだぜ!? 大事な事だから3回も言っちまったけどな!
「う~ん、部長には『人見知りが激しい』としか聞いてないからなぁ...まあ、悪い人じゃないだろ? 部長の眷族だしな」
オレ達の主、リアス・グレモリー。堕天使に殺されたオレとアーシアを、悪魔として転生させてくれた人で、見目鮮やかな紅い髪を持つ義理人情に熱いイケメン兄貴だ!
「...やあ、イッセー君、アーシアさん」
「あ! 祐斗さん!」
オレ達に話し掛けてきたブロンド美少女は木場祐斗。オレ達と同じく部長の眷族の一人で、『騎士』を任されている。たまに特訓とか手伝ってくれるんだけど...メチャクチャ強い。構えたと思ったら首筋に剣が添えられていた、なんて事がザラにある位強いんだ。
「?木場、何で部室に入らないんだ?」
「アハハ...まあ、ちょっと覗いてごらん」
引き攣った表情でそう答える木場を不思議に思いながらも、取り敢えず扉の隙間から部室の様子を伺ってみるとーーー
「......」ドドドドドドドドド....
「......」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ....
「」(^q^)
「ひぅぅ.....」
「あぶぶぶぶ...」
―――修羅場が展開していた。
え? ナニコレ? どういう状況?
部室にいるのは我らが主の『王』リアス・グレモリー部長。口からなんかエクトプラズムが出てる。
その『女王』であるグレイフィア・ルキフグスさん。背後に阿修羅が見える。
『戦車』の塔城小猫ちゃん。涙目で震えている。
見知らぬ眼鏡のブロンド美少女。泡を吹きながら気絶している。
そして優雅に部長の膝の上に乗り、グレイフィアさんとガン飛ばし合っている金髪縦ロールの美少女だ。背後に仁王が見える。
「どうして部室に入ってないか、分かったかな?」
ああ、うん...これは入れないわ。ぶっちゃけ、扉の隙間から漏れ出て来る殺意の波動で漏らしそうです。祐斗とアーシアがいなかったら確実に失禁してるわ。
「はわわわ...これがジャパニーズSHURABAですか...」
いや、まあ、うん...確かに修羅場だな...
「木場、コレ、どういう状況...?」
「う~んと、ね...部長の膝の上に座っている人が居るでしょ?」
うん、結構な美少女だな。おっぱいも大きい。つーか、あのグレイフィアさんと真っ向から睨み合ってるのが凄い。
「うん、レイヴェル・フェニックス様って言うんだけどね? あの人、部長の婚約者なんだ」
こ、婚約者ぁ!? 部長の!?
「うん。まあ、言ったら何だけど、部長って実はスッゴイ貴族様だからね」
「そ、そうなのか...」
ま、まあ、貴族なら婚約者位は普通にあるのかな...?
「それで、レイヴェル様なんだけど...部長にゾッコンで...グレイフィアさんと凄い仲が悪いって言うか、何と言うか...まあ、察して?」
ああ...何となくは分かった。
「しっかし...どうすんだコレ...?」
チラッと部屋を覗くが、とても立ち入れる空気ではない。
「!!」
ヤベッ!? 小猫ちゃんと目が合った!?
「イッセー先輩、いらっしゃいです!!」
うおおおお!? いつもとは比較にならない大声で話し掛けてきたあああ!!
「!! 遅かったなイッセー!! さあ、入れ!!」
小猫ちゃんの言葉に反応した部長も大声で話し掛けてきたああああ!! やべぇ! どうしよう!?
「イッセー君...」
顔を両手で覆った祐斗が『勘弁してよ...』という風に言ってくる! ゴメンね!! 確かにオレのせいでバレちゃったもんね!?
...うう、入りたくない。けど、気付かれた以上は入らないと...
迂闊に部室をのぞき込んだ自分を呪いながら、部屋に入る俺だった。
◆◆◆◆◆
皆様、いかがお過ごしですか? リアス・グレモリー(♂)です。自分は現在、美女メイドと美少女婚約者の間で板挟みになっております。
え? うらやましい? お前ちょっとここ来て代わってみろや、二度とそんな事言えなくなるぞ?
「レイヴェル様。フェニックス家の長女ともあろう御方が、その様なはしたない真似をするものではありませんよ?」
「あら、愛しの“夫”との軽いスキンシップの何がはしたないのですか?」
止めて。レイヴェルさん止めて。無駄にグレイフィア煽らないで。
「ッ!...まだ、貴女の夫となった訳ではありません」
「あら失礼。未来の“ダーリン♡”でしたわね?」
レイヴェルの言葉に呼応して、グレイフィアから壮絶に濃密な殺意が放たれた。何故だ、何故煽るんだレイヴェルさん...!!
「...きゅう〜...」
「...にゃ...」
くっ! グレイフィアの殺意にあてられてアーシアと小猫がダウンしてしまった! なんてこった、せっかくの癒し要員が...!!
『なんとかしろ。話題を逸らせ』
『『無理です』』
祐斗とイッセーに目線で指示するが、ソッコーで拒否られた。ええい、薄情な眷族共め...!! ダンクルヘイトは
「え、えっと、レイヴェル? 今日はいったいどうしたんだ...?」
「レイヴェルではなく“ハニー♡”とお呼び下さいだーりん♡」
ヤバい、グレイフィアからの殺意が感じ取れなくなった。俺の感知限界を超えたな...なんでレイヴェルは平気なの?
チラリ、と、ほんの一瞬だけグレイフィアの目を見てみる
『コムスメコロスコムスメコロスコムスメコロスコムスメコロス』
駄目だ、もはや俺にどうこう出来る状況ではない。
背後でピキッ! と音がしたので振り返ると、部室の窓がひび割れていた...恐らく、グレイフィアから噴出しているプレッシャーのせいであろう。
......ああ、夕陽が綺麗だなぁ...(遠い目
(...部長! 部長!)
...あ? なんだよ祐斗、人がせっかく現実逃避してたのに...
(私の言う通りにして下さい! 上手く行けば、全て解決できます!)
(良いですか? ゴニョゴニョ......)
...そんなんで良いのか? 火に油になりそうな気が...
(もうコレしかありません!! 急いで下さい!!)
くっ...ええい、ままよ!
膝上のレイヴェルをそっと椅子に降ろし、部屋の隅に追い詰める様にずいっとグレイフィアに詰め寄る。
「だ、だーりん?」
「な、何ですかリアス? 私は今...」
―――ドンッ!―――
「...黙れよ」
グレイフィアの顔スレスレに手をついて、壁と腕でグレイフィアが逃げられない様に退路を断つ。
「ふぇ!?」
おお、グレイフィア凄いテンパってる。さっきまでの殺意が嘘の様に霧散したな......で、この後どうすれば良いの?
(そこですかさず! 右手の親指と人差し指でグレイフィアさんの顎を優しく! そっと! しかし力強く!! 挟んで、こう、『くいっ』と持ち上げてガッツリと瞳を見つめる!! 良いですか、ガッツリですよ!! グレイフィアさんが顔を背けようとしても押さえ付けて瞳を見つめ続けて!!)
お、おう...祐斗、テンション高いな? ってゆーか『優しく、そっと、力強く』って、どうやるんだよ...
...まあ、良いや。えっと、『右手の親指と人差し指でグレイフィアの顎を持ち上げ、目を合わせる』っと...こうか?
「...あ...」
そっと力強く顎を持ち上げてみると、グレイフィアは無抵抗で受け入れる。
(上から目線で『お仕置きするぞ?』って言って下さい! それでフィニッシュです!)
オッケー任せろ!
「...俺のモンが、俺に口応えすんじゃねえよ(訳:グレモリー家のメイドさんなんだから、私の言う事を聞いて下さい)」
「...あ、あ...」
「主人に口答えする様な駄目メイドにはお仕置きが必要だよなぁ...?(訳:あんまり言う事を聞いてくれないなら、罰を与えますよ?)」
「はぁ...はぁ...♡」
「...今夜は寝かさねーぞ?(訳:罰として、今夜は魔王様達への報告書作りを手伝って貰いますからね? 終わるまで寝ちゃダメですよ?)」
「は、い...♡」
そっと、グレイフィアの耳元で囁くと、グレイフィアはぺたりと床にへたり込んでしまった。
...確かに殺気は消えたんだけど、コレ大丈夫なの?なんか、グレイフィアの目がドロリとしてきたんですけど...頬も上気してる上に呼吸も荒いし...
と、不意にグレイフィアが立ち上がった。
「...グレイフィア?」
「...申し訳ありません、ちょっと横浜に行って参ります」
「は!? え、ちょ、グレイフィア!?」
俺の静止する声も聞かず、グレイフィアは部屋から出て行ってしまった。何で横浜? ってゆーか、何で転移じゃないの? なんか内股気味でモジモジしてたし...
「やっべー、部長侮ってた...完全に発情してたわグレイフィアさん...」
ボソリ、と祐斗が何か言っていたが、よく聴こえなかった。
「むぅーっ!! だーりん! このスウィートハニーを放って、何をしてるのですか! 羨まゲフン、ゲフン...けしからんですわ!」
部室の扉の方を見ていると、後ろから頬をぷぅっ! と膨らませたレイヴェルが抱き着いてきた。
「ハハッ、ごめんよハニー? そう怒らないでおくれ、可愛いお顔が台無しだよ?」
―――まあ、このむくれ顔も可愛いんだけどね。
謝りながら軽く抱き締めて頭を撫でる。レイヴェルは昔っからこうされるのが好きなんだよなぁ...
「うへへ...♡ わ、分かればいいのですわ...♡」
ハッハッハ、憂いやつじゃの〜レイヴェルは。
「...祐斗、俺は今初めて天然物の女ったらしを見た...!!」
「アレが素なんだから凄まじいよね。部長、恐ろしい子...!!」
祐斗とイッセーが少女マンガチックな顔でなんか言ってるけど、気にしないで撫で続けた。
◇◇◇◇◇
「リアスニウムも十分補給出来ましたし、私もそろそろお暇させて頂きますわ!」
『リアスニウムって何?』と言う俺の疑問をよそに、レイヴェルは転移魔法陣を起動させる。
「では、だーりん。それと眷族の皆様。今日はお邪魔しましたわ」
「なに、気にするな。皆この程度の事で「全くです、サッサとお帰り下さい」...この程度の事でどうこう言ったりしないさ!」
『ゴリ押したッ!?』
ええい、うるさい! 黙って丸くおさめとけ!
「はいはい。言われなくても帰りますわよ、この性悪メイド」
「なんですか泥棒焼鳥?」
はぁ、全くこの二人は...もうちょっと仲良くしてもらえないのだろうか?
『無理です(ですわ)』
...そうッスか...
◆◆◆◆◆
「−−−さて、レイヴェルも帰った事だし、紹介しよう。コイツが俺の『僧侶』のギャスパー・ヴラディだ。ほれ、挨拶しろギャスパー」
「は、ハイ! 『僧侶』ギャスパー・ヴラディです! 1年生です! よろしくお願いします!!」
「おう! 俺は『兵士』の兵藤一誠だ!よろしくな、ギャスパーちゃん!」
「『僧侶』アーシア・アルジェントです。よろしくお願いしますね、ギャスパーさん!」
イッセーはギャスパーに挨拶されて鼻の下を伸ばしている。コイツ、さては...
「あ、勘違いしてるとアレだから言っとくけど。コイツ男だよ?」
「「...え?」」
あ、やっぱ勘違いしてたか。まあ、初対面だと間違えるよな。俺も半年位は僕っ娘だと思ってたし。
「...Pardon?」
「He is a boy」
「...ええええええええっ!?」
イッセー、叫ぶ。アーシアもぽかんと口を開けてるし、相当驚いてるみたいだな。
「イヤ、だって...えぇ〜...この顔で...? って言うか、何で男が女子制服着てるんですか?」
「女装が趣味なんだってさ。まあ、お前みたいに教室にエロ本持ち込むよかマシな趣味だろ? 誰も不快な思いしないし。そんなんだから変態三人衆とか呼ばれるんだぞ?」
「ごふっ!?」
吐血して倒れ込むイッセー。自覚が有るんだったら止めりゃあ良いのに...
「イッセーさん、私はイッセーさんが変態さんだったとしても、ずう...っと一緒にいますからね?」
「...うぅ〜、アーシア〜! 俺の味方はアーシアだけだよ〜!」
アーシアが崩折れたイッセーを優しく抱き締めてあやしている。アーシアさんの母性まじパネぇ(小並感)。
「さて、話を戻すぞギャスパーは人間とヴァンパイアのハーフでな? イッセー達と同様に神器持ちなんだ」
「へ〜!」
「ギャスパーさんも神器を持っているんですか...」
「続けるぞ。ギャスパーの神器は『
「え!? 時間停止って、ソレ反則じゃないですか?」
まあ、そう思うだろう...でも、意外とそうでもないんだよな〜、コレが。
「確かに強力ではあるが、対策も簡単でな。視界を潰せば簡単に封じられるんだ。と言うか、チートっぷりならお前の『
10秒毎に全スペック2倍の青天井とか、洒落にならんわ。
「...まだ全然使いこなせないんですけどね...」
「当たり前だこのスカポンタン」
高々1、2週間で神滅具を使いこなされてたまるか! 悪魔滅ぶわ!
「ちなみに、ギャスパーの掛けてるこの眼鏡は『魔眼殺しの眼鏡』と言ってな。昔、俺が契約の対価に貰ってきた物だ」
昔のギャスパーは大変だった。全く神器を使いこなせてなかったから、見当たり次第に時間を停めたものだ。
そのせいで対人恐怖症になってたしなぁ...
「僕、コレのお陰でお外に出られる様になったんです。コレがあれば、いきなりヒトを停めてしまう事がありませんから!」
「......アア、ウン。ソウダネ...イッセー、耳貸せ」
「え? あ、はい」
イッセーを引き寄せ、小声で話掛ける。
(いいかイッセー? ギャスパーに引き籠もりの時の事聞くなよ? 後、絶対に金庫の近くに連れて行くな)
(え? どうしてですか?)
(......当時、余りにも引き籠もり癖が酷かったギャスパーに、グレイフィアとダンクルヘイトがブチ切れしてな。『そんなに引き籠もってたいなら一生引き籠らせてやる』と言って...ギャスパーを金庫にぶち込んで湖に沈めたんだ)
「はいぃぃぃッ!?」
いや〜、アレは戦慄した。
俺がギャスパーに外に出る様に言ってると、ハイライトの消えた目でグレイフィアとダンクルヘイトがやって来たんだ。
そして、あれよあれよと言う間にギャスパーを金庫に詰め込んで湖にポイっ! と放り込んだのだ。
あの時は偶々、アルトリア義姉さんがいて助かった。
俺と祐斗と小猫だけじゃあ、絶対に引き上げられなかったもん。義姉さん様サマだわ、ホント
因みに、助け出した直後にダンボールに逃げ込んだ事から、閉所恐怖症にはならなかったらしい。寝るのも棺桶の中だしな。
(まあ、そんな訳でな。金庫と
(......了解です)
クルリとギャスパーの方を向くと、おもむろにその頭を撫でるイッセー。
「お前、苦労したんだな...」
「えぅ? あ、ありがとうございます...?」
ギャスパーの頭を撫で続けるイッセーの眦(まなじり)に、キラリと光るものがあったのは見間違いでは無いのだろう。
「―――んじゃ、自己紹介も終わった事だし。お前ら、気合入れて仕事行くぞ!」
『はい!』
さて、俺も仕事行きますか!
おまけ
「......」カリカリカリ…
「グレイフィア、次この資料お願い」
「......はい」
「......」カリカリカリ…
「......」カリカリカリ…
「...ところでさ、グレイフィア」カリカリカリ…
「...何ですか?」カリカリカリ…
「なんで首輪とイヌミミとイヌシッポ付けてんの?」
「...気にしないで下さい...」グスン
ハイ、と言う訳で第3話でした
今回はちょっと早いけどレイヴェル登場・ギャー助との顔合わせ回でした。
原作ではリアス(♀)はライザーと婚約していたので、ウチのリアス(♂)にはレイヴェルと婚約してもらいました。
因みに、イッセー君は堕天使との一悶着が終わった後に『お前ソレ『龍の手』じゃなくて『赤龍帝の籠手』だから』と言われ、腰を抜かしました。
いや〜、レイヴェル。可愛いよ、レイヴェル。金髪ツインテ縦ロールですわロリ巨乳お嬢様とか最高ですわ!
後、リアスがギャー助に与えた『魔眼殺しの眼鏡』は某ヘビースモーカーの人形師さんとの契約でリアスが入手した...と言う設定です。
なお、その某人形師さんにご登場してもらう予定は(今の所)ありません(笑)
グレイフィアさんの格好はデート・ア・ライブの折紙さんのあの格好をイメージしてもらえば良いかと。
あ、ウチのリアス君はライザーとはゲームしないので、次は日常回挟んでからの月光校庭のエクスカリバー編になります。