アサルトリリィ〜SaversHistory〜   作:蒼穹の命

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バスターマジで強いな……さすが年長者だ。バスターのコミックも気になる……奥さんどんな人なんだろ……


第2章 リスタートは本屋から

 都心郊外 ??? 

 

「ん……もう朝か……」

 

 とある和室にて、愛理沙は目を覚まし、軽く伸びをしながら布団から起き上がってカーテンが閉められている窓まで行き、思いっきりバッ! と開けて朝日を目一杯に浴びる。

 

「こうしてると、昨日のことがまるで嘘みたい……」

 

 日差しに照らされたエリアディフェンスとリリィたちによって守られている街並みを眺めながら昨日の事を思い返していた。

 

 

 

 

 

 

「まったくあなたって人はいつもいつも一人で勝手に話を進めて!! そういう大事な話は彼女を連れて来る前に僕たちにするべきでしょうが!!」

 

 

 ゲートを通った先に出た、本がたくさん保管されている中世のような作りをした大部屋に怒号が響き渡る。叱られているのは仮面ライダーセイバーこと神山灯夜。先ほどまでヒュージたちを相手に一人で殲滅させた強さが見る影もなく、正座して縮こまっていた。

 

 そんな彼を叱っている青年は、一旦灯夜から目を離して用意された椅子に座っている愛理沙に声をかける。

 

「すいません、こちらに来て早々このようなものを見せてしまいまして……あ、自己紹介がまだでしたね。自分は獅童倫太朗といいます。あそこで今反省してもらってる彼と同じ剣士です、よろしくお願いします」

 

「いえ、こちらこそ、部外者の私を受け入れてくださってありがとうございます」

 

「このくらいお安い御用ですよ。本当はもう少し用意できたはずなんですがね。灯夜君が事前に連絡をしてくださっていれば……」

 

「いや、ほんと、すいませんでした。反省してます……だからそろそろ正座崩していいよね、いいですよね……」

 

 自身を細目で見てくる倫太郎に対して、灯夜は両足をプルプルさせながら姿勢を崩す許しをもらおうとした。

 そんな彼を見て、倫太郎は大きくため息を吐きながら灯夜に言う。

 

「ふぅ……まあ、聞いた限りですと、彼女をゲヘナに帰すのは危険度が高いのも事実です。今回はこれで不問とします」

 

「はあ、よかった……「ただし! 明日以降は剣士として行動するときは僕か健斗君があなたと一緒に同行するのが条件です。暫くは単独行動は禁止としますからそのつもりで」ええええええ!! そんなぁ……」

 

 

 倫太郎に許しを得た灯夜は喜びながら痺れた足を動かして立ち上がろうとしたが、その直後の倫太郎の発言にショックを受けてその場に崩れ落ちながら嘆いた。

 

 

 そんな時、室内でのひときわ大きい扉が開いた。そこから入ってきたのは、部屋にいた三人と同じくらいの年をした、黒髪を二つ結びの三つ編みにしている学生服を着た少女であった。

 

「誰かと思えば、笹宮さんじゃないですか」

 

「こんにちは倫太郎。いや、時間的にはもうこんばんわ、かなー。そろそろ灯夜が帰ってくる頃かなーと思って様子見に来たんだけど……なにかあったの? 見慣れない女の子もいるし」

 

 部屋に入った少女──笹宮祐実(ささみやゆみ)は、床にむかってohしている灯夜と、椅子に座っているボロボロの服をきた見慣れない少女がいる状況に困惑している彼女に倫太郎が説明する。

 

「笹宮さん、こちらは柊愛理沙さん。灯夜君が今日探索に行ってきたエリアで遭遇し、とある事情でこちらにお連れしたリリィです」

 

「ど、どうも……柊愛理沙です……」

 

「笹宮祐実です。ここでは鍛冶見習いやってます! どうぞよろしく!」

 

 倫太郎から笹宮に紹介された愛理沙はおずおずと挨拶をし、それに対して祐実は笑顔で手を差し伸べながら挨拶を返した。

 差し伸べられた手を握り返した愛理沙はふと、彼女の自己紹介に気になるワードが混ざっていたのに気づいて、聞いてみた。

 

「えっと、鍛冶見習いって、もしかして神山さんが使ってた烈火って剣となにか関係が?」

 

「そうだけど、なんであなたが烈火のことを? 倫太郎、もしかして……」

 

「ええ、状況が状況だったらしくて彼女の前で変身してしまったそうなんです。……いま彼がああなってるのは、彼女のことを僕たちに話さず無断で連れてきたんで、そのことについて少しばかりお説教と罰を与えたので……」

 

「ははぁ、まーた灯夜の悪い癖が出ちゃったわけか……」

 

 経緯を理解した祐実は、またやったのかこいつと思いながらジト目で未だに地に伏してる灯夜を暫く見つめていたが、仕方がないなあって感じで灯夜に近づいた。

 

「まあ、困ってる人、危ない目にあってる人見たら思わず助けに行っちゃうのは灯夜らしいけど。そんな灯夜がいつ何があっても戦えるようにメンテしなきゃ! ほら、見てあげるから剣貸して?」

 

 彼女に剣を渡すために、灯夜はいつまでもしょげていられないと、切り替えも兼ねて勢いよくがばっ! と立ち上がって両腕を天に向かって突き上げながら伸びをした。

 

「いつまでもくよくよしてちゃいられないよな、うん。よろしく頼むよ、祐実」

 

「はい! おまかせあれ! それじゃあ私、工房行ってきますーあーもうまた派手に振り回されちゃってるなぁ君……

 

 灯夜はバッグからドライバーを取り出し、納められてる烈火を祐実に渡した。烈火を受け取った祐実は小さな声で何かぶつぶつ言いながら広間の奥の扉の中へと入っていった。

 それを見届けた灯夜は倫太郎の前に行き、頭を下げた。

 

「倫太郎、お前の言う通りちゃんと話を通すべきだった。あと、叱られることに気を取られてまだそのことちゃんと謝ってなかった……ごめん!!」

 

「いえ、こちらこそ先ほどは強く言いすぎました……祐実さんも言ってましたが、誰かのために動けるところは君らしく良いところです。ただまぁ、後先考えずに先走ってしまうのはそろそろ直してほしいですが……まずは彼女の今後についての対応しなければいけませんね。すいません愛理沙さん、置いてけぼりにしてしまい……」

 

「いいえ、全然大丈夫です。何から何まで本当にありがとうございます……」

 

 一旦灯夜についての話を切り上げて、本題である愛理沙の今後についての話に改めて入り、今後についての話を始め、そして……

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、受け入れ先があの百合ヶ丘女学院だとは思わなかったな……」

 

 寝間着から祐実が持ってきてくれた女物の衣類が入っている棚から着るものを適当に選びながら思いふける。

 大正年間に設立されたお嬢様学校を母体とした、対ヒュージ戦闘を基本としたハイレベルの軍事教育と育成が施されている鎌倉府きっての名門ガーデン。

 ヒュージとの戦いでは目覚ましい活躍が数多く挙げられているため、世界中から多くの精鋭が集まっているとのこと。

 最初は信じられなかったが、映像端末越しとはいえども百合ヶ丘の理事長代理を実際に目の当たりにしてしまっては信じざるを得なかった。

 だが急な話であったために受け入れの準備整えなければいけないので、暫くは自身を保護した灯夜の下宿先の本屋──ファンタスティック神山にてお世話になることになった。

 元々は銭湯をやっていた施設を買い取ってリフォームしたらしいとのことで、かなり建物自体が大きく、まだ何人か受け入れられそうなくらいは部屋が空いており、寝る前に入った風呂場も中々の広さであった。

 例えば店内では、入り口に男湯と書かれたプレートが付けられているスペースには男の子向けの本、女湯のスペースには女の子向けの本と分けられており、これら以外にも改築前の名残りが残っているとのことだ。

 

「さてと、今日はこれでいいかな」

 

 選んだ白いシャツと黒いスカートを着て、備え付けられてた鏡で問題がないかと確認し終わった愛里紗は、朝食を取るために部屋から廊下へと出て、居間へと向かった。

 

 居間にはもう既に灯夜と家主兼店主である和装の老人──神城冥夜(かみじょうめいや)がいた。どうやら台所で朝ご飯の支度をしていたようだったので愛里紗は手伝おうとしたが、灯夜があと少しで出来るからお茶飲みながら待っててと言われてしまったので大人しく座布団に座り、ちゃぶ台に置かれていた緑茶を飲みながらテレビを見て待つことにした。

 

「こんな風に、ゆっくりお茶飲みながらテレビを見るなんて日常らしい(・・・・・)ことがまた出来るなんて思わなかったな……」

 

 毎日訓練と実験と戦場を走るばかりであった灰色の日々がまるで夢のように思えてしまい、少々戸惑いながら呟いた愛里紗だったが、漂ってきた美味しそうな匂いに気を取られたことによって思考は中断された。

 

 ちゃぶ台の中央に置かれた大皿にある大量のおにぎりと傍らに置かれた味噌汁の匂いが食欲を掻き立ててくる。

 

「あいにくと男所帯だったために、このような朝ご飯になってしまったが、大丈夫かなお嬢ちゃん」

 

「は、はい、全く問題ありません!」

 

 暫く世話になる下宿先の家主の気遣いへの感謝と、昨日までのエネルギー補給用の味気ない食事なんかよりも遥かに豪華であったがゆえの感動が混ざって返事を返す時の声のトーンがやや高くなってしまっていたがなんとか落ち着かせた後、三人は手を合わせて食べる前の挨拶をする。

 

「「「いただきます」」」

 

 三人ともおにぎりの山から適当にとって食べていく。

 

「……っ!」

 

 おにぎりを口にした愛理沙は白米と海苔、中に入っている具の昆布の味が口内に広まっていくのを感じた。それをよく味わいたいとよく噛んでゆき、そのあとは味噌汁を飲んだ。今度は味噌と具の豆腐と大根と人参の味が広がっていった。

 自分がここにいる実感を、味覚によって改めて感じさせた愛理沙は泣きそうになった。

 涙が溢れるのを堪えながらこの味を2度と忘れないようにおにぎりと味噌汁をよく味わいながら食べていった。

 

 

 

 

 

 

 

 朝食が取り終わり、食器洗いや歯磨きなどを済ませた後、冥夜は所用で夜まで外出とのことなのでお店にはいるのは二人だけとなった。

 命を救ってもらってばかりか身の振り方や住まいの提供までしてもらったのに受け入れ準備ができるまで何もせずに待つのはさすがにまずいと思った愛理沙は、自分からお店の手伝いをしたいと言い、灯夜から簡単な説明を受けたのち、店員用のエプロンを受け取って身に着けて開店時間まで待機していた。

 時間があと数分となり、灯夜は愛理沙を連れて外に出て店の入り口掲げられている「完」と書かれてた本を模したプレートの表紙をめくった。開かれたプレートは「完」から「物語のはじまり」に切り替わっていた。

 

「さて、今日と柊さ「愛理沙」え?」

 

「愛理沙で、いいよ。暫くはここでお世話になるから他人行儀なのはなんか変だしさ」

 

「……わかった、よろしくね、愛理沙ちゃん。だったら俺のことも神山さんじゃなくて下の名前で呼んでいいよ」

 

「うん、わかった」

 

 灯夜の声を遮った愛理沙は、暫くは共に生活していくから名字ではなく下の名前で呼んでほしいと頼み、それを受け入れた灯夜は彼女を下の名前で呼ぶことを決めて、今度は逆に自分も下の名前で呼んでほしいと頼み、彼女はそれを受け入れた。

 

「それじゃあ改めて、今日という物語と愛理沙ちゃんの新たな物語の始まりだ。頑張っていこう」

 

「うん! よろしくね、灯夜!」

 

 

 

 

 

 

 今日はここまでー

 えっ? 昨日より短い? 

 ここから先長くなるからちょうどいいところで切り上げたのよ。それに結局今朝は起きるのギリギリだっしね

 ぶー垂れてもダメなものはダメよ。

 全部話そうとしたら一晩だけじゃ全然足りないからしかたないじゃない

 明日も朝から一緒にお店に出るんでしょ? だったら寝ないと体持たないよ

 わかったなら結構。それじゃあまた明日ね、■■ちゃん

 

 

 

 

 




プリミティブの剣の持ち方やばいって……剣手放した方が一番危ない気がするのは自分だけかな……

簡単なキャラ紹介

神山灯夜
本作品の主人公にして仮面ライダーセイバー。執筆修行中の剣士。
エモーショナルドラゴン出すのが一番の目標だが、キングオブアーサーもバリバリ活躍させたい。二刀流いいよね……

柊愛理沙
最初は無名のリリィでしたが、メインオリキャラに昇格。百合ヶ丘行きになるからBOUQUET本編に漏れなく巻き込まれ。容姿は金髪で赤い瞳。具体的にはフェイトテスタ(それ以上言うなあ!!)

獅童倫太郎
本作の仮面ライダーブレイズ。ライオン大戦記活躍させたいし、甘いもの巡りさせてあげたい……

笹宮祐実
灯夜の幼馴染で鍛冶見習い。どのように鍛冶師ルートに向かったのかはそう遠くない未来にて。こちらはオリキャラではなくアニメの梨璃ちゃんと一緒に逃げてた女の子です。つまり灯夜とこの子の出身は……

神城冥夜
おやっさん枠。人脈色々おかしい店長にして灯夜の先生。けっして「チャオ!」っていうどこぞの黒幕宇宙人みたいなことはないですからご安心を。もしかしたら理事長代理とチャーハン一緒に食してるかも……

第一章コソコソ裏話

原稿吹き飛ばされるシーン、実は最初、セイバー本編の飛羽真のかぶってる奴みたいなオシャレな帽子かぶりながら自己紹介にしようとしましたが、なんかかっこよすぎる気がするから没にしました()



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