ガンダムビルドファイターズ Re:Spelled   作:セルフィア

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第8話〜そのドリルは貫くためにある〜

神上学園との練習試合から1週間が経ったある日のこと斗真は1人ガンプラショップ[ホワイトベース]へと足を踏み入れ次のアーマーに使うベースとなるガンプラを選ぼうとしていた。

 

「お?今日は1人なのか?姉貴はどうした?」

「姉を連れてくると横から口出してくるので今日は置いて来ました。」

そんな斗真に声をかけて来たのはこのショップの晴れて店長となった衣笠(きぬがさ) 絢香だった。

ちなみにこのお店に来るようになったのは響が響歌に紹介して何故か店主と気が合い斗真も引っ張って来たらしい。

 

「そうかい、まぁゆっくり選んでいきな。買ってくれるお客さんは大歓迎だ。」

「ははっ、ありがとうございます。」

そうして絢香が再び倉庫の裏へと姿を消すのを見届けるとHGが並んでる棚を見渡し頭を悩ませる。

 

「スタンダードなリィアイアと砲撃仕様のフォートレス…続けて作るなら近接仕様か?でも近接は姉さんがいるし…」

「おや、そこの少年。何かお悩みかな?」

「えーと…貴方は?」

「僕かい?そうだな…ドクターIとでも呼んでくれ。」

 

「ドクター…I?すみません、人違いです。」

「ちょっと待ってほしい。怪しいものじゃないから響君に電話してみてくれ。」

「は、はぁ…それじゃぁ掛けてみます」

警戒モード全開の斗真はスマホを取り出し響に電話をかけると2コールぐらいで出てくれた。

 

「もしもし城戸先輩ですか?」

[おーそうだけど、どうした?]

「先輩のお知り合いにドクターIって方いますか?」

[んな、ガンダムWみたいなドクター知ってるわけ…いや待って1人知ってるわ。その人腰にポーチ3つぐらい付けてない?]

 

「本気ですか?あー付けてます!」

[だったら俺の知ってる人だよ。その人とバトルすれば得られる物があるはずだ、じゃ頑張れよ!]

そういうと響との通話は切れてしまった。

 

改めてドクターIに視線を移すと待ちくたびれたのか予め買っていたであろう冷たいコンポタージュを飲み終えたところだった。

「ふぅ、その様子だと信じてくれたみたいだね。」

「まだ完全に信じてはいませんけどね。けど、響先輩が貴方とバトルすれば得るものがあるって…」

 

「その通りだよ。それじゃ響君の言葉通りバトルしようじゃないか。まぁ、そうだな…今回は趣向を変えて勝利条件は機体の撃墜か頭部を失う事としようか。」

「分かり、ました…」

そうして、筐体を真ん中に挟んだ2人はGPベースをセットして読み取り機に愛機を置いた。

 

≪ Damage level set to B≫

 

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard4,sity》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START!》

「十六夜 翼、ストライクフリーダムリペアⅡ。さぁ、行こうか。」

「井上 斗真、コアガンダム!行きます!」

 

今回のステージは08小隊でガンダムEZ8とグフカスタムが戦闘を繰り広げた市街地だった。

 

ゲートから飛び出したコアガンダムはSFSとして同行していたリィアイアアーマーとドッキングし、リィアイアガンダムへと名前を変えビルの屋上に降り立つ。

 

「結局あの人は誰なんだろう…響先輩は知ってるみたいだったけど。」

考えれば考えるほど分からなくなっていき泥沼に陥りそうになるが首を横に振り邪念として振り払い今回、リィアイアの標準武装ではないセンサービットを引っ張り出してビットのみステージ中央に向かわせて索敵を行わせる。

 

「ここにも居ないのか…もしかしてまだゲート出てから動いてない?」

モニターから見える範囲でセンサービットを手動でビルの裏にまで回らせるがそこにも姿はなくもう諦めて自信が移動しようか悩んだ瞬間、飛ばしていた2基のセンサービットのうち上空にいた1基が緑色のビームによって撃ち抜かれリィアイアガンダムのすぐ横を続けて放たれたビームが通り過ぎていった。

 

「狙撃⁉︎中央まで飛ばしたビットが索敵出来てない状態で⁉︎」

「やれやれ、やっぱり小川くんのように超長距離射撃は上手くいかないか。」

斗真はこのまま止まり続けるのはマズイと思いシールドを構えながらステージ中央に跳躍を繰り返し向かっていく最中にも射撃は続けられており残っていたセンサービットも落ちてしまいシールドにも何発か命中するが、なんとかたどり着いて正面を見ると同じくこちらに向かって来ていたトリコロールカラーが趣で肩など一部に金色の装飾が施されたストライクフリーダムが姿を現した。

 

「ストライクフリーダム …?響先輩のバンダースナッチパラディアスにスタイルは似てるけど…」

「良い洞察力だ。あのバンダースナッチパラディアスの元になった機体を改修した物だからね。」

ストライクフリーダムの改修機である[ストライクフリーダムリペアⅡ]はセンサービットを撃ち落としたであろうロングレンジライフルを折りたたみビームライフルを取り出すと徐ろに撃ち出し対する斗真も強化型ビームライフルを連射モードで撃ち始める。

 

「普通のビームライフルに…撃ち負ける⁉︎」

「君のその強化型ビームライフルも中々だけどね。」

お互いにビームを避けれるものは避けシールドで受けれるものは受けていくがとうとうリィアイアガンダムのシールドにヒビが入ってしまい次の直撃を受ける前にストライクフリーダムリペアⅡへと投げつける。

 

「君は見たところ中〜遠距離の位置を維持しているね。」

「切り替えが早いっ!」

先程まで中距離を保ってビームライフルの撃ち合いをしていた2機だったが、投げつけられたシールドを脚部ビームブレイドで粉砕するとストライクフリーダムリペアⅡがビームサーベルを抜刀しブースト全開で突っ込んでくるのを斗真も急いでビームサーベルを抜いて切り結ぶ。

 

そうして鍔迫り合いは6回ほど行われ斗真の振り下ろしたビームサーベルを最小限の動きで回避したストライクフリーダムリペアⅡの回し蹴りで大きく体制を崩してしまう。

「くそ!早すぎる!」

「動きとしては悪くないけれど…」

 

倒れ込んだリィアイアガンダムに向けてカリドゥス腹相ビーム砲を容赦なく撃ち込むが背部バーニアを犠牲にしながらも横に転がって回避、起き上がりざまに持ち替えた強化型ビームライフルを撃ち込んでいく。

「この距離ならビームサーベルをそのまま振るった方が良かったと思うよ。」

「これが僕の戦闘スタイルなんです!」

 

ストライクフリーダムリペアⅡは至近距離で撃たれていたにも関わらず回避するそぶりすら見せずシールドで受け流し手持ちのビームサーベルを振り下ろす。

後方にはビルの壁が迫っており回避が叶わない事を確信した斗真は射撃を諦め強化型ビームライフルの腹でそのビームサーベルを受け止め誘爆する前に放り投げ爆発から身を守ると残された武装であるビームサーベルを逆手で2本抜き突撃をかける。

 

「はぁぁぁぁぁ!」

「さっきまで射撃戦がスタイルって言ってた人間が真逆の近接戦闘か。思考の反転は悪くないよ。」

気合が乗った一撃を浴びせようとビームサーベルを振り上げていくが出力を調整しておらず、振り上げるたびに地面を抉り横に払う時もビルの外壁を削っていたせいで動作が遅くなっていたらしくどれも当たる事はなかった。

 

それどころか展開していたロングレンジライフルの砲身に頭部を思いっきり叩かれて吹き飛んでいく。

「くっ、うぅ…」

「近接の距離感なんて響君を見ていれば嫌でも分かるはずだ。なのに君は苦手だからという理由のみであえて見ないふりをしている、だから近づかれた時の対処ができない。違うかな?」

 

「確かにそうですね…近接も響先輩のは真似出来ないから姉のを参考にしましたし…」

「やはりか、ちょっと前に響君から[後輩の力になりたいんだけど上手く教えられるか自信ないし近接格闘に関して…]って話を聞いてね。だから、プレゼントを持ってきた。」

 

「そうだったんですね…ん?プレゼント?」

「機体情報は響君から聞いてたからドッキングにも問題はないはずだよ。」

翼の言葉と共に送られてきたデータを確認する。

「アームド[バルバトス]?適正距離は近〜中か…よし、来い!バルバトス!」

弾け飛んだリィアイアアーマーと入れ替わるように上空に待機していたバルバトスアーマーが次々とコアガンダムに装着されていく。

 

こういう仲間?からの支援で合体する時はそのアニメのOPが流れていそうだなと翼は下から眺めていた。

「うんうん、問題はなさそうだね。どうだい?装着した感想は。」

「悪くないです。むしろ最初から装備していたぐらい馴染んでいます!」

 

両腕のドリルからギュィィィン!!という音を立てブーストを吹かしながら突撃、シールドで防がれるのを前提に突き出した右腕のドリルは予想通りシールドに防がれるが左腕のドリルでも殴りかかるとこちらはストライクフリーダムリペアⅡの持っていたビームライフルを正面から粉砕。

 

「行け!ヴァイスプライヤ!」

「うん、初めてとは思えないくらい使いこなせてる。」

ヴァイスプライヤーテールが背中から勢いよく射出され一度はビームサーベルで弾かれるがバルバトスガンダム自身がタックルをかけよろけた所を左肩にその穂先が食らいつき

その後ヴァイスプライヤーテールのリードの巻き取りを開始しし倒れ込んでいたストライクフリーダムリペアⅡがその重量を感じさせず引き上げられ突き立てられたドリルが音を立てながら回転を始め左肩の穴が広がっていく。

 

「さて、武装テストはそろそろ終わりにしようか。」

「はい!よろしくお願いします!」

斗真の掛け声と共に左腕を肩ごとパージしたストライクフリーダムリペアⅡがパックブーストを吹かしてバルバトスガンダムから距離を取るとロングレンジライフルを放棄し、クスィフィアス3レール砲を撃ち放つがそれをバルバトスガンダムはドリルで打ち砕きまたヴァイスプライヤーテールを射出するが今度はハイマットフルバーストによってすぐさま消し炭と化す。

 

「そこだ!」

「初めて使うアーマーでここまでの動きが出来れば及第点かな。」

バルバトスガンダムの右ドリル攻撃をあえて右腕のシールドで受け止めるとそのまま脚部ビームブレイドによる一蹴でその頭部は蹴り飛ばされていた。

 

[YOU WIN!!!]

 

スクリーンが解け自機を回収した2人はサイゼに場所を移し斗真からGPベースを受け取った翼がバルバトスアーマーの設定を書き込んでいく。

「これで良し、と。それで今君が使っているアーマーは…」

「えっと、ノーマルのリィアイアと砲撃仕様のフォートレスですね。それで今回のバルバトスで近接仕様も出来ましたけど。」

 

「そうか、なら次に作るべきアーマーは高火力か高機動だね。」

「高火力だとウイングやDX、高機動ならそれこそストライクフリーダムですね?」

「そうだね。高火力で高機動の機体なら一つオススメのものがあるけどアーマー作成の参考にしてみるかい?」

そしてカバンからノートPCを取り出し一つの動画を斗真に見せる。

 

「パーフェクトストライク?でもバックパックに大型のビーム砲とその動力炉がついてるし…」

「コンセプトとしては合ってるよ。この機体は響君が使ってたバンダースナッチパラディアスのその雛形であるガンダムバンダースナッチの更にそのまた前傾であるストライクのバンダースナッチストライカー装備した形態だから。」

「オールラウンダーなパックですね?」

 

「まぁそうだね…この機体を使ってた今井木乃香は開幕にこのバックパックの高エネルギー砲[アスタロト]を使ってその後近接戦闘を仕掛けにいくタイプだからね。」

翼がキーボードをカタカタと打ちノートPCの画面にその機体の設計図が出てくると早速データ化したのだろう斗真のコアガンダムが出た瞬間、合わさりアーマー名[バンダースナッチ]と表示されていた。

 

「ほら、僕なりに設計してみたアーマーだよ。作成は僕がさせてもらうとしてアスタロトをそのまま持ってきても良かったんだけど撃った時の反動がデカすぎてアーマーが自壊する危険性があるためバックパック直結のビーム砲にミサイルも本来なら6連だが撃ちながら移動する事を考えて4連に減らした。」

 

「そこまで考えてくれるなんて…なんで出会ったばかりの僕にこんなしてくれるんですか?」

「元々僕はビルダーだし何より可愛い後輩の頼みだからね、断る道理が無いのさ。」

 

その後、バルバトスアーマーを貰った事とバンダースナッチアーマーを作ってもらうお礼としてこの場の会計を持ってくれた斗真と別れた翼は響に電話をして自宅へ戻り自身はガンプラをいじる時の作業着に着替えると早速作業に掛かるのだった。




時間が空いてしまいましたが第8話投稿です!
今回、斗真の修行回という事で響で言うところの小川父・拓哉でいう石川恵美が前作でもビルダーをやっていた十六夜翼が再登場しました!

今回のガンプラ紹介!
ストライクフリーダムリペアⅡ
武装:ビームライフル、ビームサーベル×2、カリドゥス腹相ビーム砲、バラエーナプラズマ収束ビーム砲×2、ロングレンジライフル、クスィフィアスレール砲×2、脚部ビームブレイド×2、バルカン、シールド
SP:SEEDⅢ
十六夜翼がある人物のために作成した機体なのだがその渡す人物との都合が合わず自分で性能テストをする事になりやむなく射撃仕様に改修した。
特徴的なドラグーンをエネルギー消費を抑えるため装備しておらず代わりに脚部にインフィニットジャスティスのグリフォンブレイドを移植しておりその辺りはそのある人物のオーダーを叶える形になっている。
エクシアリペアⅢをモデルとしていてロングレンジライフルは本家と違って切り離しが可能。
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