ガンダムビルドファイターズ Re:Spelled   作:セルフィア

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第10話〜店舗大会・中編〜

[準決勝は10分の休憩の後始めさせていただきます。]

10分貰えるのはありがたい、その限られた時間で今は目の前の後輩を慰めなければ

と、思っていた矢先に目の前に今相手にするには面倒臭い奴が来ちゃったよ…

 

「おい!ストライク!」

「げっ…デュエル…」

「好敵手に向かってなんだその言い方は!」

「今は事情があってだな…てか志保ちゃんはどうした?いつも一緒に居ただろ?」

「志保とは今、停戦中だ…」

 

ケンカでもしたのか、そう思ったが響は敢えて口に出さずお引き取り願うことにしよう。

「そんな日もあるか。無粋なことをしたな、すまない。」

「お前がそんな静かだとこちらの気が狂う!この続きは決勝でやるからな!じゃぁな!」

 

「あいよ、拓哉に勝てたらな。」

「響、あまり煽らないでくれ…」

デュエルと呼ばれていた青年がその場を後にした所で後輩たちを見るがもう沙希が慰め終わっていたらしくこちらのやりとりをじっと見ていた。

 

「響さん。あの人はどういう人なんですか?」

「本名は確か…伊座宮 修(イザク シュウ)だったはずだ。ただ顔が似てる上に使ってるガンプラがデュエルカスタムだからみんなからもデュエルって言われてるんだよ。」

「確かにデュエルでした…けど、響さんがストライクって言われてる理由はもしかしなくてもアレですか?」

 

「斗真は察しがいいな。その通りだ、俺の使用機体がストライクだからだよ。」

「「「あ、安直……」」」

そうして10分間の休憩を得て始まった準決勝は響vs女の子と拓哉vs伊座宮の対戦カードとなっており筐体前で相手と挨拶をしてから試合を始める形式なので響は女の子と正面で向かい合い握手を交わす。

 

「えっと、城戸…」

「響さん、ですよね?ランキングにいつも名前が載ってるから覚えてました。」

「そうかい、そいつは嬉しいね。君は?」

「大槻 明日香です。よろしくお願いします。」

 

握手を解いた瞬間着ていたパーカーをグッと引き寄せられ相手の顔が近くなった所で、耳元で彼女が囁く。

「貴方はあの人よりボクを楽しませてくれますか?」

「大人しそうに見えたけど随分と大胆なんだな。保証は出来ないけど楽しませて見せるよ。」

 

その際、パーカーを開いて着ていたのでグッと伸びており反対側から見ていた沙希と響歌の声にならない叫び声が聞こえたような気がした。

そして、パーカーを羽織り直した響と明日香は筐体を真ん中に挟み読み取り機に機体を置く。

 

≪ Damage level set to B≫

 

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard4,sity》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START!》

「城戸 響、ストライクガンダムパラディオス。推して参る!」

 

レバーを動かし機体を発進させる。

 

今回のステージは08小隊でグフカスタムとEZ8が戦闘を繰り広げた市街地だった。

 

ゲートから飛び出た響は最初に目に入ったビルの影に入り身を低くし、索敵を行う。

 

「うーん、レーダーの範囲内には居ないけどさっきの響歌戦を考えると可変形態の近接機っぽいんだよなぁ…」

その事を考えるとこのままもう少し待つべきか何処かで暴れて誘い出すか悩むが…

 

「考えたって仕方ない!動いてなんぼのガンプラバトルだ!ってんな⁉︎」

意思を決めた所でビルを踏んで跳躍しようと一つ目のビルに足を付ける瞬間、そのビルが崩れ落ち尻もちを着いてしまう。

 

「中央で待ってても来なかったので迎えに来ました。」

「まだ始まって3分も経ってませんが⁉︎せっかちさんだな!」

「むぅ…」

 

続けてグシオンチョッパーが振り下ろされるが頭部のアンテナに触れるかの所で真剣白刃取りで受け止めて足掛けをして転ばせ、距離を取って天羽々斬を構える。

「フラウロス…それに加えて可変形態を取るときの手足を固定じゃなくて走れるように強化してあるのか。」

「…行きます。」

 

再び可変形態を取ったフラウロスレオの背部ギャラクシーキャノンから実弾頭が撃ち放たれる。

「実弾なら斬り伏せる…!」

ストライクガンダムパラディオスの間合いに入った瞬間、天羽々斬で斬り払うと遠くの方で真っ二つに分かれた実弾頭が爆発を起こしビルが崩れ落ちていく。

 

「さっきのビル爆破はギャラクシーキャノンだったんだな、気づくのが遅れてたら足が無くなってたかもしれない。」

「俊敏性A+…」

「ん?それがどうしたんだ?」

 

「近接性S+・制圧性A・防御性A+、そして射撃性B-貴方のストライクのパラメーター…」

「は⁉︎パラメーター非公開にするの忘れてた!だからと言ってなんだって話なんだけどさ。」

「つまり、こういう事です。」

 

明日香の言葉が終わらないタイミングでグシオンチョッパーが投擲されそれを天羽々斬で弾いた時には、フラウロスレオとの距離が大きく開いていた。

「俺の剣技が届かない範囲って事ね。」

「そうです、ボクの機体も近接機だけど貴方には絶対敵わないから射撃の間合いでやらせてもらいます。」

 

「絶対なんて誰が決めた?さっきみたいに可変形態で襲い掛かってきなよ。」

「挑発には乗りませんよ?」

「バレてたか。」

取り敢えずで持ってきていたビームライフルをフラウロスレオ目掛けて連続で撃ち放つが、やはり当たる気配はなく逆にサブマシンガンによる狙撃がビームライフルの銃身に命中し誘爆する前に投げ捨てる。

 

「どうせ残弾は少なかったんだ、これてやる!」

「まだ撃ち始めたばかりだからだいぶ残ってたはずだけど…」

「だと、しても!」

どうやら相手は自分の動きをよく研究しているようだ。天羽々斬の間合いには入ってこずこっちが近づこうものならギャラクシーキャノンやサブマシンガンで近づくのを阻まれてしまう…

 

さてどうしたものかと考えながら実弾頭を斬り伏せると明日香が口を開く。

「この近辺で有名人枠の人だから戦えば何か得られるかもと思ったけど、さっきのあのアトラス使いの人となんら変わらない。残念…」

「響歌がなんだって?もう一回言ってみろよ。」

「得られるものが何もないし残念って言いました。」

 

「俺の後輩をしれっと語りやがって!ぶった斬ってやるからな属性盛り娘!!」

「強がっても優勢なのは変わらない。」

「なら変えてやる!SEED!」

[SEED system standby。Remaining until the time limit of 180 seconds。]

 

「まずはその装甲を貰うぞ、ドレスブレイクゥゥ!」

「そんな事できるわ、け…?」

蒼き粒子を纏ったストライクガンダムパラディオスが拳を高く掲げた瞬間フラウロスレオが身に付けていた胸部追加装甲など後付けされたであろう、装甲が次々と剥がれ落ちていき

これにより獣形態を取るのに必要だった前足のカバーが落ちてしまい可変形態を取るのが事実的に不可能となる。

 

「こんなデタラメな方法で…」

「続けて行くぜ!行けよSEEDビット!」

ストライクガンダムパラディオスの振るった腕から離れたSEED粒子が不規則な変動を描きつつフラウロスレオに向かって行き全身の装甲を焦がしていく。

 

「動きが読めないっ!。」

「さっきまでのストライクだと思うなよ!もう止まれないからなぁ!」

サブマシンガンを乱射してSEEDビットを次々と撃ち落としていくが、次の瞬間機体に重大なダメージを知らせるアラートが明日香に鳴り響いた。

 

「左足にビームダガーが刺さって⁉︎さっきの粒子ビットに紛れて、か。」

「この距離は…俺の間合いだ!」

フラウロスレオが足に突き刺さってるビームダガーを抜き捨て、ストライクガンダムパラディオスのいた方角を向くがそこには姿がなく蒼い粒子が揺らめくと頭部を鷲掴みにされ近くのビルに叩きつけられる。

 

「後で響歌に謝ってもらうからな!」

そう言ってバックステップでフラウロスレオと距離を開け近くに突き立てていた天羽々斬を抜き

「一歩踏み込み、二歩跳躍、三歩絶刀。秘技龍仙凱界!」

「こんなの…避けれる訳ない…」

 

地面が抉れるほど踏み込んで間合いを一気に詰め天羽々斬を力強く握りサブアームで天羽々斬 真・偽を両側に持ってSEED粒子を定着、一本の時より威力は落ちるが仕方ないと大型ビームソードを三本形成し正面のフラウロスレオに向けて三方向から振り下ろす。

フラウロスレオを後ろのビルごと薙ぎ払い上半身と下半身が分かれたところを本体の天羽々斬が跡形も残らず蒸発させる。

 

[YOU WIN!!!]

 

スクリーンが解けトコトコと響歌の方へ歩いて行った明日香が何かを話してこちらへと向かってくるとちょいちょいと姿勢を低くするよう求められる。

「やっぱりお姉ちゃんから聞いてた通りだったよ。ボクもお兄ちゃんの事事気に入っちゃった。」

 

「お姉ちゃん?って、お兄ちゃん⁉︎」

「そ、いつまでも貴方っていうのも堅苦しいでしょ?だからお兄ちゃん。」

「そういうもんか?それでそのお姉さん、は…」

どんな人なの?と言い終わる前に響の頬には柔らかい感触が伝わり目線を上げるとフードを深く被った明日香が[また会おうねー]と掛けて行った。

 

「行ってしまった…でもなんだろうな。また近いうちに会えるような気がする。お、拓哉頑張ってこいよ。」

「まぁ、中学生からキスされてニヤけてた事は置いといて。お前もこれから頑張れ…」

「拓哉⁉︎俺ニヤついてた⁉︎ねぇ⁉︎後ろからなんか殺気を感じてるんだけど!」

恐る恐る後ろをゆっくり振り返ると笑顔という仮面を被っていた響歌とその背後に阿修羅が見え目からハイライトが消えている沙希が仁王立ちで立っていた。

 

「私、今お兄ちゃん(響さん)とお話がしたくてしょうがないです。ねぇ?沙希さん?」

「ふふ、そうですね。拓哉さんの応援は斗真さんに任せてゆっくり話し合いましょう?お兄ちゃん(あなた)?」

「あぁぁぁぁぁ!助けて斗真!拓哉!」

 

だが、響の叫びは虚しく連れていかれる前に見たのは小刻みに震える斗真とスクリーンが展開される直前の拓哉のハンドサイン[生きて帰ってこいよ]だった…

後にこの光景を運営側から見ていたゲーセンの店主おやっさんはこう語ったという。

 

ここ最近のドラマよりドロドロしていた、と

そうして、沙希と響歌からの背筋が凍る折檻(おはなし)を受け小鹿のように震える足で帰ってくる頃には拓哉は伊座宮に負けていた…




前回のアフターストーリーから2ヶ月ほど経ちましたが第10話です!
9月の頭に事故に遭ってしまいそこから歯車が合わない生活を送っていましたがちょっとだけ良くなってきました…

今期から新作のガンダムが始まりましたね!一話が何故か予約できてなくてそこからまだ見れてないですけど、なんとか見る方法を探してみたいと思います。

今回のガンプラ紹介!
フラウロスレオ
武装:背部レール砲[ギャラクシーキャノン]×2、サブマシンガン×2、グシオンチョッパー
SP:ビーストモード
大槻 明日香の使用するガンプラでフラウロスをベースに元々持っていた可変機構を走り回れるように改修しその状態でもギャラクシーキャノンを打つ事ができる。
ビーストモードでは背部の頭部ユニットが前面に迫り出すことによりその頭部ユニットの牙で相手に襲いかかり武器や腕などを噛み砕いたりする戦法をとる。
今回は対戦相手の響が超近接機だったので射撃戦で挑んだが、本来は明日香自身もガチガチの近接なので本来の戦い方を取れていなかった。
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