ガンダムビルドファイターズ Re:Spelled   作:セルフィア

15 / 19
第13話〜女神に挑む騎士〜

昨日の模擬戦ののち他の部員たちとも練習試合をし夜を過ごし次の日も朝からバトルを続けある程度した所で一息ついていた。

 

「昨日連れてこられた時はどうなる事かと思ったが、来てみたら思いの外良かったな。」

「だろ?拓哉面倒見良いからあの子たちと打ち解けるのも早くて安心した。」

「まぁな。だがお前からの評価はともかく昨日の子たちからは距離空けられてるの気付いてるか?」

 

「気付いてるよ…視線すら合わぬ。美咲は気にしないでって言ってたけど、めちゃくちゃ気になる。」

そう言って昨日戦った子たちの方を向くとこちらに気付いたのか目線を逸らしスッと他の子に紛れて消えていった…

 

「あの動き、人混みの多い所に行った小川さんに似てないか?」

「沙希のアレは本当に凄いよ。手を握ってたはずなのにちょっと目を離したすきに居なくなってるんだ。この前新宿行った時は駅構内で1時間ぐらい探した…」

「お疲れさん…俺はマリに引っ張られていくからあんな感じにはならんなぁ。」

 

「そういや、最近マリさん会ってないけど元気にしてるか?」

「おぉ、元気だ。前に俺の譲渡したセグエンテがマリのダブルオーとミキシングされててお前のムラマサフルアイギスストライクみたいになってたよ。」

「全然想像出来ん…写真ある?」

 

「ほら、ちなみになんかアドバイスあるか?同じ近接バカとして。」

「取り敢えず今は聞かなかった事にするが、そうだな…」

何個か気になった事をリストにして拓哉に送るとそのままマリにLINEでコピペして送っていた。

 

「やーやーお2人さん。楽しんでるかな?」

「美咲、素朴な疑問なんだがお嬢様みたいなみたいな振る舞いって出来るのか?」

「確かに令嬢だし…」

「え?もう一回言ってみて?回答によっては2人とも地元に帰れないかもしれないよ?」

 

「「美咲お嬢様」」

「そう、それで良いの。余計な詮索はしない方が良いよ。特に響はあと少しで、あもしかしてそれを狙って⁉︎」

「みんなの前で騒ぎを大きくしないで!」

半分だけ冗談だよ、そう呟いた美咲の後ろで零音さんが何かをガシャッとさせていたのを響は見ていたが敢えて見なかったことにした。

 

「ん!それはともかく今回も良い練習になってるよ。な、拓哉?」

「そうだな。色々と改修点や機体案も出てきたし。」

「それは良かった!それでね、お願いが有るんだけど聞いてくれる?」

「響が聞いてくれるそうです。」

 

「うぇ⁉︎けど連れてきたのは俺だからな、それでお願いとは?」

「そろそろ地区予選じゃない?新作の試運転に付き合ってくれない?」

「良いぞ!美咲の新作と戦えるなんて願ったりだ。でも良いのか?俺に手の内を見せて。」

 

「大丈夫!むしろこれぐらいしないと響もやる気出ないでしょ?」

「相変わらず挑発してくるの上手いな…まぁ今回は大人しく乗るとしようかね。」

そうして筐体を真ん中に挟んだ2人は読み取り機に機体を置く。

≪ Damage level set to B≫

 

《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard1,space》

 

《Please set your GUNPLA》

音声に従ってガンプラを置く

 

《BATTLE START!》

「城戸 響、ストライクガンダムパラディオス!押して参る!」

「立花 美咲、ガンダムアスタルテ。行くよ。」

 

特別仕様によりレバーを動かす事でコンテナのまま機体をステージ中央まで送り届けてくれる。

 

今回のステージは空間名[第1実戦学区]と表記されているシンプルな宇宙空間だった。

 

コンテナが開くと響と同じように目の前から美咲の新しい愛機である白を基調として所々に赤と金の装飾が施されたエアリアルの改造機[ガンダムアスタルテ]も地面に降り立つ。

そのすぐ横に見た目的にクランシェカスタムっぽい機体もSFS形態で待機していた。

 

「エアリアルにクランシェカスタム?2体操縦は難しいって聞いたけど…」

「一応SFS扱いだからそこまで難しくはないよ。それじゃ後輩に恥じぬ戦いを。」

「あぁ、正々堂々と正面からぶつかって美咲に勝つ!」

次の瞬間、ガンダムアスタルテのビームサーベルとストライクガンダムパラディオスのトリアイナ[ビームランスモード]がぶつかり合い火花を散らす。

いつもの間合いなら大きく振りかぶっている所だったが美咲に間合いを読まれていることもあり距離が近く防戦一方となっていた。

 

「流石美咲だな!俺の間合いを読んでる!」

「そりゃトリアイナでも大きく振られたら腕が持ってかれちゃうよ。」

そうしてる間にもトリアイナの内側に入ったガンダムアスタルテのビームサーベルが目前に迫るがそれでやられる訳にはいかないので自らのダメージ覚悟で腹部のカリドゥスビーム砲を撃ち放つ。

 

「この距離で撃つなんて!」

「美咲と離れるにはこれぐらいしないとな!ライトニングブラスト!」

シールド状になっていたガンビットに防がれカリドゥスは大したダメージにはなっていなかったが、かつて美咲に当たる事は無かったライトニングブラストはガンビット数基を抉りガンダムアスタルテの後方まで突き進みスペースデブリまで貫通していた。

 

「お見事!けど、響は離さないよ?」

「ガンプラバトルの意味だよね?別の意味はないよね?見えないはずなのに笑顔な気がする!」

ガンダムアスタルテを視界に捉えつつ突き刺さっていたデブリを投げ捨てトリアイナを納刀したのち、代わりにビームライフルを取出して連射モードで撃ち放つが周囲に展開したガンビットに阻まれ届かない。

 

「ほら!」

「美咲にしては単調なん…やべぇか!」

距離は開けたままガンダムアスタルテのガンビット連結のビームライフルによる一撃は一直線に響に向かってくるが左に避ければ当たらない、そう思いレバーを動かそうとした時に嫌な予感がし急いで飛び上がると行こうとした方角にビームのうねりが通り過ぎておりビームライフルが爆発に巻き込まれてしまうがそんな事は気にならず予感が的中していたのを思い噛み締めた。

 

「やっぱり避けちゃうかぁ。」

「そうだよな、美咲が意味もなく一撃だけなんて有り得ないもんな…」

飛び上がった直後にも数発のビームが向かってくるがそれは振り抜いていた天羽々斬・真で斬り払い近くのデブリを蹴り付けながら接近し空いていた左手でビームサーベルを逆手抜きして振り上げるがガンビット2基を落とすのみに留まる。

 

「SEED使っても良いよ!」

「流石にまだ使わない!まだ攻める時じゃないからな。」

そう叫ぶと同時に腹部カリドゥスビーム砲を選択し再び至近距離で撃つ事により距離を開けビームダガーを投擲、それは斬り払われてしまい今度はビームサーベルを両手で持ったガンダムアスタルテがブーストを噴かして向かってくる。

 

「はぁぁぁ!」

「あぁぁぁ!」

先程からぶつかっては離れてを繰り返していた響と美咲だったが、美咲はこのままではラチが明かないと武装をビームサーベルからビームガトリングに持ち替え連射してくるのを響は多少の被弾はあるものの天羽々斬・真・偽の2本を振り回して弾き飛ばしていた。

 

(美咲にしては攻めが少ないような…それにSFSも攻撃してこない…なら!)

「こっちから誘い出してやるだけだ!」

[響が全方位大規模攻撃⁉︎あの近接バカが⁉︎]

後で拓哉は締めてやろうと心に決めて未だに大きく攻めてこない美咲を誘い出すため奥の手で用意していたブースターコンテナから10基のSファンネルを射出するとその1つ1つがSEED粒子を展開、そこからさらに無数のSEED粒子ビットが形成されガンダムアスタルテへ向けドドドドド!と音を立てながら迫る。

 

「やったか?いや、レーダーに反応があるって事は落ちてないよな⁉︎」

「いやー危なかったね!クランシェにこれを積んで無かったら落ちてたよ。」

「ソウルプリゲーションシールド⁉︎しかも分割式だったから全然気付かなかった…」

 

「データはあったからね〜後はなんとでもなったし。」

「データ?俺美咲にデータなんて渡したっけ?」

「ううん、貰ってないよ。奪っただけ!」

「奪った…あぁ!あの時か!」

 

「そうその時!かなり使いやすいよね、あのシールド。ウチの子たちも何人か作ってたよ。」

「この前アイギスストライクをコピーしてた人もいたし、SEEDのアストレイ技術ってこうやって流れてたんだな…」

 

ガンダムアスタルテの前に立ち塞がり両腕の前に掲げる事で展開したアブソーバが先ほどのSファンネル大規模攻撃を完璧に防がれてしまい美咲と初めて戦った旅館で完敗を期した際に流れていたソウルプリゲーションシールドのデータがまさかのこんな所で生かされている事に驚きを感じつつそれを機体に組み込むという響の上をいく技術に思わず舌を巻いていた。

 

「それにこの機体でもファンネルはコントール奪取できるからね。…貰ってくよ。」

「その辺は改修済みだ!奪われるくらいなら、爆散!」

ガンダムアスタルテを中心に円形にエネルギー波が放出されストライクガンダムパラディオスのSファンネルに触れる直前で、近くのデブリを巻き込みながら10基全てが自爆しコントロールを奪取される事は無かった。

 

爆風が双方の機体を撫でていき煙が無くなった瞬間、両機は弾かれたようにそれぞれの獲物を手に取りブーストを噴かす!

「自爆なんて勿体無い事するじゃん!」

「ファンネルジャックで随分と痛い目になったから対策ぐらいするだろ!」

再び天羽々斬・真とビームサーベルで鍔迫り合い、勢いよく振った天羽々斬・真が片手に持っていたビームライフルを両断するとガンダムアスタルテの蹴り上げにより天羽々斬・偽が飛んでいく。

 

「攻めるなら今だ!SEED!」

[SEED system standby。Remaining until the time limit of 180 seconds。]

「良いねぇ!なら、パーメットスコアS!」

「いや!ガンプラバトルでパーメットスコアはリスク無しじゃん!」

「機体強化をパーメットスコア表記にしてるだけだから、実際は響のSEEDと変わらないよ!」

 

ストライクガンダムパラディオスの周囲を蒼い粒子が揺らめき対するガンダムアスタルテの所々が青白く発光していた。

ストライクガンダムパラディオスの振るった腕から無数のSEEDビットが弧を描きながら向かっていくがガンダムアスタルテの方も腕を振ると本来ならビットのコントロール奪取も出来るのだがSEEDビット自体は粒子のためエネルギーの反発が起きそれが掻き消える。

 

「ここが締めどころかねぇ!」

「そうだね!ならここら辺で終わりにしよっか!」

お互いにビームライフルを失っているのでビットによる攻撃を仕掛けても決定打にはならず近接を仕掛けても交わされ美咲の方はSFSがあるのにそれは使わず響と同じように交わし交わされを繰り返すがらちがあかず距離を開けたストライクガンダムパラディオスは天羽々斬を上空に掲げSEED粒子の翼が刀身に収束しガンダムアスタルテの方は今まで戦闘にそんな参加してこなかったクランシェカスタムが可変形態をとり弓の形へと変化し胸部からビーム砲が迫り出してくる。

 

その行手を阻むは勇敢なる皇后(ブレイヴエンプレス)!」

月穿つ一撃(クランシェスアロー)!」

振り下ろされた天羽々斬と弦を弾いたクランシェアローが激突した。

互いのビームがぶつかると周囲の残骸が吹き飛び2機のボディにヒビ割れが起こり内部の関節が露わになっていく。

 

そして、通常のガンプラバトルでは起きないようなエネルギーの衝突をシステムが耐えきれなかったらしく強制的にシステムダウンが発生してしまう。

 

[System down…]

 

真っ暗になった筐体に光が無くなった機体がポトっと落ち2人の沈黙が続き誰かのペンが落ちたあたりで声を上げていた。

「「なんじゃそりゃぁぁぁ!」」

もう一度電源を入れてみるが付いてもすぐ消えてしまい何回も試してみてもやはり付かない。

 

どうやらいままでこんなに激しい戦闘をした事がないみたいで業者を手配する事にして今回の練習試合は少し早いがここで終了となり談笑ののち帰路に着いた2人は機体を机の上に置き荷物はその辺に放り投げて布団にダイブし意識が飛んでいくがその日の寝心地はとても良かった。




2ヶ月ちょいぶりの13話投稿です!
水星の魔女完結しましたね。そして来週キャリバーン販売という事で楽しみができました。

そして本編はそろそろ新人戦に入りますので引き続きRe:Spelledをよろしくお願いします。

今回の機体紹介!
ガンダムアスタルテwithクランシェカスタム
武装:ビームライフル、ビールサーベル×2、ガンビット10基、ソウルプリゲーションシールド内蔵クランシェカスタム、オプションでビームガトリングやハンドミサイル
SP:パーメットスコアS
美咲の新作であるガンダムエアリアルの改修機で武装に関してはオプションやクランシェカスタムを除き原作通りだが今回の戦闘で何やら閃いたらしく武装案をまとめているらしい。
パーメットスコアは機体強化に加えファンネルジャックできる範囲が広がり無人機をだそうものなら即座にコントロールを奪われ自らに襲いかかってくる。
クランシェカスタムのアブソーバと弓形態は響たちの技術がふんだんに組み込まれておりシールド、メガキャノン、弓といった3形態を取ることができ大技として弓形態へ変形し吸収したエネルギーを使って地形を変えるぐらいの威力を誇る一撃を放つことができる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。