ガンダムビルドファイターズ Re:Spelled 作:セルフィア
茉莉乃達との練習試合の次の日、学校帰りの響と沙希は街中を歩いていた。
「まぁ、そのなんだ…元気だそう?そういう時もあるって…」
「分かってはいるんです…ただ頭と気持ちが追いついてなくて…」
先日の敗北を思い出し落ち込んでいる沙希を励まそうと沙希の好きなクレープを食べてもらうためにいつも行くお店に足を向けていたのだった。
「あ、沙希!クレープ食べに行く前にゲーセン行かない?息抜きにガンプラバトルでも…」
しない?と言い出そうとしていたがそもそもガンプラバトルが原因で落ち込んでいたのにそれに誘うなんてどうかしていると自己嫌悪に陥った響を横目にクスッと笑った沙希が口を開く。
「久しぶりに響さんとペアでガンプラバトルしたかったので、行きませんか…?」
「沙希…!行こう!最近顔出せてなかったしランキングも変動してるよなぁ。」
そうしてクレープを食べに行く前にゲーセンを訪れた響と沙希はガンプラバトルエリアに行き自分のGPベースをセットして今のランキングを確認していた。
響達のホームグラウンドであるゲームセンターではこの時期ランキング戦というのを行っておりランキング上位者は名前がモニターに映し出されシステムで、響はこの頃バタバタしていたのもありランキングが落ちてしまってギリギリ上位に入ってはいるもののライバル判定されている伊座宮に負けてしまっている。
(何となく伊座宮に負けてるのは癪だから次の土日はここに篭ってランキング巻き返してやる)
「そういや、今のランキング1位って誰だ?」
「えっと…私たちの知ってる人ですね…」
「木乃香さんか…あの人大学生だよな?友達づきあい大丈夫なのかな?」
「恵美さんがいるから大丈夫かと…」
「逆に恵美さんしか居ないのでは…っと、そろそろやりに行こうか。」
「はい…」
ガンプラバトルエリアのバトル待機列に並ぶのだが今の時期はランキングの順位に合わせて並ぶ所が分かれておりあまりに人が居ない時は極端にランキングの順位が違くてもバトルする事になるのだが、今回は上位卓以外はそこそこに並んでいた。
大体5分くらい待ったのち順番が来たので呼ばれた筐体に向かっていく。
「上位卓だと人が少ないから思いの外順番早く来たね!」
「そうですね…行きましょう。」
沙希は響ほどやり込んではいなかったのでランキングは下の方だが響の方に合わせる形になるので、勝利した場合の上昇率は一気に跳ね上がる事になる。
挨拶を交わした4人は筐体を真ん中に挟みGPベースをセットする。
《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard4,sity》
《Please set your GUNPLA》
音声に従ってガンプラを置く
《BATTLE START》
「ランキング21位。城戸 響、ムラマサフルアイギスストライク。推して参る!」
「ランキング123位。小川 沙希、ストライクガンダムA装備。い、行きます!」
レバーを動かし機体を発進させる。
今回のステージは機動戦士ガンダムSEED FREEDOMの冒頭でコンパスが初登場したオルドリン市だった。
ゲートから飛び出た2機は周辺の確認をしつつ偵察用としてムラマサフルアイギスストライクからシールドラグーンが6基射出され各方面に散っていく。
「沙希のその機体…木乃香さんのやつ?」
「そうです、バンダースナッチの雛形にあたる機体なんですけど前に会った時に譲ってくれて私仕様に調整しました…」
改めて沙希のストライクを見てみると要所要所に木乃香のバンダースナッチを思わせるカラーリングがあったがバンダースナッチのバックパックを外しており代わりにサバーニャのホルスタービットを改造した物が6基付けられていて中には初期のG-アルケインフルブラスターのメイン武装だったスナイパーライフルが収められているらしく収まりきらなかった銃身が顔を覗かせていて
カラーリングも右肩に木乃香の機体には必ず施す金色の装飾が残っているものの全体は白がメインで左肩には誰かのイメージだろうか赤の装飾が施されていた。
そして、以前響とナラティブA装備を参考に作ったストライクブースターが参考元のように脚部・股間部・両腕に付けられていて全体は響のムラマサフルアイギスストライクよりも大きくなっていた。
「良いね、カッコいい。ん?飛ばしてたドラグーンが1基消えたぞ………!?」
「響さん!2時の方角高エネルギー反応あります!」
偵察用に飛ばしていたドラグーンの反応が1基消失したと同時に右側のステージ端辺りをビルや住宅を巻き込みながら高エネルギービーム帯が通過していった。
「今のはサテライトキャノンか…多分火力を抑えて連発…してないな。普通に最大出力じゃないか?」
「そうみたいですね…確か最大火力でサテライトキャノンを撃ち続けた場合、作り込みにもよりますけど3発で粒子切れのはずです。」
「という事は今の時点で1発、普通に考えて残り2発か…撃たせ続けても良いけど見た感じ右端から更地にしてるっぽいからこのままだと俺らのいるエリアも後2発ぐらいで何もなくなるな。」
「移動しましょうか…」
そう話し移動を開始した直後自分たちのいる30cmほど脇をサテライトキャノンの高エネルギービーム帯が先程と同じようにビル群を消し炭にしながら通り過ぎていく。
「お相手は障害物無しでの戦闘をお好みか!?」
「みたいですね…機体は…ガンダムダブルエックスとGファルコンですね…」
「となると粒子補給込みで後4発ぐらいか?」
「単純計算だとそうなりますね…供給となると同じく3発分も補給できないので…」
「それじゃ俺が撹乱してサテライトキャノン撃たせてその熱を排熱してる隙に沙希が狙い撃つって流れでどう?」
「良いと思います…」
沙希の言葉を聞き終えたのち地面を思いっきり蹴り上げて上空に飛翔したムラマサフルアイギスストライクが手持ち式の6連式ミサイルを飛び回りながらガンダムダブルエックスに向け撃ち放つがGファルコン側の拡散ビーム砲やホーミングミサイルによって瞬く間に爆発しその爆発したミサイルに当たった他のミサイルが誘爆していった。
「やる!でもビーム兵器を使った分だけ粒子供給量は減っていくんだからどんどん減らさせてもらう!」
ミサイル誘爆の煙が晴れない内にストライクガンダムA装備の腰部前面に装備されているハイメガキャノンを正面のダブルエックスに向けて撃つが今度はサテライトキャノンが放たれ直撃を避けるために沙希も同じように上空に退避するしかなくなってしまう。
「沙希大丈夫か!」
「大丈夫です!響さん!」
偶然にもストライクガンダムA装備が上空に上がったタイミングとムラマサフルアイギスストライクの回避運動が重なってしまいちょうど2機が重なった瞬間、再びサテライトキャノンが放たれ2機を飲み込もうとするが回収予定のシールドラグーンが3基ビームシールドを展開しながら高エネルギービーム帯に突っ込んで行き多少威力を弱める事に成功したが蒸発してしまいなおもせまってくるビームに対し再びストライクガンダムA装備のハイメガキャノンとムラマサフルアイギスストライクもソウルプリゲーションシールドのシールドキャノンを最大出力で撃ち放ちぶつかった直後ビームを放った機体全てが吹き飛ばされるほどの爆発が起こる。
「いってて…沙希ありがとう。」
「いいえ…間に合って良かったです…」
「もう一回聞くけど沙希大丈夫?」
「左腕とハイメガキャノンはもう使えないですけど、何とか…響さんも大丈夫ですか?」
「あードラグーンが残り2基になったのとアンテナが片方折れたのと衝撃でビームサーベルが一本飛んでったぐらいかな!」
吹き飛ばされた先で展開したホルスタービットを足場に着陸したストライクガンダムA装備と地面にぶつかるかのタイミングで同じようにホルスタービットに助けられていた。
「よしそれじゃ、行きますか!」
「はい!よろしくお願いします…」
辺り一面更地になってしまった市街地を飛んで移動し先程吹き飛ばれた位置に戻ると既にガンダムダブルエックスが佇んでおりGファルコンを装備していただけあって対して飛ばされていなかったんだろうと想像するのは容易だった。
「作り込みによって威力が変わるから分かりにくいんだけどな。アンタ、乱発し過ぎなんだよ。おかげで最大出力と範囲が分かった!」
沙希に後衛を任せてサテライトキャノンの攻撃範囲に入らないようビームサーベルを逆手で構えブーストを噴かしながら突撃、ガンダムダブルエックスのビームライフルによるビームを切り裂いてそのままの勢いでビームライフルを切り捨て
真っ二つになったビームライフルが爆発を起こす前に投げ捨てたガンダムダブルエックスに追撃をかけようと再びビームサーベルを振り上げようとするが近づく前に地面に向けて撃たれたホーミングミサイルが爆発を起こし距離が空いてしまう。
「そう簡単に落とさせてはくれないか!」
黒煙から逃れるように距離を空けてストライクガンダムA装備の近くに降り立ち残り2基では大した攻撃手段にならないだろうとシールドラグーンをパージし何が起きても良いようにソウルプリゲーションシールドを正面に構えてストライクガンダムA装備も同じようにホルスタービットを自身の前に展開していた。
「そろそろ煙が晴れる…」
「高エネルギー反応あります…来ます。」
「こっちでも確認できたよ。けど、盾が壊れてなければサテライトキャノンだって止めてみせる。」
本体最低稼働分以外の粒子は使い切ってるガンダムダブルエックスがGファルコン側の粒子補給を受け恐らく最後であろう1発を撃つため全身のラジエータープレートを展開、チャージが完了すると正面のムラマサフルアイギスストライクに向けて撃ち放つ。
「来いSEED!
[SEED system standby。Remaining until the time limit of 180 seconds。]
全身から蒼い粒子を炎のようにゆらめかせながら放出したムラマサフルアイギスストライクがアブソーバを展開したソウルプリゲーションシールドにそのSEED粒子を吸い込ませると翼の形を形成しそれが包み込まれるように折り畳まれると自身に向かってきていたサテライトキャノンのビームを吸収していく。
高エネルギービームを吸収し終えたと同時に限界を迎えたソウルプリゲーションシールドが自壊してしまうが、そのエネルギーはムラマサフルアイギスストライクの粒子量は回復していた。
「これでもう終わりだろ!」
「響さんまだです!」
「マジかよ!稼働分の粒子まで使う気か…」
沙希の言葉に粒子切れを起こしたてあろうガンダムダブルエックスを見るとGファルコンの残った粒子を受け取り連結を解除しこちらにツインサテライトキャノンの砲身を向けてくる。
「沙希、最後任せても良いか?」
「えぇ…任せてください。」
「
ツインサテライトキャノンの放出に合わせムラマサフルアイギスストライクも回復した粒子を使って上空に掲げた天羽々斬にビームを収束、超大型のビームソードを形成しそのまま振り下ろす。
ぶつかり合ったビームは少しの間拮抗していたがやはり粒子を回復していたムラマサフルアイギスストライクに勝てずツインサテライトキャノンの砲身がひしゃげ膝をつきこちらも同じように展開していたSEEDが終了し膝をついてしまう。
「トドメは任せた!」
「はい…これで終わりです!」
近くに落ちていたホルスタービットから引き抜いたスナイパーライフルを片手で構え引き金を引きその一撃はムラマサフルアイギスストライクの肩を掠めながらガンダムダブルエックスの胸部を撃ち抜いた。
[YOU WIN!!!]
スクリーンが溶け対戦相手と挨拶を交わし一息ついた響と沙希はその後、沙希の好きなクレープのお店で思う存分クレープを食べ家に帰った所響含め沙希の両親に焼肉は連行され更に食べる事になり成り行きで沙希の家に泊まる事になった。
「響さん、私明日から普通に戻れそうです。」
「そうかい、それは良かった!」
次の日、響と沙希とすれ違った拓哉は2人から同じシャンプーの匂いがしていたと語っていた。
3ヶ月ぶりの16話でした!
今回響の使っていたストライクは1年生の時から使い続けていた愛機で一時はある約束で美咲のいる高校に保管されていたらしくその間はAGE-2 不知火を使っていました。
そしてやっとバンダースナッチⅡが完成したので近々撮影してXの方に上げたいと思います!
今回の機体紹介!
ストライクガンダムA装備
武装:ビームライフル、ビームサーベル×2、スナイパーライフル内蔵ホルスタービット×6、腰部ハイメガキャノン、大型ビームサーベル×2
SP:なし
元は木乃香の機体であるバンダースナッチの雛形のストライクで、雛形のバンダースナッチストライカーも付いていたが沙希のバトルスタイルとは合わなかったので外してG-アルケインフルブラスターのメイン武装だったスナイパーライフルを6丁に増やしてホルスタービットに収めている。
以前響と作ったストライクブースターもバラしてストライクに直接付ける形で脚部・腰部・腕部に装備しており移動速度が向上しハイメガキャノンも搭載しているので火力面も補われてる事となった。