ガンダムビルドファイターズ Re:Spelled 作:セルフィア
地区大会を翌日に控えた最後の練習の日
1年組は機体の最終調整のため自宅で専念するそうでふたりして部活には顔を出さないと連絡を受けていて
その日、授業が終わり管理棟にある部室にあるバトルシステムの前で、響は愛機を見上げていた。
[ストライクガンダムパラディオス]
これまで幾度となく操縦し数え切れないほどの戦いを共にしてきた機体であり初めて大きめな大会で勝利を掴んだ時も、全国の頂点に立った時も俺の隣にはこいつがいた。
少しの期間、こいつを他人に預けていた時はあるが使用率で言えば他の機体とは比べ物にならない。
明日からの地区大会でも、この機体を使おうと思っている。
「で、明日から地区大会だが…その前に、もう一本くらいやっておかないか?」
副部長である拓哉の提案に、響は少し考えてから頷く。
「そうだな。最後の微調整しておくに越した事はないし。」
「よし。じゃあ俺と…そうだな、小川さんでお前の相手をするってことで」
そう言って、拓哉は隣に立つ沙希へ視線を向けた。
沙希は小さく頷く。
「……そうですね。私も、少しぶりに響さんとやりたいです。」
ふたりとは、もう長い付き合いになる。
拓哉の中距離戦闘と、沙希の精密狙撃。互いの得意分野を理解し、必要な時には響ほどではないが言葉を交わすまでもなく動けるふたりだ。
その連携がどれほど厄介なのか、響はよく知っている。
何しろ、三年間ずっと一緒に戦ってきているのだから…
「……うーん。相手にとって不足はないけど、ふたりを相手にするなら俺も少し考えた方がいいか。」
「なんだ? 何か仕込もうとしてるのか?」
「いや、そういうわけじゃないが…。ただ、ふたりとも俺の戦い方とクセをよく知ってるからね。普通にやったんじゃ、俺の敗北不可避だろう?」
「今さらだろ?」
拓哉が呆れたように笑う。
「お前、そういうところは本当に変わらねえな。」
「そうかな?」
「…そうですよ。」
沙希も釣られて小さく笑う。
「……でも、二対一だからといえ負けるつもりはない!」
「そりゃぁな。俺だって、そのつもりはないがな。」
響は部室にある格納スペースに並ぶ機体群を見渡し、やがて元々パラディオスを置いていた隣にある大型兵装へと視線を向けた。
「明日の地区大会では使わないと思うけど今日は、これでいこうかな。」
「おっ、ミーティアか!」
拓哉が目を輝かせる。
「二対一だからって、いきなり大物を持ち出すなよ。」
「ふたり相手だからこそだよ。それに、せっかくふたりが相手をしてくれるんだから中途半端な戦いにするのも、相手に失礼だろう?」
「……ふふ。そういうところ変わらないですね。」
沙希が静かに言った。
「だったら、俺達は手加減しないからな?」
「望むところだ。こっちも本気で行くぞ。」
拓哉の言葉に、響も頷いた。
明日の大会に向けた、最後の調整試合。
けれど、これは明日使う機体を確認するだけの練習じゃない。
長く一緒に戦ってきたふたりを相手に、今の自分がどこまで通用するのか…
それを確かめるための一戦だ。
「それじゃあ、始めようか!」
響はパラディオスとミーティアを見上げる。
明日の大会には持ち込まないが、今日このふたりと本気で戦うためなら、これ以上の選択はないだろう。
そうして筐体を真ん中に挟んだ3人はGPベースをセットして読み取り機に愛機を置いた。
≪ Damage level set to B≫
《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard1,space》
《Please set your GUNPLA》
音声に従ってガンプラを置く
《BATTLE START!》
「城戸 響、ストライクガンダムパラディオスwithミーティア。推して参る!」
「安藤 拓哉、ガンダムアストレアTYPE-Z(近接戦闘型)!飛び立つ!」
「小川 沙希、G-アルケインフルブラスター。い、行きます!」
ゲートから飛び出した3機は周囲を見渡すと
周囲には大小さまざまなスペースデブリが漂い、遠方には破棄された人工衛星の残骸が浮かんでいる遮蔽物の多いフィールド。
距離を取って戦う沙希にとっては有利な地形であり、同時に響が接近戦へ持ち込むための足掛かりにもなる。
そして、拓哉が前に出るには申し分ない。
「それじゃ、始めるか!」
ガンダムアストレアTYPE-Zが二丁のGNメガランチャーを構えた。
その隣では、G-アルケインフルブラスターが長距離ロングライフルを構え、こちらの動きを窺っている。
対する響は、ストライクガンダムパラディオスに遅れて射出されたミーティアを接続させた。
大型兵装が機体を包み込み、巨大な推進器が起動する。
「おぅ!沙希も遠慮なく行くよ!」
「…はい!」
その言葉と同時だった。
ストライクガンダムパラディオスの脚部から4基のソードドラグーンが、一斉に射出される。
それらがふたりへ向かうのと同時に、ミーティアの各砲門が開く。
「まずは、景気よくいこうか!」
全砲門、一斉発射。
無数のビームが宇宙空間を切り裂き、ミサイルが弾幕を形成する。
ドラグーンが左右へ展開し、逃げ道を塞ぐように射線を描いていく。
真正面からの砲撃だけではなく上方、側面、斜め後方。
あらゆる方向から迫る砲撃が、二機を飲み込もうとしていた。
見る人が見れば分かる前部長である今井木乃香の十八番、開幕からの大火力。
相手が体勢を整える前に圧倒的な火力を叩き込み、そのまま主導権を握る。
響自身は開幕から接近戦へ持ち込む戦い方を好んでいるが、こういう戦法も嫌いじゃない。
何より、ふたりを相手にするなら1人ずつ相手にしている暇はなかった。
次々と爆発が起こり、視界が黒煙と光に覆われていく。大体の相手はこれで落ちるか武装を何個か落とせるのだが…
「お前はあの人の悪い所ばかり受け継ぐな!」
黒煙を斬り払うように、ガンダムアストレアTYPE-Zが飛び出してくる。
両手に構えたGNバスターソードが振り下ろされる。
「っ!」
俺はストライクガンダムパラディオスを前進させ、大型兵装のビームソードを振るう。
轟音とともに、二振りの巨大な刃が激突する。
火花のようにGN粒子とビームの欠片が散った。
「開幕からこれは!」
「何回も言ってんだよ!あの人の悪い所ばっかりだって!」
「それは心外だな!」
鍔迫り合いのまま、互いの機体が押し合う。
拓哉は大型兵装を使っていないのに一歩も退かない。
突如トランザムを起動させ紅くなったガンダムアストレアTYPE-Zの出力が上昇し、GNバスターソードがストライクガンダムパラディオスを押し返そうとする。
なら俺も…!?
ストライクガンダムパラディオスがミーティアのビームソードを押し込もうとした、その瞬間。
「…そこ、貰います。」
短い声が通信に響いたと同時にストライクガンダムパラディオスの側面をビームが掠める。
続けざまに二発、三発。
どれもが致命的な箇所を狙った精密射撃だった。
「っ、沙希か!」
拓哉との鍔迫り合いに意識を向けすぎた。
沙希はそのわずかな隙を逃さず、響が攻撃に転じようとした瞬間を狙ってきたのだ。
このままでは、拓哉を押し切る前に撃ち抜かれる。
そう考えた響はガンダムアストレアTYPE-Zを押し切りながらミーティアのスラスターを全開にした。
急いでガンダムアストレアTYPE-Zから距離を取る。
「…そう来ましたか。」
「褒めても、手加減はしないけどな!」
周囲を漂うデブリの陰へと滑り込みながら、響は二機の位置を探った。
拓哉自分の役割である近接戦闘で正面から押し込んでくる。
沙希はその動きに合わせ、こちらが回避する先へ射線を通してくる。
長年組んできたふたりだからこそできる連携だ。
片方を見れば、もう片方が攻めてくる。
片方を迎撃すれば、もう片方が隙を突く。
やっぱり、簡単には崩せない。
「だったら……!」
響は飛ばしていたがすっかり存在を忘れていたソードドラグーンを呼び戻し、ミーティアの砲門を再び開く。
中途半端に攻めれば、ふたりの連携に呑まれる。
ならば、一度戦場そのものを塗り替えてしまえば良い。相手が攻めるための余裕すら与えないほどの火力で、正面から押し潰す。
その時だった。
視界の端で、近くを漂っていたスペースデブリが大きく弾け飛ぶ。
何かが衝突したのか、それとも誰かが意図的に弾き飛ばしたのか。
答えを確かめる暇はなかった。
破片が散る、その一瞬。
三機の砲門が、同時に火を噴いた!
「全砲門開け!」
ストライクガンダムパラディオスのマルチロックシステムがミーティアの全火器が敵陣を捉える。
正面だけではなく全方位から放たれたビームが、再び宇宙空間を埋め尽くした。
対するガンダムアストレアTYPE-Zも、二丁のGNメガランチャーを構える。
「こっちも、出し惜しみなしだ!」
恐らくトランザムエクスプロージョンだろう、
トランザムの光が一段と強まり、二丁の砲口に膨大なGN粒子が収束していく。
さらに、G-アルケインフルブラスターの全身に備えられた火器が次々と展開する。
「…射撃は私の専売特許。」
沙希の機体からも、無数のビームが放たれる。
ミーティアのハイマットフルバーストを思わせる全方位砲撃。
それに真っ向からぶつかる、ガンダムアストレアTYPE-Zの二丁GNメガランチャーとG-アルケインフルブラスターの全火器によるフルバースト。
三機が放った光が、宇宙空間の中央で激突した。
一瞬、世界が白く染まり巨大な爆発が広がった。
衝撃波のように押し寄せる光の奔流に、三機の機体がそれぞれ別の方向へ弾き飛ばされる。
響は咄嗟に機体を制御し、スラスターを吹かした。
「くっ……!」
ミーティアの膨大な推進力で強引に姿勢を立て直す。
ようやく戻って来た視界には、爆発の残光と漂うデブリしかなく二機の姿は見えなかった。
「…さて、どこにいるんだ?」
レーダーを確認しながら、周囲を見渡す。
拓哉なら、こちらが体勢を整える隙を狙ってくるはずだ。そして、沙希ならこちらが見つけるより先に射線を確保している可能性が高い。
焦って動けば、ふたりの思う壺だ。
そっとソードドラグーンを周囲に展開し、警戒を続けながらゆっくりと移動した。
レーダーに反応はない。
デブリの陰にも、爆発の残骸にも、二機の姿は見当たらなかった。
「…参ったな。」
思わず苦笑が漏れてしまう。
ふたりともこちらの裏をかくのが本当にうまい。
もう少し探ろうと視線を横へ移した、その瞬間だった。
攻撃を知らせる警告音が鳴り響く。
「っ!」
響が機体を捻るより早く、ミーティアの側面を強烈な光が貫いた。
直撃。ミーティアの関節部の装甲が砕け、内部の機構が火花を散らす。
続いて、別の箇所でも爆発が起きる。
「しまっ……!」
G-アルケインフルブラスターの長距離ロングライフルだ。
沙希は爆発の陰に身を隠しながら、響が拓哉を探すために視線を逸らす瞬間を待っていたのだ。見事な一撃だった。
このままでは、ミーティアが誘爆してしまうため響は即座にストライクガンダムパラディオスとの接続を解除した。
ミーティアが機体から切り離されると同時に損傷したミーティアが閃光に包まれた。
爆発の光を背に、ストライクガンダムパラディオスは単独で宇宙空間へ飛び出す。
「流石沙希だ、抱きしめたくなっちゃうだろ。」
メイン火器を失ってしまったが、落ち込んでいる暇はなかった。
「それは地区大会が終わってからにしてくれ!」
通信と同時に、ガンダムアストレアTYPE-Zが突っ込んでくる。
両手にはGNバスターソード。
ミーティアを失った直後の隙を狙った、容赦のない一撃だった。
「楽しみはデザートの後にってな!」
響はストライクガンダムパラディオスの肩から天羽々斬を抜き放つ。
次の瞬間、二機の機体が交錯した。
巨大な刃と刃がぶつかり、眩い光が散り
再び、鍔迫り合いが始まる。
今度はミーティアによる高出力を期待できない
純粋な機体性能と、操縦技量の勝負だった。
「地区大会がデザートってか!」
「それならこれは前菜かな!」
「そういう問題かよ!」
拓哉が笑いながら、GNバスターソードを押し込んでくる。
響は天羽々斬を傾けて受け流し、機体を捻って距離を取ろうとした。
だが、拓哉もそれを読んでいてガンダムアストレアTYPE-Zが追いすがり、二撃、三撃と連続で斬り込んでくる。
響はその全てを天羽々斬で受け止め、時には紙一重で躱しながら反撃の機会を伺う。
それでも、拓哉は攻めの手を緩める事はなく
拓哉の背後では、恐らくG-アルケインフルブラスターが射撃位置を変えながらこちらを狙っているだろう。
ふたりの連携は崩れていない。
むしろ、ミーティアを失ったことで響が逃げ込める場所も、攻撃に使える手段も減っている。
ならば、ここで引くわけにはいかない。
響は天羽々斬を構え直す。
「……そろそろ行きますか!」
その瞬間だった。
自身の視界が、妙に鮮明になった。
機体の姿勢。相手の刃の軌道。スラスターの噴射方向。周囲を漂うデブリの位置。
これまで積み重ねてきた経験が、ひとつの線となって繋がっていく。
思考が研ぎ澄まされ、次の一手が自然と浮かび上がる。
「ここからだろ!SEED!」
[SEED system standby。Remaining until the time limit of 180 seconds。]
全身から蒼い粒子を炎のようにゆらめかせながら放出したストライクガンダムパラディオスが一気に加速する。
天羽々斬を振るい、ガンダムアストレアTYPE-ZのGNバスターソードを弾き飛ばすように押し返した。
ガンダムアストレアTYPE-Zがわずかに後退する。
その隙を逃さず、響は天羽々斬を構え直した。
「行くぞ、パラディオス!」
ストライクガンダムパラディオスの両翼の粒子が天羽々斬にエネルギーが収束し、刀身の先から眩い光が伸びていく。
やがて、それは機体の全長をも超える巨大な光の刃へと変わる。
ストライクガンダムパラディオスが放つ、渾身の一撃。
対する拓哉も、こちらの変化を見て笑う。
「いいねえ……! そうこなくっちゃな!」
ガンダムアストレアTYPE-Zのトランザムが、さらに激しく輝く。
機体の周囲にGN粒子が渦巻き、GNバスターソードの刀身を包み込んでいき巨大なGNビームソードを形成する。
「こっちも、出し惜しみは終わりだ!」
響のブレイヴエンプレスに匹敵する拓哉の切り札であるエクスプロージョンノヴァ。
二機の間に、巨大な光の刃が向かい合う。
「行くぞ!」
「来い!」
「
「エクスプロージョンノヴァ!」
同時に、二機が踏み込んだ。
ブレイヴエンプレスとエクスプロージョンノヴァ。
超大型ビームソード同士が、正面から激突し
膨大なエネルギーが衝突すると周囲の空間を白く染め上げる。
二機の機体が押し合う。
ストライクガンダムパラディオスが前へ進もうとすれば、ガンダムアストレアTYPE-Zが押し返す。
ガンダムアストレアTYPE-Zが踏み込めば、ストライクガンダムパラディオスが刃を傾けて受け流す。どちらも譲らないし引く気もない。
まるで、互いの意地そのものをぶつけ合っているようだった。
「くっ……!」
エネルギーの奔流に機体が震える。
こちらの力に真正面から応じながら、わずかな隙を探り続けている。
長い付き合いだからこそ、分かる。
お互いに引く気はない。
なら、俺だって…
その時、視界の端に光が走る。
「沙希か!?」
G-アルケインフルブラスターの姿はまだ見えない。
それでも、長距離ロングライフルから放たれたビームだけがまっすぐにこちらへ飛んできていた。
反射的にソードドラグーンを展開する。
一基がビームの軌道へ滑り込み、直撃を防ぐ。
だが、彼女の射撃はそれで終わらなかった。
別方向から、二発目。
さらに、三発目。
姿を見せず、響がビームソードの押し合いに集中している瞬間を狙ってくる。
「…私は魚料理と肉料理どっちですか?」
「今その話!?メインじゃダメかな!?」
彼女らしい。
拓哉との勝負に見えても、沙希は二対一の戦いを最後まで崩さない。
ソードドラグーンを手動から自動防御に回しながら、ブレイヴエンプレスを握るストライクガンダムパラディオスの腕に力を込めた。
対するガンダムアストレアTYPE-Zも、エクスプロージョンノヴァの出力をさらに引き上げる。
「どちらかの粒子が尽きるまで……!」
「いいぜ! 最後まで付き合ってやる!」
二つの巨大な光の刃が、再び激しくぶつかり合った。
その瞬間。
[TIME OUT!!]
バトルシステムの終了を告げるアナウンスが、宇宙空間に響き渡る。
「「……あ」」
響と拓哉の声が、ほとんど同時に漏れる。
スクリーンが溶けてぶつかり合っていた光が消え、二機の機体が力なく筐体に落ちる。
少し離れた所で沙希の機体も長距離ロングライフルを構えたまま静かにカメラアイから光が失われていた。
三機とも、損傷は決して軽くない。
ミーティアは爆散し、ストライクガンダムパラディオスも各所に傷を負っており
ガンダムアストレアTYPE-Zの装甲にも無数の傷が刻まれ、G-アルケインフルブラスターも弾薬とエネルギーを大きく消耗していた。
けれど、誰も撃墜されてはいない。
勝敗はつかず時間切れ。
それが、この戦いの結末だった。
〜〜〜
筐体から離れると拓哉は大きく息を吐きながら椅子に腰を下ろした。
「……疲れた。お前、最後のあれは反則だろ。」
「拓哉だって、同じだろ?」
「そりゃ使うだろ。あんなの見せられたら、止まれるわけないだろ。」
「……ふたりとも、凄かったです。」
沙希が静かに言う。
「ミーティアを落としても全然止まらなかったです…」
「いや、かなり危なかったよ。最後の狙撃も、ドラグーンが間に合わなかったらどうなっていたか分からない。」
「……間に合うと思ってました?」
「間に合わせるしか無かったよ。」
沙希はいつもの調子で答えていて
その言葉に、響は思わず笑ってしまう。
「改めて頼もしかったよ。」
「……ふふ」
拓哉も、満足そうに笑っていた。
「ま、いい最終調整になったんじゃねえか?明日を前にして、これだけ本気でやれたんだ。悪くないだろ。」
「そうだな。ふたりとも、やっぱり強かった。」
「お前もな。」
拓哉が即座に返す。
「ミーティアを落とした後、あそこまで持ち直すとは思わなかった。最後のSEEDも、前より粒子調節がされていて崩せなかった。」
「……でも、ふたりでも勝てませんでした。」
沙希がぽつりと呟いた。
「勝ち負けを決めるための練習じゃないだろ?明日に向けて、今の自分たちを確認できただけでも十分だと思ってる。」
「……そうですね。」
沙希は少し考えてから、頷く。
「明日は、勝とうな!」
「おぅよ。」
拓哉が立ち上がり、拳を軽く握り響も同じく拳を握りぶつけ合う。
明日は地区大会。
三人で笑い合いながら、機体の整備へと向かった。
翌日のために、できることはまだ残っている。
機体の確認は最後まで手を抜くわけにはいかない。
地区大会まで24時間を切っていた。
6月の中旬から店舗異動して役職が上がったために色々と覚える事があってバタバタしていて中々投稿できなかったけど、19話です!
最近やっと落ち着いてきたのでぼちぼちガンプラ弄りも復活していこうかなって思ってます。近々劇中に出してるのを作りたい…
機体紹介!
ストライクガンダムパラディオス
武装:天羽々斬、ソードドラグーン×4、ビームサーベル×2
SP:SEED
響が一年の時に全国大会で使用していた機体。大きめな大会ではほぼ100%に近い出勤率を誇っていてその度に武装はメインである天羽々斬以外は変わっている。
本来ならソウルプリゲーションシールドや腰差しの天羽々斬真・疑など響を象徴する武装もあるのだが、今回はミーティアを使用していたので取り外していた。
一年の時に比べて射撃スキルは沙希との練習により向上しているものの低めではあるので、ビームライフル自体携行しない事が多い。