おっさんin幼女はロックベアを守った   作:親友気取り。

1 / 15
こちらの自作https://syosetu.org/novel/216450/の主人公をアークナイツ世界に漂流させた、セルフ三次創作的なものとなります。その点を留意してご覧遊ばせ。

忘れちゃったという人に簡単に主人公リコの説明を致しますと、魔法少女リリカルなのはの世界へPSO2の自キャラのボディを使って転生した感じの人です。
では、どうぞ。


EP1 南柯一夢
#0 プロローグ


 ………………

 …………

 ……

 

 

 

 

「──? ──」

「────」

 

 声が聞こえる。

 聞こえるが、知らん声だ。おっさんの。

 んー……てか今何時だぁ?

 いつも寝てるソファにしちゃ硬いし、なんか違和感が──

 

「──」

 

 ばごっ。

 

「いっっだぁ!?」

 

 朝から頭思いっきり殴る奴がいるか!?

 寝起きによ!

 

「なっ!」

「まだ生きてたのか!?」

 

 生きてるよぉ!

 つかもっかい言うがいきなり殴りやがって、ビックリしたじゃねぇか!

 

「よくビックリで済んだな」

「えへへっ」

 

 ずだだだだっ!

 今度は魔法チックな連射。痛いとです。

 硬いコンクリに背中を預け倒れながら、どんよりとした空を見上げる。

 塩対応でなんだか涙が出ちゃうわね。

 俺を痛め付けたなんかの兵士っぽい二人組は、俺が動かないと分かるや何処かへ去っていった。

 なんで殴ったん? と聞きたいが、あんなのに話をする気はない。

 

 しっかしなぁー。

 つかさ、なんで俺ちゃんこんなところにいるわけ?

 

 

 あ。どうもこんにちは、オリエンタルな味と香りのアルティメット美幼女こと八神リコです。

 昔はアークスやってたんですけど、まぁ色々ありまして。今は夜天の魔道書の騎士やってます。

 夜天戦隊ヤガミンジャーの追加戦士、ヤガミゴールドのリコです。

 今はとても、泣きたいとです。

 

 いつも通り家のリビングに置いてあるソファで寝てたのに、気が付けばなんか紛争地域のど真ん中みたいな所にいるし、折角会えた第一現地人に挨拶代わりに殴られるわ撃たれるわ。

 てか、俺って何。こういう所でも扱い雑なの?

 俺が何をしたっていうんだ。

 

「かなC」

 

 武器は無し。まぁあっても使わないが。

 防具も無し。まぁなくても大丈夫だが。

 というかそもそも。

 

「夢、かなぁ」

 

 にしては現実味溢るる。痛かったし。

 まぁともかくだ。

 現状把握は身一つでよく分からん所にぶっ飛ばされたということで締めて、これからどうするかなぁ。

 

 リコちゃんスペクタルアルティメットパゥワーでサバイバルでもどんとこいだが、こっから元の世界に帰還ってどうしたらいいんだろ。

 まずはどっかの組織とかに籍を置いて食と住をなんとかしたいね。

 元の世界でいうオラクルとか管理局みたいなの無い?

 

 

「……おなか、すいた」

「もう? ……仕方ないわね……」

 

 仰向けに倒れたまま静かなる悲しみに耐えてたら少女の声が聞こえてきた。

 また殴られても敵わんしこのまま青空になって様子を見よう。雨降りそうなほど曇ってるけど。

 何人もこの眠り妨げることなかれ。

 

「この人から貰いましょ」

「ごめんなさい……!」

 

 あら、わっちの体をまさぐってどしたの。

 くふふふ、こしょばゆいわ。

 んー、さっきの頭がパカパカパッションなメンズとは違ってもしや紛争に巻き込まれた一般ピーポーかや?

 死体漁りとは感心しない。だが分かるよ、生き抜くのに必死なんだろう。

 カッと目を見開きガシッと腕を掴む。

 ふはは怖かろう!

 

「ひぃっ!」

「ま、まだ生きてた……!?」

 

 生きてるよぉ!(二度目)

 

「ご、ごめんなさい! わたし達、お腹がすいてて、それでえと!」

「……ごめんなさい」

 

 なんで脅えるのさ。

 ほら、俺ちゃんかわいい美少女幼女よ? 女の子同士仲良くしようよぉ、みんなで幸せになろうよ。

 立ち上がって観察してみれば、お二人さんはまだ若いが俺より身長は幾分か上だ。俺がちっさいのもあるが見上げる形になる。

 というか、片や女子とは思えぬ高身長。ガタイも良いし俺の倍は質量ある。

 

 そして気になったのは、髪の毛にもこっと生えてるまるっこい耳。

 うむ。猫耳犬耳とは違うなんかだ。あんまり見かけない。

 

「あの……」

「あ、すまんすまん。ちょっと状況整理してて」

 

 かつてはアークス。耳程度なんぞや。

 俺の所属していたアンスールなんてムキムキボディのイオやマールーがロビーで踊り狂ってたんだ。今さら高身長や耳のひとつやふたつ驚かない。

 

「しかしお腹が空いてると申すか」

「あの、ごめんなさい……」

 

 ちなみにさっきからごめんなさいを連呼してる方が背の高い方。

 謝りっぱなしだけど気が弱いんかね。ガタイによらず……は余計か。

 対してもう片方はつんけん。黙って俺を監視というか警戒というかしてる。

 

「何か持ってたかな……」

 

 着ているスカジャンのポケットを探る。

 お昼寝してたままこっち来たと思うし、運が良ければ何かしら──。

 ……あ。

 

 

「チョコあったけど……」

 

 

 説明しよう!

 

 これは!

 

 皆さんご存じ!

 

 

 ク ラ リ ス ク レ イ ス

        の

      チ ョ コ

 

 

 なのだ!

 

 賞味期限を今年で6年超過する、クラリスクレイスのチョコ(2015)なのだ!

 まだ名前に「'16」とか書かれていない、アイテムとして実装された初年度産の期限がとっくに過ぎてるクラリスクレイスのチョコ!

 

 火山で貰ったクラリスクレイスのチョコ!

 溶けかけの若干臭いチョコ!

 

 

「いやごめん流石にこれは──」

「ありがとうございます!」

「ちょっ」

 

 いやまずいってそれ。不味いしまずいって。

 まずいし不味いしまずいって。

 

「おいひい……!」

「よかったわね」

 

 いいんだ。おいしいんだ。

 ワンチャン食おうとは思わない。だって、やっぱり臭いがヤバイし溶けかけてるし……。

 てか指についたの舐めるほどなの? 君味覚大丈夫かい?

 

「在庫あるしつんけんちゃんも食べる?」

「要らないわ。不味そうだし」

 

 普通に断られた。

 

「ひとまずありがとう。私はバンガー。そのおっきいのはログベルよ」

「なんか熊っぽい名前だな」

「熊?」

「なんでもねっす」

 

 惑星ナベリウスの森林エリアの奥に待ち構えるボスエネミー、ロックベア。

 それの亜種にバンガーベアとレア種にログベルトってのがいるんだけど、言ったって通じないだろうし。 

 

「ねぇ、ねぇ、もっとない?」

「ログベル、その辺にしておきなさい」

「ごめんなさい……」

 

 チョコの在庫は有るにはあるけど、これ二個目を流石に食ったら腹下すんじゃなかろうか。

 ていうかさ。

 

「逃げた方がよくね?」

 

 なんかよく分からんが、機械チックなメカマシーンに囲まれとるけど。

 ぜってぇこれ攻撃されるやつだわ。

 

 主に俺が集中的に。

 

 経験則的に。

 

 てなわけで。

 

「脱兎の如し!」

「わっ」「きゃっ!?」

 

 お二人を小脇に抱えて逃げるんだー!




バンガー ……妹。バンガーベアを擬人化したみたいな人。

ログベル ……姉。ログベルトを擬人化したみたいな人。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。