そのナニカは自らを『 』と名乗った。
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この惑星に漂流して162時間が経ちます。いえ、漂流という表現は語弊を生みますね。過疎惑星に間違えて来てしまったので帰りの列車を待っている次第であります。
一面に見渡す限り、星に照らされキラキラと輝いている海。でも、入ったら死にます。多分。
その中でポツンと、船みたいにプカプカと浮かんでいるのか地面なのかよく分からない島にある一軒の駅で私は帰りの列車を待っています。
そんな平和な惑星ですが、自律神経くんの悲鳴でうるさいです。常に夜なので、生活リズムが狂います。私の気まで狂う前に早く列車にはご足労をお願いしたいものです。
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饒舌な『 』は、こう続ける。
「でさぁ、俺が食ったモンは無くなっちゃうんだよね。」
私は相槌を打ちながらコーヒーに砂糖を入れ、スプーンでクルクルとしました。
砂糖がなくなったら私、コーヒー飲めなくなっちゃうだろうな。
「だから極力あまり食べないようにしてるんだけど、お腹空いちゃうものでしょ。」
「ふーん。じゃあ、今まで何を食べて来たの?」
「言っても、食べたものは消えちゃうから分からないよ。けどね、昔はこの惑星を照らしてくれる星があったんだよ。まあ、今はお姉さんがいるから寂しくないけどね。」
「はっはー。私はそんなんじゃ口説かれないぞ。」
コーヒーを、本来ブラックを飲めない人間がかっこよく振る舞うために我慢して飲むように、私も上品に飲みます。
「あと、どのぐらいでお迎えは来るの?」
「んーと」
私はカップを置いて左腕を直角に伸ばそうとしましたが、あろうことか先程までとは一風変わった音を立てながらカップをおいて、私はむせてしまいました。
「ねえ、もしかしてなんだけど、『ヶ月』と『時間』の間に他の単位ってあった?」
「なんで?」
「だって『時間』だけ多くない?」
「...まあ、当たってるんだけどさ。」
「...まあ、とりあえずあと109時間ね。」
「もうちょっとだね。」
本来ならなんて表現されてたのだろう。
なんて私は言っていたのだろう。
さっき、照らす星を食べたとか言ってたから、60時間で1星、的な単位になっていたのかな。
「もう、もっと災害見たいのを食べれないの?地震とか、火事、とか。」
「あまり美味しくなさそうだけど...」
「美味しいとかいう感覚なんだ。」
「『物理法則である側力』『東京都直下地震』『アンブローズ症候群』『人間ともう一つの高度な知的生物』」
「全然知らないなぁ。」
まあ、それはそうか。食べてしまったものは無くなってしまうのだから。比喩などではなく、そのままに。
けど、本来ならば色々なものがあったんだな、と私は言葉にしきれない余韻に浸った。
「話は戻すけど、29ヶ月ってお姉さんにとってどのぐらい長いの?」
「とても長いよ。早く、宇宙船来てくれないかなぁ。」