骨と卵   作:すごろく

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どうも、作者です。

実はお断りしとかないといけない事があるのです。
まだ思案中なのですが、このまま進んで行くと
オリジナルキャラが出て来ます。
そうです。
エンリちゃんの子です。

エー!?オリキャラ出るのー!?って方も
いらっしゃるかも知れません。
だったら最初にタグ付けとけって事ですよね。

分かります。

すいません。その気は全く無かったのです。
どうかご理解ください。

でわ、ごゆっくりお楽しみください。




その42 若さって素晴らしい。

「エルフさんたちがお目通りを願っております」

連合の今後について鈴木たちは中庭庭園で話し合っていた。

「娘ではないのか?」

ジルクニフは鈴木に問いかけ衛兵に命じる。

「通せ」

「良いのか?」

「別に聞かれて困る様な話でもないだろう。それに珍しいじゃないか」

エルフたちはオドオドしながらやって来た。

「何だお前たち。ここがどの様な席が知っているだろう」

鈴木は少しキツいめに言う。

エルフたちは余計に恐縮して下を向いてしまった。

「レイナースの話の件ではないのか?」

ジルクニフは努めて優しく語りかけた。

エルフたちは驚いてジルクニフを見た。

「やはりな。レイナースは部下だぞ?報告があるのは当たり前だ」

「レイナースが何か?」

「うん。例のエルフの国の事だよ」

「お前たち、その事か?」

今度は優しく問いかける。

「…はい。その…申し訳ありません…あの…大事な会議中なのに…」

「それはもう良い。要件を言ってみろ」

エルフの代表が意を決して話し出す。

「私たちを留学させて下さい!」

一同は互いに顔を見合わせた。

「ちょっと待て!なんだいきなり…順を追って話してみろ」

「レイナースさんからエルフの国を作る予定だって聞いたんです…それで…それで私たちも何か役に立つことは無いかって話し合って…」

今にも消え入りそうな声になる。

「流石、サトル様の娘さんですね。思い立ったら直ぐに行動に移す…そっくりですわ」

ラナーが呆れた様に笑い出す。

「全くだ」ジルクニフも追い討ちをかける。

「待て待て待て!ここで俺が引き合いか?」

「まあ、それより貴女たちこっちへ来てお掛けなさいな。そんな所で立っていたらお話し難いわ」

カルカが手招きして椅子を勧める。

「…いえ…そんな…ここで十分です」

「こらこら、こう言う時は目上の人の言葉に甘えるものだ。教えただろう?」

鈴木はサラリーマン時代に培ったビジネスマナーを村の娘たちに常から教えていたのだ。礼儀も知らない田舎娘と馬鹿にされない様にとの親心だった。

「口五月蝿い親父だなぁ」

「そ、そんな事あるか!大体だな…」

「サトル様、話が逸れていきますよ?」

ラナーが諌める。

「分かった、分かった。で?さっきも聞いたが何を勉強するんだ?」

「サトル様は言ってくれました。私たちの様な弱い者でも3人寄れば力になるって。それで3人で一生懸命勉強してエルフの国を引っ張って行こうって決めたんです」

「これはまた大きく出たなあ」ジルクニフは興味津々だ。

「政治の事やお金の事や…勿論、これまで以上に魔法の勉強もします!寝るのは馬小屋でも何処でも構いません、掃除でも洗濯でも何でもします!お願いします!ここで勉強させて下さい!お願いします!」

「眩しいのぉ」ドラウディロンは目を細める。

「そうだな…何でも出来ると信じて疑わなかった頃を思い出す」

「お前たち…そんな事を言う様になったか…」

「親父、面倒臭いから泣くなよ?」

「もう…陛下も必死なエルフちゃんたちを前にふざけ過ぎですよ?」

「すまん、すまん。あい、分かった。お前たちの留学を認めよう、その代わり期限付きだ。きっかり一年間で結果を出せ、出来なければ村へ追い返すぞ」

「…結果?」

「そうだ、結果だ。いつまでもダラダラとするのは性に合わん。1年経ったら試験をする、それに合格するのだ。出来るか?」

「おいおい、イイのか?」

ジルクニフの即決に逆に鈴木が慌てる。

「構わん、いや寧ろ面白い。奴隷だったエルフがアンデッドに拾われ、高い志を持って学び二度と間違いの無い同胞の国へと導く。こんな浪漫な話、他に聞いた事がない」

「確かに…エルフは人間と違って寿命も長い。一度確立した体制は崩れ難いから双方にとっても良い事だ」

「と言う事だ。部屋も与えよう、馬小屋に住まわせているなどと噂がたっては私の名に傷がつくじゃないか。仕事は…そうだな…それより誰に教育係を頼むか…」

「陛下、宜しければ私が」カルカが手を挙げる。

「「え?」」一同驚いたが1番驚いたのは当のエルフだ。

「それはいくらなんでも…皇帝のお妃様が我が子でもないのに自ら教鞭を取るなんて聞いた事ないぞ」

流石の鈴木も遠慮気味だ。

「アラ、連合の国は言い方を変えれば兄弟国です。我が国の民が子供なら、兄弟国の民は甥っ子や姪っ子ですわ。この子たちは私のお付きのメイドにして作法もしっかり教えます」

「カルカ…レメディオス姉妹たちと重ねたか?」

ジルクニフは問いかける。

「陛下にはお見通しでしたか」

「私たち3人も女でありながら力を合わせて必死にやってきました。サトルさんの仰る通り、1人では折れてしまいそうになる時も3人なら乗り越えられます。この子たちもきっとやり遂げてくれるでしょう」

「ジルには勿体ない奥さんですね」

「ラナー、何か言ったか?」

「さあ、娘たち。どうだ?」

鈴木はエルフたちの目を真っ直ぐに見据えた。

 

「「「お世話になります」」」

 

ーーーーー

 

「と言う事になった」

カルネ村へ帰る日、鈴木は皆を前に留学の話をした。

皆は黙って聞いていたがセリーが口を開いた。

「頑張ってね!応援する!」

その目には涙が溢れていたが声はしっかりしていた。

「頑張って」「しっかりね」「手紙頂戴ね」

誰言うともなく言葉が溢れる。

「巣立ちじゃのぉ」

ドラウディロンはまた泣いた。

「人口が3人減ってしまうけど仕方ないです」

「エンリちゃんはブレないねぇ」

「心配要らないって!直ぐに増えるからさ」

クレマンティーヌは嬉しそうだ。

「面白くなって来やがった」

「お前が面白がってもしょうがないだろ?」

「だってよガゼフ。なんか時代が動いてるっぽいじゃねーか。そこに居るってだけで興奮するぜ」

「そうですよ、ブレインさんの言う通りです」

「…お姉ちゃん?」

「え?…そうゆう事?」

ツアレは耳まで真っ赤になってしまう。

「クーレ?何の話だ?」

「アナタとサトル様は鈍いのツートップだからいーの!」

 

「さて、じゃあ帰るとするか!」

 

ーーーーー

 

「まさか漆黒が全滅とは………」

「正確には"全滅"ではありません、番外は謎の戦意喪失で魔物の1人に懐柔されたと報告が上がっておりました」

「余計悪いわ!2つの至宝も奪われたのだぞ!…それで?向こうの要求は?」

「第5席次の即時解放と村に今後一切関与しない事を示した文書を寄越せと。その両方を1ヶ月以内に履行しない場合は…」

「…攻め込む、か」

「はぁ…しかもバハルス帝国や竜王国、旧リエスティーゼ王国それにローブル王国の連名で書状が届いております」

「何っ!?」

「今回の侵攻は全く許し難い暴挙であり正義はカルネ村にある。仮に反撃に出る場合は全軍で支援に当たる。と」

「……ジルクニフめ!計りおったか…!」

「先の婚礼にも当国へ招待状は来ておりませんでした、完全に周辺より孤立したと考えます」

「む〜、この期に乗じてエルフどもが攻め込むかも知れん。そちらはどうなっておる」

「それが…あちらも何かあったらしく目立った動きはありません」

「どう言う事だ?」

「それが…情報不足故、詳細はわかっておりません。あくまで噂レベルですが…」

「この際、噂でも良い」

「末端の兵士が何者かの扇動で戦列から離脱している」

「なんと!敵前逃亡だと!?」

「余りにも荒唐無稽な話なので我らを油断させるための作戦ではないか、とも言われております」

「う〜ん、一体何が起こっていると言うのだ…」

「何にせよ、今、下手に動くと我が国の命取りになります。ここは静観が良策だと」

「静観とは聞こえが良いが、要するに大人しくして引き篭っておく、と言う事か…」

 

レイモン・ザーグ・ローランサンは力無く項垂れた。

 

ーーーーー

 

「え〜い!兵が逃亡しておるならまた作れば良いわっ!」

オッドアイのエルフは声を荒げた。

(ったく!どいつもこいつも出来損ないばかり!折角、我が血を与えても何の効果もありはせん!)

 

スレイン法国と長きに渡り戦争状態にあるエルフの王国、その宮殿で喚き散らすその男こそ強大な力を持ち独裁者として君臨している国王であった。

国王は血の繋がりこそが最強と信じて疑わず、国中の女性を手籠にしては孕ませていた。

我が子で最強軍団を形成し世界征服を目論んでいたのだ。

 

(それが何故だ?)

 

何人生まれても自分の力は引き継がれず、そればかりか国民の血が濃くなり過ぎていた。

インブリードである。

規格外の力を持つ者も居たのだが、性格が破綻していたり極端に虚弱だったりと弊害の方が多かった。

 

「陛下。お耳に入れたい事が」

恐る恐る側近が近づく。

「話せ」ぶっきらぼうに応じる。

「最近、前線の兵の中で逃亡する者が後を断ちません」

「馬鹿を言うな!我が子が親を裏切ると言うのか!?」

また怒鳴る。

 

(アンタがそう思ってても、向こうはそうは思ってねーんだよ!いい加減気付けよな!)

側近は心の中で毒を吐く。

「陛下、ここらで人間と和解しませんか?」

 

「馬鹿を言うな!裏切ったのは向こうだぞ!?」

ボルテージは上がる一方だ。

 

(馬鹿、馬鹿って1番の馬鹿はアンタでしょうが…)

「そうは申されましても長期の戦争で財政は圧迫され今や国民は食うにも困窮しておる状態です。一度国を建て直すと言う意味合いでも、是非とも和平への道を!」

 

「む〜、人間との間に出来た"あの子"さえ居てくれれば…」

 

国王は唯一と言って良い"成功例"を思い出し歯軋りを噛んだ。

 

ーーーーー

 

「はっくちゅん!」

 

「風邪ですか?」

 

「いや、問題ない。それよりコツを教えて」

 

「ちょっと!もう少し離れてよね!」

 

「ガキが色気付いて鬱陶しい」

 

「ア?ヤンのか?ゴラァ!」

 

(ヤレヤレです………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様でした。

エルフの王様って名前が出て来なかったんですよ。
オッドアイってのはあったんですが…。

あと、スルシャーナ様も出てきません。
地下に居るそうですね?
違いましたっけ?

じゃあまた、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
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