骨と卵   作:すごろく

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どうも、作者です。

妹とくれば次は姉です。
これはお約束です。

それにオマケを付けました。

次のお話しは構想は出来てるのですが
話が纏まっていません。
書き出しや展開も、です。
え?それって何も無いんじゃ?

でわ、ごゆっくりお楽しみください。


その44 姉。

「お姉ちゃん、ブレインさんとはいつから?」

セリーは紅茶を啜りながら極力普通に聞いた。

しかしツアレは何も気にしてませんよと言う様に答えた。

「ん?そう…ねぇ。意識しだしたのはアルシェちゃんとこの妹を助けた時…からかな」

(ナニ?それって随分前じゃない!)

「そ、そうなんだ。ハハ…全然気が付かなかったや」

「そりゃそうよ、お姉ちゃんだってそうだったんだって思ったの最近だし」

「そ、そ、それで…あの…さぁ…その…好き…なの?」

「好きよ」

(お姉ちゃんてこんな大胆な性格だっけ?)

「そ、そう。それは良かった(何が!)。安心したよ(私が妹だ!)」

「セリーには良い人居ないの?」

「私?居ない、居ない!」

「…そう。もしそんな人が出来たらお姉ちゃんにも教えてね?」

(はぁ〜心臓がバクバクするぅ〜、何で私がこんなドキドキしなきゃならないのよぉ〜)

「それでブレインさんは何て言ってるの?」

「彼は見ての通りよ。そんな器用な人じゃないから、あんまり好きとか愛してるとかは言わないわね」

そこでセリーは反撃に出る。

「ふ〜ん。じゃあキスとかもまだなんだぁ〜」

(これでいつものお姉ちゃんなら、キャ!なに言うのよ!セリーはオマセさんね!ってなる。ウン。)

「私たちは子供じゃないのよ?」

「エッ!?ま、ま、ま、待って!お姉ちゃん?」

「何を驚いてるのよ?私が初めてじゃないのは知ってるじゃない…」

「いやいやいやいや、そう言う話じゃなくて……」

「ごめんなさいね。そんな歳でおばちゃんって呼ばれるのヤよね?」

「……おばちゃん?」

「そうよ。私に赤ちゃんが出来たらセリーはその子に"セリーおばちゃん"って呼ばれるわ。だって、お姉ちゃんじゃ変でしょう?」

(落ち着け!落ち着け、私!整理して考えよう。お姉ちゃんとブレインさんは恋人同士、それで2人ともちゃんとした成人、私はおばちゃんに成る………えーーーっ!)

「お姉ちゃん!赤ちゃん出来たの!?」

「嫌ねぇ、もしもの話よ」

「なぁ〜んだ。びっくりしちゃったよぉ」

「でもね、お姉ちゃん、たっくさん子供産むんだぁ〜。それで村はもっと賑やかになって笑顔が溢れて…私は孫に囲まれてね、良かったなぁって死んで行くの」

「……お姉ちゃん」

「ハハ、ごめんね。変な事言っちゃって。でもあの時あの娼館で私は死んでたの、そしてゴミみたいに道に捨てられてた。それが今はこうしてる。セリーとも会えたし暖かいベッドもある。だったらね、私だけじゃなくもっと笑顔を増やしたいなって考えたの、だからお料理も勉強したしお裁縫も勉強した。私が子供を産めばきっと皆んなは喜んでくれる、笑い合ってくれる、そう信じてるの」

(やっぱ、お姉ちゃんには敵わないや)

「お姉ちゃん」

「なぁに?」

 

「頑張ってね!」

セリーは親指を立てた。

 

ーーーーー

 

「お!ネムじゃないか!何だこんな所で、1人か?」

鈴木は偶然を装って精一杯の演技をした。

今日もネムは独りぼっちで遊んでいた。

「…サトル様。最近はねウーもクーもお勉強ばっかしてるの…だからネムは独りぼっちなの」

(こりゃあ重症だな)

最初、村で助けた時から元気一杯だったネムしか知らない鈴木はそう思った。

「ネムもね、一杯勉強してるけど誰も褒めてくれない。アルシェお姉ちゃんは一杯褒めてるんだよ?」

「前はね、お姉ちゃんが褒めてくれたんだよ。ネム、偉いねって…でも」

「それはネムがもうお姉ちゃんになったからだろう?」

「ネム、お姉ちゃんじゃないもん!妹だもん!」

(昔先輩から聞いた話と似てるな…下が出来てから暫くして上の子が赤ちゃん返りしたって)

「そうだよな、ネムはいつまでもエンリの妹で2人とも俺の可愛い子供だ」

「今でも?」

「そうだとも。エンリが赤ちゃんを産んでお母さんになってもネムが大きくなって好きな人が出来ても、だ」

「でもお姉ちゃんはもうネムのお姉ちゃんじゃなくたったよ?」

「お姉ちゃんさ。だけど今はお腹に赤ちゃんが居るからな。赤ちゃんが出来るって事はな、それはそれは大変な事なんだぞ?なにしろ私だって命は生み出せないのだからな」

「でも…パン様は?」

「あれか…あれは、そうだな、でも魔法で生み出した訳では無いんだ。ん〜、そうだな…。!。神様、そうだ!神様が面倒見てやれって私に預けて行ったんだよ!そう、神様だ!」

「神様がっ!?本当ですか!?」

「そうだ。私がネムに嘘を言う訳が無いだろう?だけど、この事は神様と私だけの秘密だからな、ネムは特別だから教えたけれど絶対に他の者には言ってはいけないぞ?」

「…はい。ネムは特別…。特別…。」

ネムは呪文の様に特別を繰り返した。

「それでな、エンリの事だが、そんな訳で暫くはエンリはネムのお姉ちゃんはお休みだ。それはお母さんになるからな。ネムだって2つもいっぺんに出来ないだろう?」

「…それは」

「エンリだってそうなんだぞ?それにエンリはまだンフィーの奥さんって役もやってるんだからな」

「……お姉ちゃんはやっぱスゴイや」

「そうだな、スゴイな。でも、ネムだってスゴイぞ?」

「私が?」

「そうだ。よく頑張っている。ウーやクーの面倒も見てるし勉強もちゃんとしてると爺さんからも聞いてる」

「えへへ」

「それでな、実は今日はそんな頑張り屋さんのネムにご褒美をやろうと思ってたんだ」

「ご褒美?」

「そうだ。特別なネムへ特別なご褒美だ。欲しいか?」

「欲しい!欲しいです!」

「よーし!但し、これは私とネムだけの秘密だぞ?他の者が羨ましいがると強請られるからな、そうしたら特別じゃなくなる。それは嫌だろ?」

「ハイ!」

「じゃあ、私にしっかりと掴まれ。行くぞ!」

鈴木はネムを片手で抱き抱えフライを唱えた。

2人は見る見る天高く舞い上がる。

「うわぁ〜!スゴイ!もうあんなに村が小さくなったぁ!」

「さあ!もっと高く行くぞ〜」

2人は更に上昇し雲の上まで上がった。

それは文字通り雲ひとつない真っ青な空で足下の白い雲がまるで絨毯の様だった。

ネムは見た事もない、いや、夢ですら見た事もない景色に言葉を失う。

「どうだ?」

「…………」

「ハハ、言葉が見つからないか。こんな風景を見られるのはドラゴンとネムぐらいだぞ?」

鈴木はそう言って今度は急降下を始めると、そのまま今度は大森林を北へアゼルリシア山脈へと向かう。

途中で宙返りや急上昇などアクロバティックは飛行を楽しむ。

山々の頂きには雪が残り、空から見るその雄大な姿は圧巻だった。

「素晴らしい…」

見惚れてしまう大自然に鈴木も思わず言葉が出る。

ネムは瞬きも忘れてその風景を瞳に焼き付ける。

「さあ!今度は世界旅行だ!」

ゲートとフライを駆使してエ・ランテル、リ・エスティーゼ、バハルス帝国と空中散歩を楽しむ。

「沢山、人が居るんですね」

「そうだ。沢山の人が居る。良い人もいれば悪い人も居る。これからネムも沢山の人に出会うだろう。だけどな、忘れるな。私とエンリはいつでもネムの味方だ」

「……お…と…う…さん」

風に消されてよく聞こえない。

「ん?なにか言ったか?」

「ありがとう」ハッキリと大きな声。

「そうか!そうか!じゃあそろそろ帰るか!」

 

それから暫くしてネム・エモットは

幼女から少女へ階段を1つ昇った。

 

ーーーーー

 

「おーい!賢王よ!居るかー?」

洞窟の入り口で皺くちゃの爺さんの顔をした大蛇が中へ向かって叫んでいた。

「おーい!居ないのかー?」

 

「ったく…某の昼寝を邪魔するのは誰でござるか?つまらない理由なら命のやり取りになるでござるよ」

眠い目を擦りながら賢王と呼ばれた魔獣が姿を現す。

「おお!居たか!すまん、すまん。寝ておるとは知らなんだのでな」

(真っ昼間から寝るなよ!暇があれば寝てるとの噂は本当だったようじゃの)

「おや?これは珍しい、リュラリュース殿ではござらんか」

「名前を覚えていてくれたか」

「自慢じゃないが、某には友達がとても少ないゆえ」

「…ぐっ…そうか」

「それで?どうしたでござるか?」

「うむ。グがやられたのは知っているかの?」

「グ?誰でござる?」

「東の巨人じゃよ!ほれ、トロールの」

「ああ、ああ、あの乱暴者の!あやつ、グって名前だったでござるか…随分とシンプルな名前でござるなぁ」

「いや、あやつらの種族は短い…いや、そんな事はどうでも良いわい。端的に言うぞ、どうじゃ?其方と儂で森を支配せんか?」

「今でもこの辺りは某の縄張りでござるよ?」

「違う、違う。グが縄張りにしていた東の方面も儂らが頂こうと言っておるのじゃ。そしてついでに森の周辺の人間どもの村も潰してしまおうぞ」

「帰ってくれでござる」

「なに?」

「帰ってくれ、と言ったでござる」

「何故じゃ?森を我が物にしたくないのか?」

「森がどうのは関係ないでござるよ。周辺の人間の村が大問題でござる。森が欲しいのならくれてやるでござる、その代わり村を襲う件には某、一切関わりを持たないでござる」

「…何があった?」

「その"グ"とやらがやられた時にその村で騒動があったでござる。他にも雑魚が血の匂いで殺気立って居たでござるからな。それで様子を見に行って恐ろしいモノを見たのでござるよ」

「何を見たと言うのじゃ?其方程の魔獣が怖れるとは余程…」

「あの村には魔獣を通り越した魔物が居るのでござる。それも確認が取れただけで3匹、ウチ1匹は骸骨だったでござる。他にもとんでもない魔法を使う人間が複数と某でも見えない速さで動く人間がこれまた複数、とても勝ち目はないでござる。某は種族存続の使命もまだ果たしてないので死ぬのは御免被る、でござるよ」

「そんな事を言わずに!な?儂に良い案があるのじゃ」

「嫌だと言ったら嫌でござる!さあ!もう話は終わりでござる、帰って欲しいでござる!」

魔獣は大蛇を入り口まで押して出る。

そして勢い余って2匹は仰向けに倒れた。

「いったぁー!でござる」

そう言って空を見ると、そこに骸骨が飛んでいた。

「ブヒョー!でござるぅーっ!」

その声に驚き大蛇も同じ方向を見ると、骸骨が幼女を片手に抱え空を飛んでいた。

「…な…なんじゃ?あれは…」

「だからさっきから言っておろう?あれがその魔物でござる。きっと喰う為に何処かから攫って来たのでござる」

魔獣は頭を抱えブルブルと震え出した。

大蛇は半信半疑だったが、実際その目でみてしまったのだから信じない訳にはいかなくなった。

「…作り話ではなさそうじゃな」

「やっと分かったでござるか。友人として改めて忠告するでござる、あの村に関わりを持っては駄目でござる」

(あの様に高速で飛ぶ魔法なぞ見た事ないわい。こりゃ儂の使う魔法などでは太刀打ち出来ん)

「では仲直りに某が見つけたとっておきの木の実をご馳走するでござるかな」

そう言うと魔獣は頬袋から何やら木の実を取り出して大蛇に渡そうとした。

しかしそれは魔獣の唾液に塗れていた。

「…儂は木の実を食うと死ぬ病気なのじゃ」

大蛇はそう言い残して森の奥深く消えていった。

 

森の魔獣たちの姿を見た者はそれから居なくなり

伝説は謎に包まれたままになった。

 

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様でした。

西の魔蛇さんには有名な台詞があるので
言わせようかなっと考えたのですが
それだと再登板願わないといけなくなるので
話も広がらないし、その台詞だけのためになぁと
面倒…いや…泣く泣く諦めました。

と言うのは嘘で。
本当は森に逃げたアルシェたちを襲うのが魔蛇だったのです。そこで圧倒的なカルネ村パワーを見せつけられ、
そこであの台詞、の予定でした。
でも何故か書き終わってみると魔蛇の代わりに巨人が出てまして………。
アレ?って感じでしたよ。書いた本人が。

こんな作者ですが………

じゃあまた、よろしくお願いします。
ありがとうございました。

追伸。
誤字脱字→助かります。
感想→的外れな返信だったらごめんなさい。
お気に入り→もう200超えるかも!です。
しおり→ホント不定期更新ですみません。

いつもありがとう!
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