前回予告した通りです。
ご期待の声も寄せられましたが
はたして…。
でわ、ごゆっくりお楽しみください。
「ド、ドラゴンだあーっ!ドラゴンが襲って来たぞーっ!」
静かにカップを置きパンドラズアクターは微笑んだ。
「愛しの我が妻、そして可愛い妹たちよ…開演の時間です」
「な、何が起こるんですか?」
「なに、心配はご無用ですよ。ただマスターは今すぐに店を閉めて家の中でジッとしていて下さい。少し話の分からないドラゴンが来ますが我々が追い返します。それと…パイ、とても美味しかったですよ、シナモンもよく効いていました、これなら父上も楽しめそうです。どうもご馳走様」
コトりと白金貨を1枚、テーブルに置いた。
「…それではお釣りが用意出来ません」
「可愛い店員さんのお仲間にご馳走してあげてください。美味しいスイーツは心まで癒しますからね」
軍帽を深く被りなおし、袖の通っていないコートを翻す。
それが、彼のスタイル。
「さて…始めますか」
ーーーーー
「先ず、お名前からお伺いしましょうか」
正門正面で優雅にお辞儀をする。
「死にゆく者に名乗る名など持ち合わせて居らん」
「…そうですか、それは残念です。では…私はパンドラズアクター、至高の我が父、モモンガ様に創造されしナザリック宝物殿守護者。そして妻キーノと妹たちです」
「…我々も舐められたものだな。こんな得体の知れん奴と女が相手とは。これでは帰ってからの自慢話にもならん」
3匹のドラゴンは互いに顔を見てヤレヤレと首を振る。
「名無しのドラゴンさん。1つ提案があります。このまま帰るのであれば何も攻撃は加えません、お名前も聞いておりませんので何処の誰かも分からないとしておきましょう。どうです?」
「何を言い出すかと思えば…。では、我々も1つ提案をしよう。黙ってジルクニフの首を差し出せ、そうすれば城も街も破壊せずに帰ってやろう」
「成る程、成る程。皇帝の首を差し出せば大人しく帰る、と」
「我らはそこら辺の野生のドラゴンとは違う。評議国の誇り高いドラゴン、約束は守る」
「…断る」
「何?」
「断る、と言ったのです。誇り高いが聞いて呆れますね。それは首を差し出さなければ暴れるという脅しでしょう。力ある者がなき者を脅し奪う、それの何処が誇り高いと?」
「お前如きには分からん」
「ええ、分かりますとも。実績も何も無い自分の意見が通らないからと皮肉れて反旗を返しクーデターを企てる、そしてその為には罪の無い人たちの犠牲も厭わない。道端で駄々を捏ねて周りに迷惑をかける子供と変わりませんから」
「黙れ!大人しく話をしてやれば図に乗りおって!帝都諸共焼き尽くしてくれる!」
「…来ますよ」
パンドラズアクターは後ろへ小声で囁く。
「私がバハルス帝国皇帝ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクスである」
「陛下!」
エルフは驚いて城の塔を見る、そこには四騎士と共に仁王立ちの皇帝が居た。
「評議国のドラゴンとやら。一体何用かな?国同士の正式な会見なら先ず使者を立て口上を述べるのが慣例。それとも今回は本国とは無関係なのかな?」
「フン!口だけは達者だな…大方はその口でツアーも丸め込んだのであろうが我らはそうはいかんぞ」
「何か勘違いをしている様だが、私はツアー殿となんの約束も交わしておらん。共通の友を通じて友人になっただけだ」
「…フン。その友とやらの所へも今頃は」
「知らぬとは憐れなものよのう…。良かろう、してこれからどうするつもりだ?」
「知れた事。お前の首をもらうまで」
「やっても良いが、簡単に渡したのでは、その友が怒るのでな…少々抵抗させてもらうぞ」
「吐かせっ!」
ドラゴンは疾風の如く一直線へジルクニフへ飛ぶ。
そしてその爪を切りつけるその瞬間。
「申し訳ありませんが、今回の主役はこちらでして」
そう言うとパンドラズアクターは手にした剣で爪撃を防いだ。
「と言う訳だ。では、脇役はここらで退こう。後は頼んだ」
「逃げるのか!?」
「逃げる?一体誰から?貴様はここで死ぬんだろ?」
「なにっ?!」
「余裕はありませんよ!」
パンドラズアクターの斬撃が襲いかかる。
「させるか!」
ドラゴンは巨体を器用に動かして攻撃を避けた。
「…ほう。意外と身が軽いのですね」
「お前ら!かかれ!」
「「はっ!」」
残りのドラゴンたちがキーノたちへ襲いかかる。
「やれますか?」
「問題ない」
短い会話が交わされ、キーノたちも戦闘状態になる。
「では。始めますか」
パンドラズアクターは帽子を取って一礼をした。
(父上、お姿お借りしますよ)
「ナニ!貴様…何故ここに!?」
「私のドラゴンはどうですか?チェインドラゴンライトニング!」
「ぐはぁ!」
「では次です。ヘルフレイム」
「ガッ!ハァああああ!」
「おや?火龍だから効果は無いと思っていましたが…帰ったら父上に報告せねば」
そう言ってチラッとキーノたちを見る。
(やはり少しだけ押されてますね)
「では、そろそろ私たちは幕引きとしましょう。最後は父上の得意魔法で。グラスプハート」
ドラゴンが地響きをたて崩れ落ちる。
「お待たせしました」
「ダーリン!あいつらが生意気なんだ!」
「か弱い女性に暴力とは…いただけませんね」
クルリと回転すると元の姿へ戻った。
「お仕置きしてあげましょう。百烈剣!」
目の前のドラゴンはミンチになる。
「豪衝剣!」
衝撃波がドラゴンを斬る。
「無双転生剣!」
ゆらりとした動きから一転、稲妻の様な剣がドラゴンを斬る。
「ダーリン!凄い!」
キーノは大喜びだ。
「呆気なく終わりましたね。…そうですね。ジル殿も誘ってお茶の続きをしましょうか」
お疲れ様でした。
中途半端な出来ですね。
謹んでお詫び申し上げます。
かっこいい戦闘描写なんて無理でした。
と言う訳で短いのです。
じゃあまた、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
ごめんね。