ですが、5月から上映する場所が増え、そこに私の地元も含まれていた為、期待が一気に高まりました。感染防止を徹底して、絶対に観に行ってやります……!
これは、ミチコが癖毛の生徒……秋山優花里と出会う前のお話。
戦車道全国大会へ出場することになった大洗女子学園。抽選会を終えた帰りに、みほ達あんこうチームは戦車喫茶に訪れていた。
戦車喫茶『ルクレール』は個性的な店だ。店員が軍服のような制服を着ているだけでなく、呼び出し音も戦車の砲撃音にしているという徹底した店で、戦車の形をしたケーキが人気である。
みほ達がケーキを楽しんでいると、2人の生徒がやって来た。
「失礼する」
「あ、お姉ちゃん。それにエリカさんも……」
「久しぶりね、みほ」
姉であるまほと、かつて共に戦ってきたエリカ。黒森峰女学園の隊長と副隊長の登場であった。
「……元気にしていたか?」
「うん。りほお姉ちゃんも、毎日ビールを飲むくらい元気だよ」
「ふふっ、そうか」
「あ、あのっ!」
「ん? 君は?」
「私、武部沙織です。ずっと立つのも何ですし、良ければ座りませんか?」
「ふむ。通路に立ちっぱなしは迷惑か……。すまないな、お言葉に甘えさせてもらう」
こうして、初出場の学校と戦車道強豪校が相席になるという、不思議な空間が生まれたのである。
まほとエリカが相席になってから少しして、空気は和やかな物になっていた。
「戦車を金色とかピンクとかに塗るって、何考えてんのよ! んなこと
「しかし初心者だけの集団でありながら、あの聖グロリアーナを撃破する車輌も居たとはな。これは油断出来ないかもな」
「そうそう、それとね。マジノ女学院とも練習試合したんだけど、戦い方が変わっていて……」
練習試合の事で話し合ったり、
「マニュアル読んだだけで戦車の操縦を覚えたの? 私なんて覚えるのに苦労したのに……」
「大したことはない」
「でも麻子って、頭良い代わりに低血圧で遅刻ばっかするんですよ~!」
「おい沙織。そんな事を他人に言うな」
「ほう、君は戦車が好きなのか」
「はい! 班長殿と、たまに戦車談義で盛り上がっております!」
お互いの事を話したりなどして、
「初めて砲撃した時、胸が高鳴ってしまいまして」
「その気持ち、よく分かる。私も砲手をやった時があったが、命中した時は内心喜んだものだ」
「エリカさんエリカさん。その時の華さん、凄く色っぽかったんだよ」
「あー、何かそんな感じするわね、あの人」
和気藹々と過ごした。
そうして楽しい時間は過ぎ、お互いに別れる事になった。その時にエリカが、ある忠告をする。
「サンダースは、シャーマンを使ってくる傾向があるわ。バリエーションが豊富だから、戦術をよく練る必要があるわよ。それにサンダースには腕の良い砲手が居る。名前や容姿までは流石に教えられないけど、彼女には特に警戒することね」
「エリカさん……」
するとまほは、思い出したかのようにみほへ問いかけた。
「みほ。赤星小梅という生徒を覚えているか?」
「勿論! もしかして……」
「いや、戦車道を続けている。今では車長だ。みほの事を心配していた」
「そっか……」
「彼女に会いたければ、私たちの所まで勝ち進んでこい。行くぞ、エリカ」
「はい。……じゃあね、みほ」
まさか応援されるとは思わず、しばらく呆然としていたみほ。そこへ沙織が話しかける。
「凄いじゃん、みぽりん! お姉さんに、それも強豪校の隊長に『勝ち進んでこい』だって!」
「ますます負けられなくなったな」
「沙織さん、麻子さん……。うん! その為にもしっかり、作戦とか考えないと」
その時、華と優花里はある決意をしていた。
「(逸見さんが忠告する程の砲手さん……。集中力に、更に磨きを掛けなければなりませんね……)」
「(西住殿が少しでも作戦を立てやすくするには、やはり相手の編成情報が必要ですね……。かくなる上は……!)」
読んでいただき、ありがとうございます。
次回もお待ちください。