憧憬と劣等感   作:ゴールド@モーさん好き

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ユーノ君となのはが結婚して息子が産まれた世界です
それらをご了承の上お読み下さい


第1話

『家族の七光りがイキってんじゃねぇ!』

『お前なんて大した事なんかない』

『目障りなんだよ、自分じゃ何もできないくせに』

 

 

 

 

「うっせぇんだよ、クソが」

 

眩しい朝日、冷たい空気、〝どうしようもない事実〟がクソッタレな朝を教えてくれる。

重い足を何とか動かしながら顔を洗い、リビングへと足を運ばせる。

 

「んなこと、言われなくても知ってんだよ……」

「グラジおはよー」

「あぁ、母さんおはよう」

 

高町なのは、俺の母さんにしてエースオブエースと謳われる管理局の英雄。

 

「なんか暗いけどどうしたの?怖い夢でも見た?」

「もう、そんな歳じゃないよ。昨日少し寝るの遅かっただけだよ、父さん」

 

高町・S・ユーノ、僕の父さんで管理局が誇るアナログデータベース『無限書庫』の総合司書長。

 

「夜更かしもほどほどにしないと、またママに怒られちゃうよぉ?」

「う、それは嫌だな」

「ならしっかり寝るよーに」

 

高町ヴィヴィオ、僕の姉にして魔導格闘のトップアスリート。

 

この3人が僕、〝グラジ・タカマチ〟の家族だ。皆、自慢の──

 

『七光りが!』

 

「ッ!…」

「どうしたの?やっぱり怖い夢でも」

「いや何でもない!………ごっそーさん、ちょっと散歩行ってくる!」

「あ、グラジ!……もう、最近休日になると朝からずっとどっかに行って…どこに行ってるかも教えてくれないし心配だな」

「まぁまぁ、あの年頃の子は家族に触れられたくない事の1つ2つ当たり前なんだし仕方ないよ」

「そうかな…」

 

 

 

 

「くっうぁ…グッ!」

 

町外れにある廃ビル、俺は最近ここで特訓をしている。

 

「よし!結晶完成、次はコレを解放させながら魔法に…」

 

別に俺はこんな所で隠れて特訓何てしなくても本当は良いんだ、母さんは管理局の教育係的立ち位置に居る人だ。俺がお願いすれば母さんはその知識と経験を持って厳しく、けれど真摯に特訓を見てくれるだろう。けど、それは──

 

「ッ!しま」

 

俺がやっている特訓は〝魔力の圧縮物質化〟、及び〝その炸裂解放、魔法への使用〟。本来コレは強靭な魔法の杖(デバイス)と、優秀な魔導師が居て初めて成り立つ高等技術。一歩間違えたら己の身を滅ぼす諸刃の剣、故に少しでも集中を乱せば──

 

「がぁ!ヴゥッカハ、はぁはぁ…クソが」

 

こうなる。俺は解放した魔力を制御しきれずに、吹っ飛ばされて柱にぶち当たる。

 

「デバイスは、問題無いんだ。問題なのは俺自身……ちくしょう、ちくしょうちくしょうちくしょう!」

 

自分の無力さに、自分の凡才加減にどうしても…嫌になる。

 

「泣いてる暇なんて、無いだろ……やるぞ、もう一度だ」

 

俺は再度魔法を行使する、全てはあの背中に追いつく為に──誇れるように。

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