旧ボーダーの帰還者 作:しゃけとにじます
忘れてたけど、トリオン量はとりあえず千佳程ではないが化け物級って設定で、大量のトリオンのぶち込みと単純な破損でトリガーが壊れた的な予定である。多分
「お、大人になったらあんた、あたしと結婚しなさいよね!」
そんな風に、五年とちょっと前のあたしは精一杯の勇気を振り絞って同い年の好きな男の子に告白のようなものをした。今振り返ってみるとおかしな告白だが、あの頃のあたしと彼は客観的に見ても正直半分ぐらいは付き合っていると言っても過言では無い関係だったし、あいつもこの後「いいよ」と笑顔で言ってくれたのを覚えている。
そんな良い思い出……でもそれが同盟国との戦いの前日であり、あいつが行方不明となった日の前日でも無ければ、もっと良い思い出だったのだろう。
そう、あいつがいなくなってからの五年が経つ。
ボーダーも大きく変わった。
あたしは必ず、あいつを救ってみせる。
迅さんはあいつの未来が見えなくなったって、遠回しに言えば死んだ可能性が高いって、そう言ったけどあたしにはあいつが生きているって分かっている。だってあいつはあたしに嘘をついた事がない。そんなあいつが、私にこう言ったんだ。
「俺は絶対桐絵の所に帰ってくるよ。だって俺のサイドエフェクトがそう言ってんだもん」
だからあたしは信じてる。
でも───待ってるだけなんてあたしらしく無い。
だから私の方からあいつに会いに行くんだ。
だから待ってて。
「これは、本当にそういう事……なんだよな」
迅悠一は自身の見た未来に驚き、疑った。
ボーダーS級隊員の迅悠一には、人の少し先の未来が見える。
それはサイドエフェクトと言う、高いトリオン能力を持つ人間に稀に発現する特殊能力の一つだ。そしてこの未来視というサイドエフェクトは、ほぼ確定している未来などは年単位などかなり先まで見えるが、逆に不確定な未来は近い将来までしか見えていないというものである。
そして当然、死んだ後の人間の未来は見えない。故に五年前、行方不明となった二歳下の後輩を死んだ可能性が高い、いや小南には悪いと思いつつも心のどこかでは既に死んでしまったと思っていた。それが生きていた。黒かった髪が白くなったりと当然五年前と全てが同じでは無いが、記憶の大半を失ってもそれでも帰ってきてくれた事は嬉しい。
しかし───こちらもあの時と同じじゃない。
今のボーダーは近界民に対しての態度はかつてとは真逆。
戻ってきた彼はともかくその隣にいる誰かを含め、どうすれば良い未来に出来るか、それを考える為に迅は未来を見続ける。
「で、久しぶりの日本はどんな感じだった?」
こちらの世界に共にやってきた小学生、いや中学生にも見えるくらいの白髪の少年、空閑遊真が俺に話しかけてきた。
「なんだかすっごく懐かしい気がするよ。後はボーダーの基地があんなに変わってたのは驚いたけどね」
五年も経てば様々な事が変わるのは突然だ。もしかしたらもう昔の基地は無いのかもしれない。今日の放課後に念の為見ておいてもいいだろう。いや、それよりもどうやってみんなに帰ってきた事を伝えればいいのだろうか。見た感じあの建物には入り口は見当たらなかったから、おそらく別の場所に出入り口があるんだろうと予想はつくが、そういうのは無断では入っちゃいけないだろう。
五年前とはいえ俺もボーダーだったのだし、こういうのは顔パスで入れないのだろうか。いや流石に無理か、というか最悪みんな俺の顔を忘れているのかも知れない。いやそうじゃなくとも俺の見た目はかなり変わってしまったと思うし、分からなくとも仕方ない。
「じゃあそろそろ時間だし、俺は中学校とやらに行くよ。一応ミニレプリカ渡しとくから何かあったら連絡よろしく」
そう言って遊真は学校の方へと走り出した。
この場所からは遊真の中学校の方が遠いので遅刻させてしまうかも知れないと思うと申し訳ない。後なんか遊真は今日なにかやらかすってサイドエフェクトが言っているし、不安だなぁ。
まぁやらかしそうなのは俺も一緒だし、これ以上考えても仕方ないだろう。急がないと俺も遅刻しそうだ。
走り出しながら俺はこれからのことを考える。
五年前に一緒に戦ってたみんなとまた会いたい。空閑さんの息子である遊真も最上さんには会いたいって言ってたし、俺の場合、特に会いたいのは桐絵とか正宗さんかな。
桐絵とは何か大事な約束をしていた気がするし、正宗さんは両親が死んだ後の面倒を見てくれたし、また一緒に古い映画を見たいものだ。
彼の名前は城戸友里。
現ボーダー本部最高司令官、城戸正宗の親戚にして五年前、同盟国との戦争にて行方不明となった者である。
小南先輩筆頭に旧ボーダーもろとも主人公を曇らせたかったから色々書いてたら眠たくてこんなふうになってしまった。
主人公は多分こんな設定
イメージとしてはスクライドのシェルブリット最終形態のような黒トリガーと旧ボーダー時代のあんまり機能してないトリガーを持っている。
右手と右肘の間から先は義手で右目は義眼。どっかの国の技術を使ってるから一応触ったり見えたり出来る設定。
何度か記憶を失っており、現在もあんまり憶えていない為旧ボーダー時代の仲間が死んだことを知らない。その為ボーダーのトリガーの痛覚設定が壊れていることを知らず、痛いのがデフォルトだと勘違いしている。
ボーダーがまだ近界民との橋渡しのようなものだと勘違いしている。