旧ボーダーの帰還者 作:しゃけとにじます
例えば主人公の水着選びとか、カップルなんですか?の下りとかをメインにして、尚且つ主人公視点なので話はすぐ終わると思います。
学校が終わり、俺は集合場所まで勢いよく走った。
学校からだと少し時間がかかったが、言われた場所の近くまでは来れた。流石に少し疲れた事や人が多いことから、走りから早歩きぐらいにスピードを抑えようとした時、ズドン! と少し先の路地裏から大きな音が聞こえた。慌ててそこに移動するが、その間に三回ほど同じ音が聞こえる。もしかしたらと思いつつ路地裏を見ると、四人の男が遊真の前で倒れていたのだった。
どうしてこうなったんだと聞こうとした時、隣から眼鏡の少年が声を上げた。
「うわっ!? なんだこれ!?」
「大丈夫だオサム。って隣に友里もいるじゃん」
「この人が!?」
「え? え?」
俺だけがあまり分かっていないのだが、とりあえず……彼がボーダーの人なのだろうか? 申し訳ないがあんまり強そうには見えない。まぁそんな事は置いといて、とりあえず今はこの場から離れる事にした。
坂道を登りながら、今日あったことを互いに話していた。
この眼鏡の人は、三雲修という名前で遊真のクラスメイトだそうだ。しかもどうやら遊真が面倒をかけたそうで、一応年上である俺も謝っておいた。後俺の分までハンバーガーを用意させてしまったみたいで、礼も言って近々返すと言った。
そして遊真と三雲からトリオン兵を倒したことを聞いたのだが、様々なことが分かった。どうも三雲はボーダーなのに近界民が人であることを知らず、トリオン兵を近界民だと思っていたらしい。それどころか複数の世界があることすら知らないという。
一体どういう事なのか。これはもしかすると直ぐにでも会いに行った方がいいんじゃ無いだろうか?
尽きない疑問を抱えつつ、三雲が凄く質問したがっていた。二人にばかり説明させてしまって、俺の事は名前しか言ってない。遊真がどういう説明をしたかは分からないし、今度は俺が喋る番だ。
「ええと、聞いてばかりで悪かった。改めて自己紹介すると俺の名前は城戸友里。遊真が世話になったみたいだし、質問なら答えられる範囲ならなんでも答えるよ」
三雲は「城戸……?」と呟いたが、頭を勢いよく左右に振った。
そしてこちらをしっかりと見て質問してきた。
「あの、城戸さん……空閑から聞きましたが貴方は空閑と違って、近界民じゃなくて日本人なんですよね?」
「あぁそうだよ。俺は普通に日本人で、この白髪も遊真とは理由が違うけど元々は黒だったしね」
俺がそう答えると、遊真は「だからそう言ってんじゃん」と気楽そうに呟いた。
「でも、空閑と一緒にこっちに来たんですよね。その……それってもしかして城戸さんは……」
三雲が何かを言いづらい事があったのか言い止まってしまった。
何に配慮したのかは俺にはよく分からないが、問題ないからそのまま話して構わないと言った。
「その……城戸さんは近界民に攫われて、帰ってきたって事なんでしょうか?」
あぁそういう事か。
これは俺の方が気付くべきだった。
まぁでも、彼の望むような言葉は出ないのだが。
「俺は多分そう言うのじゃないよ。みんなを守る為に一人でに敵の国と戦おうとしていた事、それを漠然としか覚えてないんだ」
「そ、そうで……え、戦うってもしかして城戸さんはボーダーなんですか!?」
「あーなんていうかボーダーかって聞かれてるとちょっと違うんだよなぁ」
「ちょっと……ですか?」
「何というか……多分今のボーダーが出来上がる前のボーダー、つまり旧ボーダーには所属してたけど、今のボーダーとは何にも関係ないよ。何せ五年こっちには居なかったし、帰って来たら前とは全然違うから驚いたよ」
「そ、そうなんですか。あっそういえば城戸さんって、もしかして城戸司令と同じ苗字ですけど、やっぱり親戚だったりするんでしょうか?」
「城戸司令……ってもしかして正宗さんのこと!? もう四十歳超えてる筈だけど、元気にしてる!?」
「あっいや僕自身は会った事ないので……」
「あっ、そうかごめん……」
政宗さんの名前が出てきて思わず驚いてしまった。
しかし今のボーダーが旧ボーダーを元にして出来てると言うのなら、城戸さんや最上さんが役職についているのも当たり前だ。もしかしたら桐絵も……いや流石に桐絵は無いか。俺と同い年だし。成長してもあんまり変わらなさそうなイメージあるし。
でもだとしたらやっぱり謎だ。
近界民が人間だってボーダーの人が知らないなら、どうやってボーダーは地球と近界の橋渡しをしているのだろうか。ボーダー全員に知らされてないのか、それとも単純に三雲が知らないだけなのか。
このままじゃ遊真をボーダーに連れて行く事なんて出来ない。だけどみんなは一体どうして、この様な事をしたのか。俺はそれを知る必要があると思った。
身体の傷の原因は半分ぐらいエネドラのせいである。
多分次の話は、木虎とイルガーのとこになります。