機動戦士ガンダムSEED もう一人の英雄 作:どこかの超電磁砲
アークエンジェルに三人の歌姫が舞い降りていた頃、キラの幼なじみでGAT-X303イージスのパイロットであるアスラン・ザラはラウ・ル・クルーゼと共にプラントへ査問会の為に帰還していた。やがてそれが終わり、アスランはヴェサリウスへ乗艦しようとしていた。
「アスラン」
「っ!?父上……!」
最高評議会の一員で父親であるパトリック・ザラが。アスランは驚くも敬礼する。
「ラクス嬢のことは聞いているか?」
「?……いえ、何も」
「追悼式典の準備のために、ユニウスセブンに向かっていた視察船が消息を経った」
「え……それは!」
「ラクス嬢の他にも、マリア嬢とシェリル嬢も乗っていた」
「お二人もですか……」
自身の婚約者でありプラントでは三大歌姫の一人であるラクス・クラインが行方知らず。更にはマリア・カデンツァヴナ・イヴとシェリル・ノームまでがいない。
「ラクス嬢はもちろんだが、二人も行方知らずだ……分かるな?あとは頼んだぞ」
「……はっ」
パトリックはそれを告げた後、その場を後にする。ラクスとマリア、シェリルが行方知らず……不安を抱きつつもアスランは彼女達の探索の為にヴェサリウスへ乗り込む。
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「(なんであの三人が!?……よりにもよって、何故貴女がいるのですかシェリル!)」
アークエンジェル内ではプラントの三大歌姫の身柄をどうするかで話し合いが行われていた。そして民間人として素性を隠しているレイラはイレギュラーな事態に少々パニックを起こしていた。レイラは幼少期にラクス・シェリル・マリアとよく遊んだ仲だ。特にシェリルとは大が付く程の親友の関係……今現在彼女はザフトであることを隠してアークエンジェルにいる。もし彼女達に素性がバレ、ザフトだと知られたらどうなるか……
「(なんとか会わないようにしないと……)」
現在3人は部屋にいる……取り敢えず制限が設けられている分なんとか身バレは防げるだろうとレイラは考える。
「嫌よ!嫌ったら嫌!」
「いい加減にしろよ!あれも嫌、これも嫌って、ワガママ過ぎだ!」
「まあまあクリス」
食堂から言い争う声が聞こえた為、レイラは気になり中へ。そこではクリスとフレイが互いににらみ合い、口喧嘩していた。
「どうかされたんですか、ミリアリアさん?」
「え?うん、まあね」
ミリアリアによればラクス・シェリル・マリアに食事を届ける為にクリスとフレイが搬送係になったのだが、コーディネイターを嫌うフレイはそれを嫌がる。クリスはそんなワガママなフレイに苛立つ。
「コーディネイターの所に行くなんて嫌よ!恐くて、たまったもんじゃないわ!」
「人が下手に出てりゃ、ワガママばっかり言いやがって!コーディネイターとかナチュラルとか関係ない……アイツ等だって生きてるんだ!アタシ等は同じ人間――『なわけないじゃない!』っ!」
「コーディネイターなんて!『コーディネイターがどうかしたの?』っ!?」
クリスとフレイが言い争い、キラとショウマも食堂へ入る――――そして、クリスとフレイの間に割って入ったのはプラントの妖精ことシェリル・ノームであった。
「ちょっと嫌だ!なんでザフトの子が出歩いてるのよ!?」
「さっきから何言ってるのよ……物陰から聞かせてもらったけど、アンタみたいに偏見を持つ人がいるから、戦争は終わらないのよ。益々激化するだけ」
「「「「……」」」」
シェリルの言葉に食堂にいるキラ達は黙るしかなかった。だが、フレイがまだ何か言うおとしていたが、それに構わずシェリルはニコニコしながらレイラの肩を叩く。
「なにしてるの?レ・イ・ラ♪」
「……あ、あはは……」
「(知り合い?)」
いたずらっ子のような笑みを浮かべるシェリルにレイラは困ったように笑う。ショウマはそんな二人に首を傾げる。