機動戦士ガンダムSEED もう一人の英雄 作:どこかの超電磁砲
「なかなかやる!」
「さすがは正真正銘のコーディネイターか。やっぱり、半端もんじゃ足止めにもならないか!」
爆散する地球軍の戦艦。それに構わずイージスとブリッツはビームライフルを撃ち合いながら戦闘を継続する。ブリッツはランサーダートを放つが、イージスはMA形態へ変形すると、スキュラでランサーダートを破壊する。
「「……!」」
焦るのも束の間、ショウマとアスランが互いを警戒する中、アークエンジェルからエールストライクが出撃する。シェリルとラクスから解放されたキラは少し疲れているが、シェリルとラクスの歌声に癒されていた。
「(やらなくちゃ……あれは……ショウマ、それにアスラン!)」
『もう1機いたか!』
『叩くぞ!』
「っ!邪魔をしないでくれ!」
ストライクに気付いた2機のジンは重斬刀を構える。一方でアークエンジェルもまた襲撃に合っている先遣隊を助けるのに必死だ。マリューとナタルが交互に指示を出しながら、砲撃を繰り返す。
「ヴェサリウスよりミサイル!こちらに向かって来ます!」
「ブリッツ、ストライク、ゼロは!」
「ブリッツとストライク、両機共に敵MSと交戦中!……!メビウス・ゼロ被弾あり!帰投します!」
マリューの中で次第に焦りが増してゆく。次々と撃墜されてゆく先遣隊の艦……頼りになるブリッツとストライクは交戦中、ゼロは被弾……状況は酷くなるばかりだ。そんな時、ブリッジにフレイが入って来た。
「パパは?パパの船は!」
「っ!?今は戦闘中です!非戦闘員はここから出て!」
マリューがフレイにそう言うが彼女はそれに構わず動こうとしない。CICに座るサイは彼女をブリッジから出そうとする。
「フレイ、今ここにいちゃ駄目だ……一緒に出よう」
「でも!キラや、あのショウマって子は何してるのよ!?」
「キラもショウマも戦ってるよ……だから」
「離して!離してよサイ!」
ブリッジから出るフレイ。サイは彼女をブリッジから出すと、CICへ戻る。フレイは父親の安否が気になり不安しかない……だがそんな時だ……歌が聞こえたのは。恐らくはあの3人の中の1人……ラクスが歌っている。
「そうよ……その手があるじゃない」
――――――――――――――――――――
《ショウマ!イージスは僕が!ショウマはアークエンジェルの方を!》
「了解だ……キラ、頑張れよ」
《―――うん》
イージスと交戦していたブリッツはストライクと交代して、アークエンジェルと先遣隊の艦に取りつこうとするジンにビームサーベルで応戦してゆく。状況を知ろうとアークエンジェルに通信を繋ぐショウマだったが……
《この子を殺すわ!パパの船を撃ったら、殺すってそう伝えて!》
《やめるんだフレイ!》
《…………》
「(あのワガママ娘……いらんことしたな……くそ!)」
どうやらアークエンジェルのブリッジもトラブルに見舞われていた。ブリッジではマリューやサイがフレイを落ち着かせようとするが、フレイは聞く耳持たずでラクスを殺すと言うことを聞かない。
「いいから早く!じゃないと―――『動かないでください』ひぃ!?」
「「「「「……!?」」」」」
「ラクス様を離してください、フレイ・アルスターさん……!」
「レイラさん……貴女……」
そんな身勝手なフレイにレイラは我慢出来ずに懐に隠した拳銃を構えた。ブリッジ内が凍り付き、ラクスは心配そうにレイラを伺う。ブリッジが静まり返る中で、ヴェサリウスが主砲でフレイの父親が乗っているモントゴメリを撃ち抜いた。
「あああ……あァァ……!」
「フレイ!」
「ちぃ!」
フレイが錯乱する中で、ナタルはコンソールを操作してザフトに通信を繋いだ。
「ザフト軍に告ぐ!こちらは地球連合軍所属、アークエンジェル。当艦では現在、
シーゲル・クラインの令嬢、ラクス・クラインを保護している!及び、シェリル・ノームとマリア・カデンツァヴナ・イヴも保護している!」
ナタルの通信にショウマ・キラ、ザフト軍の戦闘は止まる。