機動戦士ガンダムSEED もう一人の英雄 作:どこかの超電磁砲
「キラ、ここに飯置いとくぜ」
「ありがとうトール」
夜になり、キラはまだ外で作業していた。宇宙での戦闘による心の傷はなんとか安らぎご飯も食べれるようになった。トールがキラの元へご飯を届けに現れ、キラはそれを受け取る。
「(そう言えばショウマ……大丈夫かな……あれから見に行ってないけど)」
「ここにいたのねキラ!」
「……フレイ」
トールと入れ替わるように現れたのはフレイ・アルスターだった。キラはいきなり現れたフレイに不信感を抱いた……今までコーディネイターの自分やハーフコーディネイターであるショウマやクリスに近付かなかったフレイが何故今さらここに……と。
「実はね?キラに謝りたくて」
「謝る?……フレイ、その腕に付けている物……」
「ん?……ああ、元々私が持ってたものなの」
フレイはミサンガをキラに見せた……だがキラはそのミサンガには見覚えがあった。そのミサンガはクリスがショウマから貰った物だ。何故それをフレイが持っているのか……
「フレイ!何処にいるんだ!」
「サイ!……ああ、もう、しつこいな!」
「(……明らかに変……だよな)」
サイの声に苛立つフレイ……サイとフレイは婚約関係にあるはずなのに、何故かサイの声を聞いて嫌そうな表情を浮かべるフレイにキラは警戒心を抱いた……フレイに再び問いかけようとした時――――
「空が……空が燃えてる!」
「……!」
笛の音が聞こえた――――――一方で、クリスはショウマに付きっきりになっていた。あの宇宙の戦闘から地上に降下した後疲弊で倒れたショウマは一度も目を覚ましてなかった。
「ショウマ……ショウマ……お願いだ……目を覚ましてくれ……」
「…………」
「アタシ……お前ばかりに負担掛けちまった……ショウマ……目覚ましたら何でも言うことを聞いてやる!……だから……」
「―――――なら、クリスのおっぱい……触りたいかな」
「……っ!?」
何時までも目覚めないショウマにクリスは彼の手を取り、ずっと名前を呼んでいた……すると、そんなクリスの頭を撫でたのは紛れもなく目を覚ましたショウマだった。
「っ……このバカァ!!」
「ふぐっ!?」
「全く……心配ばかり……かけやがって!」
「す……すまない……」
「今回ばっかりは本当に心配したんだからな!?」
「…………」
「……ショウマ?」
「クリス、近くにフレイはいるか?」
「?……アイツなら外にいるぜ?アイツがどうかしたのか?」
「――――クリス、これから言うことは内緒で頼む」
ショウマは倒れた経緯をクリスに話した。自身がフレイからレイプされたことを話し、それが原因で精神に異常をきたして倒れたのをショウマは告げる……もちろんそれを聞いて黙っているクリスではない。
「一発殴ってやる!」
「待てクリス」
「なんでだよ!?……だって……だってショウマはアイツからひどいことされたんだぞ!それを黙ってろって言うのか!?」
「クリスがそれを言ったところで、艦の人達が信じると思うか?……どうせ、あのワガママ娘が上手いこと言って嘘を付くだろう。それに証拠だってない」
「っ……」
「……怒りが収まらないのか?」
「当たり前だ!……くっ」
「ならクリス……俺を癒してくれ」
「は、はぁ?……なんだよいきなり……」
「あんな女に抱かれて、気持ちいい訳ないだろ?……頼む……それに俺も……さ」
ショウマは笑ってはいるが無理にその表情を作っていることを知っているクリスは深呼吸して、ショウマを抱き締めた。
「……怖かったよな、ショウマ……大丈夫……アタシがいるからな」
「クリス……ありがとう……」
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ジブラルタル基地―――――レイラは自身の愛機となっているゼダスの整備を自らおこなっていた。ゼダスはイージスを元に造られた試作型のモビルスーツであり現在2機しか建造されていない貴重なゼダスを赤服である自分が受け取ったというプレッシャーがレイラにのし掛かっている。
「ゼダス……さすが高性能……G兵器にも劣らない力です……」
イージスの変形機構を参考にゼダスには高機動形態がある……しかも大気圏内でも飛行出来る。レイラは一足先に"砂漠の虎"と合流する為にジブラルタルから飛び立つ。
「(ショウマさん……もし貴方がいるなら……今度は私が助ける番です……)」
《レイラ機、発進どうぞ》
「―――レイラ・マルカル、ゼダス出ます!」
高機動形態へなり、レイラのゼダスが飛び立つ。ゼダスを加速させて、レイラは自由自在にゼダスを操る―――――。