機動戦士ガンダムSEED もう一人の英雄   作:どこかのシャルロッ党

27 / 29
PHASE-25「怒りと買い物と時々虎 2」

 

 

沢山の買い物を終えたショウマ・クリス・キラ・カガリはひとまず休憩の為にカフェで一休みしていた。普通の買い物ならまだしも、フレイが図々しくあれこれ買って来いと指示を出しており、クリスはそれが気に食わなかった。

 

 

 

「アイツのなんて買わなきゃいいのに、なんで買うんだよ…」

 

「ほら…一応、仲間だしさ…いくらサイ達が言ってもフレイがあんな感じだから…」

 

「クリスから聞いていたが、フレイってやつは注文が多すぎる。化粧水だとか、香水があるもんかよ」

 

「所詮はお嬢様だからな。まあいいさ…お!腹を空かせて持っていればなんとやらだ」

 

 

 

熱さと疲れでクタクタになっているキラ、クリス、カガリをよそにショウマは運ばれてきたケバブに目を輝かせる。

 

 

「ショウマ、お前ケバブ知っているのか?」

 

「前になんかの本で見て知ってる!なあカガリ、ケバブはチリソースとヨーグルトソースどっちが美味いんだ?」

 

「そんなもん決まっている!無論――『ヨーグルトソースさ!』ああ、ヨーグルト……はあ!?」

 

「「うわ!/うお!?」」

 

「いきなりなんだよ!?」

 

 

突然割って入る人物がいた……サングラスにアロハシャツ&膝までの短パンの男。いかにも胡散臭さそうな男はびっくりするキラ、クリス、ショウマをよそに続ける。

 

 

「ケバブにはヨーグルトソースさ!チリソースなんて有り得ないぞ?」

 

「何処の誰か知らんが、ケバブにはチリソースだ!!部外者は引っ込んでろ!」

 

「何を言うかね!ケバブにチリソースなんて、この料理に対する冒涜だね!」

 

「だから!私は――『死ね!コーディネイター!!』…!?」

 

「伏せろ!!」

 

 

カガリと男が言い争っている中、一人の客が銃を向けて発泡。ショウマはクリスと共に伏せて、キラも机を盾にして隠れる。

 

 

 

「蒼き清浄なる世界の為に!蒼き清浄なる世界の為に!」

 

「このコーディネイターが!!」

 

「まじかよ…!」

 

「ショウマ!」

 

「だな…!」

 

 

客を装っていたのはブルーコスモスの刺客。ショウマとキラは即座に動くと蹴りや拳をお見舞いする。

 

 

「クソがァァァ!!」

 

「カガリ!」

 

「きゃ!?」

 

 

一人の男が拳銃を乱射。その弾がチリソースの容器に当たり中身が出て、カガリに掛かる。ショウマはすかさず落ちていた拳銃を拾って発泡。

 

 

「ぐっ!?」

 

「観念しろ……ここには一般人もいるんだ……争いなら他でやれよ」

 

「ひぃ!!」

 

 

ショウマは殺意を込めた眼差しでそう言うと男を開放した。男は怯えながらも逃げ出した。

 

 

「はぁ……」

 

「―――――さすがはショウマさんですね……変わっていませんね」

 

「!!……れ、レイラ…さん…」

 

「お久しぶりです、ショウマさん」

 

 

背後から声を掛けられ、振り向くショウマは思わず驚愕する……何故ならそこに居たのは以前アークエンジェルから逃した、レイラ・マルカルだったからだ。

 

 

「ご無事ですか?バルトフェルド隊長」

 

「大丈夫だ。彼等のおかげで無傷さ」

 

「バルトフェルド?……バルトフェルドだと!?」

 

「……おや?びっくりするのも無理ないか……」

 

 

アロハシャツのサングラス男の正体……それは砂漠の虎こと、アンドリュー・バルトフェルドだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。