機動戦士ガンダムSEED もう一人の英雄   作:どこかの超電磁砲

35 / 44
PHASE-33「すれ違う2人」

 

 

「ショウマのバカ……アタシの側に……いろよな」

 

砂漠の虎とレセップスを突破したアークエンジェル。ショウマが赤いMS(エピオン)で砂漠を後にした事を聞いたクリスはずっとブリッツのコクピットに閉じ籠もっていた。ショウマとの戦闘で乗機を破壊されたレイラは再びアークエンジェルで捕虜として囚われていた。アークエンジェルは現在、中立国が連なるインド洋を抜けてアスラカを目指していた。

 

 

「(ショウマ、君は何処に行ったんだ……)」

 

海を眺めながら、キラはショウマの行方を心配していた。砂漠でバルトフェルドとアイシャの搭乗するラゴゥを行動不能に陥れて待っていた矢先にショウマが行方知れずという事態だ。ストライク、ブリッツの2機はあるが今はキラのストライクしか動かせない。

 

 

「ショウマ……」

 

「アイツの事が心配なのか?」

 

「カガリ…」

 

「まあ心配だよな。友達がいきなり居なくなったらさ」

 

砂漠での戦闘で共に行動をする事になったカガリが声を掛ける。2人は海を眺めながら話を続ける。

 

 

「(なによ…ショウマって子が居なくなってキラに近付けると思ったら!)」

 

 

フレイはようやく邪魔なショウマが居なくなり、キラを利用しようと近付くがキラは戦闘を幾つも経験しているがメンタル面は落ち着き、カガリやトール達との関わりで自分を保てていた。フレイはそこに付け込もうとしたが、キラ自身もフレイに関してはいい印象を抱いておらず寧ろ彼女と喋ろうともしなかった。

 

 

『私以外の転生者などいらない!!』

 

「ちぃ!」

 

 

一方でブーストレイダーに搭乗してゼイドラと交戦するショウマは苦戦を強いられていた。空戦用複合兵装アドラーを振り下ろしてゼイドラの右腕を破壊するが、ゼイドラは素早く背後を取るとビームマシンガンを放つ。

 

 

『私の計画の為に消えて!』

 

「通信…相手は女かよ…!」

 

『私のゼダスをよくも破壊してくれたわね!』

 

「なるほどな。ゼダスはお前が造ったのかい……」

 

 

ブーストレイダーはアドラーを捨てて、両腕に装備された腕部クロー ザラストロでゼイドラの左腕を破壊する。そしてシュラークを放つ。

 

 

『私はキラと生きる!その為にはァァァ!』

 

「ごちゃごちゃと!やかましいわ!!」

 

蹴りをお見舞いし、シュラークでゼイドラの装甲を焼き尽くすブーストレイダー。半壊してもこちらに向かうゼイドラにショウマは頭部増設光学兵器ユニット ミーミルの標準ゼイドラに向ける。

 

 

『死になさい!』

 

「……自分なんていない方がいいと思った事もある。だけどさぁ……クリスが待ってんだよね……」

 

 

脳裏に過るのはクリスと過ごした数年間――――そして彼女の笑顔。今もアークエンジェルにいる彼女に会うまでは死ねない……ショウマは冷たい眼差しを向けてミーミルを放つ。

 

『そん…な……!』

 

「悪いな。これ以上俺達の存在でこの世界を滅茶苦茶にする訳にはいかない。特にお前は争いを生み出す存在だ」

 

ミーミルから放たれた膨大なビームはゼイドラを包み込みやがて爆発する。コクピットでその光景を目の当たりにしたショウマの眼差しは冷たい。

 

「クリス……」

 

幼馴染の名を呟き、ブーストレイダーを地上へと降ろす。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。