人機重唱シンフォギア―Sinfonia×Rize―   作:ブレイアッ

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予約投稿間違えたのは気のせいだよなぁ!?

エイプリルフールで嘘をついて良いのは午前中だけって言われたので。でも本編のようで一部ダイジェストでございます。

ところで予告編の投稿時間。3/31の23時59分なんですよ。



【コラボ回】『ゼロワンに変身する少女』

 それはある日のこと。

 

「おつかい、ですか?」

 

「そうだ、シンフォギアとの共闘を前提とした新型レイドライザーを二課まで届けて欲しい」

 

「それってかなり重要なやつじゃないですか!? アルバイトに任せていいんですか刃先生!」

 

「お前なら問題無いという私の判断だ。不満か?」

 

「うっ……、それは……」

 

 唯阿に頼られてると分かって、ちょっぴり嬉しくなる。

 

 そんなこんなでやって来たおつかい当日。

 

「自転車で運ぶって何か格好付かないなぁ、あー早くバイクの免許取りたーい!」

 

 腰にゼロワンドライバー。それを上着で隠し、新型レイドライザーを入れたリュックを前のカゴに入れ、自転車を車と同じ速度で走らせる彩夢。

 本気になれば時速60キロくらいなら出せるその健脚は健在。速度だけなら自転車でもバイクと遜色無いくせにバイクに拘るのはゼロワン専用バイク、ライズホッパーへの憧れからか。

 

「ッ!?」

 

 突如、交差点をトラックが飛び出してきた。幸いにも交通量が少なく、被害は無いようだが──運転席には黒い炭がこびりついていた。

 

「ノイズにやられたのかッ!?」

 

 運転手は運転中にノイズと接触し、炭素に変えられたのだ。その結果、主を失ったトラックはブレーキを踏まれること無く、そのまま走り続けている。

 

「って、止まれなーい!?」

 

 並走していた車が急ブレーキで止まったにも関わらず止まれない自転車。ブレーキレバーを引いても何の抵抗も感じないのは、ブレーキが壊れた事を意味していた。

 

「ええい、変身ッ!」

 

《プログライズ!》

 

《ライジングホッパー!》

 

 咄嗟に変身し、リュックを片手に自転車を乗り捨て跳躍。

 横転した自転車はガリガリと音を立てながら滑り、植え込みにぶつかって止まった。

 

「ありゃサヨに怒られる……って、今はそんな事よりトラックを止める事を最優先!」

 

 暴走する無人トラックの前に立ちはだかり、ドライバーのキーを押し込む。

 

《ライジングインパクト!》

 

「止まれぇええええッ!」

 

 左足を軸に、右足での水平蹴り。

 トラックと激突。

 

 その瞬間、ゼロワンの視界を白が埋め尽くした。

 

「……え?」

 

 それは、ほんの一瞬。

 

 しかし、異変は確実に起きた。

 

 

 

 その場に残されたのは、止まったトラックと。

 

『どうした、何があった! 返事をしろ彩夢!』

 

 カシャン、と落ちた彩夢のZAIAスペック。

 通信越しに聞こえる刃唯阿の声、それに返事をするはずの彩夢の姿は、そこには無かった。

 

 

 

 

 

「どこだ、ここ……」

 

 色が戻ると、彩夢は知らない街にいた。

 変身は解け、手にはリュック。

 

 今いる場所を調べようとして、ZAIAスペックが無いことに気付く。仕方ないので上着の内ポケットからライズフォンを取り出し、現在地を検索しようとして。

 

「け、圏外……!? はっ、てことはまさか!」

 

 ゼロワンドライバーに触れ、意識を衛星ゼアに飛ばそうと試みるも失敗。

 

「まさか、飛電の人工衛星が軒並み動いてない……? じゃあヒューマギアはッ」

 

 辺りを見渡す。

 しかし、異常は何も無い。と言うよりも。

 

「ヒューマギアが……いない……!?」

 

 そこは、ヒューマギアのいない世界だった。

 

 

 

 

 

 飛電彩夢が迷い込んだ、ヒューマギアのいない世界。

 しかし、ノイズの驚異はその世界にもあった。

 

「ノイズだぁー!」

「逃げろぉぉおっ!」

 

 当てもなく逃げ惑う人々。

 逃げた先に待ち構えていたノイズに触れられ、炭素と変えられていく。

 人が人を押し退け、転んだ誰かが怪我をする。

 

「ヒューマギアがいないだけで、こんなにも被害が……ッ!」

 

 衛星ゼアと繋がれない以上、彩夢はゼロワンに変身出来ない。

 足を怪我した少年を()(かか)え、ノイズから逃げる。

 

 しかし、逃げた先には牛の角のような物を持った芋虫に似た巨大なノイズ、ギガノイズが待ち構えていた。

 

「嘘だろ……」

 

 絶対絶命。その時。

 

 バイクの駆動音と共に、ブロンドの髪を靡かせ、彩夢とノイズの間にバイクに乗った少女が割り込んだ。

 

「ら、ライズホッパー!?」

 

「大丈夫か?って、ゼロワンドライバー!?」

 

 白いパーカーに紺のワイドパンツという飾り気の無いシンプルな格好にブロンドのロングヘアー。ライズホッパーに乗った少女は彩夢の腰に付いたドライバーを見て目を丸くするが、すぐにため息をついた。

 

「あんの駄目神め、また変なことやりやがったな」

 

「何でライズホッパーに……いや、それよりも君! この子を連れて安全な場所に! ライズホッパーの走破力なら確実にノイズから逃げ切れる!」

 

「大丈夫だ。ノイズは俺が倒す」

 

「ノイズを倒すって……」

 

 少女がポケットからプログライズキーを取り出すや、起動スイッチを押す。

 

 

アウェイクン!

 

 

 すると、プログライズキーが消え、少女の腰にゼロワンドライバーが現れた。

 

「なっ」

 

 驚愕する彩夢を背に、『ライジングホッパープログライズキー』を取り出し、起動。

 

 

ジャンプ!

 

 

 流れるような動作でドライバーにスキャンする。

 

 

オーソライズ!

 

 

 上空から現れた巨大な黄色いバッタ。『ライジングホッパーライダモデル』が少女を守るように立ちふさがる。

 

「変身!」

 

 掛け声とともにキーをドライバーに装填。

 

 

プログライズ!

 

 

 ライダモデルが飛び跳ね、少女の上に来ると、空中で分解しパーツがその体に装着される。

 

 

飛び上がライズ!ライジングホッパー!

 

 

A jump to the sky turns to a riderkick.

 

 

「君は、一体……」

 

「仮面ライダーゼロワン。それが俺の名だ!」

 

 彩夢の前に現れたのは、もう1人のゼロワン。

 

 

 

 

 

 少女の変身したゼロワンは、ドライバーのキーを押し込む。

 

ライジング!インパクト!

 

 黄色い光のラインを軌跡と描き、ギガノイズに急接近するやその巨体を蹴り上げ、跳躍。ギガノイズより高く飛び上がり、太陽を背に蹴りを放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライジング!インパクト!

 

 

 ギガノイズを蹴り抜き、爆散。

 

「よっしゃあ!『グキッ!』足が!?」

 

 着地と同時に足を挫き、少女は盛大にこけた。

 

「あの攻撃。位相差障壁で軽減しきれないダメージを与えてるんじゃない、位相差障壁そのものを無効化させてるんだ。

 オレのゼロワンとはシステムの根本から違う。でも、アレは間違いなく、ゼロワンだ……!」

 

「いつつ・・・久しぶりに足くじいた・・・」

 

 土煙の中から現れた少女は、ブロンドのロングヘアーに付いた土埃を払う様子も見せず、男らしく彩夢の前に立ち、手を差し出す。

 

「俺は継菜(つぐな)(まな)。ま、駄目神の被害者同士、よろしく」

 

(駄目神って何だ……?)

 

「よ、よろしく……」

 

(女の子の手なんだけど、なんだこの違和感……)

 

 見た目は愛らしい女の子なのに心は日本男児と言わんばかりの言動に違和感を覚えつつも、この世界の仮面ライダーゼロワン、継菜真の手を取った。

 

「あっ、わりぃ、電話だ。非通知・・・ってことは駄目神か、文句言ってやる」

 

(ライズホッパーが小さくなってライズフォンに変形した!?)

 

 驚く彩夢を尻目に電話相手に容赦の無い物言いで通話する真。

 最後は相手に切られたらしく、ため息をついた。

 

「あー、駄目神が言うには、お前は並行世界ってのから来たらしい。んで、帰る手段は現在進行形で考えてるってさ」

 

「はい?」

 

「しばらくは帰れないって事だな」

 

 彩夢の大声が、街中に木霊した。

 

 

 

 

 

 基本電子マネーの彩夢はライズフォンが使えない事により、この世界で文無しが確定。日も暮れたため、真の家に泊まる事になった。

 

「玄関で突っ立ってないで、早く上がったらどうだ?」

 

「いや普通さ、初対面の男性相手に、うちに泊まるか? なんて言わないよね。やっぱり野宿を」

 

「俺は前世も中身も男だから気にするな」

 

「少しはッ! 自分の見た目をッ! 気にしてくださいッ!」

 

「そうは言われてもなぁ・・・」

 

 

 

 

 

 そして現れる謎の敵。

 

「哲学の鎧は初めてか? 小娘」

 

「クソ・・・ッ!こんなところで・・・ッ!」

 

 変身出来ない彩夢を戦わせるわけにはいかない。その思いで彩夢に黙って戦いに赴いた真は、「人間からの攻撃を無力化する」という哲学兵装の全身鎧を身に纏った男に一切の攻撃を無力化され、男の一撃を受けて地に倒れ伏せる。

 変身は解け、服はズタズタ。頬につけられた傷から流れた血が肌を┃伝《つた》い、赤い雫となって地に落ちた。

 

「さぁ、絶滅の時だ。2つの世界を衝突させ、総てを絶滅させるッ!」

 

「そうはさせるか!」

 

 声と共に投擲したリュックが男の鎧にぶつかり、しかし何ら傷を与えること無く落ちる。

 

「ほう、我に歯向かうか小僧」

 

「バカ野郎!何で来た!彩夢!」

 

「例えゼロワンに変身出来なくても、オレはッ!」

 

《レイドライザー!》

 

「ぐっ……これが、レイドライザーの破壊衝動!?

 がっ……ああああああああッ!」

 

 レイドライザーには、負の感情を暴走させて恐怖心や痛みを軽減させ、限界を超えた力と破壊衝動を引き出す機能がある。

 江井を始めとするレイダー部隊のメンバーはこの破壊衝動に耐える訓練を行っているため、暴走する事は無い。

 しかし、ノイズと戦うために23年前の初期型よりも強化されているこの破壊衝動は、始めて装着する者を傷付けかねない強力な物だ。

 普通は、耐えきれずに気絶する。

 

 青い左目が、赤く発光する。

 

「オレは……ッ! オレに出来る事をッ! オレが成すべき事をッ!」

 

《ジャンプ!》

 

 破壊衝動に何とか耐え、ライジングホッパーのプログライズキーを起動。レイドライザーに装填する。

 

「実ッ、装ぉおおおッ!」

 

《レイドライズ!》

 

 サイレンのような音と共に、彩夢を赤と黄色の光が包む。

 

《ライジングホッパー!》

 

「実装完了……ライジングホッパーレイダー!」

 

 

 

 

 

「何故だ、何故、我がダメージを負う!? 哲学の鎧を纏った我が、何故だぁッ!」

 

「はは、分かんねぇだろ。オレも分からねぇ!

 でも、分かってる事はただ1つ!

 オマエを止められるのはただ1人、オレだッ!」

 

《ライジングボライド!》

 

 

 

「すげぇ・・・あたっ」

 

 戦いの行く末を見守る真の頭に、茶封筒が落ちた。

 

「こんな時にあの駄目神は・・・!」

 

 茶封筒を開け、中身を取り出す。

 中には一通の手紙と、白いプログライズキーが入っていた。

 

 

 

 

 

「ぐっ……ああッ!?」

 

 必殺技が激突する寸前、レイダーへの実装が解け、彩夢の蹴りは鎧に防がれた。

 バチバチと火花を上げ、レイドライザーが煙を上げる。

 

「ぜぇ、はぁ……カカカ。力尽きたか。人ならざる力は相当に堪えたようだなぁ!」

 

「がっ!?」

 

 男に腹を蹴られ、吹き飛ばされる。

 

「よっ、と」

 

 そんな彩夢を受け止めたのは、傷だらけの真だった。

 

「大丈夫か?」

 

「だ、じょぶ……です! アイツに攻撃を通せるのは、オレだけだから。オレが、やらないと……」

 

「そいつは違うな」

 

 

アップデート完了

 

 

「今からは俺も、だ」

 

「え?」

 

「あの神様が頑張ったみたいでな、お前のゼロワンドライバーをこっちの世界でも使えるようにしたらしい。ただし、時間制限アリ。3分だ」

 

「3分……」

 

「それと、お前が帰れる方法が分かった。つーか、あの鎧が神様の力に干渉してうまく力を行使出来ないらしい」

 

「つまり、あの鎧をぶっ壊せば、オレは帰れるってわけだ」

 

「やれるか?」

 

「当然」

 

《ゼロワンドライバー ver.2 !!》

 

アウェイクン!

 

 2人並び、ゼロワンドライバーを装着/出現させる。

 

《ジャンプ!》

 

ブレイク!

 

 彩夢がライジングホッパー、真がスマッシュガングニールのプログライズキーを起動。ドライバーに翳す。

 

《オーソライズ!》

 

オーソライズ!

 

 上空から落ちてきた巨大なバッタが土煙を上げて着地。ギギィと鳴き、2人の周りを跳び跳ね回る。

 真のドライバーから光が放たれ、人型のライダモデルが現れる。それはガングニールのシンフォギアを纏った立花響によく似ていた。

 

「「変身ッ!」」

 

《プログライズ!》

 

シンフォニックライズ!

 

 それぞれのキーをドライバーに装填。変身する。

 

《飛び上がライズ! ライジングホッパー!》

 

《A jump to the sky turns to a rider kick.》

 

 飛電彩夢が纏うは本家本元のそれに限りなく近い、ライジングホッパーのゼロワン。

 

Dwelling in a fist! スマッシュガングニール!

 

Balwisyall Nescell gungnir tron.

 

 継菜真が纏うは独自の進化を遂げたガングニールのゼロワン。

 手足にガングニールのシンフォギアに似た装甲を纏い、仮面の下に隠す物は無いとばかりに素顔を晒したそれは、異形のシンフォギアと呼ぶべきか。

 

 並び立つは飛電彩夢のゼロワンと、継菜真のゼロワン。

 同じ名を冠していながら、全く異なる2人のゼロワンだ。

 

「「お前/オマエを止められるのはただ2人、俺/オレだッ!」」

 

 2人のゼロワンが駆け出した。

 

 

 

 

 

「何故だ、何故小娘の攻撃まで我に傷を!」

 

「俺のゼロワンは神様の力で改良した不完全な聖遺物ってやつでな、そのおかげで一時的に神様パワー上乗せなんて裏ワザが出来るのさ!」

 

「まさか、人ではなく神の力とでも!?」

 

「残念、そいつは俺もよく分かんねぇ!」

 

「ふざけるなぁ!」

 

 

 

 

 

「行くぞ彩夢、コイツで!」

 

「あぁ! 決めるッ!」

 

 2人同時にドライバーのキーを押し込む。

 

 

 

   ライジング

    

 

 

ガングニールインパクト!

《ライジングインパクト!》

 

 

 2人のゼロワンによるダブルライダーキックにより、哲学の鎧は砕け、爆発した。

 

 

 

 

 

 戦いが終わり、鎧の力か何と無傷の男を彩夢が持っていた手錠で拘束。真が呼んだ二課の者達によって連行された。

 

「お前、手錠なんて持ってたんだな」

 

「レイダー部隊は人工知能特別法の違反も取り締まっててね、場合によっては逮捕も許されてるんだ」

 

「俺より働いてる感あるなお前・・・」

 

 突然、真のライズフォンが着信音を鳴らし、勝手に繋ぐ。

 

『真ちゃん真ちゃん真ちゃーん!』

 

「だあぁ!うるせぇ!」

 

 ライズフォンから聞こえてくる女性の声。真の態度からして駄目神とやらのものだろう。

 

『いやー助かったよ!これでそこの子を元の世界に返せるよ~!』

 

「おー、そりゃ良かった」

 

『それじゃあ、ほい!』

 

 彩夢の足下に真っ黒な穴が現れる。

 

「は?」

「え?」

 

 そのまま彩夢の体は重力に従ってヒュウと真下に。

 

「落とし穴あああぁぁぁぁぁ……!?」

 

 彩夢の声が小さくなり、聞こえなくなると穴は消え、元の地面に戻った。

 

「嘘だろぉぉおっ!?はっ?こういうのってもっとあるだろ!別れの言葉とかさぁ!?おい駄目神ぃ!」

 

『仕方ないじゃない。あなたのドライバーに私の力を上乗せさせたり、あの子のドライバーをこっちで使えるようにしたり、こっちだって大変だったのよ?』

 

「知らんわもう!ちょっと尊敬した気持ち返せ!」

 

 

 

 

 

 気がつくと、彩夢は元の場所にいた。

 落ちていたZAIAスペックを拾い上げ、耳に付ける。

 並行世界で数日過ごしていたにも関わらず、こちらでの時間は数分程度しか経過していなかった。

 

『彩夢!』

 

「も、もしもし刃先生?」

 

『良かった、繋がったか。緊急時出撃だ。お前のいるすぐ近くでノイズが発生。B班が出撃して交戦中だ。ゼロワンで援護に向かってくれ』

 

「了解ッ!

 …………あの、ところで刃先生?」

 

『どうした?』

 

「レイドライザー、壊しちゃいました……」

 

『…………任務が終わったら二課の技術開発局に来い』

 

「ひっ、りょ、了解ッ! 至急、現場に急行しまーすッ!」

 

 

《ダッシュ!》

 

 

 

戦姫転生ゼロフォギア&人機重唱シンフォギア―Sinfonia×Rize― 完?

 

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