無個性オリ主が共にヒーロー目指す!   作:チェリオ

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 すみません。
 体調不良とか関係なく投稿遅れてしまいました…。


第51話 鍛錬再開

「まず最初に言っておくが俺は個性を伸ばす鍛練は行わない」

 

 体育館γには飛び入りも含めて扇動主導の放課後に特訓を受けようと集合した面々は、扇動の第一声に面食らってしまっていた。

 参加を表明したのは爆豪を除くヒーロー科一年A組だが緑谷は八木との話で、上鳴は扇動のアドバイスを受けて開発工房へ向かったので今回は不参加である。

 疑問と驚きを向けられるのは当然の反応。

 人手不足で協力を頼まれたエクトプラズムとセメントスは先に話を聞いていたから驚く事はなくとも、これに対すて扇動がどう答えるつもりなのかと興味津々と言った様子で伺う。

 視線を浴びる扇動は普段通りの態度で答えを口にする。

 

「過去に全身に酷い火傷を負った事で発汗機能が壊死し、運動などしたら冷やさなければ体内に際限なく熱が籠り続け、最悪人体発火に繋がる恐れがあると医者に宣言された男がいた。激しい運動をするならばと数分という短い時間制限を設けられたが、男は限界を超えてまで戦い続けて最終的に自らの炎によって倒れる事に…。

 相澤先生みたく個性を強制的に止めるとか、後の頃を考えた用意は出来ないし、知識はあっても教員としての経験無い俺が無暗に出力を上げるとか言った限界に挑むな無責任な事はやりたくない。

 なので基本アドバイスや特訓メニューの考案、個性の使い方は教える」

「「「個性の使い方?」」」

 

 これもまた当然の疑問...いや、先程以上に疑問に思っている。

 個性が発現して十数年。

 超常の力と言え長年連れ添った身体の一部。

 使い方と言われてもピンと来ない者が多いが、それは当たり前のようにしているだけで理解している訳ではない。

 医者の不養生ではないが自身の身体だからと言って理解している者はほとんど居ないだろう。

 そう言う反応するよなと扇動は一同を眺めて切島へと視線を止める。

 

「切島、一発殴るが良いか?」

「え?ああいいぞ……よっしゃ、来い!」

 

 ノリの良い切島は勢いよく返事をすると両腕を硬化させてガードの体制を取って、いつでも殴って良いぞという風に待ち構える。

 しかし扇動は殴りかかる事はせず、そのまま言葉を続ける。

 

「なんでガードしたんだ?」

「ん?扇動が殴るって言ったんだろ?」

「そうだ。だが殴るとは言っても受けろとは言ってねぇ。硬化は高い防御力を誇る個性だ。だからこそ(・・・・・)受けるって認識がねぇか?」

「…お、おう」

「相手の攻撃を防げるってのは心強い手札だが、受けねぇことが一番良いに決まってんだ」

 

 異論はなかった。

 切島の例に確かにと納得する者もいれば、自身に当てはめる者も僅かながら居る。

 一層強まる視線を受けて少しばかり嬉しそうに扇動は笑う。

 

「常識のように思い込んでいる個性への認識や小技であろうとも手札に成りえる技術などなど―――持ってないがゆえに気付ける範囲で教える。それでも良いなら参加してくれ」

 

 ここで降りる者は一人も居らず、早速どんなのが待っているんだと期待や不安を浮かべるがいきなり無茶をさせる筈もなく、始めに行われたのが準備体操の軽いストレッチで拍子抜けと感じるものが大半。

 ただ八百万や轟、切島に麗日と体育祭前からのメンバーだけは、準備体操を終えればどんな鍛錬を言い渡されるかと身構えていた…。

 

 

 

 口田 甲司は不安を抱えていた。

 ヒーローになる為にはもっと強くならなきゃいけないなんて事は、ヴィラン連合による襲撃事件を受けて実感はしている。

 だから今回のような特訓をするのならと参加はしたのだけど、口田は扇動と仲が良い訳でも仲が悪い訳でもない。

 元々話すタイプではないのもあって今まで会話をした事もなく、何となくの印象でしか扇動を知らないのだ。

 良く相手を知らない事とどんな訓練をさせられるのだろうかという二つの不安。

 早いながら不安から若干後悔していた口田だが、扇動に呼び出されて内容を聞かされた時にはホッと胸を撫でおろした。

 

「口田、生物を操るその個性を活かすには指揮力と分析能力を向上させる必要がある。今日はだが皆を観察して俺と被っても良いから個性への把握と考察をしてくれるか?それでお前さんがどれぐらいかを把握できる。身体を動かす方が良いなら護身術を叩き込む方にするが?」

 

 口田の個性は“生き物ボイス”という人を除く生物を操る事の出来るものである。

 個性を説明をすると授業の様子から当たりは付けていたようで、前者を選ぶとレポート用紙とペンを渡してくれた。

 良く観ていた事に驚きつつ頑張ろうと気合を入れて観察すると、自分だけではなく皆の事を良く観ていた事が解かる。

 

 砂藤 力道は体内の糖分を消費して数分間自身を強化する“シュガードープ”という個性を持っているが、時間経過と共に脳機能の低下と睡魔に襲われるというデメリットがある為に個性に頼り切る事は出来ない。

 だから素の状態で出来る事を増やすのと個性の使い処を見極める必要があると言われていた。

 

 葉隠 透の個性“透明”であるとされるも身体が透明になっているだけなら理解出来るが、口から入った食べ物が見えないのには説明がつかないとの事で、実際は光を屈折させているのではと推測を口にしていた。

 「食事中も観察していたの!?」と恥ずかしそうな反応を葉隠は示すも、「二人でファミレス行っただろうが。対面に座れば自然と視界に入るだろう」と答えられて納得していたが、峰田がこれを聞いていたら訓練そっちのけで質問攻め【嫉妬混じりの】していたところだったろう。

 扇動に付いて回っていたいた為に耳にした口田は、軽い笑みを浮かべてしまった。

 

 ただ扇動はアドバイスなどを口にするだけでなく、実際に弱点を体験させて分からせる事もする。

 

「言っておくが手加減はしないぞ―――ダークシャドウ!!」

「アイヨ」

 

 常闇に組手を申し込んだ扇動は、影より現れたダークシャドウに襲われる。

 ダークシャドウにも意識や痛覚がある為に攻撃が通らない事は無いが、人間と違って急所や関節がない為に有効打に欠け、さすがの扇動もダークシャドウ相手には分が悪い。

 ゆえに回避一択で避け、隙を見つけて常闇へと駆け出す。

 

「なに、ダークシャァ――グッ!?」

 

 急いで戻ろうとするダークシャドウではあったが扇動の方が先に常闇の間合いに入っており、技量の高さから抵抗らしい抵抗も出来ぬまま投げられてしまっていた。

 見ていた者もたまたま視界に入った者も思わず歓声を漏らしてしまう。

 

「“止まるんじゃねぇぞ…”――じゃなかった。本体であるテメェが立ち止まってたら意味ねぇだろう。戦うのはダークシャドウに任せて自身が高みの見物が出来るほどヒーローは楽な職業じゃあねぇぞ」

「見事だ。こうも簡単にしてやられるとは…」

今は(・・)……だろ」

「フッ、そうだ。立ち止まる事は許されないようだからな」

 

 微笑合う二人を見て口田もつい頬を緩める。

 授業や体育祭などで強い事や口が悪いのは知っていたが、それだけでなく優しい人のようだ。

 怖い人でなくて良かったと思いながら観察を続ける。

 扇動は常闇を起こすと次は集団で軽い模擬戦を指示した一団へと向かい、興味深く眺めると蛙吹へと声を掛ける。

 

「蛙吹は相変わらず視野が広いな。チームを組んだらどれだけ心強い事か」

「ケロ、褒めて貰えて嬉しいわ。アドバイスがあれば聞きたいのだけど…」

「んー、そうだな。もう少し先に思考を進めても良いだろうな」

「例えばどんなことかしら?」

「されて嫌な事は人にしてはいけませんって言うよな。戦闘では逆に相手がされて嫌な事を率先してやれ。道義や規則に反さない程度に―――そう、反しなければ…な」

「扇動ちゃん、怖いわ」

 

 ………怖い人かも知れない…。

 アドバイスする様にブルリと震えながら口田は視線を逸らして、そのまま別の人の考察をしようとする。

 が、それを知ってか知らずか逸らした矢先に扇動が近づいて来た。

 

「口田、ちょっと良いか?」

 

 近づかれた事にもだが、名前を呼ばれた事にドキリと鼓動が鳴り、不安が押し寄せて来た。

 もしかして思っている事に気付かれたといらぬ心配をするも扇動の用件は別である。

 

「実はな、最近ヒーローではないけど見惚れる程の高い技量と意志を持った奴(ステイン)を見て…というか交えてな、鍛え直そうと思ってんだ。俺の考察も頼んで良いか?」

 

 今まで扇動の活躍を見る機会があっただけに、素人の自分の考察なんかでも良いのかという疑念と、十分に強いように思えて鍛え直す必要があるのかと首を傾げてしまう。

 思っている事を察して扇動は恥ずかしそうに苦笑する。

 

「知ってるか?“魂にも脂肪は付く”んだぜ。そんなつもりはなかったが知らず知らずに奢って怠けていたんだろうな。まだ掴める技術や高みがあるというのに…」

 

 顔は笑っているものの言葉の端に憤りや焦りが同居しているのが解かる。

 それは誰かに向けたものではなく自身に向けたもの…。

 何があったのだろうと思う反面、聞く事は出来ないと判断して深く頷く。

 自分の考察が役に立つのならと…。

 

「ん、頼んだ。麗日、ちょっと俺と模擬戦しよう」

「―――え゛!?」

「何だその嫌そうな反応は?」

「今のは違くて!」

 

 麗日の反応に対してやる気を増した扇動を見て、口田は面倒見は良いけど“怖い人”という評価に留めるのであった。

 ちなみに後日、その怖い人に呼び出されるとは露とも知らずに…。

 

 

 

 

 

 

 “超常黎明期”と呼ばれる個性発現直後で社会が適応できずに混沌とした時代。

 圧倒的な力と人を想うがままに操る頭脳を持った一人の男が悪の支配者として日本に君臨した。

 “オール・フォー・ワン”と呼ばれる男の個性は個性を奪うだけでなく、与える事も出来るというもの。

 個性のないある者は個性発現者にされるがままに襲われ、ある心優しい青年は異形の個性を発現したがゆえに虐げられた…。

 彼は個性ゆえに虐げられた者から個性を奪い、襲われた者に個性を与えて両者の心を鷲掴みにした。

 強制ではなく人をどうすれば掌握出来るか解っているオール・フォー・ワンは勢力を拡大し、強い個性を収拾する事で己の力をより圧倒的なものへと確立して行った。

 

 そんなオール・フォー・ワンには無個性の弟がいた。

 弟は強い正義感の持ち主で、兄のやり方に批判的で幾度も抗い続けた。

 無個性の弟への優しさか、または屈服させる為かは解らないが、オール・フォー・ワンは“力をストックする個性”を弟に無理やり与えた。

 

 一見無個性だと思われていた弟であるが、実は“個性を譲渡する”という個性を有しており、二つの個性が合わさった事で奇しくも“ワン・フォー・オール”が誕生した。

 初代である弟から同じ志を持つ後継者に脈々と受け継がれ、今も尚個性を用いて生きているであろうオール・フォー・ワンという巨悪と戦う事をワン・フォー・オール継承者は宿命として背負う事になる…。

 

 後継者である緑谷 出久にもいつかは語らなければならない話。

 解っていたがタイミングを計って話していなかったがフルカウルの取得や個性のコントロール技術の向上、さらにはヒーロー殺しとの一件もあって話すべきだろうと八木 俊典は緑谷に話した。

 

 ヒーロー殺し“ステイン”は戦闘中に緑谷の血を舐めた。

 これは緑谷にワン・フォー・オールを渡した際に伝えた“DNAを摂取する”という条件に当て嵌まる。

 しかしDNAを摂取するだけでなく、受け渡す側が渡しても良いという意思があるかないかも重要であり、この事を話す必要もあってオリジン(始まり)から伝える必要があったのだ。

 

 …酷な話だ。

 まだ高校生の若い彼に奴との戦いを押し付ける結果となってしまったことに…。

 

 密談を終えたので緑谷少年を帰らした八木 俊典は、仮眠室で一人深いため息を漏らす。

 出来れば自分の代で片付けたかったが、この身体ではワン・フォー・オールを持っていたとしても難しかっただろうか。

 不甲斐なさを味わいながらぼんやりと天井を眺める。

 

 これから緑谷少年は巨悪に立ち向かう事になるだろう。

 雄英高校襲撃事件の際に捕縛できた脳無…。

 オールマイトを含めるオール・フォー・ワンを知る者ならその正体に心当たりがあった。

 オール・フォー・ワンは個性を与える事が出来るが、人によって受け取れる個性の許容量が存在する。

 一つしか受け取れない者や複数の個性を得られる者…。

 その許容量を超える個性を与えた場合、負荷に耐えきらず物言わぬ人形のようになってしまう。

 

 逮捕後の脳無は抵抗する事が無いどころが何に対しても反応すらなかったと聞いている。

 複数の個性を有す事とそれらからヴィラン連合にはオール・フォー・ワンが背後に居ると見て間違いない。

 

 「緑谷少年()に託さねばならない…のだな」

 

 オールマイトには支えてくれたサイドキックが居た。

 お互いに高い信頼を寄せあえる仲だった。

 今はある理由で少し…いや、かなり会い辛かったりするが、昔の自分達のように緑谷少年が巨悪と戦うのなら、必然的に扇動少年が協力するだろうが、出来る事なら彼には関わって欲しくはない。

 

 彼は口に出さないだけで両親を殺害したヴィランへの復讐を強く抱いていた。

 だからこそ彼にオール・フォー・ワンの話だけはする訳にはいかない(・・・・・・・・・)と判断し、今日の密談には呼ばなかったのだ。

 

「私が緑谷少年を支えれれば良かったのだが…」

 

 緑谷少年にはワン・フォー・オールのオリジンは語ったが、伝えねばならない私自身の事は言えずに密談を終えてしまった。

 彼が巨悪を打ち倒すとしてもその頃には多分―――自分は居ないだろう事を…。

 

 

 

 

 

 

●取り扱い注意…。

 

 クラスメイトが体育館γで鍛錬を行っている最中、上鳴は開発工房へ向かっていた。

 扇動から肉体面でも技術面でも鍛える事は多いが、まずサポートアイテムを作って貰えと言われたのだ。

 個性“帯電”を使用すると身体に纏うだけでなく、耐久を持つ自身にも多少なりともダメージを受ける事となり、耐久値を超えると脳が麻痺して思考能力が大幅に低下するとの事。

 対策としては個性を伸ばす事で耐久値を上げるか、サポートアイテムで対応する他ない。

 鍛錬で身体や技術を鍛えるのも良いが、サポートアイテムは開発時間も掛かるので、先に話だけでも通しておいた方が良いと言われ、現在開発工房に向かっているという訳だ。

 

「って言われてもどんなのが良いんだろーなー……?」

 

 アドバイスを貰えれば良かったのだけど、扇動は鍛錬の指導があるので動けない。

 ただ先に連絡は入れて貰っているので、いきなり訪れるにしては気が楽だ。

 「失礼しまーす」と口にしつつガラリと扉を開ければ、中で作業していた一人の女生徒がぐるりと顔を回して(・・・・・)こちらを向いた。

 

「上鳴さんですか?上鳴さんですね!扇動さんから話聞いてますよ!」

「うおっ、近ッ!?」

 

 距離があった筈なのだが気付けば眼前まで迫っていた彼女に驚かされる。

 彼女が扇動が言う発目 明なのだろう。

 会話した事は無いが騎馬戦で緑谷達と組んだサポート科の女生徒と説明を受けていたので、騎馬戦での光景は特徴的だったのでよく覚えている。

 ついでに個性と関係なく梟のように首が回ったり、縮地でもしたかのような移動術を行ったりするとも聞いていたが、扇動でも冗談言うんだななんて思っていたが事実だったとは。

 特徴と距離感に驚く中、確認を取った発目はすぐに離れたかと思えば、奥より幾らかのサポートアイテムを持って来た。

 

「なにこれ?」

「電気系のサポートアイテムを作っていた事があったのでそれらを持って来ました!要望があれば勿論聞きますよ!」

「おぅ、なら…」

「まずは試して見て下さい!!さぁ、これなんてどうでしょう!!」

「話を聞いてくれる?」

「こちらは扇動さんからの要望で作ったシャドームーンの籠手で――」

「ねぇ、聞いてる?もしもーし?」

 

 会話のキャッチボールが全くもって出来てない事だけは解かった。

 要望は後でするにしてもとりあえず試して見る事にする。

 というかそうしなければ話が進まないと察したから…。

 武骨でメカメカしい銀色の籠手を手に付ける。

 

「おお、なんか格好良いなコレ!」

「中身も重要ですがグッときますよね!」

「で、これどう使うの?」

「それはですね―――」

 

 説明されるがままに軽く電気を流しながら腕部にあるボタンをオンにして手を開くと掌から何本もの電流が前にばら撒かれる。

 

「すげぇ!なんか出た!!」

「けどこれ失敗作なんですよね!バッテリーを詰むと重くなりますし、方向性は大体で散らばる上にあまり飛距離ないので」

「あー、電気を発生させる俺には丁度良いと?」

「はい、上鳴さんが歩くバッテリーとなるのです!」

「言い方何とかならない?」

「次はこちら!」

 

 がちゃがちゃと山積みになっているサポートアイテムから目当てのものを掴み、押し付けるように渡してくる。

 …見せようとしているのは分かるが、あまりに顔に近づけるので見えないのだけど。

 

「こちら電力を用いたヨーヨーで、回転速度を上げたり電気ショックを与える中近距離武装となってます!」

「ちょっとこれ重過ぎない!?」

「難点としては機能をつけ過ぎた結果、重量が数キロとなってしまいました!」

「人に当たったら大惨事だよね!?頭とかかち割れるよコレ!!」

「ならこのレールガンは如何でしょう?」

「重過ぎ!ってかこんなもん持ち歩けねぇよ!」

「威力もかなりのもので壁ぐらいなら軽くぶち抜きますよ―――イタイ!?」

 

 勢いを増しながら紹介してくる発目にゲンコツが振り下ろされた。

 発目に圧されて気付いていなかったが、すぐそこまでパワーローダー先生が近づいていたらしい。

 叩かれた頭を撫でる発目が軽い抗議するも、俺の胃の痛みに比べたら軽いもんだろうと自傷気味に語るパワーローダーは流して上鳴に向き合う。

 

「扇動から聞いてるよ。すまないね、少し席を外している間に…」

「い、いえ、宜しくお願いします」

「まず要望から聞こうか?」

 

 会話が成立する事に強い安堵感を覚えながらパワーローダーに要望を伝える。

 電気による脳の負担を減らすアイテム開発に簡易的にスタンロッドのような近接武器の提案を受けて了承すると同時に、遠距離に電気を放てるようなものがあればと己の注文も伝え、制作して貰えることになった。

 礼を口にしながら胃薬を飲むパワーローダーに対して憐れまずにいられなかった…。




●止まるんじゃねぇぞ…
 【機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】オルガ・イツカより

●魂にも脂肪は付くものだ、我々の魂にもな
 【BLACK LAGOON】バラライカより
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