ガシッ キーン ドゴーン!!
ブロリー「主・・三週間も遅れるとはどういうことだぁ?」
主「ごっごめんなさい。キャラの台詞を書くのが大変で・・」
ブロリー「ほう?だから遅れたと?」
主「はっはい。」
ブロリー「どうだ?炭治郎。」
主「えっ?炭治郎!?」
炭治郎「主!嘘はいけないぞ!二週間の間は全く手付かずだったじゃないか!」
ブロリー「主・・遺言はあるか?」
主「お助けください!」
ブロリー「出来ぬぅ!炭治郎手伝え!」
炭治郎「はい!ブロリーさん!」
主「えっ?ちょ・・ま・・ギャアアアアア!!!」ドカバキベキ
主「」チーン
ブロリー「皆さんお詫び致します。主には俺からきつく言っておきます。」
炭治郎「三週間も遅れてしまって本当申し訳ありません。それでは本編どうぞ。」
ここは鬼殺隊の本部である産屋敷である。気絶していた炭治郎は腕を後ろに縛られ、那田蜘蛛山の事後処理を行った隠の掛け声により目を覚ます。
隠「起きろ。起きるんだ。起き・・オイ!オイコラ!やいてめぇ!やい!!いつまで寝てるんださっさと起きねぇか!!柱の前だぞ!!」
炭治郎の目の前にはしのぶと義勇を含め、大小様々な体格の九人の剣士が見下ろしていた。彼らは鬼殺隊の中で最も位の高い剣士、柱である。
炭治郎(!!柱・・!?柱ってなんだ?何のことだ?この人たちは誰なんだ?ここはどこだ?)
炭治郎が状況を飲み込めずにいると、しのぶがまるで心を読んだかのように説明した。
しのぶ「その様子ではわかっていないようですね。柱とは、鬼殺隊の中で最も強い九名だけがもらえる称号です。そしてここは鬼殺隊の本部です。貴方は今から裁判を受けるのですよ。竈門炭治郎君。」
しのぶがこれから行われることと柱の説明をすると、金髪に炎を連想させる羽織を着ている。炎柱である煉獄杏寿郎が口を開く。
杏寿郎「裁判の必要などないだろう!鬼を庇うなど明らかな隊律違反!我らのみで対処可能!鬼もろとも斬首する!」
杏寿郎の言葉を肯定するように、派手好きな音柱、宇随天元が自分が頸を斬ると言い出す。
天元「ならば俺が派手に頸を斬ってやろう。誰よりも派手な血飛沫を見せてやるぜ。もう派手派手だ。」
しかし、しのぶと共に柱ではもう一人の女性である恋柱、甘露寺蜜璃は悲しそうな表情をして胸を痛めていた。
蜜璃(えぇぇ・・こんな可愛い子を殺してしまうなんて・・胸が痛むわ・・苦しいわ・・)
蜜璃は声に出しておらず、心で思っていたのでそんな心中を知らずに、一際大きな体格で数珠を持ちながら両手を合わせて涙を流している、岩柱、悲鳴嶼行冥は炭治郎の存在そのものを否定する。
行冥「あぁ・・なんというみすぼらしい子供だ、可哀想に・・生まれてきたこと自体が可哀想だ。」
炭治郎に一切興味を示さず、空を流れている雲を見ている霞柱、時透無一郎は物思いにふける。
無一郎(何だっけ?あの雲の形。何て言うんだっけ?)
行冥「殺してやろう。」
杏寿郎「うむ。」
天元「そうだな、派手に。」
柱達が各々の思いを口にしているなか、炭治郎は禰豆子やブロリーのことを探していた。するとその時、上からも声が聞こえてきた。
炭治郎(禰豆子!!禰豆子どこだ!ブロリーさん!ブロリーさん!善逸!伊之助!村田さん!!)
「そんなことより冨岡はどうするのかね。」
炭治郎「!?」
炭治郎が声をした方に顔を向けると、木の上に口元に包帯を巻き、頸回りに蛇が乗っている蛇柱、伊黒小芭内がネチネチと義勇を責めていた。
小芭内「拘束もしてない様に俺は頭痛がしてくるんだが、胡蝶めの話によると隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分する、どう責任を取らせる、どんな目に合わせてやろうか。何とか言ったらどうだ冨岡。」ネチネチ
蜜璃(伊黒さん、相変わらずネチネチして蛇みたい。しつこくて素敵)キュン
義勇「・・・・」
蜜璃(冨岡さん、離れたところに一人ぼっち、可愛い)キュン
蜜璃は小芭内のネチネチとした言葉責めにも少し距離があるところで一人佇んでいる姿にも胸をときめかせていた。そして小芭内のことをしのぶがなだめていた。
しのぶ「まぁいいじゃないですか。大人しくついて来てくれましたし、処罰は後で考えましょう。それよりも私は坊やの方から話を聞きたいですよ。」
炭治郎(俺のせいで冨岡さんまで・・)「・・・・っ」ゲホッゲホッゴホッ
炭治郎は何とか声を出そうとするも、積み重なった疲労と怪我の影響もあってうまくしゃべれなかった。そこにしのぶが鎮痛剤入りの水を飲ませた。
しのぶ「水を飲んだ方がいいですね。ゆっくり飲んでから話してください。鎮痛薬が入ってるため楽になります。怪我が治ったわけではないので無理はいけませんよ。」
水を飲んだことで少し楽になった炭治郎は、柱達に説得を始めた。
炭治郎「・・俺の妹は鬼になりました。だけど人を喰ったことはないんです。今までもこれからも、人を傷つけることは絶対にしません。」
小芭内「くだらない妄言を吐き散らすな。そもそも身内なら庇って当たり前。言うこと全て信用できない。俺は信用しない。」ネチネチ
行冥「あああ・・鬼に取りつかれているのだ。早くこの哀れな子供を殺して解き放ってあげよう。」ジャリジャリ
炭治郎「聞いてください!!俺は禰豆子を治すために剣士になったんです!禰豆子が鬼になったのは二年以上前のことで、その間禰豆子は人を喰ったりしてない!」
天元「話が地味にぐるぐる回ってるぞアホが。人を喰ってないことこれからも喰わないこと、口先だけでなくド派手に証明してみせろ。」
無一郎(なんだっけあの鳥・・ええと・・)
ここで、今まで思うだけで口に出していなかった蜜璃が一つの疑問を口にした。
蜜璃「あのぉ、でも疑問があるんですけど・・お館様がこのことを把握してないとは思えないです。勝手に処分しちゃっていいんでしょうか?いらっしゃるまでとりあえず待った方が・・」
蜜璃の疑問に他の柱達は黙っていた。炭治郎はそのあとも頑張って説得を続けた。
炭治郎「妹は俺と一緒に戦えます!鬼殺隊として人を守るために戦えるんです!だから!」
「オイオイ、なんだか面白いことになってるなァ。」
炭治郎の言葉を遮って横から声が聞こえた。その方向に顔を向けると、全身に傷がある風柱、不死川実弥が、隠の言葉を気にも止めずに、禰豆子の入った箱を片手で持ち上げながらやって来た。箱を見た義勇は顔をしかめた。
隠「困ります不死川様!どうか箱を手放してくださいませ!」
実弥「鬼を連れた馬鹿隊員はそいつかいィ?一体全体どういうつもりだァ?」
蜜璃(不死川さん、また傷が増えて素敵だわ)キュン
隠「胡蝶様、申し訳ありません・・」
しのぶ「不死川さん、勝手なことをしないでください。」
しのぶの声のトーンが少し低くなり、怒っていることがわかった。だが、実弥にはしのぶの言葉は耳に入ってないようだった。
実弥「鬼が何だって?坊主ゥ。鬼殺隊として人を守るために戦えるゥ?そんなことはなァ、ありえねぇんだよ馬鹿がァ!!」ドス!!
禰豆子「ム!!・・うう・・」
実弥は言い切ると同時に、持っていた日輪刀で箱ごと禰豆子を串刺しにした。義勇としのぶは顔をしかめ、蜜璃は悲しそうな表情をする。箱の中で禰豆子が苦しそうに目を瞑り、箱の角から血が滴った。炭治郎は怒りで実弥に頭突きを食らわそうとする。しかし、炭治郎が動くよりも先にブロリーがどこからともなく現れ、実弥を殴り飛ばし、塀に叩きつけられる。
ブロリー「デヤァッ!!」バキッ!
実弥「ぐはっ!?」ガッシャーン
「!!」
炭治郎「!!ブロリーさん!」
ブロリー「チィ!」ガシッ!
実弥「がぁっ!?」
ブロリー「フン!」ドカッ!
実弥「ぐぼっ!?」
それだけではなく、更に実弥の頸を絞めて持ち上げると、そのまま蹴り飛ばす。そしてどさくさに禰豆子の箱を奪い返すと、守るように抱き抱えて実弥の方を睨んだ。他の柱はブロリーの登場に驚きを隠せなかった。
杏寿郎「・・よもやよもやだ!日に当たっても死なない鬼がいたなんてな!」
天元「いきなり鬼が現れたと思ったら、派手に不死川を殴り飛ばしたな。俺も派手に驚いた。」
蜜璃(この人、凄く体が大きくて格好いい上に同じ鬼の子を庇って怒ってる。素敵!)キュン
行冥「南無・・日に当たるという鬼の弱点を覆してしまった哀れな青年だ。」
しのぶ「・・那田蜘蛛山の時の・・」
無一郎「鬼なのに、隊服を着ている。仲間を装ってる鬼?」
実弥は痛みに耐えながら地面から起き上がると、青筋を立てながらブロリーを睨み付け、日輪刀を構える。
実弥「テメェェ、何で鬼がここにいるんだよォ?しかもなんで日に当たっても平気なんだよォ?」
ブロリー「何勝手に俺の大事な仲間の炭治郎と禰豆子を殺そうとしてるんだぁ?義勇以外全員クズなのか?それともただの馬鹿なのか?」
この言葉に義勇と蜜璃以外の他の柱達は腹を立てた。実弥に関しては更なる怒りで表情が歪んでいた。
無一郎「君、僕達は柱だよ?口の聞き方もわからないの?」
ブロリー「?炭治郎、柱ってなんだ?」
炭治郎「えっと・・鬼殺隊の中で最も強い九人だけがもらえる称号らしいです。」
ブロリー「最も強い?炭治郎、それは本当なのか?」
炭治郎「えっと・・胡蝶さんが言うにはそうらしいです。」
炭治郎の説明により、ここにいる人物とその意味を理解する。しかし、ブロリーは他の柱達を見回すと、更に神経を逆撫でする言葉を呟いた。
ブロリー「弱い、話にならん。」
本人は呟いたつもりだが、その言葉は他の柱達にもしっかり届いてしまっていた。義勇と蜜璃以外の柱は怒りの表情を浮かべ、刀を構える。
天元「テメエは誰の前にいるのかわかってねぇみたいだな。派手にお灸をすえてやるよ。」
行冥「南無・・上下関係を知らない哀れな青年の鬼だ。殺して解き放ってあげよう。」
実弥「テメエ・・ぶっ殺してやる!!」
ブロリー「フン、そうこなくちゃ面白くない。」
ブロリーが不敵に笑って柱達と激突しそうになったが
義勇「やめろ!!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!!」
義勇が皆を止め、声に反応した柱達は渋々刀をしまう。そしてブロリーがふと蜜璃を見ると、彼女がいる場所まで歩いていった。
ギュピ、ギュピ、ギュピ、ギュピ
ブロリー「さっき炭治郎と禰豆子を助けてくれたことに対して礼が言いたい、感謝する。えっと・・」
蜜璃「・・蜜璃。甘露寺蜜璃です。鬼殺隊の恋柱をさせてもらっています。」
ブロリーに唐突に話しかけられて戸惑いながらも蜜璃が自分の名前を言うと、ブロリーは口元に笑みを浮かべる。
ブロリー「甘露寺蜜璃か・・覚えたぞ。カワイイ名前だ!」
蜜璃「ありがとうございます!よろしければ貴方の名前も教えてください。」
ブロリー「ブロリーです。」
蜜璃「ブロリーさんですね、キュンキュンします。素敵なお名前ですね!」
ブロリーと蜜璃は互いの名前を誉めると微笑みあった。その光景に、他の柱は度肝を抜かれていた。するとそこに、最終選別時にいた産屋敷家の四女、産屋敷かなたが家主が来たことを告げる。
かなた「お館様のおなりです!」
お館様の正体は、身体は細身で顔が花から上が火傷の跡のように爛れていた。この産屋敷の主産屋敷耀哉である。
耀哉「よく来たね。私の可愛い剣士たち。」
炭治郎・ブロリー「!!」
耀哉「お早う皆。今日はとてもイイ天気だね。空は青いのかな?顔ぶれが変わらずに半年に一度の柱合会議を迎えられたこと、嬉しく思うよ。」
産屋敷輝哉が姿を現すと、他の柱たちが全員その場に膝をつく。そして義勇が小声で炭治郎に指示する。
義勇「炭治郎、俺達の真似をしろ。」
義勇の声に反応し、炭治郎はあわてて柱達と同じように膝をついた。そしてブロリーは皆とは少し離れた場所に立っていた。
実弥「お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。」
輝哉「ありがとう実弥。」
炭治郎(この人・・知性も理性も全く無さそうだったのにすごいきちんと喋りだしたぞ。)
蜜璃(私が言いたかった・・お館様にご挨拶・・)
実弥は見た目と裏腹にきちんと挨拶を言うと、炭治郎は若干引いていて、蜜璃は心で実弥に先越されたことを悔しく思っていた。
実弥「畏れながら、柱合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士と日に当たっても死なない鬼ブロリーについて、ご説明いただきたく存じますがよろしいでしょうか?」
輝哉「そうだね。驚かせてしまってすまなかった。まずはブロリーについて、彼は鬼ではなくサイヤ人という戦闘民族だよ。確かに鬼と気配はそっくりだけど、どうやら義勇は鬼とは違うことに気づいているみたいだね。」
「!?」
他の柱達は、義勇がブロリーを鬼ではないと見破っていたことに対して驚いていた。実際にこの場でブロリーのことをサイヤ人だとわかったのは輝哉、義勇、炭治郎、禰豆子の四人のみだったのだ。そして義勇は輝哉の意見を肯定する。
義勇「御意。人を喰わずに炭治郎と共に鬼を倒していたので、彼をサイヤ人と判断いたしました。」
輝哉は義勇の答えに頷き、産屋敷家の子供達に教えられてブロリーがいる方向へ向いた。
輝哉「そこにいるのはサイヤ人であるブロリーだね。はじめまして、こうして対面したことはなかったね。」
しかし、ブロリーはサイヤ人であることを当てられると、怪訝な表情を浮かべる。そして
ブロリー「誰だお前は?何故俺の事を知っている?それにお前は俺の親父ではないだろう、何故俺を自分の子供と言うんだ?殺されたいのか?」
「!!!」
ブロリーの爆弾発言にはその場にいる全員が驚き、義勇と蜜璃以外の柱に関しては青筋を浮かべて今にも飛びかからんと言わんばかりの形相だった。
実弥「テメエ!!何お館様に失礼な態度をとってんだァ!?殺してやろうかァ!?」
無一郎「お館様への口の聞き方もわからないの?頭大丈夫?」
天元「テメエは俺が派手に頸を跳ねてやるよ!派手派手だ!」
しのぶ「あらあら・・これは後でお仕置きが必要ですね・・!」
しかしブロリーは他の声は全て無視しており、ひたすら輝哉の方を怪訝な表情で見ていた。輝哉は人差し指を口に当てて"静かに"のジェスチャーをすると柱達は静かになる。
輝哉「ごめんね。確かにいきなり知ってるように聞かれたら怪しむよね。私は産屋敷輝哉。産屋敷家と鬼殺隊は昔からずっと深い繋がりがあるんだよ。だから私は鬼殺隊に入っている人たちを私の子供達と呼んでいるんだ。それにサイヤ人のことについては鎹鴉から聞いたよ。戦うことに特化した戦闘民族だってね。でも私は君の力を利用するつもりはないよ。信じてくれるかい?」
ブロリー「・・炭治郎。俺はどうすればいい?」
炭治郎(くんくん・・お館様から嘘の匂いはしない。本当に大丈夫みたいだ。)「ブロリーさん、大丈夫です。俺はお館様を信用しますよ。」
ブロリー「炭治郎がそういうなら、輝哉を信じるとしよう。」
輝哉「ありがとうね、ブロリー。」
炭治郎に促されたブロリーは輝哉を信用することにした。だが、彼を呼び捨てで呼んだことに、柱達の怒りはまだ収まらないようだった。しかし、ブロリーの信用を得た輝哉は笑みを浮かべてお礼を言った。その後再び柱達に説明を始めた。
輝哉「彼は強大な力を持っているんだ。ブロリーがその気になればこの日本、いや地球そのものを粉々にすることができるだろうね。だから彼一人で鬼舞辻を軽々と倒せるんだよ。皆は信じてくれるかい?」
「!!!?」
この説明には、すでにブロリーの力を知っている炭治郎と義勇以外の全員が驚いていた。日本だけでなく、惑星一つが破壊されると聞けば誰だって驚くはずである。そして鬼殺隊の全員の最終目標である鬼舞辻無惨を軽く倒せると聞けば動揺もするだろう。しかし、ここにいるのは厳しい鍛練をくぐり抜けてきた柱達である。すぐに落ち着きを取り戻し、各々が口を開く。
行冥「嗚呼・・いくらお館様の説明でも、私は理解できかねる・・」ジャリジャリ
天元「俺も派手に信用できない。そもそもそこまでの力がその地味な身体のどこにあると言うんだ?」
小芭内「信用しない信用しない。そんな伽噺話のような妄言信じれるわけがない。」ネチネチ
杏寿郎「にわかに信じられない話だ!全力で否定する!」
実弥「一人で鬼舞辻を倒せる力など存在しない。お館様に無礼を働いたこの者の処罰を願います。」
義勇「・・・・」
蜜璃「私はお館様の言葉全てを信用します。」
無一郎「僕はどちらでも。」
しのぶ「私も信じます。彼は私と継子であるカナヲの刀身を素手で受け止めたのですから。」
柱の中ではブロリーの力を信じる者と信じない者に別れた。それを見た輝哉は、ブロリーに力の掲示を依頼した。
輝哉「では、直接本人に見せてもらうとしよう。実際に見れば信用せざるを得なくなるからね。皆もそれでいいかい?」
「「御意。」」
輝哉「ブロリー。君の力、見せてくれるかい?」
ブロリー「・・炭治郎、どうする?」
炭治郎「えっと・・お願いします。」
ブロリー「・・はぁ、一回だけだぞ。はああああぁぁぁぁ!!」ゴゴゴゴゴゴ!!
「「!!?」」
諦めたようにため息をついたがすぐに切り替えると気を高め、背が三メートルを超え、髪が緑がかった金髪で白眼が特徴的な『伝説のスーパーサイヤ人』に覚醒した。信じてない柱達は驚き、信じている柱達は満足そうな表情を浮かべている。そしてブロリーの変身が終わると、各々が思った事を再び口にした。
かなた「これが・・鬼舞辻をも凌ぐ程の力・・」
杏寿郎「よもやよもやだ!まさか本当に強大な力を持っていたとは!」
天元「姿が派手になったな!いいな!派手派手で良い変身だった!よし、俺にも方法を教えろ!それを取得して誰よりも派手派手な姿になってやる。」
行冥「南無・・お館様の仰っていたことは本当だったのか・・疑ってしまった自分が恥ずかしい・・」ジャリジャリ
小芭内「・・・・」
実弥「・・チッ。」
輝哉「素晴らしい。私は病の影響で目が見えないけど、鬼舞辻を凌ぐ力がひしひしと伝わってくるよ。」
ブロリー「輝哉。一応やってみたがこれで良いか?」
輝哉「うん、十分だよ。ありがとうブロリー。これでブロリーが本当に力を持っていることの証明が出来たね。」
「!!」
輝哉「それから禰豆子のことだね。炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた。そして皆にも認めてほしいと思っている。」
「!!」
行冥「嗚呼・・たとえお館様の願いであっても・・私は承知しかねる・・」
天元「俺も派手に反対する。鬼を連れた鬼殺隊員など認められない。」
蜜璃「私は全てお館様の望むまま従います。」
無一郎「どちらでも・・」
しのぶ・義勇「・・・・」
小芭内「信用しない信用しない。そもそも鬼は大嫌いだ。」
杏寿郎「心より尊敬するお館様であるが理解できないお考えだ!!全力で反対する!!」
実弥「鬼を滅殺してこその鬼殺隊。竈門、冨岡両名の処罰を願います。」
輝哉「では、手紙を。」
ひなき「はい。」
輝哉に指示されて出てきたのは産屋敷家の長女である、産屋敷ひなきである。鱗滝左近次にもらった手紙の内容を、要点だけ読み始めた。
ひなき「こちらの手紙は元柱である鱗滝左近次様から頂いたものです。一部抜粋して読み上げます。―"炭治郎が鬼の妹、そしてサイヤ人のブロリーと共にあることをどうか御許しください。禰豆子は強靭な精神力で人としての理性を保っています。飢餓状態であっても人を喰わず、そのまま二年以上の歳月が経過致しました。それだけではなく、過去の出来事の影響で心に深い傷を負っていたブロリーを心身共に救い出しました。人の命を助けているのです。俄には信じ難い状況ですが紛れもない事実です。もしも禰豆子が人に襲いかかった場合は竈門炭治郎及び、鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します―"。」
その手紙には鬼殺隊のメンバーの中に禰豆子が人を襲わないことに命をかけるものが三人もいることが書かれており、炭治郎は義勇も信用してくれていることに涙を流した。
実弥「・・切腹するからなんだと言うのか。死にたいなら勝手に死に腐れよ。なんの保証にもなりはしません。」
杏寿郎「不死川の言うとおりです!人を喰い殺せば取り返しがつかない!!殺された人は戻らない!」
輝哉「確かにそうだね。人を襲わないという保証ができない。証明ができない。・・ただ、人を襲うということもまた証明ができない。」
実弥「!!」
その時、今まで静かにしていた『伝説のスーパーサイヤ人』形態のブロリーが口を開いた。
ブロリー「おい、輝哉。俺も禰豆子に命を懸ける炭治郎達の名の所に俺の名前も入れろ。」
実弥「!!テメエ・・お館様に何命令してんだァ!?」
しのぶ「・・私が教育し直す必要があるみたいですね・・!」
輝哉「!?ブロリーいいのかい?」
ブロリー「構わない。俺は炭治郎と禰豆子に助けられた。その時から俺は二人の為に力を使うと決めた。コイツらがいないこの世など俺にはなんの価値も無いからな。禰豆子が人を殺した場合、禰豆子と炭治郎を殺して俺も死ぬ。」
輝哉「ブロリーにも相当な覚悟があるんだね。わかったよ。これで禰豆子に命を懸ける者が三人から四人に増えたね。」
ブロリー「だが、「だが?」禰豆子が人を喰わずに鬼殺隊の勝手な判断で殺された場合、俺はこの星を破壊し尽くすだけだ。」
「!!?」
この発言にはブロリー以外の全員が驚き、義勇と蜜璃以外の柱に至っては青ざめた顔でブロリーを見ていた。
輝哉「わかったかな?禰豆子が二年以上もの間、人を喰わずにいるという事実があり、禰豆子の為に四人のものの命が懸けられている。これを否定する為には否定する側もそれ以上のものを差し出さなければならない。」
実弥「・・・・っ!」
杏寿郎「・・・・むう!」
輝哉「それに炭治郎とブロリーは鬼舞辻と遭遇している。ブロリーは実際に鬼舞辻の頭を鷲掴みにして倒そうとしていた。」
「!!!」
輝哉の言葉に柱達は驚き、禰豆子の箱を持っているブロリーと炭治郎に詰めよって質問責めする。
天元「そんなまさか・・柱ですら誰も接触したことが無いというのに・・こいつらが!?どんな姿だった!?能力は!?場所はどこだ!?」
無一郎「戦ったの?」
実弥「鬼舞辻は何をしていたァ!?根城は突き止めたのかァ!?おい答えろォ!!」
天元「黙れ!俺が先に聞いてるんだ!まず鬼舞辻の能力を教えろ!」
ブロリー「フン、教えると思っているのか?」
実弥「柱としての命令だァ!鬼舞辻の情報を教えろォ!」
ブロリー「うるさい!俺に命令するな!」
鬼殺隊の柱の命令は一隊士如きでは逆らうことは絶対できない。組織である以上上下関係は絶対のはずなのだが、ブロリーにとってはそんなことは知ったことではない。柱が力ずくでねじ伏せようとしても、惑星を遊び感覚で壊すことができるブロリーの力があれば楽々返り討ちにできるのだ。自分よりも弱くてなお認めていない人物に命令されるのはブロリーにとっては屈辱以外のなにものでもなかった。頑なに答えようとしないブロリーと質問責めしている柱達の空気は再び緊迫するが、輝哉が再び静かにのジェスチャーをすると、柱達は静かになった。
輝哉「鬼舞辻はね、炭治郎に向けて追っ手を放っているんだよ。その理由は単なる口封じかもしれないが、私は初めて鬼舞辻が見せた尻尾を掴んで離したくない。恐らくは禰豆子にも、鬼舞辻にとって予想外の何かが起きているのだと思うんだ。」
炭治郎「・・・・」
輝哉「わかってくれるかな?」
「・・・・」
実弥「わかりませんお館様!人間ならば生かしておいてもいいが鬼は駄目です。承知できない!」ギリギリ
実弥は歯軋りをすると、自分の腕を日輪刀で傷つけ血を吹き出させる。
炭治郎「!?」
蜜璃(え?え?何してるの何してるの?お庭が汚れるじゃない。)
実弥「お館様・・!!証明しますよ俺が!鬼という物の醜さを!!」
輝哉「実弥・・」
実弥はそのまま禰豆子を傷つけようと、箱を持っているブロリーに向かっていくが、ブロリーは禰豆子の箱を抱えながら余裕を持って実弥の刺突を避けた。
実弥「サイヤ人・・退けよォ。俺が証明してやるからよォ。」
ブロリー「貴様、さっきも言ったが禰豆子を傷つけるならば俺はこの星を破壊し尽くすぞ?それともそれを知っててもなお殺ろうとすることは、わざわざ俺に殺されたいってことなのか?貴様がその気なら俺も殺るぞ?」
実弥「・・テメエは黙って聞いてりゃいい気になりやがってェ!柱だけのみならずお館様にまでタメ語を使った挙げ句命令までするとはいい度胸だァ!テメエは今この場で殺してやるよォ!」
実弥は青筋を浮かべて表情を歪ませた、ブロリーへの怒りが限界に達し、我慢できなくなったのだ。日輪刀を構え直しブロリーに斬りかかっていく。しかし
実弥「風の呼吸!弐の型!爪々・科戸風!」ブン
ブロリー「こんなもの!」ガシッ
実弥「!!がぁっ!?」
ブロリーは片手だけで実弥の日輪刀を受け止めた、そして動揺して動きを止めた実弥の胸ぐらを締め上げた。ただあまりにもブロリーが力強く胸ぐらを持ち上げているため、隊服が実弥の頸を絞めていた。実弥は刀を離し、苦しそうに両手で片腕を掴み足をばたつかせていた。早くブロリーが手を離さなければ実弥が窒息死してしまう。
ブロリー「おい貴様!最後に言い残すことはあるか?」
実弥「うがっ・・ぐあっ・・あぁっ・・」
ブロリー「何もないのか?ならばもう死ぬがいい。」
ブロリーが禰豆子の箱を置いてもう片方の腕で気弾を作り、実弥に止めを差そうとしたそのとき
炭治郎「ブロリーさん!やめてくださああぁぁい!!!」ゴッシャア!
ブロリー「馬ぁぁぁぁ鹿ぁぁぁぁなぁぁぁぁ!!!」
実弥「ゴホッゴホッゴホッ」
なんと炭治郎が実弥を庇ってブロリーに頭突きをしたのだ『伝説のスーパーサイヤ人』形態でも、炭治郎の頭突きはダメージが大きかったらしく、ブロリーは実弥を離し頭部を押さえていた。実弥は意識が朦朧としていた影響で受け身を取れずに地面に落下してそのまま気を失った。頭突きされたブロリーは怒りと困惑で炭治郎に叫んだ。
ブロリー「炭治郎!!何故邪魔をする!?」
ブロリーの怒号を受け、多少怯みはしたものの、炭治郎は実弥の前から退くことなくブロリーに叫び返した。
炭治郎「ブロリーさん!確かにこの傷だらけの人は日輪刀で禰豆子を傷つけようとしました!でもだからと言って殺そうとするのはやり過ぎですよ!!禰豆子がさっき傷つけられたこと、本当は俺もすごく腹が立ちました!でもブロリーさんがこの人に制裁を加えてくれたからスッキリしたんです!それに二回目の時はブロリーさんが禰豆子を守ってくれたんですから!一方的にこの人を殺してしまったら、ブロリーさんだけが悪者になってしまうんです!俺はそんなのは嫌だ!だからお願いです!もうやめてください!」
ブロリー「・・・・」
ブロリーは炭治郎を叫びを聞き、しばらく黙りこんでいたが、やがて『通常形態』に戻ると、炭治郎に頭を下げた。
ブロリー「・・炭治郎済まなかった。俺が暴走していた。」
暴走が止まったことがわかり、炭治郎はブロリーに微笑んだ。
炭治郎「もういいんですよ。ブロリーさん、禰豆子を守ってくれてありがとうございました。」
炭治郎とブロリーのやり取りを柱達は青ざめた顔で見ていた。そして輝哉が二人に声をかける。
輝哉「ブロリー、あまり柱達をいじめないでくれないか?そして炭治郎、これから証明しなければならない。炭治郎と禰豆子、そしてブロリーが鬼殺隊として戦えること、役に立てること。」
炭治郎(なんだろうこの感じ。ふわふわする・・)
輝哉「十二鬼月を倒しておいで。そうしたら皆に認められる、炭治郎の言葉の重みが変わってくる。」
炭治郎「俺は・・俺と禰豆子は鬼舞辻無惨を倒します!!俺と禰豆子が必ず!!悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう!!」
輝哉「今の炭治郎にはできないからまず十二鬼月を一人倒そうね。」
炭治郎「はい・・」
輝哉に今の実力を指摘された炭治郎は恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になり、他の柱達は笑いを堪えていた。しかし
ブロリー「炭治郎、俺の名前を忘れてるぞ。俺も一緒に決まっているだろう?だったら、鬼舞辻無惨なんてクズは楽々血祭りにあげられるYO。」
炭治郎「ブロリーさん・・ありがとうございます!」
ブロリーがすかさずフォローして炭治郎を助けた。そして炭治郎もお礼を言った。
輝哉「そういえばブロリーは十二鬼月を一人倒したね・・皆、ブロリーを十人目の柱に任命したい。」
「!!!」
これには柱だけでなく炭治郎までもが驚いていた。柱の中から普段は滅多にしゃべらない義勇が待ったをかけた。
義勇「お館様。柱になれる条件は『階級が甲であること』と『鬼を五十体以上もしくは十二鬼月を一人倒す』の二つであったはずです。彼は十二鬼月は倒していますが、階級は炭治郎と同じ癸であるはずです。」
(めっちゃ喋るじゃん!)
義勇の口から出る言葉に他の柱は皆心の中でツッコミを入れていた。そして輝哉は義勇の意見を否定した。
輝哉「それは違うよ、義勇。彼は最終選別で偉業を成し遂げたから階級はあらかじめ甲なんだよ。」
しのぶ「偉業ですか?」
輝哉「そう。彼は最終選別のとき、藤の花の牢獄の中にいる鬼達を全滅させたんだ。だから私の家族と話し合って彼は最初から階級を甲にしたんだよ。」
「!!?」
最終選別の鬼を全滅させる。それは今の柱たちでさえ成し遂げることができなかった、偉業中の偉業なのだ。そしてブロリーが暴れたことにより、他の人たちも迂闊な気持ちで最終選別に来たことを後悔しながら自主的に去っていったのだった。そして輝哉はブロリーに提案した。
輝哉「これで柱になる条件はそろったね。ブロリー、柱になってくれるかい?」
ブロリーは一瞬考えるしぐさをしたが、すぐに答えを出した。
ブロリー「・・断る。俺が柱になれば炭治郎と禰豆子と行動ができなくなるからな。」
輝哉「そこは変えるつもりはないよ。柱になってもブロリーには引き続き炭治郎達と共に行動してもらおうと思ってるよ。」
ブロリー「・・炭治郎。」
炭治郎「なってください。ブロリーさん。俺は貴方に憧れています。ずっと言いませんでしたが、いつか俺はブロリーさんの弟子になりたいと思っていたんです。それに実力は次元が違うんですから、自信を持って大丈夫ですよ。」
ブロリーはしばらく考え、答えを出した。
ブロリー「わかった、輝哉。引き受けよう。俺は柱になる。」
輝哉「ありがとうブロリー。柱の名前は『破壊柱』にしようか。」
天元(破壊柱。派手で良い響きだ。羨ましい・・)
輝哉の命名により、破壊柱ブロリーがここに誕生し、自分よりも派手なブロリーに天元は羨望の感情を向けていた。
輝哉「炭治郎の話しはこれで終わり、そろそろ柱合会議を始めようか。」
しのぶ「でしたら竈門君と彼は私の屋敷でお預かり致しましょう。」ニコニコ
炭治郎「え?」
しのぶ「はい連れていってください!」パンパン
しのぶの合図と共に隠が現れ、炭治郎と禰豆子の入った箱を持って去ろうとするが
ブロリー「何処へ行くんだぁ?」ガシッ
隠「ひぃぃぃ!?」
しのぶ「・・ブロリーさん、彼らは隠といって鬼と戦いが終わったあとに後始末をする事後処理部隊です。彼らは安心ですから信用してください。」
ブロリー「出来ぬぅ!」
輝哉「ブロリー、彼らは本当に炭治郎達に危害を加えたりしないよ。だからその手を離してやってくれないかい?」
ブロリー「出来ぬぅ!」
結局、ブロリーは最後まで隠を信用することは出来ず、このままでは埒が明かないことから仕方なく隠が折れて炭治郎と共にブロリーは柱合会議に参加するのであった。
完全なタイトル詐欺になってしまった・・三週間も遅れてしまって申し訳ありません。一気にキャラが増えたので大変でした。こんな小説ですが、今後もよろしくお願いします。それではまた次回。