伝説の超鬼殺隊員   作:ツキリョー

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第二十話です。遊郭編が難しく、今まで以上の駄文になってしまいました。それでも大丈夫な方は最後まで読んでくれると嬉しいです。


危険な花街?超戦士が現れた遊女達は眠れない!

ブロリー達が煉獄家へ行ってから二ヶ月後、更に無限列車の任務から四ヶ月後、炭治郎達は蝶屋敷の隣にある破壊屋敷で毎日鍛練をしながら鬼を狩っていた。ある時は、炭治郎、善逸、伊之助の三人は背中になほ、すみ、きよの三人をそれぞれ乗せて腕立てを五百回していた。善逸は悲鳴をあげ、炭治郎は汗だくになり、伊之助は雄叫びをあげる、そして五百回の腕立て伏せを終えてしのぶは煽るのだ。

 

しのぶ「あらあら~、五百回で終わりですか?ブロリーさんを見てください。」

 

炭治郎・善逸・伊之助「「えっ?/は?」」

 

その隣ではブロリーがしのぶを乗せた状態で地面を人差し指一本ずつで支えて腕立てを一万回していた。しかも弱音を吐かずに淡々とこなしているのだ。

 

しのぶ「ブロリーさんは一万回腕立て伏せをしてますよ?しかも人差し指だけで地面を支えているんです。手を全て地面につけて五百回なんて十分の一にも満たないじゃないですか。最低でも千回はやるべきだと思いますけどね、まぁできないならしょうがないですけどね。」

 

善逸「ギャアアーーーーッ!!死ぬ死ぬ死ぬ!五百回でもこんなにキツいのに千回なんて絶対に死ぬ!わかったよ!やるよー!」

 

炭治郎「そうか、俺は普段やってる鍛練ですらブロリーさんの十分の一にも届いてないんだ。これじゃあいつまで経っても差が縮まらない!もう千回追加だぁー!!」

 

伊之助「はあ゛ーーん!?力の差があるとは言えセロリーは俺の好敵手<ライバル>なんだよ!!ブロリーに一万回できて俺が五百回でくたばる訳がねぇんだよ!!千回でも二千回でもやってやるよ!!」

 

ブロリーの虎視眈々と鍛練に取り組む姿と、しのぶの煽りによってかまぼこ隊の三人が更に自主的に内容をハードにするという良い循環になっていた。

またある時はトラックでの走り込みで、ブロリーを先頭に他の三人が付いて走るという陸上の長距離選手の合宿のような鍛練を行ったときには伊之助からとんでもない提案が出されたのだ。

 

伊之助「最初に離された奴は罰として腕立て伏せ千回な!んで次に離された奴は腕立て五百回だ!最後まで離されなかった二人はなにも無しだ!」

 

ブロリー「ほう・・罰ゲーム形式か!面白い!」

 

炭治郎「いいぞ!皆で高め合えることは良いことだ!それに楽しそうだ!やろう!」

 

善逸「お前ら本気で言ってるの!?なに考えてるの!?どうせ最初に離されるのは俺だよ!!」

 

伊之助「ゴチャゴチャうるせーぞ善一!!腕立て伏せが嫌なら離されなければ良いんだ!!」

 

炭治郎「善逸、伊之助の言うとおりだぞ。そもそも走り込みは離されてはいけないんだ。それにこういう競争意識を持ってやったほうが成長すると思う。」

 

善逸「お前ら鬼かよ!?ああもうわかったよ!!やれば良いんだろやれば!!」

 

善逸は半分ヤケクソになりながらも伊之助の案に乗っかり、四人でトラックを走り始めた。もちろんブロリーが引っ張り、他の三人が風避けにして走るというスタイルを取っていた。それを破壊屋敷の縁側から眺めていたしのぶ達は微笑ましそうに見ていた。

 

しのぶ「まぁ!あんなに競争意識を持てるなんて微笑ましいですね。良いことです。」

 

カナヲ(炭治郎・・頑張ってる・・)

 

なほ・すみ・きよ「「「頑張れーー!!!」」」

 

なほ達の応援を受けて気合いが入った善逸はなんとか規定の時間まで食らい付くことが出来、結局誰も罰ゲームを受けることはなかった。それに生還した善逸は泣いて喜んだそうな。

また、伊之助と善逸は単独での任務も多数あったが、ブロリーの場合は"柱になることを条件に炭治郎と禰豆子と行動を共にする"という約束を耀哉はしっかりと守っているため、炭治郎の任務にはいつもブロリーが一緒にいた。それが羨ましいと善逸は感じていた。炭治郎は一人ではないことを実感し、今がとても幸せだと思っていた。

 

――――

 

ある日、そんな順調に任務をこなしている二人に事件が起きた。炭治郎とブロリーが任務を終えて破壊屋敷へと帰っている時だった。

 

炭治郎(疲れた。)テクテク

 

ブロリー(今日も雑魚だったな)ギュピギュピ

 

キャーッ、キャー、イヤーッ/

 

炭治郎「!?」

 

ブロリー「へぁっ!?」

 

破壊屋敷の隣にある蝶屋敷から騒ぎが聞こえてきたのだ。炭治郎とブロリーはただ事ではないと思い、駆け足で屋敷まで急いだ。

騒動の原因はアオイとなほが、音柱の宇髄天元に抱えられて連れ去られそうになっていたのだ。

 

アオイ「離してください!私っ・・この子はっ・・」

 

なほ「ひいいい」ガクガク

 

天元「うるせぇな、黙っとけ。」

 

きよ「やめてくださぁい。」

 

すみ「はなしてください~。」

 

カナヲ「・・・・」アセアセ

 

カナヲは冷や汗を流しながら家族であるアオイ達を助けるのか上官である天元のさせるままにするのか葛藤していた。そんな中アオイがカナヲに手を伸ばして助けを求める。

 

アオイ「カッカナヲ!!」

 

カナヲ(任務、上官、命令、しのぶ、アオイ、なほ、柱、命令、銅貨!銅貨を投げて決める。)

 

どちらを優先すべきか迷った末に出した答えは銅貨を投げて決めることだった。しかし、状況はそんなことをしている暇はないのと、前に炭治郎から"心のままに生きる"と言われたのを思い出し、取り出しかけた銅貨を再びしまった。

 

アオイ「カナヲ!」

 

なほ「カナヲさまーっ!」

 

カナヲが自分の心に従い導き出した答えは・・天元を止めてアオイ達を助けることだった。アオイの手となほの服を掴み、グイグイと引っ張る。

 

アオイ「カナヲ・・」

 

きよ「カナヲさま・・」

 

天元「地味に引っ張るんじゃねぇよ。お前は先刻指令がきてるだろうが。」

 

カナヲ「・・・・」ギュウウ

 

しかし、なにも言わずに二人から手を離さないカナヲに天元も我慢の限界に達したのか怒鳴った。

 

天元「何とか言えっての!!地味な奴だな!!」グワッ

 

きよ「キャーッ!!!」

 

天元の怒鳴り声を聞いて悲鳴をあげたきよは、すみと共に天元に引っ付いて身動きを取れなくしようとする。

 

きよ・すみ「「突撃ーー!!」」ガシッガシッ

 

天元「ちょっ・・!てめーら!!いい加減にしやがれ!!」

 

再び天元が怒鳴ると同時に炭治郎とブロリーが蝶屋敷の庭へと飛び込み、炭治郎が怒りを込めて叫ぶ。

 

炭治郎「女の子に何してるんだ!!手を放せ!!」

 

ブロリー「なんだぁ?これは?」

 

しかし、よくよく見てみると群がられてるのか捕まっているのか一見では全くわからない状況に炭治郎は困惑する。

 

炭治郎(いや・・群がられている?捕まっている?どっちだ?)

 

困惑する炭治郎にきよが助けを求める。それは今がどういう状況かすぐにわかることになる。

 

きよ「人さらいです~っ助けてくださぁい!」

 

天元「この馬鹿ガキ・・!」

 

きよ「キャーー!!」

 

きよの悲鳴を再び聞いて青筋を浮かべた炭治郎は、天元に頭突きをしようと頭を大きく振りかぶるが、天元は目に見えない早さで回避すると蝶屋敷の門の上へと移動する。その際にきよが振り落とされてしまったが、炭治郎が咄嗟にきよの下に入って受け止めたため、地面に叩きつけられることはなかった。

 

炭治郎「大丈夫!?」

 

きよ「はい~~っ。」

 

天元「愚か者、俺は"元忍の宇髄天元様だぞ。その界隈では派手に名を馳せた男。てめェの鼻くそみたいな頭突きを喰らうと思うか?あれ?」

 

天元は自身の身体が妙に軽いことに気づき、自分の腕を確認してみると、アオイもなほもいなくなっていたのだ。ならばその二人はどこへ行ったのかというと、答えはブロリーの腕の中だった。天元が飛び上がる一瞬にも満たない隙を突いて二人を奪還したのだ。アオイとなほはブロリーに優しく抱えられている。

 

ブロリー「アオイ、なほ、大丈夫ですかぁ?」

 

アオイ「ううぅ・・ありがとうございます、破壊柱様ぁ・・」

 

なほ「ありがとうございます!ブロリーさん!」

 

アオイとなほは安堵したのかブロリーに泣きながらお礼を言った。ブロリーはアオイとなほを丁寧に地面に下ろすと、炭治郎達と共に門の上にいる天元と向き合った。

 

天元「テメェコラ!!邪魔すんじゃねぇ!!ちょっと派手な変身が出来るからって調子乗るな!!」グワッ

 

ブロリー「うるさい!!この変態がぁ!!」

 

炭治郎「ブロリーさんの言うとおりだ!!この人さらいめ!!一体どういうつもりだ!!」ワー

 

きよ「そーよそーよ!」ワー

すみ「変態変態!!」ワー

 

天元「誰が変態だ!!ふざけるな!!てめーらコラ!!誰に口聞いてんだコラ!!俺は上官!!柱だぞこの野郎!!」

 

柱に限らず鬼殺隊という組織は、厳しい鍛練を乗り越えて強くなった者が出世していく組織なので上の者は優遇されるのだ。そのため、上下関係が非常に厳しい。それが柱にもなれば下の者から

嘲弄の言葉を言われれば怒るのも当然である。しかし現状が現状の為、炭治郎達はそんなことなど知ったことではない。

 

炭治郎「お前を柱とは認めない!!むん!!」

 

天元「むんじゃねーよ!!お前が認めないから何なんだよ!?こんの下っぱが脳味噌爆発してんのか!?俺は任務で女の隊員が要るからソイツら連れていくんだよ!!"継子"じゃねぇ奴は胡蝶の許可をとる必要もない!!」

 

きよ「なほちゃんは隊員じゃないです!!隊服着てないでしょ!!」

 

天元「じゃあいらね。隊員じゃねぇなら役に立ちそうもねぇな。」

 

炭治郎「何てこと言うんだこの人でなし!!」

 

ブロリー「なんて奴だ・・!!まるで悪魔だ・・!!」

 

天元「誰が悪魔だ誰が!!とりあえずソイツは任務に連れていく。一応隊員だしな。」

 

任務に連行されると聞いてアオイは鬼の恐怖を思い出し、冷や汗をかく。そしてその匂いを炭治郎は逃さなかった。

 

炭治郎「人には人の事情があるんだから無神経につつき回さないでいただきたい!!」

 

天元「ぬるい、ぬるいねぇ。このようなザマで地味にぐだぐだしてるから鬼殺隊は弱くなって行くんだろうな。」

 

炭治郎「アオイさんの変わりに俺達が行く!」

 

ブロリー「炭治郎が行くなら俺も行こう!ちょうど雑魚ムシケラしか殺していないから、もっと戦いたいと思っていたところだぁ!」

 

いつの間にか天元の両隣には伊之助と善逸がいて挟むように立っていた。

 

伊之助「今帰った所だが俺は力が有り余ってる。行ってやってもいいぜ!」

 

善逸「アアアオイちゃんを危険な目には合わせないぜ・・!たとえあんたが筋肉の化け物でも俺は一歩もひひひ引かないぜ・・!」

 

かまぼこ隊の三人が臨戦態勢に入ったことで天元との間に緊迫した空気が流れるが、それも一瞬のことだった。

 

天元「・・・・あっそォ、じゃあ一緒に来ていただこうかね。」

 

炭治郎「!?」(やけにアッサリ引き下がるな。)

 

天元「ただし絶対に俺に逆らうなよお前ら。」

 

炭治郎達が天元の任務を一緒にこなすことになり、アオイが鬼の元へ連れていかれる心配は無くなった。アオイはなほ、すみ、きよの三人とお互い抱き合って泣いていた。そして蝶屋敷を裏方で支えている四人は、"悪魔"と自称するブロリーのことを"神"と思うようになったらしい。

 

一方、天元と炭治郎達は任務先へと歩いていた。結局目的地がわからないことに痺れを切らした伊之助が天元に聞いた。

 

善逸(でけぇ・・ブロリーさんよりは劣るけどなかなかでけぇ・・)ブルブル

 

伊之助「で?どこ行くんだオッさん。」

 

天元「日本一色と欲に塗れたド派手な場所。」

 

天元が出す前置きに炭治郎、伊之助、ブロリーは全くわかっていないようだったが、善逸はわかったらしく、まさかと言わんばかりの顔をしていた。

 

天元「鬼の棲む"遊郭"だよ。」

 

鬼の棲むという発言に、興奮気味に顔を赤くしていた善逸は一瞬で真っ青になった。そして何を思ったのか天元は炭治郎達に振り返ると身振り手振りで捲し立てた。

 

天元「いいか?俺は神だ!お前らは塵だ!まず最初はそれをしっかりと頭に叩き込め!!ねじ込め!!俺が犬になれと言ったら犬になり、猿になれと言ったら猿になれ!!猫背で揉み手しながら俺の機嫌を常に伺い、全身全霊でへつらうのだ!そしてもう一度言う!俺は神だ!!」

 

善逸(やべぇ奴だ・・)

 

天元の話した内容は奴隷制度のような上下関係を徹底したものだった。しかし、自分を神と言ってる所を善逸は引いていた。そして炭治郎はなにかを聞きたいらしく、挙手する。

 

炭治郎「具体的には何を司る神ですか?」

 

善逸(とんでもねぇ奴だ・・)

 

天元「いい質問だ、お前は見込みがある。」

 

善逸(アホの質問だよ。見込み無しだろ。)

 

天元「派手を司る神・・祭りの神だ!」

 

善逸(アホだな。アホを司ってるな間違いなく。)

 

伊之助「俺は山の王だ、よろしくな祭りの神。」

 

ブロリー「俺が塵?違う、俺は悪魔だ。」

 

天元「何言ってんだお前ら・・気持ち悪い奴だな。」

 

伊之助「はあ゛ーーん!?」

 

ブロリー「しょんぼリーです・・」

 

炭治郎「ブロリーさんしっかり!」

 

善逸(いやアンタとどっこいどっこいだろ!!引くんだ!?)

 

善逸は天元の言動の一つ一つに突っ込みを入れたい気分であったが、相手は柱である天元、心で思うことに留めておいた。

 

天元「花街までの道のりの途中に藤の家があるから、そこで準備を整える。付いてこい。」フッ

 

炭治郎「え?」

 

善逸「消えた!!」

 

天元はいきなり四人の目の前から消えると、遥か遠くをもう走っていた。

 

善逸「はや!!もうあの距離胡麻粒みたいになっとる!!」

 

伊之助「これが祭りの神の力・・!!」ぬぬぬ!!

 

炭治郎「いや、あの人は柱の宇髄天元さんだよ。」

 

ブロリー「へははは!!流石祭りの神と誉めてやりたいところだぁ!!」

 

善逸「追わないと!追わないと!!」

 

先へ行ってしまった天元に何とか追い付き、藤の花の家紋の家にたどり着くと、五人は作戦会議をしていた。

 

天元「遊郭に潜入したらまず俺の嫁を探せ、俺も鬼の情報探るから。」

 

最初の天元の指示に、善逸は青筋を立てて猛抗議する。

 

善逸「とんでもねぇ話だ!!」

 

天元「あ゛あ?」

 

善逸「ふざけないでいただきたい!!自分の個人的な嫁探しに部下を使うとは!!」

 

天元「はぁ?何を勘違いしてやがる!」

 

善逸「いいや!言わせてもらおう!アンタみたいに奇妙寄天烈な奴はモテないでしょうとも!!だがしかし!!鬼殺隊員である俺たちをアンタ嫁が欲しいからって!!」

 

天元「馬ァ鹿かテメェ!!俺の嫁が遊郭に潜入して鬼の情報収集に励んでんだよ!!定期連絡が途絶えたから俺も行くんだっての!!」

 

善逸「・・そういう妄想をしてらっしゃるんでしょ?」

 

天元「クソガキが!!これが鴉経由で届いた手紙だ!!」べしべしべべし

 

善逸「ギャーーッ!!」

 

天元の元に届いた手紙を善逸に投げつけてひっくり返させられ、炭治郎は手紙の多さに驚愕していた。そして伊之助は出された煎餅を貪り食い、ブロリーは上品にお茶を啜っていた。

 

炭治郎「ずいぶん多いですね。かなり長い期間潜入されてるんですか?」

 

天元「三人いるからな、嫁。」さらり

 

さらりととんでもない爆弾発言をする天元、衝撃の事実に善逸は目を血走らせて文句を言った。

 

善逸「三人!?嫁・・さ・・三!?テメッ・・テメェ!!何で嫁三人もいんだよ!!ざっけんなよ!!」

 

天元「チッ!!」ドゴォ

 

善逸「おごぇっ!」

 

嫁のことで文句を言われた天元は、青筋を浮かべて善逸の鳩尾を思いっきり殴って気絶させた。

 

天元「何か文句あるか?」

 

そして血管を浮かび上がらせ、圧力で黙らせた。炭治郎は恐る恐る内容を聞く。

 

炭治郎「あの・・手紙で、来るときは極力目立たぬようにと何度も念押ししてあるんですが・・具体的にどうするんですか?」

 

天元「そりゃまぁ変装よ。不本意だが地味にな。お前らにはあることをして潜入してもらう。そんでブロリー、お前は俺と一緒に来い。鬼の情報を探るぞ。」

 

ブロリー「何で俺だけ別行動なんだぁ?」

 

天元「当たりめぇだろ。こいつらは女装して遊女として潜入してもらう。その点、お前は俺よりも背がでかいだろ、女装しても女としては違和感しかねぇんだよ。だからお前は俺と共に客として情報を探る、いいな?」

 

ブロリー「炭治郎達は女として動くが、俺とお前は男としてムシケラ共の居場所を探すってことか?」

 

天元「そうだ。俺の嫁は三人とも優秀な女忍者くの一だ。花街は鬼が潜む絶好の場所だと俺は思ってたが、俺が客として潜入した時、鬼の情報は掴めなかった。だから客よりももっと内側に入ってもらったわけだ。すでに怪しい店は三つに絞っているから、お前らはそこで俺の嫁を捜して情報を得る。"ときと屋"の「須磨」"荻本屋"の「まきを」"京極屋"の「雛鶴」だ。」

 

伊之助「嫁もう死んでんじゃねぇの?」

 

天元「チッ!!」ドゴォ

 

失礼なことを言った伊之助に、天元は再び鳩尾を思いっきり殴り、伊之助を気絶させた。誰でもこんなことを言われたら怒るのも当然である。

 

ブロリー「おい。」

 

天元「なんだ?」ゴゴゴゴ

 

ブロリー「嫁はカワイイか?」

 

ブロリーの質問に天元の先ほどまでの不機嫌さはどこへ行ったのやら、すっかり上機嫌になって高らかに答えた。

 

天元「フッ、考えるまでもない。可愛いに決まってんだろ!俺の嫁の右に出る女はこの世にはいないと言っても過言ではない!」

 

炭治郎「・・・・」

 

炭治郎からしてみれば妹の禰豆子も村一番の美人だったため、天元の発言に対抗したい気持ちでいっぱいだったが、今言うと善逸と伊之助の三の舞いになる未来が見えたので、炭治郎は心のなかで留めておくことにした。そして天元の手で三人の女装が終えたが、それはとてつもなく不細工だった。

 

天元「まぁこんなもんでいいだろ。」

 

善逸「え?・・不細工すぎやしないか・・?俺こんな格好で街歩きたくないんですけど・・」

 

天元「ごちゃごちゃうるせぇな。鬼に的を絞られないためなんだから我慢しろ。」

 

炭治郎「宇髄さんの言うとおりだぞ善逸。俺たちは鬼を斬りに来てるんだ。少しの辛抱だぞ。善逸なら出来る。」

 

善逸「だからってこんな格好はねぇだろうが!!ざっけんなよ!なんでお前ら平気なんだよ!?恥ずかしくねぇのかよ!?そもそもなんでブロリーさんは男前なんだよ!?一人だけ狡いだろうが!!」

 

天元「馬ァ鹿かテメェ!!こいつはこんなに背がでけぇんだから女装したところで女になりきれねぇんだよ!!だから俺と一緒に客として潜入するしか方法はねぇんだよ!!そんなこともいちいち言われないとわからねぇのか!脳味噌爆発してんのか!?」

 

伊之助「着物・・!邪魔・・!脱ぎ捨ててぇ・・」

 

伊之助は不細工にリメイクされた自身の顔よりも、縛り付けられているような感じる着物を破り捨てたい衝動に刈られていた。

 

炭治郎「伊之助・・着物が窮屈なのは皆一緒だ。俺だって動きづらい。でも今は、鬼を確実にあぶり出すためにひたすら我慢だ。」

 

伊之助「なんでそんなにチンチラするんだよ!!猪突猛進に捜し回って鬼をみつけしだい首を斬ればいいじゃねーか!!」

 

天元「テメェもか!!そんなんで嫁が見つかるんなら俺だってお前らをここに連れてきてねぇんだよ!!嫁達が見つからねぇからお前らを潜入調査させるんだよ!!わかったか!!」

 

善逸「・・外行きたくない・・」

伊之助「着物・・脱ぎ捨ててぇ・・!」

 

天元「何か言ったか?もう一度腹パン喰らいたいか?」

 

善逸・伊之助「「イイエ、ナンデモアリマセン・・」

 

天元「ったく。最初からそうしろっつーの。そういやお前らの名前聞いてなかったな。お前は名前何て言うんだ?」

 

炭治郎「俺は竈門炭治郎です!」

 

善逸「我妻善逸です。」

 

伊之助「俺様は山の王、嘴平伊之助様だ!」

 

天元が炭治郎を指差して名を聞くと炭治郎は元気に答え、それに合わせて善逸と伊之助も名前を教えていた。

 

天元「ふーん。炭治郎に善逸に伊之助ね。お前ら、それだと男の名前だから今から俺が考えた偽名を名乗れ。」

 

炭治郎「偽名・・ですか・・?」

 

天元「そうだ。お前らは女として遊郭に潜入するんだから名前も女っぽいヤツに変えるのは当然だろう?炭治郎が『炭子』、善逸が『善子』、伊之助が『いの子』と名乗れ。俺とブロリーも偽名で調査する。」

 

ブロリー「俺は何て偽名にするんだぁ?」

 

天元「ブロリーはド派手に上弦の参を倒しているからな。偽名は一文字も被らないもので行く。ブロリー、お前はこれから『ケール』と名乗れ。」

 

ブロリー「ケールか・・わかった。そういうお前は何て言う偽名にするんだぁ?」

 

天元「俺は天山とでも名乗っておく。偽名も決まったところで早速調査を開始するぞ。」

 

天元が先陣を切って、遊郭の潜入調査が始まろうとしていたが、またしても善逸と伊之助が待ったをかけた。

 

善逸「ちょっとおおお!!なんでそんなにまんま女の子にしたような偽名なの!?」

 

伊之助「待てやああああ!!いの子とはなんだ!!もっと格好いい名前なんかいっぱいあるだろうがああ!!」

 

天元「テメェらは馬鹿かぁ!!偽名なんざにこだわってんじゃねぇよ!!誰だって分かればいいんだよ!!本名のままの方が違和感あるだろうが!!」

 

伊之助と善逸が偽名がダサいと抗議して再び天元からの怒りを買うのだった。それでも尚抗議し続ける二人は、再び天元に腹を殴られて気絶するのだった。そして、女装した三人は花街の夫婦の元へ売られるために天元とブロリーと共に移動した。

 

妻「いやぁこりゃまた・・不細工な子達だね・・」

 

夫「ちょっとうちでは・・先日も新しい子入ったばかりだし悪いけど・・」

 

妻「・・まぁ一人ぐらいならいいけど。」

 

夫「!」

 

天元「じゃあ一人恃むわ、悪ィな奥さん。」

 

ケール(ブロリー)「すまないな。」

 

妻「じゃあ真ん中の子を貰おうかね、素直そうだし。」

 

炭子(炭治郎)「一生懸命働きます!」

 

炭治郎が最初に就職に内定し、花魁として潜入調査するために家の中へと入って行った。ちなみに妙に積極的に妻が炭子を引き取ったのは、天元とブロリーが色男だったからというのが最大の理由だったことは五人は知るよしも無かった。一方で売れ残った善子と伊子は天元に悪態を付かれていた。

 

天元「チッほんとにダメだなお前らは、二束三文でしか売れねぇじゃねぇか。」

 

善子(善逸)「俺アナタとは口利かないんで・・」

 

天元「女装させたからキレてんのか?何でも言うこと聞くって言っただろうが。」

 

善子(善逸)(女装なんてどうでもいいんじゃボケが・・オメーの面だよ普通に男前じゃねぇかふざけんなよ。)

 

善逸がキレていた理由は、天元とブロリーが女装をしないことだった。自分達だけがこういうことをしなければならないという理不尽さから天元に八つ当たりしていたのだ。そのとき、伊之助が何かを見つけてそれを指した。

 

猪子(伊之助)「オイ!なんかあの辺人間がうじゃうじゃ集まってんぞ!」

 

伊之助が見つけたもの、それは遊女の中でも最高位に君臨する花魁が客を迎えに行くために付き人に囲まれて移動する"花魁道中"である。

 

天元「あー、あれは"花魁道中"だな。一番位の高い花魁が客を迎えに行ってんだ。にしても派手だな。いくらかかってるんだ。」

 

善子(善逸)「嫁!?もしや嫁ですか!?あの美女が嫁なの!?あんまりだよ!!三人もいるの皆あんな美女すか!!」

 

天元「近い!!嫁じゃねぇよ!!こういう"番付"に名前が載るから分かるんだよ!!」

 

天元は手に持っていた紙ごと善逸を殴り付けた。伊之助とブロリーに関しては全く興味がなさそうでそれぞれの観点を口にしていた。

 

ケール(ブロリー)「ほう、なかなかにカワイイと誉めてやりたいところだが、禰豆子やしのぶに蜜璃には到底及ばんな。」

 

猪子(伊之助)「歩くの遅っ、山の中にいたらすぐ殺されるぜ。」ホジホジ

ジーッ

 

そんな伊之助を一人の女性がやがて目を血走らせながら凝視し、引き取る意思を固めた。この女は、荻本屋の遣手をしていて、何人もの女性を花魁へと育て上げた実績を持っていた。

 

「ちょいと旦那、この子うちで引き取らせて貰うよ。いいかい?「荻本屋」の遣手・・アタシの目に狂いはないのさ。」

 

天元「"荻本屋"さん!そりゃあありがたい!達者でな猪子ー!」

 

猪子(伊之助)「?」

 

"荻本屋"の遣手は、よく分かっていない伊之助を連れて帰っていき、天元は笑顔で伊之助を見送った。

 

善子(善逸)(やだ!アタイだけ余ってる!!)

 

その後、炭治郎を引き取った遣手は化粧を落とした途端に出てきた額の痔を見て激怒し、伊之助を引き取った荻本屋の遣手は化粧を落とした後の綺麗な素顔を見て喜び、何とか善逸を引き取った遣手は善逸の三味線の上手さに驚いていた。一方のブロリーは、天元と分かれて鬼の情報を探るために客として、様々な店を渡り歩いていた。ちなみにこの時ブロリーは、出来るだけ目立たず、尚且つ鬼の気配を少しでも探れるように、金髪碧眼の『スーパーサイヤ人』になっていた。

 

ケール(ブロリー)(おかしいな。天元って奴と分かれてから客として店には入っているが、何故か女共が俺のことを見ると手で顔を覆ったり、顔を背けられたり、挙げ句の果てには逃げ出す奴までいたな。ここの女共はそんなに俺に恐れをなしているのか?まあいい、次の店に入るか。)

 

ブロリーは遊郭の女性達とろくに話せないことを疑問に思いつつも、次の店に入るために扉を開くのだった。

 

ケール(ブロリー)「邪魔するぞ。」ガラガラ

 

遊女1「ようこそいらっしゃいまし・・!!?」ピシッ

 

遊女2「あんたどうしたの?急に硬直して顔を赤らめ・・て・・!!?」プイ

 

遊女3「何してるの?せっかく来てくれたお客様に早くおもてなしを・・して・・!!?」ダッ!

 

花魁「皆さんどうかしましたか?そこの殿方がどうかしま・・した・・か・・!!?」カァァァァ///

 

ケール(ブロリー)(またか・・また女共が逃げたり固まったりしているな。ここでもムシケラの情報は期待できそうにないな。)

 

どうやらブロリーは、女性達が逃げたりしていくのを自分が恐ろしいせいだと思っているようだが、実は全く違う理由なのである。

 

遊女1(何あの人!?物凄い色男じゃないの!!///)

 

遊女2(あの殿方、金色の髪に碧色の目をしてて綺麗ね。いけない!咄嗟に顔を背けてしまったわ!!///)

 

遊女3(ヤバイヤバイヤバイ!!あんな碧色で尚且つ鋭い視線を向けられたら・・!私正気でいられるかしら・・?///)

 

花魁(今まで相手してきた殿方の中で、間違いなく最も格好いいですわ!!///そこの殿方のためにも、粗相はしてはいけませんわ!!彼に気に入られたら私だけの殿方になってくださいますでしょうか?///)

 

ブロリーの『スーパーサイヤ人』の形態は、男性ですら羨む程のイケメンぶりである。そのため花街の異性の女性には大変好評であり、彼と目があった瞬間に落とされてしまうのだ。思考回路が一瞬にして真っ白になるため、女性達は本能的に逃げたり硬直したりしていたのだ。中には心のなかでブロリーと結ばれることを妄想して物思いに耽る遊女や花魁もいたのだが、本人はこの形態が人気なのを全く自覚してないのだ。

ブロリーが未だに鬼の情報を得るための会話すらろくに出来ないことに一途の不安を覚えるが、それでも炭治郎達は諦めずに鬼の情報を探るためにそれぞれの店で働くのだった。




イケブロを入れたらたちまち女性を虜にしてしまうのではないかと思い、スーパーサイヤ人になっていただきました。今はブロリーをどこの戦闘シーンに入れるかを非常に迷っております。それでも頑張っていきます!それではまた次回。
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