伝説の超鬼殺隊員   作:ツキリョー

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第二十三話です。今回の話は疑音がかなり多く、意味不明な描写なことが多々あると思います。それでもいいという方は、最後まで読んでいただけると嬉しいです。


遊郭で燃え尽きろ!!熱戦!烈戦!超激戦!後編

上弦の陸"堕姫"との戦闘中に禰豆子に起きた異変、それはブロリーの技を放ったことであった。ブロリー本人を始め、炭治郎も堕姫も信じられないものを見たような目で禰豆子を見ていた。そして炭治郎は疲労が限界に達して気を失った。それでも禰豆子の異変はそれだけでは終わらなかった。

 

禰豆子「ヴーーーッ!!ヴガアアア!!!」ミシミシミシ バキッ!

 

口に咥えていた竹の口枷を噛み砕き、己の体をも変化させると、そこには別人のような禰豆子がいた。体が大きくなり、その至る所に葉のような模様が浮かび上がり、更には額の左端から鋭利な角が生えていてより鬼化が進行していたのである。

 

禰豆子「グルルル!」ゴオオオオ

 

堕姫(何この圧迫・・威圧感、急に変わった。)

 

そのまま禰豆子は堕姫に回し蹴りを放って頚を狙う。しかし、堕姫は足が届くよりも早く膝から切断する。

 

堕姫(また蹴り・・馬鹿の一つ覚えね!!)ザシュ!

 

支えがなくなった禰豆子は一瞬よろめき、その隙を堕姫は見逃さない。

 

堕姫「次は頚よ!!」バッ!

 

禰豆子「!」ドゴォ!

 

堕姫「げぅっ・・!!」

 

だが、堕姫が確かに切断したはずの足が一瞬で再生して、そのまま堕姫の背中を貫いたのだ。そのため、帯で禰豆子の頚を切り落とすことは叶わなかった。

 

堕姫(何で切り落とした足が私の背中を貫通してるのよ!?一瞬で再生した!?そんな!!だったら私の再生速度を上回ってるじゃない!!)

 

堕姫は禰豆子の驚異的な成長ぶりに困惑を隠せなかった。そして堕姫を痛め付けている禰豆子は、その行為の楽しさと自分が有利な立場にいる優越感で口元に弧を描いていた。しかし、堕姫も上弦の陸の鬼である。このまま黙ってやられるわけではなかった。

 

堕姫「どけ!!このガキ!!」ババババ!!

 

禰豆子「!ヴヴ・・!」

 

なんと一瞬にして禰豆子の四肢を斬り付けて血を噴き出させたのだ。ところが、この攻撃は堕姫にとっては悪手だった。なんと禰豆子は、取り込もうとした堕姫の帯を斬られた四肢で掴み、そのまま大量の返り血を燃やして灼熱の炎が包んだのだ。

 

禰豆子(血鬼術!爆血!!)ボオオオオ!

 

堕姫「ギャアアッ!!」(燃えてる・・!!返り血が・・!!火・・火・・!)

 

堕姫には人間の頃に火に炙られた地獄のような経験があった。禰豆子の血鬼術で燃えている堕姫は頭を抱えて蹲っていた。その隙に禰豆子は再び再生して傷一つ無い体に戻った。そのまま堕姫を思いっきり蹴り飛ばした。

 

禰豆子「ガアアア!!」ドギャ!!

 

堕姫「・・!!」ドッガッシャーン!!

 

禰豆子「ヴヴーー!」ザッ ザッ ザッ

 

ブロリー「禰豆子・・」ギュピ ギュピ ギュピ

 

禰豆子が堕姫を蹴り飛ばした方向へ向かうと、彼女のことが心配なブロリーも後を追った。そして堕姫は壁を突き破って吹っ飛んでいったために、崩れ落ちた大穴から入った。

 

禰豆子「ハーッ・・ハーッ。・・!!」

 

遊女「・・・・」ポタポタ ガタガタ

 

その先にあったものは堕姫が花街全体に攻撃した際に、腕を負傷した遊女の姿だった。今の禰豆子は急速な進化を遂げていた為に、重度の飢餓状態に陥っていた。遊女の腕から滴る血を見た禰豆子は、鬼の本能の赴くままに彼女に襲いかかろうとした。

 

禰豆子「ガアアアアアッ!!」バッ

 

遊女「ギャアアッ!!」

 

ブロリー「させぬぅ!」ガシッ!

 

しかし、そんな禰豆子を間一髪の所で止めた人物がいた。禰豆子の後を追っていたブロリーである。後ろから羽交い締めにして口には己の日輪刀を咥えさせていた。それでも禰豆子はまだ暴れ狂っていた。

 

禰豆子「グアアアア!!ガゥアアアア!!」バタバタバタバタ

 

ブロリー「・・・・」グググ・・

 

ブロリーは伝説のスーパーサイヤ人である。いくら禰豆子が暴れようと、押さえつける腕や体はビクともしない。なおも暴れ続ける禰豆子に、ブロリーは堕姫と戦っているときでさえ出していなかったほどの凄まじい殺気を出した。

 

ブロリー「・・・・」ゴゴゴゴゴ

 

禰豆子「!!」ビクッ ガタガタ

 

ブロリーの殺気を感じ取った禰豆子は、本能的に命の危機を感じたのか途端に大人しくなり。更にその恐怖に体を震わせていた。涙目で見上げてくる禰豆子にブロリーは口を開いた。

 

ブロリー「禰豆子。お前がそこまで鬼になったのは炭治郎を守るためなのだろう?だが勘違いするな、炭治郎を守る為に他の奴を犠牲にしていいわけではない。お前が他の奴を喰い殺せば、そこらのムシケラ共と同じになるぞ。そうなると俺はお前を殺さなくてはならなくなるんだぞ?それだけではない。炭治郎も俺も義勇も鱗滝も死ぬことになるんだ。お前は俺たちを死なせたいのか?」

 

禰豆子「うう・・うう・・」うるうる ブンブン

 

禰豆子は涙目で凄い勢いで首を左右に振っている。炭治郎達を死なせたくないという意思の表れだった。それを見たブロリーは拘束を解いて禰豆子と向かい合い、更に言葉を続けた。

 

ブロリー「俺はお前が人間を喰わないと信じている。俺だけではない、炭治郎も義勇もしのぶも杏寿郎もそうだ。他の屑共は知らんが、少なくとも五人は信じているんだ。禰豆子が俺を助けてくれたときは本当に嬉しかったんだぞ?俺の力を見せても恐れずに受け入れてくれた禰豆子と炭治郎には本当に感謝していた。なのにお前も俺を裏切って、また俺を独りにするつもりなのか?」

 

禰豆子「うう・・うわーん!うわあああん!」ひしっ ギュウウ

 

禰豆子は大泣きしてブロリーに抱きついていた。まるでブロリーを絶対裏切らない、絶対独りにはしないというように強く優しく抱きついていた。ブロリーも禰豆子の腰に片手を廻して、もう片方の手で後頭部を撫でていた。

 

ブロリー「眠れ禰豆子。寝て回復するんだ。禰豆子なら出来る筈だ。今炭治郎も気づいたみたいだ、それに天元達の気配も近づいてきている。よく頑張ってくれた禰豆子。後は俺達でムシケラを血祭りにあげるから、禰豆子はゆっくり休め。」

 

禰豆子「うわあああん!うわあああん・・」ズズズ

 

ブロリーの言葉を聞いて、角を消して体を赤子サイズにまで小さくしていく禰豆子、そして

 

禰豆子「・・ZZZ」スウ スウ

 

小さく寝息をたててブロリーの腕の中で眠り始めた。禰豆子の寝顔をブロリーは小さく笑って眺めていた。そこへ炭治郎がブロリーの元へとやって来た。

 

炭治郎「ブロリーさん!禰豆子は!?」

 

ブロリー「戦いすぎて眠っている。」

 

炭治郎「禰豆子・・ごめんな・・戦わせてごめん・・痛かったろう・・苦しかったよな・・ごめんな・・もう傷つけさせないからな・・」

 

炭治郎は泣きながら、ブロリーの腕の中で眠っている禰豆子の頭を優しく撫でていた。だが、この甘い雰囲気を壊す声が響いた。

 

堕姫「よくもまあやってくれたわね。そう、血鬼術も使えるの。鬼だけ燃やす奇妙な血鬼術、しかもこれなかなか治らないわ。ものすごく癪に障る、ものすごくね。」ビキビキ

 

それは青筋を浮かべた堕姫であった。体の至る所を火傷しており、再生が追い付かずに肉が爛れていた。怒りの最高潮に達している堕姫は禰豆子達しか見えていない。しかし、この声に反応したブロリーも同じように青筋をたてていた。

 

ブロリー「・・炭治郎。少しの間禰豆子を頼む。」ポン

 

炭治郎「えっ?あっはい。」ポスッ

 

ブロリー「おいムシケラ・・!よくも禰豆子を散々な目に合わせてくれたな!それだけではなく禰豆子と炭治郎を安心させるのを邪魔しやがった・・!俺は今イライラしてるんだよ!」イライラ

 

堕姫「それがどうしたというの?全員まとめて殺・・えっ!?」ゴトン!

 

堕姫が最後まで言いきる前に首が地面に転がった。話を最後まで聞く必要がないとブロリーは判断し、全く攻撃の構えを取っていない隙だらけの頚を日輪刀で切り落としたのだ。それと同時に音柱の天元が来た。

 

天元「おっ!ブロリー、ド派手に鬼の頚を斬ったみたいだな。炭治郎もそして竈門禰豆子もよくやったみたいだ。」

 

炭治郎「宇髄さん!」

 

堕姫「えっ・・?何で・・頚・・それに・・柱・・!」

 

天元「お前、上弦の鬼じゃねぇだろ。ブロリーとの戦いぶりを派手に見てたけどよ、弱すぎなんだよ。俺が探ってたのはお前じゃない。」

 

そう言って天元やブロリー達はその場を去っていこうとする。しかし、堕姫はさせないと言わんばかりに叫び続ける。

 

堕姫「ちょっと待ちなさいよ!!どこ行く気!?よくも私の頚を斬ったわね!!ただじゃおかないから!!」

 

ブロリー「うるさい!!俺は炭治郎と禰豆子の事を見るのに忙しいんだよ!これ以上俺を苛立たせるな!」イライラ

 

炭治郎(えっ!?上弦の鬼じゃなかったのか!?)

 

天元「地味に気を鎮めろブロリー。お前もまぁだギャアギャア言ってんのか、もうお前に用はねえよ、地味に死にな。」はぁ

 

騒ぐ堕姫にブロリーは苛立ち、天元は呆れたように見ている。それでも堕姫はまだ喚きをやめない。

 

堕姫「ふざけんじゃないわよ!だいたいアンタさっき私が上弦じゃないとか言ったわね!?」

 

天元「だってお前上弦じゃねぇじゃん。」

 

堕姫「私は上弦の陸よ!!」

 

天元「だったら何で頚斬られてんだよ?脳味噌爆発してんのか?」

 

堕姫「私本当に強いのよ!今はまだ陸だけどこれからもっと強くなって・・!」

 

ブロリー「上弦だが何だか知らんが、お前が雑魚なことには変わりないだろう?」

 

炭治郎(ブロリーさんは上弦の鬼すらも雑魚扱いか、さすがだな)キラキラ✨

 

天元「派手によく言ったブロリー!今のお前は説得力ねえんだよ。」

 

堕姫「うわあああん!」ボロボロ

 

ブロリー・天元・炭治郎「「!?」」ギョッ

 

三人の全く相手にしてないような態度が傷ついたのか、堕姫は大泣きし始めたのだ。それを見たブロリーと天元は驚いてドン引きする。

 

堕姫「ほんとに私は上弦の陸だもん!数字だってもらったんだから!私凄いんだから!」

 

天元(ギャン泣きじゃねぇか嘘だろ!?いやいやいやそれよりコイツいつまで喋ってんだ?頚斬れてるのに体が崩れねぇぞ?)

 

炭治郎(そういえば何で灰になるような匂いがしないんだ!?頚を斬ってるのに!)

 

堕姫「死ねっ!!死ねっ!!みんな死ねっ!!わああああん!!頚斬られたぁ!!頚斬られちゃったぁぁ!!なんとかしてよぉぉ!!お兄ちゃああん!!」

 

「ううううん・・」

 

天元・炭治郎「「!!」」

 

ブロリー「また一匹、ムシケラが死にに来たか。」

 

堕姫が叫ぶと、体の方からもう一人上弦の鬼が出てきた。全身が痩せ細っている男の鬼である。堕姫の兄、妓夫太郎である。この上弦の陸は、兄妹の頚が繋がってない状態になって初めて倒せるというとても厄介な鬼である。上弦の気配に、天元は斬り付けようとするものの、人間の目には見えない速度で隅へと移動した。

 

妓夫太郎「泣いてたってしょうがねぇからなあぁ、頚くらい自分でくっつけろよなぁ。おめぇは本当に頭が足りねぇなぁ。」

 

堕姫「ひぐっ・・ひぐっ・・だってぇ・・」

 

天元(頚を斬り落としたのに死なない。背中から出てきたもう一体は何だ!?反射速度が比じゃねぇ。)

 

炭治郎(鬼が二人になった!?どういうことだ?そして帯鬼も死んでいない。どっちも上弦の陸なのか?分裂している?だとしたら・・本体は間違いなくこっちの男だ!匂いが違う、匂いの重みが!喉の奥が麻痺するようだ。

 

妓夫太郎は天元達には目もくれずに堕姫を慰めていた。それを絶好の機会と判断した天元は斬りかかる。しかし、妓夫太郎は毒を染み込ませている鎌で頚を狙う。反射的に避けた為、頚を跳ねられることはなかったが、頭に当たった為に負傷してしまう。

 

妓夫太郎「へぇ、やるなぁあ。攻撃止めたなぁあ。殺す気で斬ったけどなあ、いいなあお前。いいなあ。その顔いいなぁあ。」

 

天元「・・・・」

 

天元は頭上の宝石を斬られて、飾りがいくつか地面に落ちてしまった。無言のまま妓夫太郎を睨み付ける。

 

妓夫太郎「肌もいいなぁ、シミも痣も傷もねぇんだなあ。肉付きもいいなぁあ、俺は太れねぇんだよなぁ。上背もあるなぁあ。縦寸が六尺は優に超えてるなぁあ。女にさぞかし持て囃されるんだろうなぁあ。妬ましいなあぁ妬ましいなあぁ。死んでくれねぇかなぁあ。そりゃあもう苦しい死にかたでなぁあ。生きたまま生皮剥がされたり、腹をかっさばかれたり、それからなぁ。」

 

妓夫太郎の完全な逆恨みは天元にだけ向いていた。しかし、堕姫はブロリー達も殺してと駄々をこねた。

 

堕姫「お兄ちゃん!!コイツじゃなくてその近くの上裸の柱を優先的に殺してよぉ!!そいつ私のことを醜女って言ったのよぉ!!それだけじゃなくてそいつには私の攻撃が一切通用しないのぉ!!おまけに私にはほんの少しの力で追い詰めてくるのよぉ!!私一生懸命やってるのに、私のことをなぶっていじめたの!!皆でよってたかっていじめたのよぉ!!」

 

妓夫太郎「そうだなあそうだなあ、そりゃあ許せねぇなぁ。俺の可愛い妹を醜女って言った挙げ句、業と痛め付けていじめるような奴らは皆殺しだ。取り立てるぜ俺はなぁ。やられた分は必ず取り立てる。死ぬときグルグル巡らせろ。俺の名は妓夫太郎だからなああ。」

 

妓夫太郎と堕姫の言い分を聞いたブロリーは再び苛立っていた。禰豆子や炭治郎を斬り付けておきながら自分達は完全に被害者面しているからだ。妓夫太郎が毒鎌の攻撃をすると、ブロリーは天元の前に立ってバリアを張った。

 

妓夫太郎「血鬼術!飛び血鎌!」ブン

 

ブロリー「はあっ!!」ゴオオオオ ガキーンガキーン

 

天元「お前・・」

 

妓夫太郎「お前かぁ、上裸の柱って奴はあ。よくも俺の可愛い妹をいじめてくれたよなあ。堕姫からはお前を優先的に殺してって頼まれてるからなあ。俺は取り立てるぜえ。」

 

ブロリー「フン!そいつが醜女なのは事実だろう?それに俺は禰豆子をあんな目に遭わせた奴を許さなかっただけだぁ!お前達は弱い、興ざめだ。今殺してやるぞ!はああああぁぁぁぁ!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

妓夫太郎・堕姫「「!?」」

 

ブロリーは一気に気を解放すると、『伝説のスーパーサイヤ人』形態から『スーパーサイヤ人3』へと覚醒した。先程とは全然違う威圧感と気の高さに二人は驚いて数歩後ずさり、そして確信した。

 

堕姫「この威圧感・・この気配・・間違いないわ・・アンタ・・アンタなのね・・!猗窩座様を殺したのは・・!!」

 

ブロリー「猗窩座?ああ、上弦の参のことかぁ?俺から言わせれば、彼奴も大したことなかったがな。」

 

妓夫太郎「そうかぁそうかぁ。お前があの方が言っていた猗窩座様を殺した鬼狩りかぁ。のこのことやって来たんだなぁ。俺の妹をいじめてた分と猗窩座様の分まで取り立てるぜ俺はなぁ。残酷に殺してやるしかねぇよなぁ。隣にいるもう一人の柱よりも残酷になぁ。今この場でなぁ。」

 

妓夫太郎は、猗窩座を殺したのがブロリーだとわかって速攻で攻撃を仕掛けようとするが、足にしがみついて止める存在がいた。それは

 

堕姫「お兄ちゃん!!」ガシィ!

 

妓夫太郎「!・・堕姫、邪魔をするなよなぁ。あいつはお前をいじめた挙げ句に猗窩座様を殺した鬼狩りだからなぁ。やられた分は取り立てねぇと俺の気が済まないんだよなぁ。」

 

なんと、上弦の陸にして妹である堕姫本人が止めていたのだ。妓夫太郎は止められる理由がわからずに動揺していた。

 

堕姫「お兄ちゃん・・!逃げよう?あいつは私達よりも全然階級が上の猗窩座様を無傷で殺した奴なのよ・・!上弦を相手に楽々殺せる化け物なのよ・・!私達に勝てる相手じゃないわ・・!」

 

堕姫が妓夫太郎を止めた理由。それは『スーパーサイヤ人3』になったブロリーの姿を見て完全に戦意を喪失したからであった。とんでもない威圧感や気配は、堕姫に本能的にブロリーの恐ろしさを知らしめたのだ。堕姫は妓夫太郎と逃げる為に、兄をとどまらせたのだ。一方、一度見たことのある炭治郎は目を輝かせ、天元は見たこともない変化に興奮していた。

 

炭治郎「猗窩座を倒したときと全く同じ姿だ!!」

 

天元「すげぇな!!ド派手な変身だ!!お館様の所で見せた物とは別の姿だが、それでもこっちの方が全然強そうな音がド派手にしてるんだな!!」

 

そしてちょうどそこへ伊之助と爆睡中の善逸が合流し、花街に来ている鬼殺隊の隊員が全員揃った。

 

伊之助「フハハハハ!!俺が来たぞコラァ!!御到着じゃボケェ!!手下もいるんだぜ!!頼りにしろ俺をォォ!!」

 

ブロリー「伊之助!」

 

炭治郎「伊之助!!善逸!!寝てるのか!?」

 

妓夫太郎「何だ?コイツら・・」

 

伊之助「カロリー!!また変身してるじゃねぇか!!俺を頼りにしろ!この伊之助様が大暴れしてやるよ!!ド派手にな!!」

 

伊之助は非常に影響を受けやすい男だった。ド派手の口癖は天元、そして笑い方は完全にブロリーのものになっていた。そして全員揃った事でブロリーは炭治郎に声をかける。

 

ブロリー「炭治郎、禰豆子を箱に戻しに行かなくていいのかぁ?」

 

炭治郎「!?ブロリーさん!!いいんですか!?」

 

ブロリー「構わん。天元も俺も伊之助も善逸もいるのだ。充分時間はある。」

 

炭治郎「ありがとうございます!師範!伊之助も善逸も少しの間だけ許してくれ!!」

 

伊之助「許す!!」

 

炭治郎「ありがとう!!」

 

ブロリーや伊之助から許可を貰った炭治郎は、禰豆子を箱に戻しに行った。一方堕姫に止められている妓夫太郎は、諭すように堕姫と視線を遭わせた。

 

妓夫太郎「はぁ・・堕姫。俺達は上弦の鬼だ。柱を前に敵前逃亡なんて許されないんだよなあ。俺達はあの方の邪魔になる存在の柱は殺さなくては行けないんだよなあ。例えそれがどれだけ化け物だったとしてもなぁ。それにお前はあの方から期待されたんだろぉ?だったらそれに答えるのが筋ってもんだよなぁ。」

 

堕姫「!!そう、よね。あの方が私に期待してくれているんだもの。私は上弦の鬼、堕姫よ!!」

 

妓夫太郎は優しく堕姫を引き離すと、天元達の前に立ちはだかった。堕姫も妓夫太郎の隣にならぶ。天元達もそれを見て再び刀を構える。

 

妓夫太郎「下っぱが何人来たところで幸せな未来なんて待ってねぇからなぁ。全員死ぬのにそうやって瞳をきらきらさすなよなぁ。」

 

明らかな強がりだが、妓夫太郎は勝機は自分たちにあると言うが、天元は上弦に高らかに声を張った。

 

天元「勝つぜ!俺達鬼殺隊は!」

 

堕姫「勝てないわよ!頼みの柱の一人が毒にやられてちゃあね!!」

 

炭治郎「!?」(毒・・!?)

 

天元の体が毒に犯されているとこの時初めて知った炭治郎、動揺を隠せなかった。しかし、天元はそんなことお構いなしと言わんばかりに言った。

 

天元「余裕で勝つわボケ雑魚がァ!!毒回ってるくらいの足枷あってトントンなんだよ!!人間様を舐めるんじゃねぇ!!こいつらは三人共優秀な俺の"継子"だ!逃げねぇ根性がある!」

 

伊之助「フハハ!まぁな!」

 

天元「それにこっちには上弦の参を無傷で殺したブロリーと言う最強の男がいんだよ!!こいつにかかればテメェらなんて一捻りだ!!そしてテメェらの倒し方は既に俺が看破した!同時に頚を斬ることだ!二人同時になそうだろ!!そうじゃなけりゃそれぞれに能力を分散させて弱くて敵前逃亡しようとした愚かな妹を取り込まねぇ理由がねぇ!!ハァーッハ!!チョロいぜお前ら!!」

 

伊之助「グワハハハ!!なるほどな簡単だぜ!!俺達が勝ったも同然だな!!」

 

妓夫太郎「その"簡単なこと"ができねぇで鬼狩り達は死んでったからなあ。柱もなあ。俺が十五で妹が七喰ってるからなあ。」

 

堕姫「そうよ!夜が開けるまで生きていた奴はいないわ!長い夜はいつも私たちを味方すらから!どいつもこいつも死になさいよ!!」

 

ブロリー「フハハハハハハ!!それならお前達が見る長い夜は今日が最後になるということだぁ!!お前達雑魚が集まったところで無駄なのだ!!」

 

妓夫太郎「・・お前は本当に腹が立つなあ。鬼殺隊最強だかなんだか知らねぇが、俺達を見下してるよなぁ。皆殺しにしねえと気が済まないんだよなぁ。」

 

ブロリー「皆殺し?いいアイディアだな。貴様ら炭治郎や禰豆子達を殺そうとするムシケラは皆殺しだ!醜女、まずお前から血祭りにあげてやる!」ビュオオ

 

ガッ ドゴォ!!

 

堕姫「ガッ・・!?ギャアア・・!!」

 

ブロリーは一瞬で堕姫に迫ると、そのままラリアットで堕姫の体を壁へと叩きつけた。そして大きなダメージを負った堕姫を崩れさせると妓夫太郎へと振り返った。

 

ブロリー「フフフ。ムシケラ!妹がカワイイか?フフフ!!」

 

妓夫太郎「堕姫・・!許せねぇなぁ。殺してやるしかねぇなぁ。血鬼術!円斬旋回・飛び血鎌!」ギャルルル!

 

妓夫太郎が放った斬撃がブロリーに全て命中し爆発を起こす。

 

ドッカーン!

 

天元「ブロリー!」

炭治郎「ブロリーさん!」

 

しかし、爆発によってできた煙の中から現れたのは無傷のブロリーだった。

 

ブロリー「なんなんだぁ?今のはぁ?」

 

妓夫太郎「!・・チッ!」

 

ブロリーに攻撃、さらには毒すら効いていないことに、妓夫太郎は忌々しげに舌打ちする。そしてゆらりと堕姫が体を起こす。そこへ追い討ちをかけるように善逸が斬りかかって、避けた堕姫が建物の外へ出た。

 

伊之助「蚯蚓女は俺と寝ぼけ丸に任せろ!!お前らはその蟷螂を倒せ!!わかったな!!」

 

炭治郎「気を付けろ!!」

 

伊之助「おうよ!!」

 

伊之助がすかさず炭治郎達に指示を出すが、そこへブロリーも炭治郎へと言った。

 

ブロリー「炭治郎、お前もあいつらと行け!」

 

炭治郎「ブロリーさん!ですが・・!」

 

ブロリー「ここには柱が二人いるんだ!俺は伊之助達の方が不安がある。だからお前も加勢してこい!」

 

天元「炭治郎、ブロリーの言うとおりだ!俺とブロリーがいるからこっちは百人力だ!お前があいつを相手にした方が勝機が高まるんだ。」

 

炭治郎「・・わかりました!ここはお願いします!」

 

ブロリー「ああ、上弦のムシケラを倒すこと、この俺が任されよう。」

 

炭治郎は柱二人に妓夫太郎の相手を任せると、伊之助と善逸に加勢するために去っていった。

 

妓夫太郎「妹はやらせねえよ。」

 

妓夫太郎は炭治郎が走っていった方向へと鬼の身体能力を駆使して追おうとするが

 

ブロリー「逃がすと思っているのか?お前の相手は俺だ。デヤァッ!!」ドガアアアア!!

 

妓夫太郎「ガアアアア!?」

 

妓夫太郎を地面に叩きつけてそのまま押し込んでいた。そしてそこへ屋根から現れたのは天元の妻の一人、雛鶴だった。

 

雛鶴「皆さん!!気をつけて!!」

 

大量のクナイが入っている箱から発射すると、まるで流星群のように妓夫太郎へと襲いかかる。このクナイには十二鬼月ではない鬼ならば半日もの間体を麻痺させられるほどの猛毒が塗られており、下弦の鬼すら動きを封じることが出きるのだ。しかし妓夫太郎には刺さるが、天元にも刺さってしまう。唯一ブロリーだけはクナイが当たっても頑丈すぎる体に弾かれていた。

 

雛鶴(お願い・・効いて・・ほんの僅かな間でいいの。そうしたら。誰かが必ず頚を斬れる!!)

 

毒が効いた妓夫太郎に天元は頚を斬ろうと飛び出す、しかし現実は非常であり、この毒は一瞬にして分解されてしまったのだ。

 

妓夫太郎「いやあ効いたぜ、この毒はなあ。」

 

天元「!」(畜生もう毒を分解しやがった!!)

 

妓夫太郎「血鬼術!円斬旋回・飛び血鎌!」ギュルルル!

 

天元「音の呼吸!肆の型!響斬無間!!」

 

妓夫太郎の血鬼術と天元の音の呼吸がぶつかり合って拮抗し、爆発を起こす。煙が晴れると、妓夫太郎の姿はどこにもなかった。

 

天元(消えた!!)「雛鶴!」

 

雛鶴「天元様、私に構わず鬼を探してくだ・・!?」ガッ

 

雛鶴の言葉が最後まで続くことはなかった。妓夫太郎が雛鶴の顎を鷲掴みにしたからだった。

 

妓夫太郎「よくもやってくれたなああ。俺はお前に構うからなああ。」

 

天元「雛鶴ーーっ!!!」

 

そのまま雛鶴の顎を砕こうと力を込めるが、すかさずブロリーが妓夫太郎を蹴り飛ばして引き離した。

 

ブロリー「デヤァッ!!」ドガアッ!

 

妓夫太郎「ガアア!?」

 

ブロリー「何度言ったらわかる?お前の相手は俺だ。よそ見とは随分と余裕だな?ムシケラの分際で。」

 

妓夫太郎が吹っ飛んだ先に天元が刀を構えて待っていた。タイミングに合わせて刀を振った。

 

天元「ブロリー!感謝するぞ!」ブン

 

天元の太刀筋は一寸の狂いもなく妓夫太郎の頚を狙っていた。しかし、本人は素手で受け止めた。

 

妓夫太郎「お前らが俺の頚を斬るなんて、無理な話なんだよなあ。」

 

ブロリー「ああもう!めんどくせぇ!貴様らまとめて血祭りにあげてやる!」

 

執念深い妓夫太郎にブロリーは遂にしびれを切らして彼の体を掴むと、堕姫目掛けて思いっきり投げつけた。

 

天元「!!」

 

ブロリー「破壊の呼吸!拾弐の型!ギガンティックスロー!うおおおおらあああ!!」ビュ ヒューーン!

 

妓夫太郎「ぬうっ!?ぐあああ!!」ドッカーン!

 

堕姫「えっ!?お兄ちゃん!!こっちに来な・・ギャアア!!」ドッカーン!

 

炭治郎・伊之助「ブロリーさん!/ブロリー!」

 

ブロリーのギガンティックスローを食らった妓夫太郎の体が堕姫の体にぶつかると掴んだ際に入れられた気が爆発し、二人に大きなダメージを与えた。炭治郎と伊之助はブロリーの邪魔をしないようにすぐに引いて、入れ換わるようにブロリーが追い討ちをかけて二人の足をつかむと再び地面に叩きつけた。

 

ブロリー「ぬううう・・フン!!」ドゴォ!!

 

堕姫・妓夫太郎「ぐええっ!!/ぐっううう!!」

 

それだけではなく、ブロリーが二人の背中をそれぞれ片手で抑え込み、堕姫と妓夫太郎を身動きできなくすると炭治郎や天元達に叫ぶ。

 

ブロリー「貴様ら!!今だ!!」

 

炭治郎「はい!師範!ヒノカミ神楽!灼骨炎陽!」ザシュ!

 

伊之助「獣の呼吸!陸の牙!乱杭咬み!!」ザン!

 

ブロリーが止めている間に、炭治郎と伊之助が正確に刀を振る見事な連携で上弦の陸二人の頚を斬った。二つの頚は地面を転がっていたがやがてお互いが見えるように止まった。

 

須磨「斬った!?斬った!!斬った!!キャーッ!斬りましたよォ雛鶴さん!草葉の陰から見てください!」

 

まきを「アンタ意味わかって言ってんの!?馬鹿!!」バシッ!

 

須磨「痛い!!」

 

雛鶴「!?何か様子が変だわ。」

 

しかし、妓夫太郎が悪足掻きに円斬旋回を放とうとしていた。それに気づいた天元が炭治郎達に向かって叫んだ。

 

天元「まずい!!お前ら逃げろーーーっ!!!」

 

ギュル ギャギャギャギャギャギャ!!

 

その斬撃は今までのどの血鬼術よりも強力で、花街を全て破壊しかねない程の威力を誇っていた。しかし、その斬撃の前にブロリーが立ちはだかった。

 

ブロリー「させぬぅ!破壊の呼吸!拾参の型!ギガンティックオメガ!」ゴオオオオ!

 

ブロリーが放った気功波は妓夫太郎の斬撃を呑み込むと、空の彼方へと消えていった。花街はブロリーの手によって守られた瞬間だった。それを実感した炭治郎達は、ブロリー以外は毒と疲労で地面に倒れ込むのだった。

その後に炭治郎の元に赤子サイズになった禰豆子がやって来た。竹の口枷は壊れてしまったので、変わりにロープを口に巻いていた。

 

禰豆子「うー。」

 

炭治郎「禰豆子・・」

 

意識を取り戻した炭治郎は慌てて起き上がり、花街の様子を確認する。そしてブロリーが最後の斬撃を弾き飛ばしたお陰でそこまで大きい被害が出なかったことに心のそこから安心した。

 

炭治郎「よかった・・街が破壊されてない。師範が俺達を含めて全員助けてくれたんだな。」

 

炭治郎が安堵すると、そこへブロリーが『通常形態』に戻ってやって来た。

 

ブロリー「炭治郎!禰豆子!無事か!?」

 

炭治郎「師範!」

 

ブロリー「し、師範だとぉ!?」

 

炭治郎「あっすみません。俺は継子なので師範と呼んだ方がいいのかと、嫌ならすぐにブロリーさん呼びに戻します。」

 

ブロリー「・・好きに呼ぶがいい。」

 

炭治郎「!ありがとうございます!師範!」

 

炭治郎はブロリーに師範呼びを許可されて心底嬉しそうにしていたが、ブロリー本人も満更でもない表情をしていた。

 

禰豆子「ムー♪」ギュウウ

 

ブロリー「禰豆子もよく頑張ったと誉めてやりたいところだぁ!」ポンポン

 

禰豆子もブロリーに抱きついて甘えていた。ブロリーも鬼の本能を抑えた禰豆子を誉めて甘やかしていた。

 

炭治郎「他の皆は!!・・!?」

 

炭治郎は今になって動けることに驚いたのだった。

 

炭治郎(なんで俺は動けるんだ?毒を喰らったのに・・)

 

炭治郎が自身の体に困惑していると、遠くから善逸が自分を呼ぶ声が聞こえてくる。

 

善逸「たんじろ~~~。」

 

炭治郎「!!」

 

善逸「たぁぁんじろ~~~。」

 

炭治郎「善逸の声だ!!」

 

炭治郎が善逸の元へ向かおうとすると、ブロリーが二人を抱えて飛んでいった。

 

炭治郎「うわっ!?師範!?」

 

ブロリー「俺が連れていってやる。お前は無理をするな、これは上官命令だ。」

 

炭治郎「はい。お願いします。」

 

善逸の元へたどり着くと、全身から血を流して号泣している善逸が出てきた。この傷は堕姫によってつけられたものだった。

 

善逸「起きたら体中痛いよぉぉぉ!俺の両足、これ折れてんの何なの!?誰にやられたのこれ!?痛いよぉぉ!怖くて見れないい!」

 

炭治郎「無事か!!良かった!」

 

善逸「無事じゃねぇよぉぉ。」

 

炭治郎「そうだ!伊之助は!?」

 

善逸「伊之助はあそこにいるよぉぉ。」

 

善逸が指差した方向をみると、建物の隅に佇む伊之助の姿があった。

 

炭治郎「伊之助!!無事か!!」

 

伊之助「腹減った!なんか食わせろ!!」

 

伊之助は少しの外傷があるだけで毒に犯されたりなどはしておらず、元気に声をあげていた。そして天元のところには、須磨が号泣し、雛鶴は静かに涙を流し、まきをは動揺して言葉を失っていた。天元は五体満足だが、妓夫太郎にやられた毒で意識が朦朧としていた。

 

須磨「いやあああ死なないでぇ!死なないでくださぁぁい!天元様あ~~~!せっかく生き残ったのに!!せっかく勝ったのに!!やだぁやだぁ!!鬼の毒なんてどうしたらいいんですか!解毒薬が効かないよぉ!!ひどいです神様!ひどい!」

 

天元は最後の力を振り絞って遺言を残そうとしたのだが、それでも須磨の喚きは止まらなかった。

 

天元「最期に言い残すことがある・・俺は今までの人生「天元様死なせたらあたしもう神様に手を合わせません!絶対に許さないですから!!」

 

まきを「ちょっと黙んなさいよ!!天元様が喋ってるでしょうが!!」

 

天元の話の邪魔をされたまきをは、青筋を浮かべて須磨に食って掛かっていた。

 

雛鶴「どっちも静かにしてよ・・!」

 

天元「・・・・」

 

まきを「口に石詰めてやるこのバカ女!!」

 

須磨「うわあああ!!まきをさんがいじめるううう!!」

 

まきを「バカ!!黙れ!!」

 

須磨「おえッ゛本当に石入れたあ!!」

 

天元(嘘だろ?何も言い残せずに死ぬのか俺?毒で舌も回らなくなってきたんだが、どうしてくれんだ?言い残せる余裕あったのにマジかよ。)

 

くの一三人が騒いでいる中、ヒョコっと現れた禰豆子はそのまま天元の体に触ると、血鬼術で体を燃やした。

 

禰豆子「ム。」ヒョコ

 

まきを・雛鶴・須磨「「「!?」」」

 

ぺと ボォッ

 

まきを・雛鶴・須磨「「「!!!」」」

 

須磨「ギャアアアッ!!何するんですか!?誰ですかあなた!いくらなんでも早いです火葬が!まだ死んでないのにもう焼くなんて!お尻を叩きます!お姉さんは怒りました!!」

 

天元「ちょっと待て。こりゃ一体どういうことだ?毒が消えた。」

 

禰豆子の血鬼術の炎は天元の体を燃やしたのではなく、天元の体を犯していた毒を燃やしたのだった。天元が一命を取り留めたことに安心した嫁三人は泣いて抱きついたのだった。そこへブロリーと炭治郎が禰豆子に追い付いて事情を説明した。

 

炭治郎「禰豆子の血鬼術が毒を燃やして飛ばしたんだと思います。俺にもよくわからないのですが・・御無事で良かったです。」

 

ブロリー「流石禰豆子。よくやったと誉めてやりたいところだぁ!」

 

禰豆子「ムン!」フフン

 

天元「こんなこと有り得るのかよ、混乱するぜ・・それとお前動くなよ。傷が広がるぞ」

 

須磨「ありがとお゛お゛」

 

炭治郎「俺と師範は鬼の頚を探します。確認するまでは安心できない。」

 

ブロリーは炭治郎と禰豆子を両脇に抱えて飛び回っていた。そして炭治郎が匂いがする方向を指示する。

 

炭治郎「禰豆子、師範、向こうです!!鬼の血の匂いがする!血だまりか・・鬼の血・・」

 

炭治郎は刀を抜いて周囲を警戒した。やがて、誰も攻撃してこないとわかると、珠世に血を届けるために特殊な注射器で吸ったのだった。

 

炭治郎「・・・・」(よし、もう攻撃してこない。上弦の鬼の血を採れた・・!!)

 

ニャーゴ

 

声がした方をみると、珠世の使い猫である茶々丸が姿を現していた。

 

炭治郎「珠世さんの所へ、頼んだぞ。」なでなで

 

茶々丸の背中の箱に血を入れると、そそくさと姿を消した。そして再びブロリーが二人を抱えて飛び回った。

 

炭治郎「人がいないな。まきをさん達が皆を逃がしてくれたんだな。良かった・・!師範こっちに、こっちに行って下さい。鬼の匂いが強くなってきました。」

 

ブロリー「よし、こっちだな。」ビュオオ

 

ブロリーが炭治郎が言うとおりに進むと、なにやら言い争う声が聞こえてきた。

 

炭治郎「!?」

 

近づいてみると、堕姫と妓夫太郎が喧嘩してお互いに罵り合っていた。

 

堕姫「なんで助けてくれなかったの!?」

 

妓夫太郎「俺は柱を相手にしてたんだぞ!!」

 

堕姫「だから何よ!!そもそもあの時に私の言うことにしたがって素直に逃げれば良かったのよ!!」

 

妓夫太郎「俺達が逃げきれたところであの方に殺されて終わりだろうが!!俺は耳に飾りをつけたガキから先に始末しようと思ったんだ!そもそもお前はなにもしてなかったんだから上裸の柱の動きを止めるくらいしておけよ!」

 

堕姫「じゃあそういうふうに私を操作すれば良かったじゃない!それなのになにもしなかったじゃん!それに猗窩座様を無傷で殺した化け物に殺されるよりもあの方に殺される方が本望じゃない!」

 

炭治郎(まだ生きてる・・しかも言い争ってるぞ。だけど少しずつ肉体が崩れていってるな。)

 

ブロリー(まだ生きていたのか。死に損ない共め。だが最期がこんなのでいいのか?)

 

妓夫太郎「うるせぇんだよ!!仮にも上弦だって名乗るんならなぁ!手負いの下っぱ二匹くらい一人で倒せ馬鹿!!」

 

堕姫「・・アンタみたいな醜い奴が私の兄妹なわけないわ!!アンタなんかとはきっと血も繋がってないわよ!だって全然似てないもの!!この役立たず!!強いことしかいいところがないのに何も無いのに!負けたらもう何の価値もないわ!出来損ないの醜い奴よ!!」

 

妓夫太郎「ふざけんじゃねぇぞ!!お前一人だったらとっくに死んでる!どれだけ俺に助けられた!?出来損ないはお前だろうが!弱くて何の取り柄も無い!お前みたいな奴を今まで庇ってきたことが心底悔やまれるぜ!お前さえいなけりゃ俺の人生はもっと違ってた!お前さえいなけりゃなあ!!何で俺がお前の尻拭いばっかりしなけりゃならねぇんだ!!お前なんか生まれてこなけりゃ良かったんだ!!」

 

二人の兄妹であることすら否定するような発言に心を痛めた炭治郎は、そっと妓夫太郎の口を塞いで静かに仲裁をするのだった。




やっと戦闘が終わりました。原作にそって書こうとしたら堕姫と妓夫太郎が思った以上に粘るので、ブロリーが本気を出さずになぶっているイメージにしてみました。次回は二人の過去になると思います。それではまた次回。
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