伝説の超鬼殺隊員   作:ツキリョー

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第二十五話です。最近鬼滅の刃とブロリー小説のネタ版を書きたくなってきました。それでも惑わされずに頑張りたいと思います。こんな小説ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。


鬼殺隊陣営と鬼陣営!それぞれの思惑!

ブロリーが産屋敷家を訪れてから数日後、炭治郎とブロリーは真剣を持って模擬戦をしていた。最もブロリーは何も持たずに素手ではあるが、『スーパーサイヤ人』の形態になって応戦していた。

 

炭治郎「ヒノカミ神楽!灼骨炎陽!」ゴオオオオ

 

ブロリー「ふん!まだまだだ!」ガキィン!

 

ゴォ! シュタ

 

刀と腕がぶつかり合って周囲に衝撃波が生じ、両者は一度距離を取ってから再び炭治郎が仕掛ける。

 

炭治郎「全集中!水の呼吸!壱の型!水面斬り!」シイイイ

 

ブロリー「甘い!遅すぎる!」ガッ ポン

 

ブロリーは腕を刀に交差させずに受け流す、すると勢い余った炭治郎は背中を敵に向けるという致命的な隙を見せてしまう。その隙を見逃す程ブロリーは甘くなかった。

 

ブロリー「背中ががら空きだ炭治郎!破壊の呼吸!漆の型!オメガブラスター!」ポウ ゴオオオオ

 

炭治郎「!しまった!!(回避は間に合わない!迎え撃つしかない!)むん!」ヒュッ

 

ブロリーの気弾を迎え撃つために咄嗟に刀を振るったが、炭治郎は姿勢を崩したまま無理矢理の体制だった。その為

 

ガッ バキン! ドカーン!

 

炭治郎「なっ!?があああぁぁぁぁぁぁっっっ!?!?」

 

炭治郎の刀が折れてしまい、ブロリーの気弾を諸に喰らったのだ。このときは炭治郎の相手が鬼ではなくて本当に良かったと言えるだろう。相手がブロリーだから、体が大きく吹っ飛ぶ程度の威力に抑えてくれたものの、相手が同じ能力を持つ別の鬼だったなら、今頃炭治郎の体は今までの鬼のように跡形もなく消し去られていたのだから。ブロリーは炭治郎の方を見て声を上げた。

 

ブロリー「ここまでだ!炭治郎!大分パワーもスピードも上がってきた!だが、その程度で上弦のムシケラを倒せると思っているのか?もっと精進しろ!」

 

炭治郎「はい!師範!(あぁ・・刀を折ってしまった・・鐵鋼塚さん怒るだろうな・・)」

 

炭治郎は、那田蜘蛛山の時に続いて刀を再び折ってしまったことに罪悪感と申し訳無さに駈られていた。それを知らないブロリーが炭治郎に渇を入れたと同時に、鎹鴉が破壊屋敷邸の上空を旋回して伝令を伝えた。

 

鎹鴉「カァーッ!カァーッ!緊急柱合会議ヲ開ク!破壊柱ブロリー!直チニ産屋敷邸二向カエー!繰リ返ス!緊急柱合会議ヲ開ク!破壊柱ブロリー!直チニ産屋敷邸二向カエー!」

 

ブロリー「今からか?」

 

鎹鴉「ソウ!今カラダー!」

 

ブロリー「全く耀哉の奴、今度はなんなんだぁ?何の用なんだぁ?」

 

炭治郎「師範!お館様の所へ行くんですか?」

 

ブロリー「そうだ、あまり乗り気ではないがな。」

 

炭治郎「気をつけて行って下さいね!」

 

ブロリー「止めないのか?」

 

炭治郎「俺が止めたところで意味があると思いますか?」

 

ブロリー「・・無いな。」

 

炭治郎「ですよね。」

 

ブロリー「では行ってくる。」

 

ブロリーが破壊屋敷を出ると、丁度隣に建っている蝶屋敷からしのぶが出てくるところを目撃した。

 

ブロリー「しのぶ!」

 

しのぶ「!ブロリーさん。貴方もこれからお館様の所へ向かうのですか?」

 

ブロリー「そうだ。」

 

しのぶ「そうでしたか、では一緒に向かいましょう。皆さんお願いしますね。」

 

隠「「はい!」」

 

しのぶがブロリーと共に産屋敷邸に向かうことを決めると、既に屋敷の外で用意していた隠達に、目隠しと耳栓を渡された。

 

しのぶ「いつものやつですね。」

 

ブロリー「何故そんなものをするんだ?」

 

しのぶ「!ブロリーさんはいつも目隠しと耳栓をしていないのですか!?」

 

隠1「蟲柱様。破壊柱様はお館様の所へ行かれる際は空を飛んでいくので我々隠は必要無いとのことです。これはお館様公認でございます。」

 

隠2「破壊柱様。本来であればお館様の御屋敷の居場所が鬼共に見つかったり情報が漏れるのを防ぐため、このように目隠しと耳栓をしなければならないのですよ。ですが貴方はお館様公認でこれらを免除して自分で行くことを許されているのです。」

 

しのぶとブロリーがお互いに目隠しや耳栓をしていることとしていないことに驚き、隠達が耀哉が認めてブロリーが特別に許されている事を説明し、ブロリーは納得したものの、しのぶは更に混乱した。

 

しのぶ「どっ、どういうことですか?何故貴方はそんな事が許されているのですか?というより何故お館様の御屋敷の場所が分かるのですか?他の柱達でさえも知らないと言うのに。」

 

ブロリー「お前達が炭治郎を裁判とやらにかけたときに俺はこいつら(隠)の後を着いていってたんだ。そのときに道を覚えてな。そのときの事をこいつらに言ったんだ。」

 

隠1「そして我々がこのことをお館様にお伝えしたら、道を知っている者に無理に伏せることはないとの結論でこうなりました。」

 

しのぶは隠の説明を受けて全てを理解すると、呆れたような目をしてため息をついてブロリーを責めた。

 

しのぶ「・・はぁ、ブロリーさん、駄目じゃないですかぁ。もし鬼に情報が漏れたらどう責任を取るつもりなんですか?そういうこともきちんと考えてから行動してくださいよ。でないと冨岡みたいに嫌われちゃいますよ。只でさえ不死川さんと伊黒さんから嫌われてるんですから。」

 

ブロリー「今後は善処しよう。ムシケラに情報を迫られたら返り討ちにすればいいだけだ。それとクズと雑魚から嫌われても俺は別に痛くも痒くも無いがな。」

 

しのぶ「・・お言葉ですが、そのクズと雑魚と言うのは誰の事を言ってるんですか?まさか私の事を言ってるわけではありませんよね?」

 

ブロリー「今しのぶが言った二人の奴らだ。しのぶのことはクズとも雑魚とも思ってないから安心しろ。」

 

しのぶ「・・ふふっ・・クズと雑魚・・ぷくく・・」プルプル

 

しのぶはブロリーの暴言に最初は自分の事を言ってるのではと青筋を立てたが、ブロリーが実弥と小芭内のことを言ってると分かると、体を震わせて必死に笑いを堪えた。そこへ段々と痺れを切らしてきた隠達が柱の二人に声をかける。

 

隠「あのー・・お二人共、そろそろ移動なさってもよろしいでしょうか?」

 

しのぶ「あら?ふふっ、ごめんなさいね。彼との話し合いに夢中になってしまいました。今日はお願いしますね。」

 

隠「はい!ではお乗りください。」

 

しのぶは目隠しと耳栓を付けて隠に背負われ、ブロリーはそのまま走り出す隠の後を付いていった。

数分後、産屋敷邸へとたどり着いた二人は、そのまま庭まで一緒に歩いていき、既に他の柱達は到着していた。

 

しのぶ「あら?私達が最後でしょうか?」

 

杏寿郎「うむ!君達が最後だが気にするな!俺も今さっき着いたばかりだからな!ブロリー青年!久しいな!竈門少年は元気にしているか?」

 

ブロリー「杏寿郎か。炭治郎は元気に鍛練してる、今日も俺と組手をしたからな。お前と列車とやらの任務に行ったときから見違えるほどに強くなっているな。」

 

杏寿郎「そうか!それは実に喜ばしいことだ!俺の継子にならなかったことは些か残念であったが、若手が更に強くなっているなら問題ないだろう!ブロリー青年!これからも竈門少年のことを頼んだぞ!」

 

ブロリー「言われる間でもない。炭治郎は強くなるために俺に指導されることを選んだ。ならば俺もそれに答えない訳には行かんからな。」

 

杏寿郎とブロリーが向かい合って話し合っている時、ふといつもは静かであまり喋らない霞柱、時透無一郎が口を開いた。

 

無一郎「ねぇ、僕達なんで今日お館様に呼ばれたの?誰か知ってる人いる?」

 

行冥「南無・・私は何も聞かされてない・・」

 

実弥「・・知らねェ。」

 

小芭内「・・・・」

 

蜜璃「私も・・わかりません。」

 

義勇「・・・・(知らない)」

 

無一郎の疑問に誰も答えられない中、天元が自分を親指で指して高らかに言った。

 

天元「そんなの、この俺様とブロリーをド派手に祝言するために決まってるだろ!何を隠そう俺達は上弦の鬼を倒したんだからな!」

 

「「「「「「「っ!」」」」」」」

 

天元の突然の爆弾発言に他の柱達は全員ハッとするが、当の本人であるブロリーは興味が無さそうにしており、事情を知っている小芭内はまたネチネチと言葉責めをした。

 

小芭内「ふん、たかが上弦の陸ごときでいちいちこんなことをすると思うか?そもそも百年ぶりに上弦を倒したのは煉獄とサイヤ人の無限列車での任務だろう?そのときにも呼ばれたのに四ヶ月後に階級が下の上弦を倒しただけで呼ばれると思うか?俺はそう思わないし信じない。」ネチネチ

 

天元「いや、あのなぁ。上弦は一筋縄では行かねぇよ。少しは俺を讃えてもいいんじゃないか?」

 

小芭内に正論を突きつけられた天元は少し弱々しくなりながらも弁解した。そこへかなたとくいなが当主が来たことを告げた。

 

くいな・かなた「「お館様のおなりです!」」

 

その声と共に、耀哉が屋敷の奥から歩いて出てきた。ブロリーを除く九人は片膝をついて頭を垂れる。当のブロリーは立ったままであった、それに青筋を浮かべた実弥と小芭内が地面に押さえつけようとするも、ブロリーは易々と避けた。

 

ブロリー「!!」ヒョイ

 

実弥「・・チッ!」

 

小芭内「・・ふん。」

 

天元「・・お前らいい加減学習しろ。そいつを押さえようとしたって無駄だっつーの。」

 

そして耀哉がこの場に姿を現したが、ブロリー以外の柱達に衝撃が走った。

 

耀哉「やぁ、待たせて悪かったね。私の可愛い剣士(子供)達。」

 

「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」

 

それは耀哉が妻であるあまねや実子の輝利哉の介助を必要とせずに一人で歩いていることだった。それだけではなく、目元にまで表れていた鬼舞辻の呪いの爛れも今では綺麗に消え去り、目に光を取り戻していることが一目見ただけで分かるほどに復活した耀哉の姿があったからだ。歓喜と戸惑いと動揺が混ざり合って混乱している九人の柱達、皆の気持ちを代弁するかのように実弥が疑問をぶつけた。それに続いて皆もそれぞれの思いを口にした。

 

実弥「おっ、お館様・・!それは一体・・!?」

 

蜜璃「呪いが・・消えている・・!?」

 

杏寿郎「よもや!何があったのだお館様!!」

 

天元「お館様がド派手に元気になってるだと!?」

 

義勇「・・・・!?(呪いが無くなっている!?一体どういうことだ!?だが、お館様が元気を取り戻したのはいいことだ。誰かがこのようなことをしてくれたのだろうか?)」

 

無一郎「お館様・・!?・・治ったのですか・・!?」

 

小芭内「有り得ない有り得ない・・!!胡蝶でさえ治せないんだぞ!?嬉しい限りだろうが信じられない・・!俺は信用しない・・!!」

 

行冥「南無・・どういうことだ?誰かがこのようなことをしたのだろうか・・?南無阿弥陀仏・・」

 

混乱している柱の中でも一番それが顕著に現れていたのはしのぶだった。彼女は薬学を特化して研究しているため、鬼殺隊では唯一医療も出来る柱で、蝶屋敷も病院の役割を果たしており、鬼殺隊にとっては無くてはならない場所と存在になっていた。そんな彼女ですら今までどんな薬物でも退行すらさせることができなかったのだ。その鬼舞辻の呪いを、何者かがこんなに綺麗に消し去ったのだから混乱することにも無理はなかった。

 

しのぶ「おっ、お館様・・!治っ・・えっ・・?どうやったんですか・・?」

 

柱達の狼狽えぶりを見て耀哉は口に人差し指を当てて静かにのジェスチャーをする。静かになった柱達を見て、耀哉は自分を回復させた人をゆっくり分かりやすいように優しく教えた。

 

耀哉「私の病を退行させてくれたのはブロリーだよ。実は三日程前にブロリーだけをこの屋敷に呼んだんだ。そのときに私に気を分け与えてくれてね。ただ、今のまま放っておくと二十年後にまた病に犯されるらしいから本人は治したとは認めてないけどね。それでも今は君達の顔も見れるし今は全く痛くも苦しくもない、それが本当に嬉しいんだ。」

 

耀哉は口調こそいつも通りおっとりと話しているが、表情にはしっかりと表れていてブロリーのことを見て微笑んでいた。柱の九人は"心の底から感謝している眼差しで見つめるもの"、"責め立てようとするもの"などに分かれていた。そして個々の思いを言った。

 

義勇「ブロリー・・感謝する。」

 

無一郎「・・ありがとう、お館様を助けてくれて。」

 

杏寿郎「うむ!お館様を助けてくれた!実によくやってくれた!感謝を伝えよう!ありがとう!ブロリー青年!」

 

天元「ド派手によくやった!!もう打つ手がなかった呪いをここまで綺麗に消した。これは俺も派手に感謝しなければいけないな。」

 

蜜璃「ブロリーさん!お館様を呪いから解き放ってくださってありがとうございます!強くて格好よくて優しいなんて素敵!キュンキュンしちゃう!」キュン

 

五人はその場でブロリーのことを誉めたり讃えたりしていた。その中で、行冥がふとブロリーの前に移動すると、涙を流したが口元は笑みが浮かんでいた。

 

行冥「ブロリー、君を認めよう。上弦を倒すだけでなくお館様まで救ってくれた。君はもう鬼殺隊に無くてはならない存在だ。優しいサイヤ人だったのだな、鬼だと疑ってしまってすまなかった。」

 

行冥はなんと、ブロリーを認めて謝ったのだ。それに対してブロリーも彼なりに柔軟な対応を見せた。

 

ブロリー「鬼と疑われたことは一度だけではない。そんなことはいちいち気にしていない。認められたことはありがたいがな。」

 

行冥「そうか。今後も鬼殺隊に尽力するんだぞ。」

 

ブロリー「炭治郎と禰豆子がいる限りはそうするつもりだ。」

 

六人がブロリーに対して好印象になったが、柱の一人であるしのぶはそれどころでは無くなっていた。自分のいくら効力の強い薬でも、耀哉にかかった鬼舞辻の呪いは変化する兆しすら見せなかったというのに、ブロリーが気を分け与えただけでここまでの回復ぶりを見せたというのだ。その事実を耀哉から教えられたしのぶは、ブロリーのことを望羨と嫉妬で恨めしそうに見ていた。

 

しのぶ「・・お館様を助けてくださってありがとうございますね・・!」

 

ブロリー「!」

 

しのぶのドスの効いた声にブロリーが反応して見てみると、いつもの笑顔の鉄仮面が消えて目付きは鋭くなっていてブロリーを睨み付けていた。

 

ブロリー「どうしたんだしのぶ?何か思い詰めることでもしているのかぁ?溜めすぎるのはよくないぞ。」

 

しのぶ「!」

 

ブロリーがこのように言うのは、しのぶが思い詰めている元凶が自分だと分かっていないからであり、本人に一切の悪気はないのだ。しのぶもその事は分かっているため、このように返されてしまっては怒りすらこみ上げてこない。しのぶはため息をついてブロリーに対してはっきりと言った。

 

しのぶ「はぁ・・何故貴方はこんな普通では絶対に有り得ないことが出来るんですか?サイヤ人の体はやはり根本的な造りが違うんですかね?貴方が柱でなければ是非解剖して調べあげたい程忌々しさすら感じますよブロリーさん・・!」

 

ブロリー「そんな悲観することはないだろう。俺には薬や手当ての知恵など全くないからな。お前がいなければこの組織が機能しないことくらい目に見えて分かる。」

 

しのぶ「・・ふん!そんなこと言ったって私の機嫌は直りませんし、何も出ませんからね・・!///」

 

ブロリーに褒められても不機嫌なのは治まらないと言うしのぶだが、表情と満更でもないのか顔が真っ赤に染まっていることで完全に上機嫌になっていることは目に見えてわかった。しかし、残りの二人の柱は逆にブロリーを責め立てた。

 

小芭内「ふん!それが出来るなら何故最初にお館様に出会った段階でそれをしなかった?それにその力でもしお館様が逆に悪化していたらどう責任をとるつもりだった?やはりお前のことは信用できない、俺は信じない。」ネチネチ

 

実弥「伊黒の言う通りだァ・・!症状を戻せるならなんでさっさと出会った時に治さずに今更なんだァ?お館様が苦しんでいるのを眺めるのがそんなに楽しかったのかァ!?アァ!?」

 

ブロリー「出会ったときにしなかったのは耀哉をまだ信用していなかったからだ。今になって信じれると思ったからやったまでだ。それに耀哉の症状を戻すことはおろか、しのぶのように知識や技術がないような奴らに責められる筋合いはない。」

 

実弥「テメェ・・!!」

小芭内「貴様・・!!」

 

実弥と小芭内はブロリーの言葉に青筋を立ててすぐにでも斬りかかれるように刀に手を掛ける。しかし、抜刀する前に耀哉がカリスマのある声で止めた。

 

耀哉「実弥、小芭内、止めなさい。」

 

実弥「お館様!しかしコイツは・・!!」

 

耀哉「誰でも出会ったばかりで信用しあうと言うのは流石に無理があると思うよ。君達だってそうだろう?でも今となっては私の事を信用してくれて、鬼舞辻の呪いの症状も戻してくれた。そのお陰で本来ならもう妻も実子も君達のことも見ることができなくなっていたのを再び見ることが出来るようになった。それだけで私はとても嬉しいんだよ。それに・・」

 

優しく微笑みながら止めていた耀哉だったが、突如としてスッと笑みを無くすと、少し眼光を鋭くして途端に怒りの表情を出す。ブロリーを除く九人の柱は、威圧感のある眼光に蛇に睨まれた蛙のような錯覚を起こして体をビクリと震わせた。

 

「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」ビクッ

 

耀哉「ブロリーはもう私達産屋敷一家を救ってくれた恩人だ。そんな彼を悪くいうのなら、いくら君達でも許さないよ?」ゴゴゴゴゴ

 

ブロリーは知らないが、他の柱からしてみれば鬼舞辻の呪いが治まって爛れが完全に消えている今の怒っている耀哉は、いつもよりも声にも張りがあり、普段の何倍にも恐ろしく感じていた。もう既に信頼度で言えばブロリーは既に他の柱達よりも耀哉に信頼されているのだ。上弦を二体倒しただけでなく自分達の呪いの苦しみからも解き放ってくれた、そんな功労者を罵られるのは耀哉にとってはとても許せることではなかったのだ。だが、そんな彼を止めたのは他でもないブロリーだった。

 

ブロリー「もういい。そこまでしなくていい、耀哉。」

 

耀哉「ブロリー・・だけど・・」

 

ブロリー「俺はただ耀哉を信じれるようになったから症状を戻しただけだ。大したことはしていない。そこまで感謝されることでもないからソイツらを責めることはしなくていい。」

 

耀哉「それは違うよブロリー。」

 

大したことはしていないと断言したブロリーに対して耀哉ははっきりとそして優しく否定した。

 

耀哉「君がそう思っていたとしても、私達にとっての恩人だということには変わり無いんだ。人からの感謝の気持ちは素直に受け取っておくべきだよ。」ニコッ

 

ブロリー「・・わかった。」

 

耀哉の満面の笑みで優しくそう言うと、ブロリーも流石に大人しく受け入れた。ブロリーへは満面の笑みを浮かべていた耀哉だが、再び他の柱を見るときはいつも通りの優しそうな顔つきに戻った。

 

耀哉「ブロリーの言おうとしたことも分かるよ。今のは流石に私も大人げなかった。見苦しい所を見せてしまって、すまなかったね。でも、私達一家は皆感謝していて家族のように思っていることもまた事実だ。彼への悪口は私達への誹謗中傷と捉えるからそのつもりでいるように。特に実弥と小芭内はブロリーに対して当たりが強いからよく気をつけるように。いいね?」

 

実弥「ぎっ、御意・・!」

 

小芭内「・・御意・・!」

 

実弥と小芭内は耀哉から完全に目をつけられたことを理解して、今のブロリーよりも信頼されていないことを実感してショックを受けていた。他の柱達も耀哉のブロリーへの信頼は一際高いことを理解して、義勇と蜜璃以外は先程のしのぶと同じように心の中で嫉妬を覚えていた。そんな心情を知らない耀哉は、話題を変えた。

 

耀哉「大分話が逸れてしまったね。今日君達を呼んだのは天元とブロリー達が上弦の鬼を倒したからなんだ。しかも隊員たちも軽症で済んで遊郭も完全に守りきったんだ。天元、ブロリー実によくやってくれた!皆!私達は今、無限列車での任務から完全に流れに乗っている。これを崩さないように鬼を倒すことにより一層力を入れてほしい。期待しているよ。私の可愛い剣士(子供)達。」

 

「「「「「「「「「御意。」」」」」」」」」

ブロリー「はい・・」

 

耀哉は立て続けに無傷で上弦を倒したことが心底嬉しいのか、満面の笑みを浮かべて更に剣士達の奮起を促した。そして期待していると言われたブロリー以外の柱はより多くの鬼を殺そうと燃えるのだった。

――――一方別の場所、無限城では再び上弦の鬼が集められていた。まさか一年も経たない内にまた呼ばれるとは思っていなかったのか、皆がそれぞれの思いを口にしていた。

 

玉壺「ヒョッ・・まさか一年も経たずに再び無惨様に呼ばれることになるとは・・また誰かがやられたのですかな?私は心が踊った・・ゴホンゴホン!心配で胸が苦しゅうございます。ヒョッ」

 

半天狗「ヒィィィィ!怖ろしい怖ろしい。玉壺の言うことが本当なら、またしてもあの御方の怒りを買ってしまうことになる。御許しください。怖ろしい怖ろしい。」

 

童磨「玉壺も半天狗殿もあまり物騒なことを言わないの。俺はそうならないと信じてるからね。黒死牟殿もそう思わないかい?」

 

黒死牟「童磨・・口を慎め・・無惨様が・・御見えだ・・」

 

「「「!!」」」

 

黒死牟の言葉に全員が反応を示し、無惨の気配がする方に一斉に向いた。

 

無惨「妓夫太郎が死んだ。またもや上弦の月が欠けた。」

 

童磨「誠にございますか!それは申し訳ありませぬ!妓夫太郎は俺が紹介した者ゆえ・・」ニカー

 

童磨は張り付けたような胡散臭い笑みを浮かべて無惨にお詫びを申し出た。

 

童磨「どのようにお詫び致しましょう?目玉をほじくり出しましょうか?それとも・・」わくわく

 

無惨「何度も言わせるな、貴様の目玉など必要ない。妓夫太郎は負けると思っていた。案の定堕姫が足手まといだった。奴が妓夫太郎の動きを止めて逃げようとした。それをしなければブロリーはともかく他の柱は・・いや、もうどうでもいい。私の望みを叶えるためには私自身が動かなければならないとさえ思ってきた。」

 

童磨「またそのように悲しいことをおっしゃいなさる。俺が貴方様の期待に答えなかったときがあったでしょうか?」

 

無惨「産屋敷一族を未だに葬っていない。"青い彼岸花"はどうした?何故何百年も見つけられぬ?私は上弦すらも解体したいと思っている程だ。」ビキキ

 

半天狗「ヒィィィッ!御許しくださいませどうかどうか・・!」

 

黒死牟「返す・・言葉も・・ない・・産屋敷・・巧妙に・・姿を・・隠している・・」

 

童磨「俺は探知探索が不得意だからなぁ。如何したものか・・」

 

三体が実力不足に嘆いているなか、玉壺は得意気に違うとアピールした。

 

玉壺「無惨様!!私は違います!貴方様の望みに一歩近づくための情報を私は掴みました!ほんの今しがた・・!」

 

玉壺は最後まで言いきる前に無惨によって頚を斬られて強制的に黙らされた。その速さは一瞬にも満たない速度で、他の上弦の鬼でさえも目で追うことが出来なかった。そして玉壺の斬られた頚は無惨の掌の上にあった。

 

無惨「私が嫌いなものは"変化"、或いは"退化"だ。状況の変化、肉体の変化、感情の変化、あらゆる変化は殆どの場合"劣化"だ。衰えなのだ。私が好きなものは"不変"もしくは"進化"。完璧な状態で永遠に変わらないこと、それが更に良くなってそのまま衰えないこと。」

 

玉壺(無惨様の手が私の頭に!いい・・とてもいい・・!)

 

無惨「一年も経たずに立て続けに上弦を殺されて、私は不快の絶頂だ。まだ確定していない情報を嬉々として伝えようとするな。」

 

顔中に血管を浮かび上がらせた無惨が、そのまま玉壺の頭を離して重力にしたがって落ちた。

 

無惨「前回呼んだときは大目に見てやったが、やはりそのやり方だと駄目だとわかった。もっと死ぬ気でやったほうがいい。玉壺、情報が確定したら半天狗と共に其処へ向かえ。」

 

半天狗「ヒィィ、承知致しました・・!!」

 

玉壺「・・・・!!」(そんな・・!!私が掴んだ情報なのに・・御無体な・・でもそこがいい・・。)

 

童磨「玉壺殿!」タッ

玉壺「!!」

 

童磨「情報とは何のことだ?俺も一緒に行きたい!」

 

玉壺「いや・・それは・・」

 

童磨「教えてくれないか?頼む!この通りだ。」

 

無惨「童磨、貴様には何も命じていない。失せろ。」

 

童磨「無惨様!俺も一緒に行っては駄目ですか?」

 

無惨「何度も言わせるな。貴様には何も命じていない。黒死牟。」

 

ザン!

 

無惨が上弦の壱の名を呼ぶと同時に、黒死牟が童磨の顔から半分上を刀で跳ねた。それを見届けた無惨はそそくさと姿を消した。

 

黒死牟「童磨・・度が過ぎるぞ・・無惨様の手を・・煩わせるな・・」

 

童磨「黒死牟殿・・どうしてもかい?」

 

黒死牟「当たり前だ・・そうした勝手なことを起こすと・・やがては序列の乱れ・・ひいては従属関係に皹が入る・・私はそれを・・憂いているのだ・・」

 

童磨「あー、なるほどね。」パチン

 

黒死牟「童磨・・私の言いたいことは・・わかったか・・」

 

童磨「うん!わかったよ。」

 

黒死牟「そうか・・わかったのなら・・いい・・」

 

それだけを確認すると、黒死牟も目に見えない速さで姿を消した。

 

童磨「さよなら黒死牟殿、さよなら!」

 

童磨が黒死牟に律儀に挨拶している間に玉壺は鳴女に指示を出した。

 

玉壺「私と半天狗を同じ場所へ飛ばしてくだされ!」

 

半天狗「ヒィィ!」

 

童磨「待ってくれ!じゃあ俺も・・・・」

 

ベベンベン!

 

童磨が最後まで言いきる前に鳴女が琵琶を鳴らして二体を送り出し、童磨だけが取り残される。

 

童磨「・・・・」ポツーン

 

無限城には童磨と鳴女の二体のみとなり、童磨は鳴女を誘う。

 

童磨「琵琶の君!この後良かったら俺と一緒に・・」

鳴女「お断りします。」

 

ベベン!

 

鳴女は童磨の話を最後まで聞かずに琵琶を鳴らして、童磨を元いた場所"万世極楽教"へと強制送還させた。自室のベッドに座った童磨は張り付けたような表情でむくれた。

 

童磨「もう、誰も彼も連れないなぁ・・」

 

信者(男)「教祖様。信者の方が御見えになりました。」

 

童磨「あぁ本当かい?悪いね。じゃあこれを被ってと・・」

 

宗教の帽子を被って信者を向かえ入れる準備を整えると、頬杖をついて扉を見据えた。

 

童磨「さぁいらっしゃい。今日はどんな子が来るのかな?」

 

童磨は物心ついたときからさせられていた教祖の仕事に、今日も無感情で取り組むのだった。

――――鬼の始祖である鬼舞辻無惨は、人間の子供に擬態して大きな屋敷の養子として部屋で本を読んでいた。そしてその顔はほくそ笑んでいた。

 

無惨(玉壺が掴んだ情報が確定の物ならば、そこを壊滅させてほぼ確実に鬼狩り共を弱らすことが出来る。半天狗を行かせるのはブロリーがそこに来ることを読んだ上でだ。)「ふん!私は何を恐れていたのだろうか?上弦の一体が駄目なら複数ぶつければ良いではないか。鬼狩り共には少しは感謝せねばな。数で対抗すればいいと教えてくれたのだからな。いくら化け物でも上弦二体は手に追えんだろう。ブロリーもこれでおしまいだ!ふははは!」

 

無惨はブロリーが玉壺と半天狗に殺られて頚を自分に差し出してるところを想像して笑っていた。そこへ屋敷の飯使いが無惨を呼びに来た。

 

「お坊っちゃま、御食事の準備ができました。」

 

無惨はその言葉に反応して読んでいた本を本棚に戻すと、子供らしい無邪気な笑みで返した。

 

無惨「すぐに向かいます!」

 

このときの無惨は、この采配すらも間違っており、更にブロリーに対して恐れる羽目になることをまだ知らない。




読み返してみて前回とあまり変わってないような気がして絶望しています泣。次回は刀鍛治の里に入れると思います。駄文小説ですが頑張りたいと思います。それではまた次回。
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