伝説の超鬼殺隊員   作:ツキリョー

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第八話です。2週間近くかかってしまいました。楽しみにしてくれてた方申し訳ありません。こんな最低な小説でも最後まで読んでくれたら嬉しいです。


束の間の休息!遂に揃うかまぼこ隊!

鼓屋敷の外。今ここでは炭治郎とその同期である伊之助が対立していた。何故こうなったかと言うと、それは数十分前に遡る。

 

正一「善逸さん!」

 

善逸「・・・・」

 

正一「大丈夫ですか?」

 

炭治郎達が鼓屋敷を出る数分前に、善逸と正一は先に屋敷を抜け出していたのだ。そして二階の窓から落ちて善逸は気絶していたのだ。目を覚ました善逸の視界に入ったのは泣いている正一だった。

 

正一「部屋が変わったときの勢いで外に飛ばされたんです。二階の窓から落ちました。」

 

善逸「そうだっけ?」ハハハ

 

正一「善逸さんがかばってくれたので俺は大丈夫ですけど・・」

 

善逸「それはよかった。でもなんでそんなに泣いてんの?」スッ ぬるり

 

不意に自分の頭を触った手が何か液体に触れる感触がした。手を確認すると、それは自身の血だった。それを見た善逸は全てを悟った。

 

善逸「なるほどね!?俺が頭から落ちてんのね!?」

 

正一「はい・・」

 

善逸が現状を理解して取り乱していると、屋敷の扉を突き破って伊之助が現れた。

 

伊之助「猪突猛進!!猪突猛進!!」バキッ!

 

善逸「ギャアアア!!また出たああ!!化け猪!!」

 

伊之助「アハハハハハ!!鬼の気配がするぜぇ!!」

 

善逸「あっ!あいつ・・今声聞いてわかった!五人めの合格者・・最終選別のとき誰よりも早く入山して誰よりも早く下山した奴だ!せっかち野郎だ!」

 

伊之助は禰豆子の入った箱を見つけると、惨殺しようと斬りかかろうとする。しかし

 

伊之助「見つけたぞおおお!!」

 

善逸「やめろーーっ!!」

 

伊之助「!!・・なんだぁ?テメェは?」

 

善逸は急いで箱の前に立ちふさがり、伊之助の行動を止めた。伊之助も邪魔者が入るとは思っていなかったのか、あわてて動きを止めた。

 

善逸「この箱に手出しはさせない!炭治郎の大事なものだ!!」

 

伊之助「オイオイオイなに言ってんだ?その中には鬼がいるぞォわからねぇのか?」

 

善逸「そんなことは最初からわかっている!!」

 

善逸は炭治郎の背負っている箱の中に鬼がいることを知っていたのだ。もともと音に敏感で、炭治郎からは今まで聞いたことの無いくらいの優しいものだった。だからこそ彼は鬼をつれている炭治郎を信じようと思ったのだ。納得できる事情があると。

 

善逸「俺が・・直接炭治郎に話を聞く。だからお前は・・引っ込んでいろ!!」

 

善逸が怒鳴ると伊之助は殴る蹴るの暴行を加えて、力ずくで善逸を箱から引き剥がそうとする。しかし、善逸は粘り強く箱を抱えて守っており、自身がどんなに怪我を負おうと反撃の素振りを見せなかったのだ。それを見ていた正一は涙を流していた。そこに炭治郎とブロリーが屋敷の外に出て来て現在に至る。

 

伊之助「同じ鬼殺隊なら、刀を抜いて戦って見せろ!!戦わねぇなら、さっさとどきやがれ!!」ドカッドカッドカッ

 

善逸「ぐはっ!」

 

ついには力尽きてしまい、箱を抱えながら倒れた。それを見た炭治郎は沸々と怒りが湧いていた。

 

伊之助「もういい・・お前ごと箱を串刺しにしてやる!」

 

炭治郎「やめろ!!」バキッ

 

炭治郎は一瞬の間に伊之助の懐に入ると腹に拳をめり込ませ、あばら骨を折った。

 

炭治郎「お前は鬼殺隊員じゃないのか!!」

 

善逸「骨、折ったぁ!!」

 

炭治郎「何故善逸が刀を抜かないかわからないか?隊員同士で徒に刀を抜くのは御法度だからだ!!それをお前は一方的に痛めつけていて楽しいのか?卑劣きわまりない!!」

 

伊之助「ガフッゴホッハハハ、グハハ!アハハハッそういうことかい悪かったな。じゃあ素手でやり合おう・・!!」

 

炭治郎「いや全くわかってない感じがする。まず・・隊員同士でやりあうのが駄目なんだ!素手だからいいとかじゃない!!」

 

善逸はタイマン勝負になっている二人を見て心の中で突っ込む。

 

善逸(うわぁぁアイツ・・なんつー動きだ。というか実は、炭治郎も御法度に触れるんじゃないか?折ってるし・・)

 

伊之助の身体能力に炭治郎は四足獣と戦っているような錯覚を起こす。

 

炭治郎(低く狙え!!相手よりもさらに低く!!)

 

 

しかし、伊之助の間接の柔らかさで顔を地面に叩きつけられ、出血してしまった。そしてそれと同時に伊之助に飛びかかるひとつの黒い影が。

 

ブロリー「でやああああ!!」ドカッ

 

伊之助「ガハッゴホッゴホッ」

 

影の正体はブロリーだった。炭治郎を怪我させられたことに怒ったのだ。そしてそのまま伊之助を蹴り飛ばす。

 

炭治郎「!ブロリーさん!」

 

ブロリー「・・貴様は炭治郎を負傷させた挙げ句禰豆子を殺そうとした・・これ以上やると言うなら俺が相手だ。」

 

伊之助「ハハハッハハハ!!そういやもう一体鬼がいたんだったな・・ちょうどいい。お前を始末してやる!」

 

伊之助はしまっていた刀を再び抜いて、ブロリーを斬りつけようとする。しかしブロリーは腕を組みながら余裕をもって伊之助の剣捌きを避けていく。

 

善逸(ブロリーさん・・なんてうごきだ。彼奴の剣が全く追いついてないぞ!)

 

てる子(やっぱり、お兄ちゃんかっこいい!)

 

伊之助とブロリーの勝負が始まってからブロリーは一度も反撃していない。その事に気づいた伊之助は刀を振り回しながら怒鳴った。

 

伊之助「逃げてねぇで反撃してきやがれ!!刀を抜かねぇ弱味噌が!!」

 

ブロリー「・・弱味噌だと?それは俺に言ってるのか?」

 

伊之助「テメェ以外に誰がいる!!かかってきやがれぇ!!反撃する意思を見せやがれ!!」ダッ

 

善逸(ニャメロン!!勝てる訳がない!!あの人は最終選別で鬼を全滅させた天才剣士なんだど!!)

 

ブロリー「クズがぁ・・血祭りにあげてやる!フンッ」ガッ

 

伊之助「ガッハァ!?」ドカッ

 

伊之助はブロリーにラリアットでぶっとばされ、木に叩きつけられる。それを見た炭治郎がブロリーを止めた。

 

炭治郎「ブロリーさんもう十分です!これ以上やってはいけません!俺は大丈夫ですからもうやめてください!」

 

ブロリー「炭治郎・・わかった。」

 

炭治郎に説得されたブロリーは追撃をやめた。しかし、それを見た伊之助は激怒した。

 

伊之助「おい!!勝手に勝負を終わらすんじゃねぇ!!俺はまだやれんだよ!!テメェはすっこんでやがれ!!」

 

炭治郎「駄目だ!!自分では気づいてないだけでお前の身体は悲鳴をあげてるんだぞ!!骨を痛めてるんだからやめておけ悪化するぞ!!」

 

伊之助「悪化上等!!今この刹那の愉悦に勝るもの無し!!」

 

炭治郎「将来のこともちゃんと考えろ!!」

 

伊之助「知るか!!」

 

尚も炭治郎に殴りかかって来る伊之助に、炭治郎は澤見の頭突きをする。

 

炭治郎「ちょっと、落ち着けぇ!!」ゴッシャ

 

善逸「うわああああ!!音!!頭骨割れてない!?」

 

炭治郎の頭突きを喰らった伊之助はダメージが大きく、後ろによろめく。そして猪の被り物が落ちて素顔があらわになった。

 

善逸「女!?ゑ!?顔・・!?」

 

ブロリー(こいつ、よく見ると俺と格好が似ているな。だが、サイヤ人ではなさそうだ。)

 

伊之助「何だコラ・・俺の顔に文句でもあんのか・・!?」

 

善逸(気持ち悪い奴だな・・むきむきしてるのに・・)

 

伊之助「俺の顔をじろじろと見てやがる!!」

 

善逸「べっ!?別に、見てないよ・・!」

 

伊之助にガンつけられた善逸は怯えて、てる子の後ろに隠れながら否定する。

 

てる子・正一・清・ブロリー「・・・・」

 

炭治郎「君の顔に文句はない!こぢんまりしていて色白でいいんじゃないかと思う!!」

 

伊之助「殺すぞテメェ!!かかって来い!!」

 

炭治郎「駄目だ!もうかかって行かない!」

 

伊之助「もう一度頭突いてみろ!!ほら!!」

 

炭治郎「もうしない!!君はちょっと座れ、大丈夫か!」

 

伊之助「おいでこっぱち!!俺の名を教えてやる!嘴平伊之助だ覚えておけ!!」

 

炭治郎「どういう字を書くんだ?」

 

伊之助「字!?じっ・・俺は読み書きができねぇんだよ!名前はふんどしに書いてあるけどな・・」ピタッ

 

そのとき急に伊之助の動きが止まる。そのことに対して善逸達は驚く。

 

善逸「!?どうした?」

 

正一「止まった・・」

 

ブロリー「・・なんなんだぁ?」

 

伊之助「・・・・」クラッ バターン ブクブク

 

急に後ろに倒れたかと思うと、白目を剥きながら泡を吹いて気絶した。炭治郎の頭突きが今になって響いたのだ。

 

善逸「うわっ倒れた!死んだ?死んだ?」

 

炭治郎「死んでない、多分脳震盪だ。俺が力一杯頭突きしたから・・」

 

善逸(えっ怖っ・・炭治郎額から血も出てないし、どんだけ頭硬いんだ・・猪は失神してるのに・・)

 

てる子「お兄ちゃんは頭大丈夫?」

炭治郎「うん!大丈夫だよ。」

 

てる子「すごーい!お兄ちゃんの頭触ってもいい?」

炭治郎「どうぞ。」

 

てる子「お兄ちゃんの頭硬ーい。」

 

炭治郎「そうかな?」

 

ブロリー「フフフ、頭突きをしても傷ひとつ付かないとはな、流石炭治郎と誉めてやりたいところだぁ!」

 

善逸(そしてブロリーさんはそんな炭治郎を誉めてるし・・)

 

その後、気絶している伊之助を地面に寝かせて炭治郎達は殺された屋敷の中の人を埋葬してあげていた。しばらくして伊之助が目を覚ます。

 

伊之助「・・・・うがああああ!!」ガバァ

善逸「うわぁぁ!起きたぁ!?」

 

伊之助「勝負ゥ!勝負ゥ!!」ドドドド

善逸「寝起きでこれだよ!一番苦手これ!」ドドドド

 

善逸は再びてる子の後ろに隠れた。伊之助は埋葬するために穴を掘っているブロリーと埋め終わって石を置いてあげる炭治郎の姿を見つけた。

 

伊之助「何してんだお前ら!?」

 

炭治郎「埋葬だよ。伊之助も手伝ってくれ。まだ屋敷の中に殺された人がいるんだ。」

 

伊之助「生き物の死骸なんて埋めてなんの意味がある!やらねぇぜ!手伝わねぇぜ!!そんなことより俺と戦え!!」

 

ブロリー(戦うことはこいつの本能なのか?)

 

善逸(うわ・・本当におかしいんだこいつ・・なんの意味があるって・・)

 

炭治郎「そうか・・傷が痛むからできないんだな?」

 

伊之助「・・・・は?」ピキッ

 

炭治郎「いや、いいんだ。痛みを我慢できる度合いは人それぞれだ。亡くなった人を外まで運んできて土を掘って埋葬するのは本当に大変だし、善逸とブロリーさんとこの子たちで頑張るから大丈夫だよ。伊之助は休んでいるといい。」ニコッ

 

清・正一(ずれてる・・)

 

ブロリー(炭治郎・・ちょっと違うぞ?その言い方だとこいつ、違う意味で捉えるぞ?)

 

伊之助「はあ゛ーーん!?舐めるんじゃねぇぞ!百人でも二百人でも埋めてやるよ!!俺が誰よりも埋めてやるわ!!」

 

ブロリー(やっぱリーです・・)

 

伊之助はそういうと、"屋敷の中に入って死体を持ってきて穴を掘っては埋め、屋敷の中に入って死体を持ってきて穴を掘っては埋め"を繰り返し、気がつけば埋葬は全て終わっていた。伊之助を除く六人が手を合わせて拝んでいる中、伊之助はただ一人、木に頭突きを喰らわしていた。

 

伊之助「うがああああ!!」ドムッ

 

てる子「何やってるの?あの人?」

清「・・見ちゃ駄目だ。」

正一「うん・・」

 

そのとき、炭治郎の鎹鴉が伝令を伝えるために飛んできた。

 

鴉鴉「カアアッ!山ヲ降リロ!山ヲ降リロ!カアアッ!」

 

正一「鴉が喋ってる!?」

清「・・もう何も考えるな。」

てる子「うん・・」

 

鎹鴉「サアツイテ来イ!!コノ私二!!カアアッ!」

 

鎹鴉の伝令により山を降りることになった炭治郎たち。しばらく道なりに進んでいくと、分かれ道に出た。てる子達とはここでお別れである。しかし、善逸は正一にすがりついて駄々をこね始めた。

 

善逸「駄目だ!駄目だ駄目だ駄目だ!正一君は行っちゃ駄目だぁ正一君は強いんだ!!正一君に俺を守ってもらうんだ!」

 

炭治郎「正一君が嫌がっているだろう!!」

 

善逸「俺を置いていかないでー!」

 

炭治郎「いい加減にしろ!!」ドン!

 

正一を連れていくとごねてあまりにもしつこい善逸に炭治郎は手刀を喰らわせて気絶させた。それから鴉が藤の花の香り袋を吐き出した。鬼除けになるので今後稀血の清は持ち歩けとのことだった。

 

清「本当にありがとうございました。家までは自分達で帰れます。」

 

清は炭治郎達にお礼を言い、てる子は頭を下げていた。しばらく三人は炭治郎達の姿が見えなくなるまで見ていた。

 

てる子「・・大きくなったら私、ずっと守ってくれたブロリーお兄ちゃんのお嫁さんになる!」

 

清・正一「えっ・・ええーー!?」

 

てる子のとんでも発言に、兄二人は混乱して騒がしく帰っていくのだった。

一方、三兄妹と別れた炭治郎達は、鴉についていきながら山を下っていた。その最中、伊之助は炭治郎にずっと突っかかっており、ブロリーは気絶した善逸を背負っていた。

 

伊之助「勝負ゥ!!俺は必ず隙を見てお前達に勝つぞ!!」

 

炭治郎「俺はお前じゃない!竈門炭治郎だ!!」

 

伊之助「かまぼこ権八郎!!お前に勝つ!!」

 

炭治郎「誰なんだそれは!!」

伊之助「お前だ!!」

炭治郎「違う人だ!!」

 

善逸「だああぁぁー!!うるっさいわ!!」

ブロリー「へぁっ!?」

 

善逸は二人のうるささに目を覚まして叫んび、ブロリーはそれに驚いたのだ。そしてそのまま二人も伊之助に紹介した。

 

善逸「俺は我妻善逸だ!」

ブロリー「・・ブロリーです。」

 

伊之助「稲妻紋逸にブロッコリーか・・特にブロッコリー!!俺はお前に勝つ!!」

 

炭治郎「ブロッコリーじゃない!!ブロリーさんだ!!」

伊之助「黙ってろ紋次郎!!」

炭治郎「炭治郎だ!!」

 

善逸「だああからうるっさいわ!!」

 

鴉が三人を連れていったのは藤の花の家紋の家だった。そのとき再び炭治郎の鴉が叫ぶ。

 

鎹鴉「カアアーーッ休息!!休息!!負傷二ツキ完治スルマデ休息セヨ!!」

 

炭治郎「えっ?休んでいいのか?俺今回怪我したまま鬼と戦ったけど・・」

鎹鴉「ケケケッ」

炭治郎「ケケケッて・・」

 

家紋の家から家主である老婆のひさが門から出て来て炭治郎達を招き入れた。

 

ひさ「はい・・」

 

炭治郎「あっ夜分に申し訳ありません。」

善逸「お化けっ・・お化けだ!」

炭治郎「こらっ!!」

 

伊之助「何だテメェは!?弱っちそうだな・・」

炭治郎「こらっ!!」

 

ひさ「鬼狩り様でございますね。どうぞ・・」

 

ひさは動きが異様に速く、善逸が妖怪扱いして炭治郎にしばかれた。

 

ひさ「お食事でございます・・」

 

善逸「妖怪だよ炭治郎!あの婆さん妖怪だ!速いもん異様に!妖怪婆・・」

炭治郎「!」ごちん

 

そして四人は食事を取り始めたが、野生児の伊之助は食べ方が異常で、箸を使わず全て手掴みで食べていた。

 

伊之助「ガツガツガツ」

善逸「箸使えよ・・」

 

伊之助「ガツガツ」ひょいパクッ

炭治郎・善逸「!?」

 

しかも炭治郎を挑発するために彼のおかずを取ったりしたが、普段から自分の食事を兄妹に分け与えていた炭治郎には効果がなかった。

 

炭治郎「そんなにお腹が空いているならこれも食べていいぞ。」ニコッ

 

伊之助「ムキーー!!違う!!」

 

善逸(こいつ完全に箱のことを忘れてるな・・ふざけんなよこの野郎!そんなすぐにどうでもよくなるならなんで俺の事ボカスカボカスカ叩きまくったんだこの野郎!!馬鹿!!まつ毛!!)

 

しかしそのとき善逸はあることに気づく。

 

善逸「!!」(待てよまさか、こいつがこんなに食べ方が汚いならブロリーさんはどうなんだ!?)ギギギギギ

 

善逸は伊之助の食べ方が汚いなら、同じ野生児であり、なおかつ最終選別での大暴れしたブロリーはもっと食べ方が汚いと思い、恐る恐るブロリーの方を向く、がしかし。

 

ブロリー「モグモグ」カチャッフキフキ

善逸「ってゑゑゑええぇぇぇ!?お上品!?」

 

ブロリーの食べ方はとても綺麗で礼儀正しかったのだ。それも善逸や炭治郎よりも優雅で綺麗なのだ。その事に善逸は驚きのあまり腰を抜かしたのだった。

 

ブロリー「善逸・・なんだぁ?」

 

善逸「い!?いや、上品だなと思いまして・・どこで教わったんですかマナーを?」

 

ブロリー「ガキの頃親父に叩き込まれた。サイヤ人とはいえ最低限のマナーは身に付けろとずっと言われてきた。そして気づいたら飯は行儀よく食うことが俺の中では当たり前になっていただけだ。」

 

炭治郎「なるほどだからそんなに上品なんですね!」

 

そして食事を終えた四人は寝床へと向かった。四人の行き着く先の部屋に再びひさがいた。

 

ひさ「お布団でございます。」

 

善逸「出たぁ!妖怪婆・・」

炭治郎「 」ごちん

 

善逸がまたひさを妖怪扱いして再び炭治郎にしばかれた。その隙をついてすぐに伊之助が一つの布団に飛び込む。

 

伊之助「早い者勝ち!俺がこっちだ!」

 

炭治郎「いいぞ。好きなところで寝ろ。」ニコッ

 

食事の時に炭治郎を怒らせられなかった伊之助は今度は寝床で挑発を試みるがこれも効果はなく、八つ当たりで善逸に枕を投げつけた。それからひさは医者をも呼んでくれた。診察した結果、ブロリー以外全員重傷だとわかった。そして四人は布団に入り、就寝の準備をしていた。

 

伊之助「肋よりコブが痛え・・」

炭治郎「ごめん。」

 

善逸「俺も痛かったんだぞ。ボカスカボカスカ叩きやがって。謝れ。」

伊之助「断る。」

善逸「謝れよ!」

伊之助「断る。」

炭治郎「謝るんだ。」

 

炭治郎は謝罪したが、伊之助は善逸に謝罪していないのだ。そして何かを思い出したように善逸は炭治郎とブロリーに聞いた。

 

善逸「・・炭治郎、誰も聞かないから俺が聞くけどさ。鬼を連れているのはどういうことなんだ?」

 

ブロリー「鬼・・禰豆子のことかぁ?炭治郎にもしっかりとした事情がある。」

 

炭治郎「!!善逸・・わかっててかばってくれたんだな・・善逸は本当にいい奴だな。ありがとう。」

 

善逸「おまっ!そんな誉めても仕方ねぇぞうふふっ。」

 

炭治郎「俺は鼻が利くんだ。最初からわかってたよ。善逸が優しいのも強いのも。」

 

善逸「いや、強くはねぇよふざけんなよ。お前が正一君を連れてくの邪魔したのは許してねぇぞ。」

 

炭治郎「・・・・」アセアセ

 

善逸「・・・・」ジトー

 

善逸が正一を連れていくのを邪魔した炭治郎を恨みジト目で見ていると、禰豆子の入った箱がカタカタと音がなった。禰豆子が出てこようとしてるのだ。

 

善逸「うわっうわっえっ?出てこようとしてる!?出てこようとしてる!?」

炭治郎「大丈夫だ。」

 

善逸「何が大丈夫なの!?ねぇ!?ねぇ!?」

炭治郎「しーっ夜中なんだぞ善逸・・!」

 

伊之助(なんで挑発に乗らねぇんだ?飯とられたのに・・何回かアイツ怒ってたの何だったっけ?忘れた・・)

 

ブロリー(禰豆子が出てこようとしてるのか?そういえばもう日は沈んでいたな。)

 

箱がギイイと音がなり、ふたがゆっくりと開いていった。

 

善逸「キャーーッ!鍵かかってないんかい!!」

 

炭治郎「しーっ。」

 

善逸「まままま守って!!俺を守って!!」

 

善逸は急いでブロリーの後ろに隠れ、ガタガタと震えていた。そしてふたが完全に開き、中から禰豆子が顔を出した。

 

禰豆子「ム。」ひょこ

 

善逸「ヘ?」

 

炭治郎「禰豆子。」

 

炭治郎に名前を呼ばれると、禰豆子はゆっくりと身体の大きさを元に戻していった。

 

禰豆子「んー。」キラキラ✨

 

善逸「!!」

 

禰豆子はブロリーに気がつくと、ひょこひょことブロリーの前まで歩いてくると抱きついた。ブロリーは禰豆子の頭を優しく撫でてあげ、禰豆子も目をトロンとさせてとても気持ち良さそうにしていた。

 

ブロリー「ハハハハハハ!!禰豆子カワイイ!!」

 

禰豆子「!!・・ムー♪」

 

炭治郎「善逸。禰豆子は俺の・・「炭治郎」?」

 

善逸「お前・・いいご身分だなぁ・・!!!」

 

炭治郎「えっ?」

 

善逸「こんな可愛い女の子連れていたのか・・こんな可愛い女の子連れて毎日毎日、うきうきうきうき旅してたんだな・・」

 

炭治郎「善逸!ちがっ!」

 

善逸「俺の流した血を返せよ!!!俺は!!俺はな!!お前が毎日アハハのウフフで女の子といちゃつくために頑張った訳じゃない!!そんなことのために俺は変な猪に殴られ蹴られたのか!?」

 

炭治郎「善逸落ち着け!どうしたんだ急に・・」

 

ブロリー「どうしたんだぁ?なんで怒っているんだぁ?」

 

善逸は自身の日輪刀を抜き、炭治郎に矛先を向けた。

 

善逸「鬼殺隊はなぁ!!お遊び気分で入るところじゃねぇ!!お前のような奴は粛清だよ即粛清!!そういや俺の結婚を邪魔した罪と、正一君を帰した罪もあったな・・即粛清!!鬼殺隊をなめるんじゃねぇぇぇ!!」ジャキン!

 

炭治郎「うわぁぁ!善逸!やめろぉー!」

 

ガシッ!

善逸「!!」

炭治郎「!ブロリーさん・・!」

 

善逸の日輪刀は第三者によって止められた。日輪刀を抑える腕がある方を見るとブロリーがいた。そう、ブロリーが抑えていたのだ。

 

ブロリー「善逸・・貴様が何を勘違いしているかは知らんが、炭治郎に怪我をさせるようなら俺も容赦はしないぞ?」

 

善逸「ブロリーさん!当たり前でしょう!可愛い女の子の彼女を連れていちゃつくためにお遊び気分で鬼殺隊にいるような奴は粛清した方がいいんですよ!」

 

ブロリー「貴様・・禰豆子が炭治郎の恋人だと思っていたのか?違う・・炭治郎と禰豆子は兄妹だ。」

 

善逸「・・ヘ?き・・兄妹?ほっ本当なのか炭治郎!」

 

炭治郎「そうだよ!それを説明する前に善逸が斬りかかって来るからできなかったんだよ!」

 

善逸「えっと・・ごめんな炭治郎・・」

 

ブロリー「フハハハ!誤解が解けたようでよかったYO。」

 

ブロリーが善逸の暴走を止めたことで何とか和解できた二人。その日は鼓屋敷での戦いの事もあり、布団に潜った瞬間に爆睡するのだった。

次の日の夜。禰豆子は日が暮れた事もあり、箱の中から出てきた。

 

禰豆子「ん。」

 

善逸「禰豆子ちゃ~ん!」

 

善逸の声が聞こえそっちに顔を向けると、そこにはデレデレ顔でうねうねしている善逸がいた。

 

善逸「うふ!うふふ!禰豆子ちゃ~ん!」

 

禰豆子「!」

 

禰豆子はびっくりして善逸から逃げるが、善逸はデレデレ顔のまま禰豆子を追いかけた。部屋には幸いにも炭治郎とブロリーがいたので、禰豆子はブロリーの後ろに隠れた。そして困り顔で様子をうかがうように善逸を見ている。

 

ブロリー「禰豆子、大丈夫ですか?」

禰豆子「ムー。」

 

更にブロリーと禰豆子の前に炭治郎が割って入り、二人を庇う。

 

炭治郎「善逸!いい加減にしないか。」

 

善逸「・・た、ん、じ、ろ、う。うふふっ。」

 

炭治郎「うわぁぁ!善逸頼むからくっついてこないでくれー!」

 

善逸「そんなこと言うなよ炭治郎~!」

 

しかし、善逸はデレデレ顔をやめず、禰豆子と炭治郎は恐怖し逃げ出すが、善逸はまたも二人を追いかけた。更にその数分後。

 

伊之助「うがああああ!!」スパーン!

 

炭治郎・善逸「!!」

 

伊之助「うがああああ!!」ドム!

 

伊之助は炭治郎に頭突きしたのだ。突然の事に動揺して動けなかった炭治郎は諸に背中に喰らった。

 

炭治郎「なっ、なんだなんだ!?」

伊之助「がああああ!!」

 

伊之助は聞く耳持たずに暴走し、炭治郎に追撃を喰らわそうと追い回す。善逸もデレデレ顔のまま炭治郎を追い回した。

 

炭治郎「待って待って!!止まってくれー伊之助!!」

 

三人が部屋のなかで走り回って暴れているため禰豆子は追いかけられることがなくなり、ブロリーの後ろからひょっこりと出てきてブロリーに頭を差し出した。前日にブロリーに頭を撫でてもらったのがとても気持ち良く、この日も撫でてもらおうとしているのだ。

 

禰豆子「んー。」

 

ブロリー「また撫でてほしいのか?フハハハハ!禰豆子は甘えん坊です。」ナデナデ

禰豆子「ムー///♪」トロン

 

暴走している三人は、しばらくしてようやく気が治まったのか。布団に入るとすぐに眠ってしまった。そしてブロリーに撫でてもらって満足した禰豆子も、箱の中に戻りそこで眠った。ブロリーもそんな四人を見ると、自身も眠りにつくのだった。

更に数日後、炭治郎、善逸、伊之助の三人の骨折が癒えた頃、炭治郎の鎹鴉により緊急の指令が来たのだ。

 

鎹鴉「北北東!北北東!次ノ場所ハ北北東!四人ハ那田蜘蛛山二行ケ!那田蜘蛛山二行ケ!」

 

鎹鴉からの指令を受けた四人は、早急に那田蜘蛛山に向かう為、藤の花の家紋の家の玄関先まで来ていた。

 

炭治郎「では行きます!お世話になりました。」ペコリ

 

ひさ「では切り火を・・」カッカッ

 

炭治郎「ありがとうございます!」

 

伊之助「何すんだババァ!!」

 

切り火の意味を知らない伊之助はひさに殴りかかろうとしたが、善逸によって止められた。

 

善逸「馬鹿じゃないの!?切り火だよ!お清めしてくれてんの!危険な仕事行くから!!」

 

ブロリー「炭治郎、切り火ってなんだぁ?」

 

炭治郎「そうですね。相手に向かって行うお清めの儀式です。お婆さんは俺たちの無事を祈ってくれてるんですよ。」

 

ブロリー「そうなのか。おい、一晩世話になったのとお清めをしてくれたことに礼を言うぞ。」

 

ひさ「どのようなときでも誇り高く生きてくださいませ。ご武運を・・」ペコリ

 

四人は藤の花の家紋の家を後にして那田蜘蛛山に進路を取った。そしてその夜に炭治郎達は目的地である那田蜘蛛山の麓に到着するのだった。




今回は戦闘はありません。四人の休憩という話になりました。これからもこの小説をよろしくお願いします。
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