Re:上から目線の魔術師の異世界生活   作:npd writer

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以前、執筆していた作品のデータが吹っ飛びました泣

ですので今回の作品は以前投稿していた『Re:上から目線の元ドクターが行く異世界生活』のリメイクとなります。尚、リメイクに伴いシナリオの加筆、修正を行いましたので以前と流れがかなり異なったものとなっております。

再投稿ですので暖かい目で見ていただけると幸いです。今度はデータの扱いについて気をつけますので……どうかご自愛ください


第一章 激動の一日
一話 天才魔術師の異世界召喚


ニューヨーク ブリーカー・ストリート177A

 

高層ビルが立ち並ぶマンハッタンから離れた、ダウンタウンの一角にその建物はひっそりと立っている。

道ゆく人々には天井部分にオキュラスを備えた不思議な建物としか見えないだろう4階建ての洋館。

 

しかしここは地球を暗黒次元(ダーク・ディメンション)から地球を守る砦だあるサンクタムの一つ、ニューヨーク・サンクタムなのである。

そして、このサンクタムのマスターを務めるのがドクター・スティーブン・ストレンジである。

 

以前、エンシェント・ワンよりニューヨーク・サンクタムのマスターに任じられて以来、一貫してこのサンクタムを守り続けているストレンジは今日もその任務を遂行するため最上階の窓際に置かれた椅子に座り、お茶を飲んでいた。

 

 

 

 

しかし、ストレンジは今日はいつもとは違う空気であることを感じ取っていた。

 

普段とは違う風が流れ、時おりストレンジを謎の悪寒が襲うのだ。彼がお茶を飲むのは大抵リラックスする時や気分を落ち着かせる時であり、お茶を飲み干すとストレンジはサンクタム内を点検しながら歩き回り、また妙に落ち着かない状況に陥ると再びお茶を飲む、もしくはストレンジが所有している魔術書を読み、魔術の訓練を行う、これらの行為を繰り返していた。

 

お茶を飲み気分を落ち着かせていたストレンジを彼の肩にかかる赤いマントがストレンジを心配するように、彼を優しく包み込む。

 

実はストレンジが所有しているマントには意思があり、気に入った魔術師にしかその力を貸さない性格なのだが、どういうわけかストレンジには懐いており、彼とと共に行動している事が多い。

 

「……大丈夫、とは言ってもお前は信じないな。だが心配はない、きっと「奴」は現れる」

 

ストレンジが苦笑しながらマントに語ると、マントは襟で彼の頬を撫で、脱力し素の状態に戻る。

 

アスガルドの王子、ソーとロキをノルウェーに送って、そろそろ1ヶ月。

 

彼らは無事、アスガルドに帰還できただろうか。

いや、それ以前に彼らの父であるオーディンの命が尽きている事も感知している。

 

それ故にオーディンの娘であり、ソーらの姉であるヘラの復活により彼らが殺されかけているかもしれない。

 

何れにせよ、ヘラがソー達を屈服させた後、銀河系を恐怖政治で支配するのは目に見えている。そうなった場合にはストレンジ自らがアスガルドに赴きヘラと一戦交えなければならなくなるかもしれない。

 

そのような状況で更に今朝からの謎の悪寒。ストレンジの緊張は高まる一方だ。

 

 

 

 

彼が思考を中断し休憩ついでにお茶を取り替えようとしたその時、突如異変が訪れる。

 

エントランスホールから尋常ではない強い力をストレンジは感知したのだった。

ホールに向かったストレンジは咄嗟にマントの力を使って浮き上がると、両手にエルドリッチ・ライトと呼ばれる魔法円を展開し、その「何か」に向ける。

 

現在、盟友のウォンはカマー・タージにいるため彼に応援を要請したいところではあるが、この場を離れることはサンクタムの崩壊にもつながる事から得策ではなく、またマスターとしてここを死守するのは当然の務めであるため、故に一人で対処しなければならない。

 

「あの黒い「何か」は、一体なんだ?気色悪いその見た目に、あそこから放たれる禍々しいオーラ、気持ち悪いと共に危険な存在には変わりないが」

 

黒い「何か」は魔術書に記されていた術式でもなく、かと言ってダーク・ディメンションやドルマムゥからの攻撃の類とも一致しない。

まさかドルマムゥによる新たな攻撃か。

 

ストレンジがエルドリッチ・ライトを展開して状況を目視すること数刻、

 

「何か」が開き、亜空間から無数の黒い手が出現する。黒い手は瞬く間にホールを覆い、置かれていた椅子や照明器具を次々に倒していく。

 

そして数え切れないほど尋常ではない数を展開した手はそのままストレンジに向かっていく。

 

「何かは分からないが、この地球を守るサンクタムに手を出した以上、不法侵入としてお引き取り願おう!」

 

今朝から漂っていた謎の気配がこれから発せられている事にストレンジは気付き、警戒を強める。それと同時にマントから強い魔力が送られ、彼の魔力も高まった。

 

ストレンジはエルドリッチ・ライトを剣型にして手を斬っていくが減らしても減らしてもその数は増えていく。

 

ストレンジは師匠であるエンシェント・ワンが死亡した後、彼女の称号であった『至高の魔術師』を受け継いだ地球最強、そして宇宙全体でもトップクラスに位置する魔術師となっていた。

 

しかしいくらストレンジが『至高の魔術師』と言えども所詮は生身の人間。

スタミナは無限ではなく、持久戦に持ち込まれたストレンジはやがて多数の手により押されていく。

 

「面倒な相手だ、斬っても生えてくるとは……。地球が危機的状況になりつつあるというのに、厄介な荷物が舞い込んできたものだ」

 

毒づいた彼を更に黒い手は奥へ奥へと追い詰めていく。

 

追い込まれたストレンジは目の前の敵を撃退するため秘策である「アガモットの目」を展開する事を決める。

両手を胸の前で交差させ、勢いよく開くと同時に彼の首にかけられていた「目」が開き、中から美しい緑の光を放ち、使用者に時間を操る力と無限の可能性を齎すタイム・ストーンが姿を見せる。

 

彼の両手首にはタイム・ストーン特有の紋様が展開されるが、タイム・ストーンを操る際のモーションは普通の魔術よりも時間がかかる。

それ故、僅かに隙ができる。その瞬間を狙い、手がストレンジの動きを封じるべく彼の手首に巻きついた。

 

「クッ!」

 

いつもより多いモーションを弱点と敵は判断したのだろう。

素早く彼の手に巻きついた手により、ストレンジのポーズは崩され、手首の紋様はそれに伴い消え去り、目はタイム・ストーンを守るために閉じられた。

 

一瞬でも手首に巻かれればその時点で彼の負けが決まる。無数の手に巻かれたストレンジはそのまま異空間に引き摺り込まれ、彼の意識は強制的に飛ばされた。




ここまでの流れは前作とほぼ同じでした。

次回はいよいよドクターがルグニカに飛ばされて異世界生活ライフを満喫させられることになります。

実はこの作品の創るにあたって大分時間が空いたのでもう一度『ドクター・ストレンジ』を見直し、よりストレンジに近づけるよう創意工夫しました。近づいているかは自分では判断できませんが、自分なりの工夫として、ストレンジの日本語版吹き替えである三上哲さんの声をセリフに合わせて頭の中で再生して作ってみました。

リゼロの作品を創作しているということですので勿論、リゼロスも参考にしていただいています。
寝巻きクルシュ様最高なんじゃ〜^ ^
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