異世界転生じゃ……ない、だと?   作:ウミノ シオ

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(お久しぶりです)
久々すぎて、なんか途中から変になってるような……

サブタイが浮かばない……ほとんど15日だから……((( ;゚Д゚)))ガクガク


12月15日 午後

「ウサミ……アマトリはどうした?」

 

 昼食を摂る面々を見ながら、黒髪の小さな頭が見当たらないのに気付く。

 自分を含めた七人(陽太郎は少量)分の昼食を用意していたんだが……

 因みに。レイジは防衛任務、林藤は本部に行っている。

 出来上がったオムライスを宇佐美に渡しながら見当たらない雨取のことを訊ねる。

 

「……え? あれ~?」

「そう言えば……さっきから見ないわね」

 

 キョロキョロと辺りを見渡す宇佐美。

 水を一口飲んだ小南はなんでもないかのような口振りで言う――サンドイッチのことを根に持ってるのか……?

 

「もしかして、まだやってる!?」

何時(なんじ)から訓練、始めたんだ?」

「えーっと……訓練室の説明とかしてからだから――10時頃、かな?」

「10時……」

 

 時計を見やれば。針は十二時十分を指そうとしている。二時間は経つ、ってことか?

 昨日の、レプリカがやってみせたヤツが簡易的なモノだったとして。それでもあのトリオンキューブの大きさだ。ただ的を狙うだけならトリオン切れを起こす、ってことは()ぇだろうが……

 

「――集中力すげぇな……」

 

 単純作業なんて一時間もしないで集中力切れるわ。もって三十分がいいとこだな……

 狙撃手(スナイパー)向き、っちゃー狙撃手向きなのか。

 

 空閑の前に無言でサラダを置く。抗議するような顔をされたが、ドレッシングを置いて無視。野菜を食え、野菜を!

 玄界(ミデン)の野菜は新鮮だぞ~? シャキシャキだし、青臭くないし(ただし、物による)、みずみずしいし……

 季節関係なく新鮮な野菜が手に入るとか凄いよな? 近界(向こう)じゃ、新鮮な野菜なんてそうそう手に入るもんじゃないし……いや、お貴族様(お偉いさん)は別か。

 

 

 雨取を呼びに地下にある訓練室(トレーニングルーム)へと向かう。

 

◇◆◇

 

 玉狛の地下にはトレーニングルームが三つある。

 トレーニングルーム『001号室』と『002号室』は“仮想戦闘モード”と云う『コンピューターとトリガーをリンクさせ、トリオンの働きを擬似的に再現することでトリオンを消費することなく、戦闘訓練を持続的に行える』狙撃手以外のポジション用のトレーニングルームだ。

 模擬戦をしたり、技の精度を上げるために篭ったり……。仮想空間だからトリオンを気にすることなく、戦闘訓練を行うことができる。

 本部だとC級隊員(訓練生)にトリオン兵との戦闘に慣れさせるため、本来のより“やや小さめ”に再現し、戦闘訓練を行う。もちろん模擬戦にも使用。

 連携や戦術の確認をするために各隊の作戦室にもある。

 

 玄界のトリガー使いの能力が上がっていってるのは、この訓練のお陰だろう。

 “やられても復活する”“死なない”なんて、若い――十代の少年少女たちからすれば()()()みたいなものだ。

 

 多少の痛みは有れど、死にはしない“トリオンで出来た戦闘体”。やられても戦場その場に生身で放り出されない“緊急脱出(ベイルアウト)”なんて便利な機能――

 

 少なからずは()()()()()でやってる隊員もいるだろう。

 悪いとは言わないが――もし緊急脱出できず、生身で戦場に放り出されたらどうするのか……

 ()()()()()()()()()()()と言いきれるか?

 

 ……悪い方に考えたらダメだな。でも少しは危機感ってのは持ってもらいたいが……

 

 

 『003号室』に雨取が居るというので入る。

 

 そこは――三門市の河原を忠実に再現していた。

 

 地下にあるとは思えない広さなのは、トリガーで創って(拡張して)いるから。そうでもしないと狙撃手の訓練をするための広さを確保することが出来ないからだ。

 因みに。003号室(こっち)に容量を使っているため、他の二つの部屋は殺風景になっている。

 

 

 そしてそこには数発ずつ撃ち抜かれた数十体の的が転がっていた。

 

「おー……すっげー数ぅ……」

 

 オレ、ムリ。

 

 ――さて。雨取に声をかけるか。

 あー……だけど、めっちゃ集中してっからなぁ……驚かせちまうかな?

 一応トリガー起動しとく? ……いや、でもうっかり誤射って(オレの)頭、吹っ飛んだらトラウマになるか。

 起動は止めとこ。雨取の精神衛生のために。

 けどまぁ……ボーダーのトリガーは(生身に)当たっても死にゃあしないし……精々、気絶するぐらいだ。

 よし、いこう。的を交換するタイミングで……

 

「アマトリ」

「え、あ……鈴風さん! もう終わり、ですか……?」

 

 よし。驚かせることも誤射らせることもなかった。

 『もう終わり』とは?

 

「いや。昼メシの時間になっても来ないから呼びにきた」

「……お昼!」

「ココ、時計無いかんな~」

 

 

 トリガーを解除した雨取と共にトレーニングルームを出る。

 

「訓練……ってか“撃ちっ放し”始める前、レイジになんて言われた?」

「えっと……“トリオンが切れたら終わっていい”って言われました」

 

 ・・・・・・・・・・・・。

 

「それ……2~3日、出れねぇな……」

「え?」

 

 レイジは知らないから仕方がないとしても、あのトリオンキューブの大きさはなぁ……

 

「アマトリのトリオンだと、そう簡単にトリオン切れを起こすってことは無いと思う」

「そうなんですか……?」

「レプリカに測ってもらったろ? あの大きさはボーダーにもそうはいない」

 

 こいつはちゃんとしたトリオン量、測った方がいいな。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 昼を終えたオレは玉狛を後にし、ボーダー本部へとやってきた。

 

「鈴風さん!」

 

 ――うん。コレ、何度目だ?

 

 ピンクっぽい紫を基調とし、黒に赤ラインが入った襟が特徴的な隊服を着た気の強そうな女子隊員が手を振りながら、ショートヘアにメガネのオペレーターと――同じ隊服の黒髪男子と灰色の髪のメガネ男子を引き連れてきた。

 

「カトリにソメイ……お前たちも防衛任務か?」

「そ、この後なの。()ってことは鈴風さんも?」

 

 

香取(かとり) 葉子(ようこ)

 『B級7位 香取隊』の隊長で、何でも卒なくこなせちゃう天才肌の万能手(オールラウンダー)

 

染井(そめい) (はな)

 香取の幼馴染みで、香取隊のオペレーター。

 

 二人とは四年半前の大規模侵攻の時に出会った。

 染井が家だった瓦礫の下敷きになっている香取を助けようとしているところに出会(でくわ)し、救出したのがきっかけだ。

 そのあと、二人揃ってボーダーに入隊したのには驚いた。

 「ボーダーに入ったら会えると思った」「お礼が言いたかった」らしい。

 

 この二人はオレが近界民(ネイバー)であることを知っている数少ないB級隊員だ。

 

 

「あぁ、今防衛任務に着いてる部隊と交代でな」

「アタシたちと一緒だ! ――華、今防衛任務に着いてる部隊って?」

 

 オレの言葉を聞いて香取は染井の方を向き質問する。

 

「影浦隊、弓場隊、那須隊、柿崎隊、早川隊。待機は加古隊ね」

「ふ~ん」

 

 ……ちょいと濃い面子だな。

 しかし加古隊が待機で入ってるとは……

 

「アタシたちの他に防衛任務に着く隊は?」

「わたしたちと鈴風さんの他は二宮隊、荒船隊、茶野隊。待機は諏訪隊よ」

 

 因みにオレは、そのまま夜のシフトにも入ってる。

 

「よ、葉子ちゃんが……」

「葉子が、年上の男と、にこやかに……話して、いる……だと?」

 

 香取に困惑の目差しを送る香取隊の男子二人。

 ……そんなにか? 気の強いところは有るだろうが……

 年上ってそんな居な……あ、香取って高1だっけ? だったら年下の方が少ないのか。

 

「ちょっと、あんたたち……アタシを何だと思ってんの……?」

「いや……だって、お前……いつもツンツンしてんだろ!? 特に目上には喧嘩腰が多いだろ!」

 

 黒髪男子が控えめに頷く。

 そうなのか、知らなかった。“迅に絡む駿”みたいな感じだと思ってた。

 

「はあぁぁぁ?! アタシだって誰彼構わず突っ掛かってってないんだけど!? 尊敬してる人にまでツンケンしないわよ! バッカじゃないの!?」

 

「そん、けい……!?」

「そうよ! 鈴風さんはアタシと華の命の恩人なんだから! 瓦礫の下敷きになってたアタシを助けてくれたのよ!? ――かっこ良くて優しくて強かったら尊敬するでしょ?!」

「「お、おぅ……」」

「カトリ、ちょい大袈裟……」

「そんなことないもん!」

「ア、ハイ……」

 

 香取の勢いに香取隊の男子二人と共に気圧される。

 染井は香取のセリフに「うん、うん」頷いてるし。

 

 

「――ふむ? シュージやカゲとは普通に話してたと思ったが……」

 

 カゲとは喧嘩腰だったか……? まぁ、二人共、負けず嫌いなところがあるからなぁ……けど、アレは売り言葉に買い言葉、みたいな?

 

「三輪と……影浦先輩?」

「……三輪先輩はアタシとは弧月とスコーピオンで違うけど、ポジションが同じだから扱い方を教わってんの。影浦先輩からはスコーピオンね? ――鈴風さんに二人を紹介してもらったのよ」

「「……」」

 

 深呼吸して心を落ち着けた香取は男子二人に秀次とカゲとの関わりを教えた。

 男子二人はぽかんとしてた。コソ練ばらしてきたからか?

 

「あ、そうだ、鈴風さん! アタシ、マンティス使えるようになったのよ! 今度、模擬戦してくれない?」

「あぁ、いいぞ。カトリの予定に合わせる」

「! じゃあ、後で連絡する!!」

「了解~」

 

 ……やっぱ、迅に絡む駿かな?

 

 新技も出来て、次シーズンのランク戦も上位で終われそう「あっ! 鈴風さん!」……あ?

 

「昨日ぶりです!」

 

笹森(ささもり) 日佐人(ひさと)

 『B級10位 諏訪隊』の攻撃手(アタッカー)が駆け寄ってきた。

 

「エライめに合った……」

「あはは……」

 

 遠い目になるオレに昨日のことを思い出した日佐人が苦笑する。

 

「昨日……? 何かあったの?」

「うん。昨日、鈴風さんと模擬戦したんだよ」

「!!」

 

 訊かれたから答えた日佐人のセリフに香取は目を見開く。驚いたようだ。

 それに気付かず日佐人は言葉を続けた。 

 

「鈴風さんと東隊の模擬戦も面白かったな~。その後、何人かの攻撃手の先輩たちと対戦もしてて……おれも対戦させてもらったんだ!」

 

 実に楽しそうに昨日のことを悪気なく話す日佐人は、キラッキラしたエフェクトが舞っているような笑顔だ。

 

「……る」

「え?」

「葉子……?」

「葉子ちゃん?」

 

 俯いて何かを言う香取の声が聞こえなかった日佐人と香取隊の男子二人は困惑する。

 

「――やる。香取隊も……鈴風さんと模擬戦やる!」

「葉子ッ!」

 

 顔を上げた香取の目は、闘志に燃えていた。

 火に油が注がれた……?

 

「鈴風さん! 香取隊とも模擬戦やって!」

「葉子、おま……何言ってんだよ! 大体、鈴風さんって……今、思い出したけど! S級隊員だろ!?」

「だから何? S級だったら、何だっていうのよ?」

「いや、だって……」

「天羽はあんま顔見せないから知らない。どこかのセクハラ男は特定の隊員としか()ってないでしょ……?」

 

 

天羽(あもう) 月彦(つきひこ)

 ボーダーが所有する(ブラック)トリガーの一つの適合者だ。黒トリガー持ちは()()()()S級隊員になる。

 因みに、通常トリガーでのポジションは万能手だ。

 

 そんな天羽は、ふらりとやってきてはオレと模擬戦を()っていく。

 そして、副作用(サイドエフェクト)を持っているからか「今日も()()()してる」「鈴風さんも本部長と同じ強い色だけど――不思議な色()持ってるよね」――なんて不思議なことを言ったりする。

 強さとかが色で視えてるらしい。

 不思議な色とか強い色ってどんな色だ……?

 

 

 (なにがし)さんは何処かの誰か(餅バカ)が し つ こ い ! から、特定の隊員とだけバトってるように見られがちなんだよなぁ……

 あいつも気付いたら昨日のオレ状態になってたりする。人気者は大変だね~(他人事)

 

 

「S級はランク戦は出来ないけど模擬戦は出来るんだから……対戦してくれるなら戦いたいじゃない!」

 

「カトリもバトルジャンキー(戦闘部族)の一員だった……?」

 

 そ、んな……馬鹿な……!

 

 

◇◆◇

 

 

 香取をなんとか(なだ)めて――模擬戦を了承したが、男子二人の顔色が悪くなってたのは……なんだか申し訳ない。

 防衛任務のため、それぞれ持ち場の支部へ向かった。

 日佐人は本部待機だけど。

 

 

 

 

 

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 玉狛でメシを作ったり、本部で模擬戦をしたりして日にちが経ち――

 

 

 

「は? 遠征部隊、帰ってきたの?」

 

 十二月十八日――今日も今日とで玉狛を監視している陽介と古寺に差し入れを持っていくと、近界(ネイバーフッド)へ遠征に行っていたA級トップチーム帰還の知らせを受けた。

 因みに、今日はハンバーガーだ。ポテトもあるよ。

 さすがにこの寒空でのシェイクは絵面が悪い。気分的に寒空しいのでコンソメとポタージュ、スープを二種類 用意した。

 

 

「――って、さっき連絡あったっすよ?」

 

 マジか。また慶の「模擬戦やろうぜ!」攻撃が始まるのか……と、天を仰ぐ。

 

「……まじかー」

「えーと……ドンマイ?」

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

《目標地点まで、残り1000》

 

 すっかり日が暮れ、夜になり……内部通信からは三輪隊のオペレーターである月見の声が聞こえる。

 

「…………ツキミさんや」

《なにかしら、鈴風さん》

「オレにまで通信、繋げなくても良くねーか?」

 

 もうしばらくしたら玉狛に行くし。……あれだったら本部に行く。

 

 しかし、冬の夜は寒い(さみぃ)な。四年経つが……慣れん。

 持ってきたお汁粉が温かい……身に染みるぅ~

 陽介と古寺もお汁粉をモチモチしてる。

 

「あまーうまー」

「一口サイズの焼き餅もいいですねー」

 

 陽介たちの声は向こうには届いていない。食べてる間はこちらからの声が筒抜けにならないように切らせてある。

 

 繋げていたら、“餅”という単語を耳にした餅バカ()が煩くなるのが目に見えてる……

 

 ――向こうからの声はちゃんとこちら側に届いている。

 

 

《そう? 有った方が便利だと思うわよ? 例えば……太刀川くんたちが玉狛に到着する前にその場を離れる時とか》

「……まぁ、ねぇ」

 

 月見の言うことも、一理ある。

 面倒事には巻き込まれたくない、というのが本音だ。

 

 本部住みで戦闘員として働いてはいるが、()()()()は近界民で日本人じゃない。

 戦ってるのは“前世が日本人()()()”よしみでだ。

 

 戦えない人間に「死ね」とはさすがに言えないからな。

 

 

 城戸派だの、忍田派だの、玉狛派だの……ぶっちゃけ、どうでもいい。

 そりゃあ命令されれば任務は遂行する。が、内部抗争はノータッチだ。勝手にやれ、としか言えない。

 

 ただし、“一般市民に不利益を起こさない範囲で”だが。

 

 ……薄情だろうけどな。

 

 

《……え?》

「え?」

《え、ちょ……なんで、米屋たちと居るんだよ!》

 

 月見と話していると、内部通信から慶の焦った声がする。

 

「なんで、って……見つけちゃったから?」

《みつけちゃった……》

「自分の視力(生身)にビックリだねー」

《手伝ってくれねーの?》

 

 ちょーっと、なに言ってるか解らないですねー

 

 陽介を見ると苦笑して肩を竦めてみせた。

 古寺も苦笑してる。

 

《太刀川くん……どうして鈴風さんが手伝ってくれるって思ったの……?》

《……米屋たちと居るし?》

《……》

 

 慶の返しに無言になる月見。

 

「……善意のお手伝いは監視と食事の提供だけとなっております」

「大変美味しゅうございましたー」

《おい、槍バカ! 鈴風さんのメシって、何食ったんだよ! 羨ましいんだけど!》

「サンドイッチにハンバーガー、唐揚げ、コロッケ……あと、丼モノとスープなんかもあったなぁ。しかも全部、出来立て ほやほや~」

《コロッケ!》

「ホクホクとモチモチの2種類あった、旨かった」

《わぁ、おいしそ~ 鈴風さん! 今度、太刀川隊作戦室(ウチ)で作って~》

 

 陽介と公平が食べ物の話で盛り上がる。食べ盛りだからなぁ……

 太刀川隊オペレーターの国近からは調理要請がきた。

 

 賑やかになってきたなぁ。

 

「そのうちな――で、話を戻すとして。オレは()から『防衛任務、模擬戦以外での戦闘行為を禁止する』って言われてんの……知ってんだろ?」

《え、そうだっけか……?》

《チッ、太刀川のせいか》

 

 蒼也が舌打ちをする。多分、眉間にシワ作ってんぞ……

 

《ぅ゛……けどさぁ……》

 

 慶が諦め悪く呟く。

 

()()()()()()もございません。お諦めください」

「鈴風さんが真顔で抑揚なく敬語……丁寧語? なの……怖いんだけど」

 

 

《目標地点まで、残り500》

 

 ……ブレねー……って、もう直ぐか。

 

「それでは諸君、健闘を祈る! 頑張りたまえ! ――オレは玉狛でメシを食う」

《え、マジで手伝ってくんないの!?》

「戦闘行為は禁止ですーって、何回言わすんだよ。ったく……」

 

 ホント、諦めの悪いこった。

 

「まぁ、鈴風さん居たら楽だし……なぁ?」

「えぇ、まぁ……4日前の戦闘をみると居てくれたら心強いですよね」

「って言われても、介入しないぞ? それにこういうのは、ボーダーと空閑(当人同士)で解決した方がいい」

 

 持ってきた差し入れを片付けはじめる。

 

 

 

 

 

 ギャーギャーブーブー言われたが、無視して帰ることにした。

 迅が現れたことで陽介と古寺が合流に向かったことだし。

 

 

 城戸派が近界民嫌いなのは分からんでもない。親兄弟――身近な人間を亡くしたり、今までの平和な日常を奪われた訳だから。

 だけど、オレや玉狛のエンジニアなどボーダー(こちら側)の味方な近界民もいるし、空閑みたいな味方になるかもしれない近界民もいる。

 

 誰彼かまわず話し合え、とは言わないが、話し合える余地があるなら歩み寄ればいいのに……と、思わんでもない。

 

 全方位に敵意向けるとか疲れるだけだろ。

 敵意、害意を持たない近界民まで敵に回す必要は、ない。

 それだったら、忍田派のように『街の安全が第一!』で、襲ってくる敵を倒す『専守防衛』の方が楽でいい。

 わざわざ波風立てる必要なんてないんだし……

 

 因みに。祖国(ウチ)は『防衛戦⇒国が特定出来た⇒殲滅だ!』っていう、ちょっと過激だけど穏健な国だ……穏健?

 

 

 それに、この黒トリガー奪取には迅が関与するようだしな。

 迅に何も言われていないが、関わらない方が吉だ。退散、退散。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「お? スズカゼさんの方が先だったか……おかえり」

「はいはい、たでーま。なんだ? レイジたちまだ戻ってねーの?」

 

 トリガーを解除し、靴を脱いでると空閑がやってきた。

 

 そんな遠くまで行った感じではなかったんだが……

 

「……何か作る?」

 

 脱いだ靴を揃え、リビングへ向かうオレの後ろをソワソワしながら空閑がついてくる。

 夕食の時間は終わってるはずだが……

 

「…………晩メシはちゃんと食ったんだろ?」

「ええ、まぁ……でも、スズカゼさんのゴハン、おいしいし……」

「……」

 

 振り向いて言えば、指をもじもじしながら話す空閑がいた。

 キュンとしたのはなんでだ……? ――母性……? 母じゃねーよ。

 

「あ! ランサー、やっと戻ったわね! ――って、どうしたのよ。片膝なんてついて」

「……なんでもない」

 

 父性か母性か解らんものが芽生えでもしたんじゃねーの? 知らんけど。

 

 知らんけど!

 

 

 

父性ってなんですかねー

 

 

 

 

 

「ランサー、もどっていたのか……むむ? どうしたのだ? はらがいたいのか?」

「なんでもない。腹は痛くない。とりあえず、そっとしておいてください……」

 

 

 

 

 




 大変、遅くなりました(切腹)
 そして12月18日が、くっそ短かった……ほぼ、15日……
 そして、「思ってたのと違うんだけど!」と思う方がいたら申し訳ないです……(鈴風さん(オリ主)って、こーゆう人なの……)

 前回から今回までの間に、短編を五つ書いた(息抜きしすぎた)からなのか、なんか『異世界転生じゃ……ない、だと?』っぽくなくなってるような気がするんですよねー(気のせい?)

 間隔、空けすぎた……



 香取隊の辺りが、一番 楽しく書けましたwww

(加古さんバースディを書きたいw)

◇◆◇

 笹森くんが葉子ちゃんと こんな風に喋れるかは知りません←
 同級生だし……ありやろ?(無し?)

この二次創作(ウチの小説)では、葉子ちゃんの性格がワリとマイルドですw(マイルド……?)
 あと、三輪とカゲさんが葉子ちゃんの師匠ポジになった……
(葉子ちゃんが強化されとるw)
(ちょw玉狛第二、ダイジョブ?!w)
※大概のキャラが強化されてる……?!

◇◆◇

 『正式入隊日(1月8日)』まで、また ぐだぐだ日常編

 アクション、上手く書きたい……w
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