陽太郎、雷神丸との散歩から戻ると
「散歩か?」
「おぉ、レイジではないか。ぼうえいにんむはおわったのか?」
「あぁ、今戻った」
『
『玉狛第一』の隊長で、ボーダー唯一の
“
「お疲れさん――メシ食うか?」
「今日はランサーだったのか……いただこう」
三人と一頭で玉狛支部に入る。
◇◆◇
陽太郎をレイジに任せ、人肌ぐらいのお湯とタオルを用意。玄関に待たせてた雷神丸の腹と足を拭く。
足と腹がキレイになった雷神丸は心なしかご機嫌に陽太郎の下へと向かって行った。
少々汚れたお湯とタオルが入った洗面器を持ってキッチンへ。トリガーを解除し生身に戻る。
日本で青い髪は
……顔は弄ってないから目立つっちゃぁ目立つが……
お湯を棄て、洗面器は軽く水洗い――コレは後でちゃんと洗う。
搾ったタオルは洗面器の中へ。後で洗濯しに行くからその時にでも洗面所に持っていこう。
手を洗い、味噌汁の鍋を火にかけ、塩鮭をグリルで焼く。
洗面所で手を洗ってきた陽太郎はリビングのソファーに座り、雷神丸と共にお子様向け番組の観賞。
レイジはそのまま風呂だ。
◇◆◇◆◇
「どーよ?」
「うん、うまい」
「っし! 出汁取りマスター!」
味噌汁を啜るレイジに感想を聞くと表情は変わらないが“うまい”と言う返答に思わずガッツポーズがでた。
前世の味だが……今世では味わったことのない味だ。そして日本食はやっぱり美味い。
だから料理を覚えようと思った。
“
今世は“料理をする”なんてこと考えたこともなかった。
一から料理を始め……最近、和食を作り出した。
「……お前は何を目指してるんだ」
「え? 別に?
……強いて言うなら、
……いや、もしかしたらオレの故郷がメシマズなだけかもしれんが…………うん。
だから料理を覚えようと思った。
大事なことなので二度言いました。
「美味しいゴハン……」
「
味気なくて食えなくなりそうだしなぁ……」
「そんなにか……?」
「栄養はあるだろうけどなー…………
なんつーか……
携行食もこっちの方が美味いし、バラエティー豊富だしなぁ……なんて、思わず遠い目になる。
「う~ん、良い匂い…」
「迅……今頃、起きてきたのか」
「おはよう、お二人さん」
『
ボーダーに二人しかいない“
「レイジ、レイジ。こいつ……“
「
「そーなんだけどさー……」
オレの告げ口にレイジは苦笑いを浮かべる。
「……よちよち歩きって……酷くない? レイジさんまで……
――はぁ、まぁいいや。ランサー、おれにもご飯、ちょーだい」
予知予知歩きがお気に召さないようだ。
ぶつぶつ言って席につく。
「酷くあるか。未成年が朝帰りとか…………防衛任務に入ってた訳でもないのに」
言いながら迅のメシの準備をしにいく。
「だが前よりかは寝てるんだろ?」
「今日は5時間、ってところか? ……あのまま即寝ならな」
「ははは……ちゃんと寝ないとランサーがご飯食べさせてくれないからね~」
冷蔵庫から塩鮭を出してグリルで焼く。
味噌汁は……湯気が出ているが温め直した方がイイか?
あとは……漬物と卵? 納豆と味付け海苔も要るかな……
~~~ 魚が焼けるまで、しばらくお待ちください ~~~
「どーぞ」
「いっただきまーす!」
両手を合わせて元気良く――
……朝からテンション
さ~て……洗濯でもしますかね。
玉狛での日常
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「すっかり馴染んじゃってるよね~」
「馴染む……? 馴染むって
「戸惑いとかあるかな? って思うじゃん? けど……わりかし最初っからソツなくこなしてるし?」
食器を洗って片付け、洗濯物を干しに行き……終われば昼食の準備だ。
――と言っても朝食を作ってる時に昼に使うモノも準備してたからそこまで時間はかからない。楽ができる。
キッチンには昼食を作るオレとカウンターからこちらを見ている迅。
食事を終えたレイジは腹ごなしにランニング――へ行く前に、ソファーで寝落ちした陽太郎を寝床へ。
雷神丸も陽太郎に着いて行った。
「前世日本人なんだ。多少の違いはあるだろうが基本は変わらねぇ……戸籍が
唐沢サン様々だ。……悪の組織、とは?
「そう言えばそうだった。
まぁ、小南たちと仲良くやれてるみたいだから良いんだけどね。
それに――料理したことないわりに最初から手際は良いし、美味しいし……」
好きで
前世じゃ出汁すら取ったこと無かったからなぁ……だし入り味噌(液体タイプ)ちょー便利☆
「んー……まぁ、ヨータローのお陰もあるかね。仲良くやれてるのは」
レイジは兎も角……小南は陽太郎がいるから、だな。あとは……餌付け、かな?
「……料理に関しては正直、オレも驚いてる。
いや、ホント。マジで。
前世より美味しい(和風だしの素使用の)“だし巻き玉子”が出来て驚愕した。
「ま、そのお陰で美味しいゴハンが食べられる訳なんだけど~」
ドコから出したのか。メシ食って間もないのにぼんち揚を食いながら迅はケラケラ笑う。
――――違和感なく料理しているのが馴染んでるってことなのか? うん?
「――そんなジンくんに悲しいお知らせです」
「……え?」
「“遠征組”の穴埋めで防衛任務三昧になるから、しばらくは
「え……?」
ぼんち揚がポロッと落ちたぞ? 袋の中だからセーフか。
「…………ご飯、食べれないの?」
「……朝は作れないかな?」
昼メシなら作れるかも?
「朝 がっ! 一 番! 楽しみ! だったのに~~」
「朝ぐれーしか居ねぇだろ、
◇◆◇
「それでお昼ごはんは、な~に?」
「……メシ食って2時間も経ってねーのにもう昼メシの話かよ……
――ヨータローが『お子様ランチ』を」
「『陽太郎セット』だ!」
迅のセリフに呆れながら朝に準備しておいたタネからハンバーグを形作っていると、耳元で陽太郎の大きな声。
驚き、右を見れば肩の辺りに陽太郎の顔だ。
「……ヨータロー、起きてきたの?」
ちょっと……いつの間によじ登ったのさ?
気づかなかったんだけど……
「おれはひとりでもおきれるんだぞ? しらなかったのか、ランサー」
「おぉ、ヨータローは凄いなー
けど今、料理中だからオレから降りてくれなー?」
「ふむ。しかたがないな」
やれやれ、といった
「それで――『陽太郎セット』の中身って?」
「チキンライスにナポリタン、ハンバーグとエビフライにサラダを少々……それからデザートは、ホイップクリームとさくらんぼが乗ったプリン、だな」
迅の隣に座らせた陽太郎に水を渡す。
「チキンライスにははたがたつんだ」
ボーダーと玉狛のエンブレムが描かれたやつな。朝、一生懸命作りました。
「ランサーはすごいんだぞ? こんなちいさなはたに たまこまとボーダーのエンブレムをかいたんだ!」
「へぇ、すごいね~」
おっ、思いの外、好評価。
陽太郎は指で旗の大きさを迅に教えてた。
因みに、2.5㎝×4㎝(紙の部分)だ。
手先も
「大人は余り物だな。ナポリタンか、オムライスか……はたまた両方か」
それに+ハンバーグとエビフライが付く。
「オムライス…… ランサー、オムライスにはたってたてれるか?」
「あぁ、できるぞ。――オムライスにするか?」
「うむ!」
チキンライスをオムライスに変更――聞いてて食べたくなったな?
変更するか聞けば陽太郎は嬉しそうに頷いた。
「んじゃあ、おれも。お昼はオムライスにしようかな? ふわとろのやつ!」
だから朝メシを(以下略)
呆れながら、中断していた昼食を作る。
迅……幾ら十代がよく動くから燃費が良いとは言え……お前最近、
お前がほぼほぼトリオン体で活動してるってこと、知ってるんだからな?
ちょ…っと、お腹を気にしだしているのも……知ってるからな?
――睡眠をとらせるためとはいえ、まさか「寝ないとメシ抜き」の影響が (迅の)腹にあらわれるとは……なんか、すまん。
あと、もう少し自分の体を労ってくれ……まだ十代なんだ。もっと自分第一で良いんだぞ……?
……レイジにダイエットメニュー(運動)の相談してみようか……
――さて。林藤とレイジはオムライスとナポリタン……どっちを食うかなぁ
頑張り屋さん、たまには休め
お待たせしました(え?待ってない?)
――実はコレ、一週間ぐらい前には書けてたんですよ←
じゃぁ何故、今になったのか?
キリの良いところまで書こう!としていたんですけど、なかなか進まなくて……
「じゃあ2話は玉狛で終わらせればえぇやん? コレの続き、3話にしよう。そーしよー」と、ぶった切って投稿となりました。
3話目は、やっと原作ですよ~